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3つの味の水のダンス

昨日の夜は、セッションハウスの「ダンスブリッジ」を観た。
30分ずつ3つの演者/演目。
松本大樹さん&アンディ・ウォンさん「樹林の舞」は、終始「樹」と「水」に包まれた世界。
セリフの一片からふと「等々力渓谷?」と思う。
男性と男性。
曲線的で滑らか。
「男性的」というより中性的、いやどっちでもないな、どっちでもないものが前面に出る。
水っぽい、という感じが南米をイメージさせる一瞬も。
こないだ観た「ブエノスアイレス」が頭をよぎったせいか。
湿気に満ちた、ある意味「守られた」世界。

う〜ん、それにしても「コンテンポラリーダンス」においても「音」の持つ責任は大きいんだなあ。
よくわかった気にはまったくなれていないんだけれど、ね。

ニナ・ディプラさんの「ローザ」。
女性1人。
のっけから「女」が前に出ていた気がする。それがこちらにどう伝わるのかはいろいろだろうな。
私にとっては、正直あまり受け付け易くはない。
ストーリー性が生まれやすいような運びと画(色)。
海の音。ここにも水。
だから「命」は感じるね。

最後の演目は近藤良平さん&中村蓉さんの「恋のバカンス」。
前回の上演を観ていないので初めて拝見。
最初っから明るくて楽しい。心が解かれる。
ここにも海の音。でもここにはたっくさんの「光」があった。
楽しい、とにかく楽しい。無条件で楽しい。
舞台(作品)で観ているひとを楽しくさせるのって・・・本当に難しいことなんだけど、近藤さんの作品ってまずそれが必ずあるのですよね。
大きなお話というよりも、どこにでもある小さな小さな光景の集まり。
だからその中にある「冒険」や「傷心」(解説より)も、それぞれはけっして大きくはない。
けど、ひとつひとつがいちいち愛おしくてないがしろにできないから、それをひとつずつあの一組の男女が拾ってゆきながら時間が過ぎる。
個人的には、この日いちにちの朝から積み重なったしあわせのケーキのてっぺんに、最後のイチゴをちょこんとのせてもらったみたいな作品。
だから「うわあ、ありがとう!」って思ったかな(笑)。

どの演目も30分という同じ時間を使いながら、これほど「時間の流れ、スピード」の感じ方が違うとは。
速いのが悪いとか、けしてそういうことじゃあなく。
それと、照明がどれも素晴らしかったな。

ダンス。
いろんなダンスを観たいな。

終演後に近藤さんとパチリ。
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by saskia1217 | 2013-10-21 23:09 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217