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もはや、なかば強引に記憶を引っ張り出します(笑)・・・旅記録。
えっと、どこまでいったっけ?

お天気いい、とある朝。
夜本番を気にしつつも、チューリッヒの街がみたくて、空港近くのホテルからSバーンに乗って10分ほど。チューリッヒ中央駅に降りたつ。
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殆ど何も予習をしていなかったが、地図を片手に歩き出す。
ヨーロッパの街の多くは鉄道の駅が旧市街からちょっと離れたところにある。初めて訪ねる街で、駅から中心街を目指して歩くときのドキドキとワクワクは、ちょっと言葉に出来ないくらいの高揚感がある。
その街が美しければ美しいだけ、少しずつ目に飛び込んで来る景色が胸の鼓動を重ねていってくれる。
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なんだろう、やっぱり身を置き慣れたドイツ語と、その言葉に培われた様々な風景に包まれた空気。
建物、街のつくり、人々の動き、聴こえてくる音、見えてくる色と文字・・・。
そこに身を委ねて探って行くことのできる愉しさ。
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ほんとうに、なんて気持ちがいいのだろう!
ここまでの旅で、太陽を浴びたことが殆どなかったから、この日の光はほんとうに嬉しかった。川っぷちに沿って街の真ん中へ向かいながら、ときどき両手を広げて陽を受け止めた。
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やがてそのリマト川がチューリッヒ湖に注ぐあたりまで歩いてきて、まずは目指す教会へと向かう。
市庁舎の横の大きな橋を渡り、その先、そして小高い丘の上にいくつかの尖塔が見えるほうへ。
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フラウミュンスター。ここにはシャガールのステンドグラスがある。
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その窓がある会堂後方の一角は特に解説がしつらえてあり、ゆっくりと腰掛けて3面を占めるシャガールの美しい色を楽しめる。しばらくそこにずっと座って、上を向いたまま見とれていた。
写真が撮れないので絵はがきを何枚かと、市内の全ての教会を案内したパンフレットを買って、再び眩しい外へ。
あれこれと目を奪われるものがたくさん。
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街で一番という体で聳える尖塔を持った教会をめざし、坂をのぼってゆく。
聖ペーター教会。
ここでも何度か閉まった扉を叩いた後にやっと正面へ(笑)。
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静寂の広場にクロウタドリの声が響く。春の色をした花屋の店先。教会を見に来た観光客はいるのだが、皆が静かに歩き静かに語りながら巡っている。
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さらに、そのすぐ先にあるアウグスティナ教会へ。周囲の建物に組み込まれているような造りだと、入り口がなかなか見つからなくて苦労する(笑)。なかは現代的な会堂。
そのすぐ前の広場の泉には、いっぱいの薔薇の花。
夢のような色にしばし足が止まる。
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網の目のような石畳の細い坂道を当てずっぽうにジグザグ歩いて、再び川辺へ。歴史的な建造物も多い街、辻々のたくさんのプレートで、様々な時代に起源をもつその謂れを知ることができる。
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下へ降りると、再び高台に向かっていく道がある。駅から歩いてきたとき対岸から見えた古い城壁みたいなところへ行けそうだ!
のぼりきったところは公園のような広場になっていて、散歩の途中に休んでいる地元の人、しきりにカメラを景色に向ける観光客・・・
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さあ、もう一度降りて、対岸のグロスミュンスター(大聖堂)へ行こう!
その途中、川のすぐ脇に教会を発見。ヴァッサー教会(水教会)。水から街を守る、また船乗りや漁師を守る教会。残念ながら閉まっている時間で中は見られなかったが。その横にはツヴィングリの像。
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さあ、辿り着いた。
2本の塔が南ドイツやオーストリーなんかでよく見る感じで懐かしい。
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中はドッシリとした空気の大聖堂。あのカール大帝の墓が発見されたという伝説の上に建つ。
地下のロマネスク様式のクリプタにはその大帝の像。
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見とれていると、隣りで見ていたイタリアからの観光客らしき男性2人「この人誰だか知ってる?」と(笑)。「歴史で習ったよ」と答える。が、正直そんなに詳しくはない(笑)。見終わって帰ろうとしたら、教会巡りのパンフレットに「出口を出て右の鉄の扉を入ると回廊がある」と。
見ると小さな扉が。折しもそこから数人の人たちが出て来たところ。何があるんだろ?
そこはよく修道院にあるような中庭に、薬草みたいなものが植えられている。
廊下の壁には宗教改革に貢献した歴史上の人物たちの「ミニ博物館」。
石づくりの柱には、中世の顔、顔、顔。アメリカからの観光客がゲラゲラ爆笑しながらひとつひとつ見て回っていた。
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さあ、ホテルへ帰って劇場へ行かなければ。
あと1時間くらい残っている。よし、あの名美術館を見ておこう!
名残惜しい街並をまっしぐらに急ぎ足、ちょっと離れたチューリッヒ美術館へ。
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残念ながら全てをゆっくり観る時間は無いので、ネーデルランドの古い絵あたりを観ておこうと、チケット売り場のお姉さんにピンスポットで観られる場所を訊いてから部屋へむかう。
レンブラントやブリューゲル、ロイスデール。懐かしいフランケン地方(ヴュルツブルクあたり)のリーメンシュナイダーの彫刻なんかもあったり。残った時間を、これまた好きなマグリット、クレー、そして地元スイスのベックリンも堪能。
ピカソやマティス、カンディンスキー、シャガール、ココシュカ、プッサンやロラン、クールベ、マネ、セザンヌ、ドガ、ゴッホ、そしてジャコメッティ・・・
とにかくすごい美術館なんだ!
急ぎ足でも観られてよかった。後ろ髪をひかれながら、駅まではほんとうに走るように歩いて電車に間に合う。
素敵な街。今回の旅でたぶん一番好きだった街。
また訪ねるときはあるのかなあ・・・
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by saskia1217 | 2014-03-30 23:12 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(1)
ちょっと心が萎えてきたけど(笑)途中でやめるわけにもいかないので、ゆっくり書くぞ。

