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おかえりなさいエレカシ

神様、ありがとう!
エレカシが、正確にはエレカシのヴォーカル宮本さんが、病気療養を経て復帰することが決まった。
昨日FC会員には封書で知らされたこの朗報は、あるメディアにすっぱ抜かれたせいで情報解禁が16時間ほど早まり、今日の早朝のニュースとなった(らしい)。
9月に東京日比谷の野音、10月に大阪の野音、そして来年1月にさいたまスーパーアリーナ。

おかえりなさい、宮本さん!
待ってたよ。
よかったね、本当に。
石森さん、富永さん、高緑さん、スタッフの皆さん、また一緒に音楽できるんだね。
しかも、ア、アリーナ!・・・エレカシがアリーナ?!
宮本さん、やりたがっていたみたいだからなあ。
よかったね。

2年でも3年でも、10年でも20年でも、このまま普通に待っているつもりでいたから、こんな早い復帰に、驚くというよりも「ほんとにもう大丈夫なのか」というハテナのほうが・・・。
もちろん嬉しいのが先に立つんだけど。
しかも復帰が「バ〜ンとコンサート!」なのがエレカシらしいなと。
もう長年の習慣で、少なく期待するのがクセになっているファンとしては、復帰はシングルかミニアルバムか、数曲の配信か、もし運が良ければアルバム?・・・い〜やいや、そんな贅沢は望んじゃいけないだろう、くらいの心づもりだったんだよね。
数ヶ月前くらいからリハをしている、元気で街を歩いていた、などの便りから徐々に良くなってきて段々復帰するのだろうとはなんとなく思っていたけど。

嬉しい、無条件で嬉しい。
彼らの音がまた存在するということが。
宮本さんの新しい曲がまた聴けるということが。
その声がまた聴けるということが。
まあ、2日間になったとはいえ野音のチケットに当選する難しさは変わらないだろうが、でももし今回外れても、もう全然構わない。そういうことじゃないんだ。
そう思った。

今日はデビュー25周年記念のドキュメンタリー映画「the fighting men's chronicle エレファントカシマシ 劇場版」(山下敦弘監督)の公開初日。
六本木TOHOシネマズという、エレカシには最も不似合いな(笑)映画館にそれを観に行くことになってたが、その前に渋谷のタワレコで開催中の「戦う男の25周年展」を覗いていく。
これだけ「エレカシが好き」と公言しておきながら、どうもこういう展覧会とかに行くのが妙に恥ずかしい私は、特に最近は「も〜行かなくてもいいか」みたいなテンションになっていたが、今日はなんだか素直な気持ちで出かけていった。
普段はあまり行かない8階のギャラリースペース。
エレベーターを降りると・・・ド〜ン!
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入ってすぐのメンバーの実物ステージ衣装(というか普段着・・笑)。
通る人通る人、全員がもれなく驚嘆のつぶやき。
「ほっっっっそ〜!」
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実際の使用楽器と機材による、ステージセッティングの再現。
いつも気になってたテープ巻き巻きのカウベルとか、アンプの裏側とか見られてよかったな。
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そしてあの「男椅子」。
宮本さんが何千回とこの上に立ちあがり、時には背に座って歌って来たこの椅子。
巨大な「男」ステッカーが椅子の下に貼ってあるのだが、今日はそれは拝めず。
ただこのすさまじい「傾斜」は近距離で見るとやはり大したものだった(笑)から、ここに難なく立って歌うヴォーカリストもすごいバランス感覚だなあ、と。
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両壁にはメンバー全員の誕生時からの年表。全て頭に入っているとはいえ、こうやってあらためて眺めてみると感慨深い。
デビュー当時からの数々の記事や写真、ほんの数年前ファンになってからあっちこっちから一生懸命コツコツ集めて読んできたものの他にも、初めて見るものもあって嬉しかった。
ファンクラブ初期の会報を、部分的に見た事のあったその形状や中身を手に取ってゆっくり見られるのも贅沢で、完全に「アイドル仕様」だった90年代初期のインタビューや写真に思わず笑っちゃったり。
奥のスクリーンでは、エピックとの契約を切られた直後の95年に下北のシェルターでやったライブ映像が流されている。
著書の生原稿、過去のグッズ、サインなども。

