人気ブログランキング | 話題のタグを見る

変わりゆく街角

変わりゆく街角_e0081334_1302612.jpg

人と会う用事があって、久しぶりに行った。
赤羽。

ちょっと見ない間に、あの見慣れた団地の姿が劇的に変わっていた。
建て替えてるのは知ってたけど、実際に目の当たりにすると「あ〜こんなに変わるんだ」と思う。
変わりゆく街角_e0081334_142309.jpg

背の高い、銀色のモダンな建物がズンと建っていた。
その向かいには、古いままの黄土色した幼稚園。
間に横たわるまっすぐな道は、そのどっちに歩み寄ったらいいのかわからず困っているように見えた。
繁華街のビル群や、駅前の飲食店街なんかがゴソッと建て替えられる時なんかにはまず感じることのない、ほんのかすかな寂寥感がある。
生まれ育ったわけでも、住んだこともない全くの余所者にとってさえ。
なのに何度か歩くうち、街のほうから風来坊に話しかけてくれる人なつっこさがある。
赤羽はそんな不思議なノスタルジーを持つ、引力のような街だから。
変わりゆく街角_e0081334_1472127.jpg

この大好きな街から、豪雨の前の青と灰色の広い空遠くに、スカイツリーを見たのは初めてだった。
そうしてここからの風景も変わりゆく、そんな秋のはじまり。
変わりゆく街角_e0081334_151816.jpg

# by saskia1217 | 2012-09-25 01:51 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

感謝の季節

感謝の季節_e0081334_20491213.jpg

大好きな神社の例祭ときいて、祭礼の時間に間に合うように出かけていった。
いつもの静謐な空気とうってかわって、境内にはたくさんの出店と子供たち。拝殿には日の丸が掲げられ、拝殿の奥は明るく灯がともされ、全部がキラキラしている。
太鼓を合図に神職と巫女さん達、昇殿する方たちが登場。
神社検定で勉強したとおりの順番で(笑)、献餞、祝詞奏上、神楽と巫女舞、玉串拝礼・・・感謝の儀式が進んでゆく。昇殿参拝も、玉串を手にとったこともないので、なんか目の前でみるとちょっと感激。神社や土地の名前が染め抜かれた法被を来て拝礼にのぞむ地元の人たちの後ろ姿に、凛とした誇りを感じる。

美しく揃った神餞の前で祝詞をあげる神職。
感謝の季節_e0081334_20504571.jpg

巫女さんたちの清楚な舞。
感謝の季節_e0081334_2112686.jpg

無形重要文化財の舞。剣を持って神前で舞う。
感謝の季節_e0081334_2051941.jpg

感謝の季節_e0081334_20512632.jpg

小さい神社だから見ている人もそんなに多くないが、関係者以外にも私のような「神社フリーク」だとおぼしき、カメラを構えた男女数人がやはり最前列に(笑)。
ん〜、やっぱり来年も受けようかな、神社検定。

祭礼のあとは、神楽殿で江戸里神楽が披露されたのを堪能。
お腹がすいたのでお昼ごはんにお好み焼き。境内で蚊に喰われながら食べる(苦笑)。
通りに出ると立派な御神輿が休憩中。

秋、実り、自然、神、土地・・・間違いなく今自分が踏みしめているこの場所に太古から綿々と続く命を実感する。
そして、受け継がれてゆく先の果てしない未来も。
そうして季節は、ゆっくりとセピア色へと移ってゆく。
感謝の季節_e0081334_20553959.jpg

# by saskia1217 | 2012-09-23 20:59 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

曽我部さんのライブ追記・・・好きだったのはこれ

一昨日、ライブから帰ってきて、やっぱりちょっと気になって、探してみた。
全部じゃあないけど、セトリのだいたいは見つかった。
3時間たっぷり聴いて、5曲しかタイトル知らないって、さすがにヒドイでしょ(苦笑)。

好きだなあって、印象が深かったのは・・・
「パリに行ったことがあるかい?」
「浜辺」
「月光荘」
「24時のブルース」
「君の愛だけが僕の♥を壊す」
「満員電車は走る」
「魔法のバスに乗って」
「STARS」
「One Day」

今日はひさしぶりに北のほうへ散歩に出たのだけれど、歩いているあいだずっと頭のなかに鳴っていたのは「魔法のバスに乗って」と「One Day」だった。
i-Podのイヤーピースを耳に入れないで歩いたのは、いったい何年ぶりだったろうか・・・




# by saskia1217 | 2012-09-22 18:35 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

バンソウコウ〜曽我部恵一presents "SHIMOKITAZAWA CONCERT" 第二十一夜〜

バンソウコウ〜曽我部恵一presents \"SHIMOKITAZAWA  CONCERT\" 第二十一夜〜_e0081334_435485.jpg

久しぶりに下北。
ホントに滅多に来ないんだ、この街。
嫌いじゃなく好きなんだけど、よく知らないから来るとまだ緊張する。
外苑前での午後からの病院がものの5分で終了し、かといってあの辺りはどうも落ち着かない。渋谷も嫌だ。夜まで随分と時間があったが、とりあえず下北へ行けばもっといい気分になるだろうと、高校の頃通学に使っていた懐かしい井の頭線に乗って移動。
京王の渋谷駅は異常に立派になっちゃったけど、駒場東大前駅の雰囲気はそのままで、ピアノの試験当日の朝に私が上から下までまっさかさまに落下した(苦笑)長くて急な階段もそのままに、車窓を通りすぎる。
バンソウコウ〜曽我部恵一presents \"SHIMOKITAZAWA  CONCERT\" 第二十一夜〜_e0081334_4414978.jpg