ジュネーヴからチューリッヒはバス移動。途中「どこか」でお昼休憩、ということしか知らず、着いたのはなんと首都ベルン。
高速道路を走っているうちに、場所表示のプレートが段々とドイツ語(らしきもの)に変わってゆくあの感覚。とりあえずなんとなくホッとしたりする(笑)。
お天気はいまいちだったけど、バスが古い街並にどんどん入ってゆくとワクワク。
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昼食は街の真ん中にある「ホテル・ベルン」のレストラン。
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団体さんなので全員おんなじメニュー(笑)。
豚肉、そして付け合わせは典型的スイスメニューのRoesti(じゃがいもとチーズの・・こう、焼いたやつ)。ソースはよくある白っぽいブラウンで、これが結構塩辛かったのね、案の定(苦笑)。
美味しかったのだけど。
あとは、サラダ、パン、デザート。
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食事が終わって余った時間は、バス出発まで自由行動だときいたので、少しでも街を見ようと早速みんなでそのあたりを散歩。
到着間際に地図を渡されたのだけど、ベルンに寄るとわかっていたら、ちょっとは街のこと調べておいたのにな〜。
何が有名なのかよくわからなかったけど、旧市街の建物はとにかく古くて、でも建物も街も規模はそんなに大きくない印象。劇場やオペラハウスも可愛いサイズ。ものすごく高い建物はないけどトラムやバスが行き交って(暴走して?)いて結構賑やか。
時計塔は立派!
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「ベルン」というだけあって、街のシンボルは熊。至る所に熊さんが。
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ホテル前に大きな教会があったので、残り時間あと数分で入ってみる。「フランス教会」
もともとカトリックだったのを改革派の教会にしたのかなあ。入ると後方(?)に祭壇らしきものがあり、そのすぐ上のエンポールに大きなパイプオルガン。前方には仮設のようなステージがあったから臨時なのかなあ。横に席があったのは改革派になったせい??よくわからない。
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時間さえあったら、中央のカテドラルとか、「熊公園」とか行ってみたかったな。熊公園、すごそうだ。
やっぱり、ドイツやオーストリーで感じる空気とどこか同じものを受けるんだよね。言葉のせいなのか、はよくわからないけど。不思議な落ち着きというか、色というか。まあたぶん、私個人が受ける不安感とか安心感のせいかもしれないけれど。
でも建物の形とか、街の作りとかが、やっぱり知らない街なのになんとなく親近感、安心感、デジャヴ感があるからかもな。
こんなに小さい街が首都だ、ということにとにかくちょっと吃驚だね。きいた話では、地理的にフランス語圏とドイツ語圏のちょうど間くらいにあったから、という利便性でここが首都になったらしい。なんだか、想像し難い歴史ですよね、やっぱり。

もののわずか20分で街を見まくる人たち・・・必死(笑)。
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さて、慌ただしくバスに乗ってチューリッヒへ。
ホテルはジュネーヴとガラッとかわって、典型的なチェーンの現代的なホテル。空港近くという場所柄、航空会社のクルーの利用も多いとか。
入り口では赤い牛がお出迎え、部屋へ入ったらバスルームでかわいいやつがお出迎え。
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ホテルは市街地から遠いので、チェックインしたらもうその日は部屋でゆっくり。
というか日曜日だったのでレストランも閉まってるし、かろうじて開いてた近くのスーパーを教えてもらって買い出しに。
見慣れた食品、食材がいっぱいでついつい無駄なものを購入(苦笑)。ドイツ時代に私の定番おやつ、心の友だった(笑)あのキンダーミルヒシュニッテとか買っちゃったじゃあないか〜!
このシリーズのキンダーショコボンとかキンダーショコラーデ、大好きだったんだよなあ。
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そしてやっぱり大好物のひとつ、今回の旅で「もういいだろ〜」ってくらい食べまくったHimbeere、ん〜と、フランボワーズ、ですな。
夕食用に、無意識に好きなものを買ったら真っ赤(笑)。どうかしてる。
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しっかし。
レジのお姉ちゃんに「スイスがこの時期こんなに暖かいとは思ってなかったですよ〜!」なんてちょいと話しかけてみたら、超フレンドリーに弾丸トークしてくれたのはよかったんだけど、あまりのスイス・ドイツ語に60%くらいしか理解できなかった、案の定(笑)。
ま、な〜んとなく想像で補えるんだけど、あれはショッキングよね・・・。
ドイツのテレビではドイツ語圏のスイスの人が話すときにちゃんと字幕が付くくらいなのだけど、スイスのテレビじゃ当然そのまんまなので、何日間かテレビ見まくってその中にどっぷり浸ってみたのも楽しかった。
あ、ホテルのフロントはもちろん、もうそりゃ綺麗な標準ドイツ語でした〜。

そうそう、ホテルでは毎日ハウスキーピングさんに枕の上にチップを置いておくのだけど、部屋に帰って来るとチョコが乗っててちょっと嬉しかったりする。
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ちなみにここの朝食は最高に美味しくて、卵料理はその場で好みのものを何でも作ってくれるし(オムレツの上に目玉焼き、という猛者を何人も見ました)、パンやチーズ、ジャム、ハムソーセージはもとより、生野菜があったのは嬉しかったな。コーヒーもカプチーノなんかを注文できる。
ここには4泊したから毎日朝ご飯が楽しみだった!
大好きなミューズリー(スイスが本場!)、ベリー三昧のソース、濃厚なヨーグルト、これを混ぜ混ぜしていただくのだ〜。
ああ!そして夢にまでみたヌテラのドカ食い(苦笑)。ハーゼルナッツとチョコのスプレッドで最近は日本でも買えるけど、これはヨーロッパに住んでた人には懐かしい代物、みんな怒濤のごとく食べてましたね。もう、パン無しでも食べちゃう!