もはやガツガツせず静かな気持ちで素直に楽しめて、なんだか自分もエレカシ休止期間になにか「心の洗濯」が出来たような気がした。汚れていたものを綺麗に出来たという意味ではなくて、エレカシに対する気持ちが大きすぎて重すぎて自分も疲れていたんだなあ、って。
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六本木に移動して映画館へ。
小さなキャリーケースを引いて観に来ているお客さんもちらほら。わざわざ遠くから出かけてこられたのだろうか。
満員の客席、今朝のニュースも受けて皆あれこれと会話がはずんでいる。と、いきなりの暗転。そして、あのゴージャスな映画館に似合わず、パンフレットもアナウンスも、何もないところからいきなり上映が始まる。
とてもポップコーン片手に観ようなんて気も起こらなかったし、客席は一丸となって集中の塊と化していて、時に可笑しい場面で笑ってしまうツボも皆同じだったのが面白かった。

映画に関しては少しネタバレしています。ご注意ください。

デビュー当時、21歳くらいの時の山中湖合宿の、古ぼけて痛んだ白黒映像から始まり、ごく1ヶ月ほど前のリハ風景や野音を訪ねる映像などが、昔お客に悪態ついてた頃のライブ映像と交互に映し出されてゆく。
エレカシに惚れ抜いた初代マネージャーや、宮本さんの見事なモノマネでお馴染みのマキタスポーツさんやバックホーン、ブラフマン、スピッツのマサムネさんなどのミュージシャンをはじめ、(宮本さんをモデルにしている)「宮本から君へ」を描いた漫画家さんから映画監督まで、エレカシから多大な影響を受けて来た何人かのインタビューが挟まる。
様々な立場の色々な年代の彼らの口から出ていたエレカシへの言葉が、あまりにも皆同じなのが興味深い、そしてスゴイことだと思った。
「日本にロックが入って来て独自の進化をとげ完成形となった、それがエレカシ。」
「『エレカシは日本のロック』じゃなくて『日本のロックはエレカシ』なんですよ。」
マサムネさんの言葉が印象的。
「拘りの主人がやってる蕎麦屋で、怒られながら蕎麦喰うみたいな。それがしたくて行ってたのに(ある時期からフレンドリーになった)」に皆クスクス笑う。

メンバー3人に小学生を叱るように怒鳴り、「もっと練習しろ」「もういい、帰れ」「こんなんじゃ歌う気になれない」と激しい口調で責める宮本さん。
その姿と気迫は2004年に是枝裕和監督が撮ったドキュメンタリー映画「扉の向こう」と何ら変わってはいなかった。メンバーを叱るその言葉と口調さえも。そのもどかしさと悔しさと歯痒さと。自分がやりたい音楽に対する憧れと、何が何でもそれを捕まえて形にして出したいという情熱も。
ただ年齢を重ねただけで、あとはまったく変わっていない。
「まだ、まだまだ行けるだろ!」
この、この10年前と同じひとことが全て。
エレカシの曲を聴いたり、ドキュメンタリーやインタビューに触れたりする度に毎回必ず同じことを思うのだ。
「ああ、ちゃんとやらなきゃいけない。時間を無駄にして生きてちゃいけない。」
恥ずかしい、こんなんじゃダメだ、全然ダメだ。

そして。
「ああ、この人たちは一人欠けてもダメだ」ってこと。
何をいまさら。
承知の事実なんだけど、今この状況で彼らの中のお互いへの言葉やニュアンスを目の当たりにすると、そのあまりの「不動さ」に圧倒される。
映画ラスト近くで、3人の出来の悪さを叱ってひとりスタジオを出た宮本さんが、外から彼らの練習している音を聴いているシーンがあった。
「ああ、どうすりゃ良くなるんだろ。」と頭を抱える。
「技術はドンカマを使えばいいって話なんだけど・・・以前小林(武史)さんに頼んだときも結局それを使った。でも・・・でも、そうじゃないんだよな・・・う〜ん・・・」
そうだよね、それはしたくないんだよね。
そして今そこで鳴っている音楽を修正するために「あ、そうか!石くんにギター弾かせりゃいいのか!」と突然閃いてスタジオに戻る。
今日の映画で一番印象に残ったシーンだった。