バンソウコウ〜曽我部恵一presents \"SHIMOKITAZAWA  CONCERT\" 第二十一夜〜_e0081334_4443972.jpg

1時間ほど街をブラブラ。
いつも歩く街と違って、あっちでもこっちでも風景がいちいち語りかけてきて、シャッターを押すのが忙しい。全てが画になる気がする。

そう。
今日は、曽我部恵一さんのライブに行こう、と。
数日前、何故だかどうしてもどうしても無性に聴きたくなって、とっくにsold outになってたけど、ダメもとで「若干枚の当日券」に希望を託して出かけて行った。ダメならダメでいいさ。下北に来た、それだけでいい日に違いないから。

途中で寄った喫茶店を出て、まだ開場まで2時間近くあったけど、ライブハウス「440」は初めてだったのでちょっと様子を見に。開け放ってあったドアからおそるおそる覗いて声をかけると、テーブルに置いたパソコンをジッと見つめる男性がひとり。係の方を呼んでくださったので、当日券についておききしたあと、腹ごしらえにCCCへ行こうと駅のほうへ戻る。
バンソウコウ〜曽我部恵一presents \"SHIMOKITAZAWA  CONCERT\" 第二十一夜〜_e0081334_457343.jpg

CITY COUNTRY CITY、ここは大好きなお店で、ときどきパスタを食べにくる。
下北に来たときは必ず寄る、というか、ここのパスタを食べに下北に来るというか。
このちょうどよい大きさの、いつ来ても空が見える明るい空間が好き。昔ドイツで住んでいた屋根裏部屋を思い出すんだ。
最初はなんで来たのか、さっき思い出した。ラーメンズ→やついさん→曽我部さんだった(笑)。
オーナーは曽我部さんなのだ。やついさんがしょっちゅうここのパスタの写真をブログにアップしていたのが、ものすごく美味しそうだったので。
バンソウコウ〜曽我部恵一presents \"SHIMOKITAZAWA  CONCERT\" 第二十一夜〜_e0081334_512620.jpg

今日は「オクラ、茄子、カブ、トマトのペペロンチーノ(フェットゥチーネ)」を、サラダとコーヒーを付けて。
本当に、いつ来ても、どれを食べても最高に美味しいここのパスタ。私は東京一だと思ってる。
もっと近所だったらきっと通っちゃう。
夕方来たのは初めてだったから、お気に入りの席から刻々と変わってゆく美しい夕方の空に驚いて、それだけでもう来て良かったと思った。ゆっくり美味しさをかみしめながら、ここは空が綺麗ですね、に始まって今日のライブのことなんかを、お店のスタッフさんとお話。

「入れるといいですね」と送り出され、のんびり歩いて440に戻る。開場までまだかなりの時間があったけど、長時間立って待つのは慣れている。(ライブとかフェスに行ってると嫌でも体力ついちゃう!)
私の後ろに並んだ、愛媛からの女性お二人とずっと楽しくお話できたおかげで、蚊と戦いながらもあっという間に時が過ぎた。スピッツのファンで嵐もフラカンも好きという彼女たち「マサムネさんはエレカシを正座して聴く」という有名な話から「宮本さんてホントにいつも白いシャツなんですか?」なんていう質問とか(笑)。

果たして、当日券組は全員入場成功。ラッキーだった。
毎月やってるこのシリーズ、いつもはいろんな人が複数出演みたいだが、今日ばかりは急遽曽我部さんお一人ということで、なおさら人気の回だったみたい。
最後列の立ち見覚悟でいたのが、これも運良くカウンター席の椅子に案内していただき、見晴らしも音も良くって嬉しかった。

3時間たっぷり、休憩なしのノンストップ。MCもほとんど無し。
私は曽我部さんの曲をほんの4〜5曲しか知らない。それも「聴いたことがある」程度。
けれど、昨年のアラバキでchaboさんのセッションにちょこっとゲストで出られた時、あ〜なんていい声でいい歌を歌う人なんだろう、と思ったのが心のどこかにずっと残っていた。
いつかライブでソロを聴きたい、それを急に数日前に思い出した。この人ならきっと、今の自分に何かすごくいいものを奏でてくれる、歌ってくれる、そんな気がすごくした。

だから、聴けてよかった。
ステージにふらりと出てきた曽我部さん・・・あ、さっき昼間パソコン見てた人だ(笑)。動画サイトで見てたPVとは全く別人のように細くなってらしたので(スミマセン)。
真夜中2時のマンションでも全然OKなくらいのPPPPPで響く声とギター、そして6本の弦がすべてふっとんで富士山のてっぺんまで聞こえるんじゃないかとおもうくらいのfffff。
この人のダイナミックレンジはいったいどうなってるんだろう。
だからお客さんの集中度もハンパ無く、まるでクラシックのコンサート会場にいるみたいだった。
今日は特にほぼ全部アコースティックだったからかもしれないけど。