ちなみにベリーがもともと混ぜてあるミューズリーをBirchermuesli、クロワッサンのことをGipfeli(三角に尖ってるからだろ〜ね)、ドイツでいうBroetchen(小さい丸パン)をBroetli、MikrollをWeggliって言うんだ〜・・・なんてことも面白かった。ちゃあんと小さい札に書いてあるの。
〜li、って付くのが如何にもスイスで、なんか可愛い。
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また食べ物の話だけで終わるとこだった・・・。
チューリッヒの公演会場は、旧市街ではなく少し外れた小高い高級住宅地のまっただ中にある素敵なホテルに併設された劇場「リギブリック劇場」。
翌日さっそくリハへ。
バスか小さい登山電車で丘を登ってゆく。
眺めも素晴らしいし、リッチなお家を順々に見ているだけでも心がノンビリするところ。
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使わせていただいた楽屋は隣接するホテルの部屋で、そりゃもう素敵。
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リハの合間に林檎片手に散歩。
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劇場のキャパはそんなに多くなく、ここは2回公演だったけど早い時期に完売だった。
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初日は駐在大使や外交関係の方々などご招待のお客様が多く、公演に先だってパーティーもあった模様。我々出演者は関係なかったけれど。また、オペラ演出家のミヒャエル・ハンペ氏も観に来てらして、気に入ってくださったとか。
ここのお客様、特に「セレブ」が居なかった2日目は本当に反応が良くて、本当に喜んで下さってるのがよく伝わって来た。終演後、皆さん客席から直接我々のところに来てくださり「よかった!」「舞台と音楽が素晴らしく溶け合っていた!」などと声をかけてから帰路につく。近所に住んでいらっしゃるという随分お歳を召したご婦人は、半分涙声で「ありがとう!」と言ってくださったりで・・・嬉しかったな。
やっぱり、演奏した以上、お客さんがどう感じたか、楽しかったのかどうか、が一番知りたい。チューリッヒでは狂言もお能も最後にカーテンコールを設けたので、お客さんとのそんなコミュニケーションが出来たのがよかった。狂言方の善竹富太郎さんはペルゴレージのカーテンコールで「ではちょっとだけ、日本の狂言の笑いをお目にかけます」といって、ホントにあの狂言の、もう福の神みたいな大きな笑いを一発やってくれて、それが大ウケ。
笑い、表情、動き、そして音楽。どこに行ってもちゃあんとわかる、って素晴らしい。

公演の開演前、やっぱり旧市街が見たくて、Sバーンに乗って街へ繰り出したお話は、次回へ。
チューリッヒ、素晴らしく美しい街だった。
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by saskia1217 | 2014-03-28 02:12 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(1)
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さて、何処へいこう?
地図を見ると何やら「古楽器を展示」している博物館が・・・。
ん〜、特に見なくてもいいんだけど(笑)その博物館には他にも何があるのかがちょっと知りたい。
いったん教会より少し低い道に降り、地図を見ながら旧市街の中心地を通り(このあたりの古い街並にはちょっとオシャレなレストランや素敵なホテルがいっぱい!そしてこの小高い一角を歩いていると、ちらりちらりと湖の大噴水が目に入る瞬間が何度も。
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賑やかな通りからちょっと外れて、大きな建物が見えてくる。
ジュネーヴ美術歴史博物館。
入り口を入り受付をぐるっと見渡すも、どこにも入場料が書いてない。そこに座っていた超ダンディーな係のおじさんに「あの〜チケットは〜」と訊くと「マダム、こちらは全て無料です」と笑顔。
ひゃっほ〜、ジュネーヴ、太っ腹。
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このおっきな博物館はスイス特にジュネーヴの歴史と美術に関するいろんなものが展示されてるので、何を見たいかを決めてから該当する部屋を訪ねるのがコツ。
まずはその「古楽器」は何処にあるのか?
いつのまにか絵画の部屋に紛れ込んでしまい迷子になるも、(ここもガッラガラだったので)ちょっと暇そうだった(笑)係のおばさんに訊いたら「あら、あなた、ここじゃないわ、階が違うわよ」とエレベータまで連れてきてくれた。
この地方に伝わる生活用品や装飾品など(食器、家具、調度品など)のコーナーのはじっこ、ガラスドアで仕切られたスペースにいくつかの楽器が並んでいた。1597年ベルガモのエピネット、1620年頃フランドルのオッタヴィーノ(4フィートの小さなスピネット)、ハウスオルガン、あとはヴィオル族がいくつか。「ルソー時代のフランス音楽」と題した解説が為されていた。
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ま、楽器なんてね、音が出てナンボなので、こうやって博物館に入ってる楽器(特に鍵盤楽器)って「ふ〜ん」っていうしかないんだよね。弦楽器はいざ知らず鍵盤楽器はもう完全に消耗品だから。
装飾の美しさや、素材や構造の研究という点では貴重だろうけど。
他の階の展示、エジプトからヨーロッパからスイスから、古代から現代に至る彫刻や絵画、装飾品もなかなか見応えがあったけど(コローとか、カノーヴァとか馴染みの名前もたくさん)、面白かったのは階全てに移築(?)再現されている「スイスの典型的な住居」。
木目の暗い色調で、昔のお城なんかでもよく見る陶器の大きな暖房のある部屋の数々。家具、調度品、銀食器など。
居間にはチェンバロ(1777年リヨン、Stiermann)もちょこんと。
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そして照明の落された部屋には、前日に見て来たサン・ピエール教会内部のフレスコ画のオリジナル。
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ひとつ下の階に降りると、大きな板の間のホールに圧巻の光景が。
武器、甲冑の部屋。
スイスの歴史を物語る。
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結構歩いて、絵もみてヘトヘト。
そろそろ仕事の時間、湖の方へ降りてゆこう。
途中、このカルヴァンの街でルター派教会を見つける。ちょっと面白く思って入ってみた。
ドイツによくあるようなモダンでフレンドリー、シンプルな雰囲気。
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午後の湖の岸辺の憩い。水鳥がいっぱ〜い!
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ジュネーヴではまだまだスイスフランにご用心!という気持ちが働いて、夜もホテルの部屋でご飯!みたいな日も多かったので、行く先々でスーパーに行くのが必須。
案内されたままにかなりの高級スーパーに行ってたこともあったけど(苦笑)それはそれで美味しいものに出会えて楽しかった。
なにせもう、大好きな野菜やハーブ類の種類の多さ、日本では食べられない味!
スーパーのなかをぐるぐる歩くだけで大興奮。
ものすごいチーズの山、赤い印がついてるのは特売品(ホントは店内で撮影ってよくないのだろうけど、店員さんにきいたら「いいよ〜!いっぱいとって〜」と言われたので遠慮なく(笑)。
夢にまでみたあの、あのアッペンツェラーがぁぁぁ〜〜!!(昨今日本でも買えるがとてもお高い)
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最愛のジャガイモ各種。も〜、左下のみたいなキロで買いたい!
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横一列ぜ〜んぶ買い占めたくなる、ナス、セロリ、ほうれん草、ブロッコリー、カリフラワー。
まるい根セロリや、ロマネスコ、懐かしい!
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緑が美しいハーブ類。
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パプリカでも、スペイン産よりイタリア産のほうがお値段低め。でもスペイン産、美味しそうなんだよなあ。
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調理器具があったらどんなによかったことか!
アーティショーク!
ちっちゃいのもあるよ〜。
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魚売り場もお肉売り場も大きくて、魚も捌いてくれるし、チーズやソーセージも量り売りしてくれる。こんなとこに住んだら、破産&肥満地獄になりそうだ、と真面目に思った。
あ、お寿司コーナー!中で職人さんが握ってる!
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そして街中のチョコレート屋さんではこんな光景も。これは量り売りだけど、大きな板のまま可愛い箱に入って木槌がついてるギフトセットがあって・・・砕いて食べてみたかったな。
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おっと。
観光と飲み食いの話しかしてなかった(苦笑)。
ジュネーヴの上演劇場はこちら「エスペランス劇場」。「希望劇場」とでもいうのか。
湖から旧市街に登る途中にある小さな劇場。ちょっとオシャレな感じだったのかな。
キャパは少なく、演劇用なのでひどくデッド、小ぶりすぎてオケのスペースを設けるのに一苦労だったけど、その分ステージとは近くてコンタクトは取りやすかったかな。
ここでもスタッフ総動員で設営、光合わせ、リハ・・・
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そう、ここジュネーヴからは地元のバウアー「Extermann」の楽器。タッチが幾分重厚すぎて苦労もあったけど、まあとにかく、ここから、本番前と休憩調律を工房の方にお任せできたので少し時間との戦いからは解放された。
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スタッフ、コーディネーターさんのお心遣いで、軽食は日本食のお弁当。
ここまできて、焼き鮭やおかかのおにぎりが頂けるとは!
ご飯はやっぱり美味しいです。
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おかげさまで、万来のお客様から喝采をいただきました。
日本の笑い、そして日本の静と動。
どこへ行ってもちゃんと通じるものです。

