「今日はこんなところです」
2008年 11月 08日
その時間家にいる時は殆ど毎晩、筑紫さんのあのニュースは見ていた。
そう、何年も。
(夜テレビを見る時の定番。10時テレ朝「報道ステーション」、スポーツコーナーが始まったら→TBSに移動、「ニュース23」が始まるのを待つ→フジ「ニュースJAPAN」の残りを見る)
何年か前そのニュース番組で、筑紫さんが坂本龍一さんらと呼びかけていた地雷撲滅キャンペーンで、TシャツとCDを買ったこともあったな。
ご自宅が私の実家のお近くなので、実家に住んでいるころはよく商店街でお姿をお見かけしたものだった。
ニュース番組はやっぱりキャスターの個性だと思う。視聴者はどうしたって、好きなキャスターの番組を選んで見る。同じ番組でもキャスターが変わっただけで見なくなることも多い。
なんだかんだいって、筑紫さんの番組はどこかしら芯の通った安定感があって、コンスタントに安心してみていた気がする。
どんな凶悪な事件が起こった日にも、番組最後には必ずこのシメだった。
「今日はこんなところです」
毎日毎日、スゴいこと、ヒドいこと、素敵なこと、色々と起こる。
でもきっと、その全てが「こんなところ」なのだ。
それは軽々しい意味ではなくて、筑紫さんがその全てを「受け止めている」感がこの一言に詰め込まれているような気がしていた。
「こんなところ」だった今日をしっかり受け止めて、何が起こるかわからない明日をも、また両腕にしっかりと抱きとめよう、この身体でぶつかっていこう。
気骨、という言葉が思い浮かんだ。
合掌。