アコギ、エレキ、バンジョー、キーボード、ピアノ・・・1曲だけリズムボックスを使い、すべて弾き語り。休憩が無いからそのかわりにと、インプロみたいなピアノソロが1曲。それも和音で始まって途中から2声になって、途中チラッとサティが出てきたりして、たゆたっていていい感じ。
何曲やったのか、そしてどれもこれもタイトルすらわからない曲ばっかりだったけど、何時間でも聴いていられる気がした。
誰にもわかる言葉、けして(ヘンに)特別じゃないのに耳に残るメロディーライン・・・その歌をききながら、この人はすごく優しい人なんだろうな〜、なんて思う。
強烈な叫びでさえも。
MCや曲間と、歌っている時がまるで別人みたいにみえる、不思議なミュージシャンでした。

ラストでちょっと激しい曲を続けた後、最後に、サニーデイ・サービスのもうすぐ出る「One Day」が歌われた。生まれ育った場所のイメージもあるのかな、「海」が出てくる曲が多い気がする。そしてそれがとても似合っているなあ、と。
タイトルわからなかったけど「君が主役、たったひとりで脇役もなく舞台に立つ君のために、歌っておくれ」みたいな詞のと、「昨日までのことはすべてマンホールに流れ」みたいな感じの詞の曲が印象的だった。
アンコールには「さっきQUEでもらったチラシの裏に書きかけの曲があるので・・」と静かな弾き語りを。そして「ここまで」と静かにストップ。

バンソウコウを探していたんだなあ、私。
今日、下北で、それを見つけた。
しかも、ものすごく上質な。

今日起きた全てのことにありがとう。
曽我部さんにもありがとう。
出会った人たちはみんな幸せな一日だったろうか。

あ。
夜が明けちゃった。


# by saskia1217 | 2012-09-21 05:49 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

空につっかえ棒

空につっかえ棒_e0081334_1992154.jpg

降る、と見せかけて、なんだよ降らないんかい、って曇り空の一日。
夕刻、あまりにも雲がダイナミックなので、見事に西日に照らされた東の空を眺めていた。
雲が面白すぎる・・・
シャッターを押しながらふと右(南)に目をやると、なんかぼや〜んと空の一角に色がついてる。
空につっかえ棒_e0081334_19114773.jpg

に、虹だ!
空につっかえ棒_e0081334_1915465.jpg

見る間に成長して、色がだんだん濃く、背丈もどんどん上に向かって伸びてゆく。
根本だけのタイプでまあるい橋にはなってないが、ものすごく太くてがっしりしてる(笑)。
「天国への脚立」だろ、これ(笑)。
空につっかえ棒_e0081334_19162394.jpg

すごい、すごい。
隣りのビルで工事してる鳶職のお兄さんや、ベランダで洗濯物取り込んでるおばさんとかに、虹だよ〜、って叫びたい。
う〜ん、う〜ん、すごいよう。
(以前コンドルズのラジオで紹介されてた「新幹線の車中、車窓を見ていたおばちゃんが突然『まあ、虹、虹よ、お兄さん、虹よ!見て見て見て〜!』と僕に向かって叫んできた」というリスナーメールを思い出した・・わかるよ、その気持ち)

しばらくすると、その右側に「影虹」が見えてきた。
虹をふくめて空の東側にあるもの全てが、西日に当たって輝きだした。
圧巻!
空につっかえ棒_e0081334_19193389.jpg

5分もしないうちに、燃え尽きた虹はすっかりだらんと溶けてしまって、ほんの数十秒後に机上から目を上げた時にはもう、ふぅ〜っと姿を消していた。
空につっかえ棒_e0081334_19243378.jpg

そうだね、もしかしたらいいこともあるのかもしれないね。
危うい心のつっかえ棒。
元気だそ。

ラジオで、10月31日発売予定のエレカシの新曲を聴いたよ。
「ズレてるほうがいい」
格言みたいな歌だった。
世間尺度でいったらズレてると思われるような生き方をしてきて、でもうつろうこの世の中にあって実はその人はずっとずっと自分に嘘をつかずにまっすぐに生きてきた。
ガラッと一変する造りではないから、サビとそこから派生する太いメロディーラインの印象だけが強く残る。聴きながらな〜んとなく、チューリップの「心の旅」と混ざる(笑・・ゴメンナサイ。同意してくれる人もいると思うんだけど)。
これがテーマ曲となってる11月公開の野村萬斎さん主演の映画「のぼうの城」の画面と組み合わさったら、また新しいイメージが湧くんだろうな。
第一印象としてはc/wのほうが自分にはしっくり来るという、いつものお決まりは今回もあるかなあ。

思えば歳をとればとるほどズレてきた感しかしてない自分。
これからも健全にズレ続けていこうと誓う、赤き空よ。
# by saskia1217 | 2012-09-19 19:48 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217