さてと。
ジュネーヴを出発、今度はバスで一路北東へ。
チューリッヒ、やっとドイツ語圏だ(笑)。
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by saskia1217 | 2014-03-24 19:46 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
えっと・・・・まだ続いてました(笑)。

アルプスを越えてスイスへ。
レマン湖を見たのはじつは初めて。
スイスは、フライブルクから近かったバーゼルや、やはりドイツ寄りボーデンゼー近くのザンクト・ガレンあたり、それから南東部イタリア国境近くのエンガディン地方、サンモリッツ、もっと南のコモ湖近くルガノ、ベリンツォーナくらいしか行ったことがなかったから、ジュネーヴ、ローザンヌ、チューリッヒなどの「街」を見るのが今回本当に楽しみだった。

お昼過ぎに空港着、バスで市内のホテルへ。
ホテルは駅近くの、つまりかなりアブナイ感じの一角。
深夜に一人でフラフラしたりしなければ特に危険ということは無いのだけど、朝っぱらから次の角の辻々に露出度満点の魅惑的なおねえさん達が佇んでるという歓楽街、久しぶりに生々しく刺激的な光景をみたなあ・・・(苦笑)。
ホテルそのものはかなり古く、簡素だけどそれなりに清潔で木目メインの落ち着いた内装。広さもある。バスルームも木目。今回の旅、旅行会社の配慮なのか、そういうオーダーだったのか、予想に反して全日程バスタブ付き!なんて贅沢なんだ!
表通りに面していた私の部屋は案の定深夜までかなりの騒音だったけど、ま、疲れてればぐっすり眠れるってもので。
朝食もシンプルながら果物やジャムや自分で茹でる卵などたっぷりあり、ネスプレッソのマシンがあったのがスイスに来たことを実感させる。ん〜、コーヒー美味しい!