高緑さんに「そんなんでステージに立てるのか?野音で弾けるのか?」と厳しく叫ぶ宮本さん。
復帰してステージに立ったとき、以前と変わってないなんてあり得ない。ましてや「ただのオジサンがそこに立ってる、ってのだけはやめてくれよ!!」と。
自分が彼らを叱咤激励しなくては彼らの元気が出ないから、だから怒鳴るんだと言う。
いやいや、それだけじゃないのだろうな。
「持ってると吸っちゃうから」と言いながら箱に残ったタバコを何本も豪快にゴミ箱に捨てる宮本さんの姿も印象的だったけど、あれだけめちゃくちゃ怒られ怒鳴られながらも「もう何言ったって、石くん俺にタバコ渡してくれないもんな」と宮本さんがシュンとなるくらい厳しく「喫煙管理」してた石森さんも頼もしかった。

エレカシを作り上げているその厳しさを、その真摯を、ちょっとでも彼らの音楽から遠ざかると忘れてしまう自分。
情けないけど弱すぎる。
また今から立て直しだ。

「エレファントカシマシを愛してくれてありがとう。私はもう大丈夫です。本当にありがとうございました。
さあコンサートが始まるぜ!みんな期待していてくれ!」

彼らの音楽を、生き様を、ずっと愛し続けていられる尊さ。
感謝して、背筋を伸ばして、澄んだ目をもって生きていこう。
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# by saskia1217 | 2013-07-13 13:33 | エレファントカシマシ | Comments(0)

どこでもアモーレ

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もう、ちょっと前のことになっちゃったのだけど、久しぶりでとってもいい映画を観たので書いとこっかな。
映画館で落ち着いて映画をみたのも久しぶりだったしなあ。

「ローマでアモーレ」。
ウッディ・アレンが監督、出演もしてる。

ローマの名所や生活が垣間みれる美しい映像や、ストーリーがらみでたくさん出て来る「パリアッチ」や「トスカ」の名アリアなどの音楽も、もうそれだけで楽しめるんだけど。
何人かの登場人物それぞれに起こる、一見奇想天外すぎて夢物語みたいな事件と、これまたそれぞれの何の変哲もない日常が、すごくいいテンポで繰り広げられる。
年齢も性別も立場も違うどの人物のエピソードにも、いちいち自分の身に覚えがあるっていうのがスゴイと思ったなあ。
「あるある」だらけ(笑)。
(ま、ローマじゃなくてヴェローナのコロッセオだったけど、突然ものすごい雷雨に襲われたりとか、憧れてた人に突然会えて声をかけてもらったりとか、エライ人にいい顔をしようとしてたらこれでもかというほど不運が続いて踏んだり蹴ったりとか・・・笑)
ほんとにあるんだよね、ああいうこと。ちっとも夢物語じゃなくて現実に。
いろんなことを思い出して、楽しくなったり、ホロリとしたり。
「事実は小説より奇なり」ってホントによくいったもんだと思う。
そしてそれって、どの人にとっても同じじゃないかな。

それぞれのエピソードが膨らんだり下降線を辿ったりしながら終結へと収まってゆくんだけど、それだって「ただ元通りになった」わけじゃないところがよかった。
結局はそうなんだよ、って残念感じゃなかったからね。

そして思ったのは、主たる登場人物のどの人もすごく魅力的だった、ってこと。
美しい人や、才能に恵まれている人や、有名人や・・・そんなことじゃないところで、いや、それ「だけ」じゃないところで、魅力とかチャーミングさとか可愛さとかって、年齢性別関係なくあるんだなあ、って。
そして、日々誰かと関わって生きていくって、そうやって相手の素敵なところがどんどん見えてくることなんじゃないかなあ、って。
それを忘れないでいたいな。
「愛すべき」なんて一言じゃ言いきれないネガティブなところもきっといっぱいあるよ、嫉妬とか後悔とか浅はかとかちょっぴり憎しみとかさ。それもちゃんと描かれてたから、ポジティブなところも納得できた気がする。

