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落下〜Drop〜

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          ※ネタバレ注意!












まさか、ご本人が「落下」して「オチ」だという公演だったなんて・・・・!!
あ〜びっくりした(笑)。
そりゃ、たしかに公演タイトルは「Drop」ですけどねぇ、ダンナ・・

観に行ってきました。
小林賢太郎さんのソロパフォーマンスPotsunenシリーズ第3作「Drop」。
当日券、整理券、立ち見席、グッズ販売の列・・とにかく凄い人の数。
若い女性が物凄く多かったけど(!)若い男性の姿も結構あったのでなんとなく嬉しくなる。
ま、理由はないが・・(笑)。

あめ玉、雨粒、雫、ドロップアウト、落下、「落」語、「落」合さんも?・・・
「Drop」というタイトルをどうやって料理してくれるのかが楽しみだった。いや、もしかしたら、こねて混ぜて入れ変えて整形した結果、最後に付けたタイトルなのかもしれないけれど。

ただ観にいくだけなのに何故か非常に緊張して開演を待っていたが、まさにもうステージが始まろうとした開演時間19時になんと会場が大きく揺れた。地震だった。照明も、セットの大きなスクリーンも遠目でわかるくらいにガタガタと揺れて結構怖かった。満員の客席もかなりざわめいた。セットがセットなのと(ちょっと不可思議系)、小林さんの公演に独特な魔法っぽい(ん〜?)空気も手伝って、ちょっとばかし
「な、なんの力だ!なにかが起こるのかっっ!」
のような、ドキドキ感があって、不謹慎ながらちょっとしたお得感にもなった(笑)。

で、どうだったかというと・・・文字通り、

「劇場が揺れた!!!!」(笑)

ラーメンズとか小林さんのソロとか、もうその作品を観て細部を分析したり考察したりすることがファンの間ではごく普通のことになっていて、たしかにそれは面白いと言えば面白いし、とことん考えるだけの大きなキーではあるけれど、今日は何故かそんな気分になれない。
ふわ〜っと観に行って、うわ〜、面白かったな〜、すごかったな〜、楽しかったな〜、いい話もあったな〜、幸せだったな〜・・・それで十分だった。
ネタの細部を思い出そうとか、思い出したいとか、あまり感じていないんですね。
個人的には1作目(Potsunen)、2作目(maru)からひっくるめて、今回の「Drop」が一番好きかもしれません。今までは黒くて不思議でグサッとくる第1作目がダントツに好きだったのだが、この「Drop」は小林さんが持っておられる空気とかお好きそうなこととか、そんなものにものすごく素直に創られていたんじゃないかなあ。
難しいことを考えさせようとか、単にびっくりさせよう、ではなくて、柔らかくて優しい感じ。でも「maru」の時のような100%純粋な優しさではなくて、もうちょっといたずらっぽい匂い。で、不思議なんだけれど、同時にどこか大人っぽい空気。
とにかく自然な感じでまとめられたという印象があって、観ていてある意味楽だった。

観ているほうは楽だったが、19時5分に開演、休憩なしでカーテンコールが終わったのが21時20分近く。小林さんは一度もハケず、舞台下手、暗転ではなく照明を落とした中で髪型セット、ジャケットの脱ぎ着、給水。このやり方はソロ公演でいつもやってらっしゃるのかと思ったら、今回からの演出だそうで。小さなお話がどんどん続いてゆくなかでも緊張感が解けることがないナイスな方法だけれど、独り舞台だというだけでお客さんは一挙一動に釘付けなのだから、これはこれで結構大変なことなのかも。
今更ながら、おそるべし。

凄かったこととか、見事だったこと、素敵だったこと、ほお〜ということ、水芸とか靴下とかバチさばきとかメロスとか毛虫とか江戸弁とか・・・そういうことはいろんな方がブログに書いたり、どこかで話したりしているだろうし、もうそんなこと数えてたらキリがないので書かないですよ。
ただ、ステージ下手のコート掛けのハンガーからスーツの上着を取って羽織るときに、揺れるハンガーを「カシッ」と両手で止めていた小林さんの動作が、なぜかとても印象的で。
そしてラスト、あの長身がステージ奥上手へ後ろ向きにためらいもなくのけぞってDropしていったシーンは、たとえようもなく美しかったのでした。(アンコールでの2回目は特に!)

「『現実的』と『現実』、『非現実的』と『非現実』は違う。」
またひとつ、背中を押してもらいました。
1万粒の「ありがとう」を!
Commented by at 2008-04-05 11:22 x
ネタばれ部分は読み飛ばしました!!!
by saskia1217 | 2008-04-05 05:08 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(1)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217