せっかく昼間に着いたんだ。翌日は月曜日で色々閉まるし、リハや本番でゆっくり散歩は出来ないだろう・・そう思って、荷解きもそこそこに街へ飛び出す。
そう、ジュネーヴといえば宗教改革、といえばカルヴァン。
旧市街のメインのカテドラル・サンピエール教会、そして何よりまず月曜休館の、隣接の「宗教改革記念館」を目指す。
駅近くのホテルからまずレマン湖岸へ出る。さすがの大きさ。琵琶湖より面積は小さいらしいけどとにかく細長いから広い広い。海みたい。
へ〜、ベートーヴェンがこの湖面に映る月を見て、あの「月光」を書くインスピレーションを受けたっていうのはこの湖のどのあたりだったんだろ〜な〜、なんてぼんやり思いながら、いきなり視界に飛び込んできた、あの大噴水に感激。これぞジュネーヴ!
虹が霞む大噴水。湖の中の「ジャン・ジャック・ルソー島」。街の、あたかもすぐ向こうにあるような、雪をかぶった山々。ああ、あっちへ行けばあのシャモニーなのか〜。
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お〜、スイスじゃあ横断歩道は黄色いんだ!
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駅近くにはやっぱりちょっとポップな色のついた建物とか。
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ふらりと入った小さな教会のステンドグラスが美しかったり。街中の「イギリス教会」、なかにはだぁれもいなくて、ゆっくり想いにふける。
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橋を渡り、旧市街へと坂道を登ってゆく。
湖畔のリッチなホテル群のあたりは、ブランド用品やさんや高級時計店などが軒を列ね、いかにも観光地、保養地という感じだが、丘の上の旧市街は中世からの雰囲気を残す石造りの壁や古い街並が落ちついた感じ。
今まで長いこと、多くの国々や権力を相手に自分たちの地域を守って来たスイスの歴史と苦悩を彷彿とさせるような建物や記念碑も目にする。
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日曜なので、素敵そうなレストランも全て閉まっている。ドイツじゃレストランだけは日曜でもやってたのになあ。
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登って行く途中に「わあ、いいなあこの教会」って、中に入ろうと試みるもメインの扉が閉まっていて、教会周りをぐる〜っと一周。結局どの扉も押しても引いても開かず終い。そうそう、この感覚だ、ヨーロッパで知らない街を探検する時の、このことごとく「うまくいかない」感じ(笑)。なのにちっとも焦らない。慌てない。諦めない(笑)。そして、たとえダメでも「そんなもんか〜」ってちっとも腹がたたない。こういうの、日本にいると忘れちゃうんだ・・・。
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当てずっぽうに登りつめたらちょうど宗教改革記念館の前に出た!
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閉館時間まで約1時間、殆ど誰もいない館内、イヤホンガイドを借りてゆっくりと見ることが出来た。
カルヴァンだけでなく、もちろんツヴィングリとかそしてルターのことなんかも詳しく解説してあったし、当時のいろんな聖書の展示も。聞いた事のない改革史の英雄や聖職者の名前もいっぱい。改革を描いたカリカチュアや絵画、映像も。
最後にショップで絵はがきなんかを買って、早足でとなりのサン・ピエール教会へ。急いだ理由は、塔にのぼるのが17時までだったから(笑)。
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すでに5分前。受付にいた若い神父さんに「も、もうダメですよね、上?」と訊くと「私がここにまだいるってことは大丈夫ってことですよ」とニッコリ。「上にあがりきってちょっと広いスペースに出たら、左をみるとレマン湖が綺麗に見えますよ!」とも。御礼をいって重い鉄の扉をあけ、石の螺旋階段を登る。これこれ!これがやりたかったの!
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上にはカリヨンやら古い遺物やら。
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鉄格子ごしに湖の絶景を楽しみ、教会堂内に降りて中をぐるっと。「カルヴァンの椅子」もあったよ。
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この日はもう暗くなり始めたのでホテルに戻り、翌日リハ前の午前中に再びここへ。
今度は教会地下にある「考古学博物館」を観に。
すごかったんだ、ここが!
後でガイドさんにきいたら「ジュネーヴで一番誇れる見どころ」だそう。
朝一だったせいか、たぶん館内には私1人しかいない、という贅沢。な〜んとここには日本語のイヤホンガイドが!
じつはこの地、ジュネーヴという街の原点。紀元前から今まで、この街がどうやって出来てきたか、が、模型や映像、そしてこの教会の地下に何重にもかさなって残っている遺跡によってわかる。遺跡や出土品などが、地下に延々と続く通路をたどりながら見てゆけるという素晴らしい施設。
歴史だけを語るのではなく、ジュネーヴそしてスイスにおける考古学の進展や最新技術についても(例えばこの遺跡をどうやって発掘し、展示に至ったか、とその意義など)わかるようになっている。
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初期キリスト教時代に洗礼が行われた浴槽や、もっと後の時代に権力者の謁見の間として使われていた美しいタイル張りの床の広間、井戸・・・。
あちこちには色分けされたプレートが埋め込んであり、それがどの時代のものなのかがすぐわかる。
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馬の骨、そして人骨。
おそらくこの辺りで勢力のあった人だそう。
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楽しかった!
再び、明るい現代へと戻る。
さてと、あとはどこをみにいこうか・・・
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by saskia1217 | 2014-03-24 00:37 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

特効薬

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1月に行ったエレカシデビュー25周年記念スペシャルライブ・さいたまスーパーアリーナ」のDVD。
数日前に届いたとき、正直それがくることを全く予期していなかったからちょっと驚いた自分に驚いた。
あ〜、もうちゃんとエレカシの呪縛(苦笑)から脱却できたんだな、なんて思いながら、じわじわと寄せて来るドキドキ。
会場で全身に浴びた、あの光と音とコトバの大波。

臨場のその時、生で聴こえなかったこと、見えなかったこと。
DVDはあの湿気や息苦しさや、自分の髪や手がもうどこにあるのかさえわからなかったカオスなんかは伝えないが、蘇る気持ちとともに新しい発見もある。