かといって教訓臭いところもなくて、ラストで渋い運転手のオジサンが放ったひと言も、そんなこと言ったって人生一度きり、みたいな我々庶民のホンネが出てたのかな〜。
映画だからこその不思議な演出にも、アレンの手法に丸め込まれて全て納得しちゃうところに脱帽だね。
アレン演じるオペラ演出家(ありがちな前衛演出をする・・・笑)の奥さんがとっても魅力的で、私は何故か彼女にすごいシンパシーを感じながら観ていた。

ただの「ローマ観光もできる美しい映像でできたラブコメディ」って片付けるには勿体ない映画。
観て良かったと心から思える作品に感謝。

ローマじゃなくても起こりうる話。
今でもみんなに起こっていること。
きっと、世界じゅう、どこでもアモーレ!
# by saskia1217 | 2013-07-02 22:59 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

趣味

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なんかね、いっつもそのたびに、なんだか一生懸命になっちゃうんだ。
「お、これは!」って思うものは、とりあえず行って、触って、試して、やってみることにしている。
それでなんか違うってことなら、即やめる(笑)。
だって今まで大概は、それでかけがえのない素晴らしいものに出会えてきたから。

「趣味でやるんだから、そんなガンガン攻める必要はないよ」

な〜んて、師匠に言われるのだけど、どうしたって必死になってしまう、食らいついて行きたくなっちゃう。
好きなものは好きなだけやっていたい。
一刻も惜しい。
寝る暇さえ勿体ない。
楽しくて楽しくて、面白くて幸せ。
だって、その日からもう、世界が違ってみえてくるからね。

そういうときの、仕事と趣味の境界線は、じつはあんまり感じてないのかもしれない。
自分にとっては、その大切さの度合いはまったく変わらないんだなあ。
たぶんそれって、我が儘なんだろうなあ。

けど、ある日突然足が痛くて歩けなくなって、医者にいったら、
毎日何時間も正座してたのが原因だとわかって、唖然とする自分がいる(笑)。

バカすぎる(爆)。

でも楽しいことは、やるしかないんだ〜!
それが人生。
な〜んて。
# by saskia1217 | 2013-07-02 01:42 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(2)

がまん

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いつものパスタを、今日は久しぶりにショートパスタにしてみたよ。
ペンネ・リガーテ。

茄子、パンチェッタ、玉ねぎ、にんにく、鷹の爪、オリーブ、カットトマト。バジルとオレガノ。仕上げにちょっぴり白ワイン。
茄子、いいなぁ、大すき!

トマトソースのをなんて言ったっけ?
アマチャトリーナ、かな。
いや、アマトリチャーナだ(笑)。
トマトソースのは、塩だけじゃなくてほんのちょっとだけ甘みを入れると美味しくなる。
今日は蜂蜜。

ショートパスタはスパゲッティよりも茹で時間が長いので、少しだけがまんが必要。
でも、待っただけ美味しいよ!
# by saskia1217 | 2013-06-30 22:05 | くいしんぼうメニュー | Comments(2)

コンテンポラリーダンス

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ダンスのことはとんとわからない。
しかも、コンテンポラリーダンスのソロを観たのはたぶん2回目。
なので、いろいろ語ることは出来ないのだけど、不思議な時間と空間を過ごしました。
平原慎太郎さんのソロ公演@あうるすぽっと。

肉体という物質の細分化された蠢きによって「生きてる」ことが伝わる。
生身ってすごいな。
楽器という二次的物体なくしては成り立たない自分の、不自由さともどかしさを微かに思い出す。

ステージ上でライブで発せられた、様々な「音」のコレクションと、ミニマルミュージックに似たテイストの音楽の静かな波。
ダンサーの身体を侵食してゆく緑が印象的だったオクダさんの映像。
観客の無意識のうちに入り込んで翻弄する坂本さんの明かり、ラストの光の帯の淵にダンサーの身体が触れるときに見えた微かな赤が、血の様に痛かった。

余談。
ロビーに小林賢太郎さんからお花が来ていて、そういえば平原さんはあの「ロールシャッハ」に関わってらしたんだよな〜、あれ観に行った頃にはそんなこと露知らず・・・な〜んて、ちょっと感慨。
# by saskia1217 | 2013-06-29 20:56 | コンドルズ | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217