冒頭のカウントダウンの映像。
♪あくびして死ねーーーっっ!!♪の怒号に調和して、無数の風船が塊となって天井から落ちて来るそのスピード。
「ヒトコイシクテ、アイヲモトメテ」の、ちょっぴり恥ずかしげな歌い方。
16歳の時つくった「やさしさ」の、完璧な、もうそれはそれはホレボレするような声と(この日のベストだったのでは、とDVDみてあらためて思う)、歌っているうちにみるみる涙が溢れてきて宮本さんの頬を伝う様子。
「傷だらけの夜明け」の冒頭、音源と同じく冬の風の音だと思って聴いていたSEが、電子的な弦の音だったこと。
数々の曲で声張ってくっきり寄り添ってた蔦谷さんのオブリガート。
聴き慣れた音源とは違う、たぶんこのライブのためにアレンジされたストリングスやホーンセクションの対旋律の新鮮さと面白さ。
「あなたへ」をどれだけ丁寧に心を込めて歌われていたかがじんじん伝わってくる表情と仕草。本当にこんなラブソングはないだろう。「約束」を凌ぐなあ。
「俺たちの明日」で歌いながらドラムを叩く富永さん。
今更ながらあらためて感心しちゃう、共演者、特に蔦谷さんとバンドメンバーの、宮本さんの音楽の行き先をピタリと読み当てる、空気とタイミングの名人芸。
「桜の花、舞い上がる道を」で桜吹雪が床から吹き出したのは、2番のサビからだったのか、そんなに遅かったっけ?とか。
「あなたのやさしさをオレは何に例えよう」のクライマックスで大きく叫んだ
「音楽って、音楽って素晴らしい!エヴリバディー、ありがと、ありがとよ〜〜っっ!」
「オレに好かれてもしょうがないかもしれないが・・・とりあえず、今、みんなのことが好きですーーーーーっ!!」

ステージ上の情景だけじゃない。
映り込んだアリーナ前列のお客さんたちの、それはそれはもう、嬉しくってたまらない、という笑顔、笑顔、笑顔。ああ、みんな、みんな同じ気持ちだったんだ。
アンコールを叫びつづける間、たくさんの風船がみんなの手によって前へ前へと送られていたあの印象的な光景が、ながいことDVDに映っていたのが嬉しかった。
みんなのウキウキした気持ち、楽しくて、嬉しくてもう我慢できない、早く出てきてもっと歌って!という高揚。それをあの風船が語ってる。

あんなに何度も「ありがとう」「サンキュー」の連発だったコンサートも無かった気がする。
あんなに言ってたんだ・・・
そして。
ダブルアンコールの最終曲の後で、目を真っ赤にしながら投げキッスをして、それをかくすようにお尻をたたきながらハケていった宮本さん。
あんなに涙を流していたんだ…

「届いた!!・・・すてきなみんなに、幸多かれ!!」
そうだ。
ファイティングマンでありつづけなくては。
「俺もオマエに負けないが、オマエも俺に負けるなよ」
男じゃなくてもね。

最近ある人に「エレカシはやっぱり別腹なの?」と訊かれたが(笑)、別腹っていうよりも、2〜3ある主食のひとつなのかもしれない。
いや、やっぱり、万能薬かな。
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by saskia1217 | 2014-03-22 04:33 | エレファントカシマシ | Comments(0)

ネガティヴ

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超がつくほどポジティヴ人間だと、自分じゃあ思ってるんだけど。
時々頭のなかにポッとかすかに響いたのを聞こえないフリしてやりすごしても、時にはそれで頭の中が全て支配されて、その重力に捕えられて逃げられなくなることって、ある。
こういうことにさ。

そう。
本当に本当に欲しいものは、絶対に絶対に手に入らない。

そんなもんじゃないの?
十分でしょ。
感謝しなよ。
うんうん、そうだよね。

「諦める」ことが出来たらどんなにいいか。
諦める=開放されること。
それが出来るのが大人。
ちゃんとした大人。
それを噛み締めながら前進してゆくのが、立派な人。

そんなふうには、到底なれないよ・・・





(で、ブログって、ポジティヴなことだけ書くっていうのが基本なんだって!
あ、「愛されるブログ」になるためには、って場合。笑)
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by saskia1217 | 2014-03-22 03:40 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

小さいおうち

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山田洋次監督の「小さいおうち」。
気になっていたまま公開が終わってた・・・
って、この映画もなりそうだったのが、お友達に誘ってもらってちゃんと観に行けた。
銀座・東劇。
観にいってほんとによかった。


くしゃくしゃした青い紙パッケージのカルピス。
半袖ワンピースや銘仙の着物の上に白い割烹着。
元旦に玄関のお盆の上に置かれる、祖父のお仕事先の知らないおじさんたちの名刺。
亡くなったおばあちゃんが話してた言葉。
戦後生まれの私にも懐かしく思える、小さい頃みた光景の数々が切り取られ。

軽くも重くも、心地よくも苦しくも、苦くも甘くもあるお話。
で、きっと誰にでもある、よくあるお話。
戦争と関係なくても。
思い当たるよ、きっと。
大泣きじゃあない涙が止まらなかった。

ちっとも感傷的にならず、安っぽくなることなく、サラッとした感じが帰り道の足どりを重いものにしない。
さすがだな、山田洋次監督。

コンサートシーンに四家卯大くんが出演されてたのに、ちょっと驚いたよ(笑)。
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by saskia1217 | 2014-03-20 19:37 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

踊る・・・その2

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左足首の内側を、嫌っていうほど右足のヒールの角で直撃。
それも何度も(笑)。
フラメンコで流血(苦笑)。

どんなに打ち付けても、反対側には起こらない。
利き足ってあるんだね〜。

新宿区の文化体験講座っていう企画の「フラメンコ」のクラスに当選したので行ってきた。
一緒に申し込んで落選したお能のほうがどっちかというとやりたかったな、なんて思ってたけど、フラメンコ、相当面白かったよ!
そういえば10年くらい前、フラメンコ習いたくって教室まで調べたりしてたなあ・・・
やりたかったんだよなあ、じつは。

小さい頃から「フラメンコといえば」というくらい、私でも存じ上げてる、あの小松原庸子先生がいらして、団の舞踊手さん2名と一緒に直々にご指導してくださった、という贅沢。
皆さん衣装をお召しになってらして。
男性舞踊手さんは我々が踊るときにカホンも叩いてくださったし、お二人とも模範のダンスを披露してくださった。
目の前ギリギリで見るフラメンコは当たり前だけど迫力がすごい。

「アレグリアス」というアンダルシアの曲目を練習。
初心者はこれをやることが多いらしい。
まず足のパターン(結構長いフレーズ)を3種類くらい習う。
まっっっったくの初心者がいきなりステップ、ということにも驚いたけど、皆さんすぐに覚えてどんどん踊ってらして、先生は「これはお世辞ではけしてなくて、今までやった講座やクラスで、こんなに覚えが速くて上手なクラスはなかった!」とおっしゃってたなあ。
ダンスし慣れない私はといえば、こないだの近藤さんのWSの時みたいに、じつは覚えるだけで結構いっぱいいっぱいなのだが、なんとか流れには付いていけて、せめて見た目には・・・と堂々とトライ(笑)。

先生のお話も。
フラメンコという踊りの歴史と、ダンスの中に込められている色々な感情や人生。
スペインという国の豊かだった頃の話は、バロック音楽と同じ時代の話だから色々リンクして面白かった。
アジア、アラビアなど異文化から流れてスペインで完成された、踊りや楽器や演奏法。
やってるうちにちょっと思い出した・・・そういや、留学中にバロックダンス習ったとき「パッソ・ドーブレ」とかやったなあ、こ〜んなステップ、似てたなあ・・・とか。
それにしても、モモの裏側と膝を結構使いましたな。

途中から手の動きも習い、な〜んとなく、かぎりなくな〜んとなく、見よう見まねでそれっぽく。
若い女性の先生はひとつひとつ噛み砕いて説明してくださりながらだったが、小松原先生はもう有無を言わさずどんどん模範演技→それをもう、ただただ真似するだけ。
足と手が一緒になると、もうずっと付いて行くのが難しくなる。
けど、どんどんやる(笑)。
当たり前のことだけど、先生にとってはもう、息をするくらいの感覚なんだろうなあ〜。
ひとつのことを全うして年齢を重ねていくって、ほんとに素晴らしいなあ。

あ、今日の模様は新宿区と港区のケーブルテレビのニュースががっつり取材に来てました。
あと、新宿区のHPとかに写真が載るらしいです。
区外在住者なのに参加させてもらえるなんて、なんてホントに太っ腹。
おまけにこれ、いくら体験講座だって、90分で100円ですよ〜。
100円て。
1000円でもいいのに。

いい汗かいたな〜。
楽しかったな。
やりたいこと、習いたいことがたくさんありすぎて本当に困る。
どれもこれも、ある程度まで真剣に集中して学べたらいいのになあ。

今年のテーマ「踊る」
これでとりあえず2回くらい機会を得た。
まだまだいろいろ作りたいな。
夏の盆踊りまでに、なんかまだ違うこと出来るかな〜。
うふふ〜!
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by saskia1217 | 2014-03-19 22:56 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
ホテルの朝食もそれなりに美味しいけど、パリに来たらやっぱりパン屋さんに行って、出来立てクロワッサンやバゲットなんかを食べたい。
でもって、八百屋さんやスーパーで野菜や果物も買いたい。
赤かぶはドイツでもよくお弁当に持っていって食べていたけど、細長くてちょびっと辛いのはフランスでしか会ったことがない。初めてフランスにいったとき、みんながバターをつけてかじっていたので、真似するようになった。ちょいマイルドになって美味しい。
チーズも美味しいのが300円くらいで。
外食しない時、ホテルの部屋でお昼とか夕食とか便利。
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さて、お仕事の話。パリ2日目のリハ。
会場はホテルのすぐ裏、パリ日本文化会館。
コンドルズや小林賢太郎さんもここで公演をしたと思うとなんだかちょっと嬉しい。
多目的なスペースに能舞台を作る。今回舞台セットは数回違う場所から運んで作ったみたいだけど、我々は出来あがったところにポンと飛び込んで行くだけだけど、ゼロから準備するスタッフは相当ご苦労があったと思う。
写真の松羽目の老松は仮のものだったのか、本番はもっと大きく立派なものに変わっていた。
ここでの相棒はパリのフォン・ナーゲルにお願いしたフレンチくん。一番慣れてる楽器だから安心だったけど、響き的にはやっぱり会場は広すぎる(苦笑)。
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器楽隊、日本&現地のスタッフに見守られて絶賛リハ中。
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翌日から連日で全3回公演。
お客様はフランスの方の中に3割くらい(?)日本人だったかな?
全公演の最初の地ということもあり、我々の側も色々と不備やいまひとつうまく行かないところもありながら、前半狂言形式のペルゴレージ「リヴィエッタとトラコッロ」のコメディ、後半お能形式のシャルパンティエ「アクテオン」の悲劇、ともどもお客さんは非常に集中して楽しんでくれた模様。
幕間のペルゴレージ「オーボエ協奏曲」や休憩時のパーセル「トリオソナタ」と、我々器楽陣は結構働き通しで(笑)、加えてパリ公演では休憩時のチェンバロ調律も私の役目だったので、実質5分しか休憩できなかったのは少々辛かった。非常な時間的制約がある中で、お客さんが話しかけてきたり(苦笑)ものすごい雑音に襲われっぱなしだったり、ちょっとした苦労はあったかな。
喜んでくれたお客さんのアンコールの拍手に、通常のお能のスタイルをとろうとして全くカーテンコールをしなかったのは少し残念だったパリ公演。私たちもちゃんとしたご挨拶ができず、形式とのやりくりの難しさを感じる。(この後の公演地では改善されました)

初日、公演とレセプションを終えてホテルへ戻ろうと会場を出るとちょうど夜中の0時、1時間に一度ジャストの時刻にだけ数分間見られるエッフェル塔の「シャンパンフラッシュ」が!
塔全体がキッラキラに輝きつづけるミラクルな風景。
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パリの夜は東京並みに賑やか。面白いものもいっぱい。
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自由時間は夜の本番までの時間。
せっかく晴れたある日、散歩に。行き先を決めずにとりあえずセーヌ川のふちをシテ島方向へぶらぶら歩くことに。疲れたり、時間になったらただ引き返してくればいいや・・・。
てくてく歩く。気持ちいい!
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ああ、なんかアンジェラ〜〜、とか叫びながら(笑)。
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いつのまにかサンジェルマンまで来てたので、カフェで一休み。
オレンジジュース、クロワッサン、コーヒー、オムレツのブランチセット。道ゆく人や犬を眺めながらぼ〜んやり。
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春を告げる花ミモザ。パリのミモザはなんだか豪華に見える。
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トラヴィアータ!!
同じ花でもこっちで見ると洋花に見える不思議。
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いつもながら、あっちこっちで和食、寿司屋の妙なネーミングや摩訶不思議な漢字に出くわすのが面白いんだ。
だれの親戚だよっっ(笑)!
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せっかく近くに来たので、サンジェルマン・デ・プレ教会に寄る。う〜ん、20年ぶりか。
でも変わってないんだよね。
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ん〜〜、「ようこそ」「ご協力に感謝します」という日本語を教えてあげたくてしょうがない(苦笑)。
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サンジェルマン大通りを川岸へ戻ってそのまま歩きつづけたら、すぐにノートルダム大聖堂まで来てしまった。
ので、見学。ここも久しぶりすぎて中をよく覚えてなかった。
さすがにこのスケールだと圧倒されるなあ。
この教会のフライングバットレス(外部からアーチ状に支えてる部分)が、子どもの頃からどうしても鶏ガラを連想してしまってしょうがない(笑)。
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たっぷり見たのでホテルへ帰ろうと・・・かなり歩いてきたから、帰りは船で。
エッフェル塔、ルーブル美術館など名所だけに停まる観光船に乗る。
チケット売り場のおねえさんに時刻表を訊くと、かなり無愛想に「いつ来るかわかりません」(苦笑)。それでも陽気に船を待つイタリア人の一行と共にのんびりと待つこと10分、船がやってきた。
川の低さから見上げる街は、またちょっと違う印象。
観光船なので、係のお姉さんが左右に見えるものの説明をアナウンスしてくれながら進む。
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外国の街にいって何が一番楽しみかって、高いところにのぼることと街を見ること、あとは食べもの呑みもの!
パン、チーズ、ワイン、小さい林檎やスモモ、ハムとソーセージ。
初めてパリに行った時に食べて以来、ずっと忘れられなかったフロマージュブラン!
いくつかのビストロで食べた、肉、魚。
大好きな鴨!
美しいケーキ、チョコレートとマカロン。フラッと入って1〜2個買って歩きながらオヤツ。
おせんべいくらいの大きなマカロンは嬉しいね(笑)。
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これまた、とある日、蚤の市に行きた〜い!という友人たちと一緒に今度はメトロを乗り継いでお出かけ。
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最初クリニャンクールに行きたかったが午後までに戻るにはちょい遠かったので、より近そうなヴァンヴ(Vanves)へ。
駅を降りたところで、尋ねもしていないのに地元のオジサンが「蚤の市はあっちだよ〜」と私たちに声をかけて颯爽と去って行った(笑)。最近ここは日本人に人気らしい。
みなそれぞれに物色するが、すべて露天のお店は延々と続いていて、目星を付けたものがどこのお店にあったのかを後で思い出せないほど。
なにかステキなおみやげになりそうなおもしろいものはないかなぁ、と一軒一軒くまなく見てゆく。
↓夢中すぎる・・・(笑)。
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ちっちゃなピアノで演奏中のおじいちゃん。上手かったなあ〜。そばでおばあちゃんが踊ってて、それも上手かった。
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今回の旅で唯一自分のおみやげに買った、アヒルの口。蚤の市でみつけた。2ユーロ。下は皮で、机の上に置いてメモなんかを挟む。普段メモだらけな私の机にはピッタリ。気に入ってる!
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日本を出て6日目、空路ジュネーヴへ。
さよなら、パリ。
凱旋門とエッフェル塔がくっきり見える。
1時間ほどのフライト、遠くアルプスが見えてきた。
さあ、いよいよスイスへ!
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by saskia1217 | 2014-03-16 22:35 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
もう1ヶ月近く前の記憶と、膨大な写真と、パンフレットやらチケットやら絵はがきやらの山を前にしながら、仕事と確定申告まみれ。
今日、やっと備忘録。
とかいったって、別に忘れちゃったっていいのだけど、でも忘れられないこともいくつかあったな。
・・・という、「バロックオペラ@能楽堂」ヨーロッパ公演、旅記録。

2月18日成田を出てまずパリ。
考えてみたら10年ぶりのヨーロッパ、しかも団体旅行はいつかのBCJを含めて2回目なので、色々戸惑う(苦笑)。
珍しく、フライトは意外と短く感じ。
フランス2のニュース番組1本、いつのだかわかんないけど「50くらいの女性ラジオDJが年下の男性との恋や子どもの時自分を捨てた母親との葛藤に悩みながらラストは孤独に生きることの是非を問うたか問わないか」みたいな大体そんな感じの典型的モヤモヤのフランス映画(苦笑)を1本見て。
FNAC提供のナインインチネイルズの新譜と、レディへとD.ボウイの昔のアルバムを聴き、買ったきり未読だった永井荷風の「ふらんす物語」を3章くらい読んで、ごはんを2回食べて少し寝て、アズナブールとゲンスブールとバーキンとパニイを聴いたら、着いてしまった。
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着いたらパリは曇り小雨。暖かいじゃあないか。
今回の20日間の旅、行く国行く街どこも異常に暖かく、極寒を予想して持って行った服の約8割は着られず、残りの2割をせっせと洗濯しながら着るハメに。
全くのフリーの日というのが無かったので、街が観られるのは移動日の到着後か、リハや本番前の午前中。「もうここには来られないんじゃないか」という貧乏根性がムクムクと頭をもたげ、行程中、連日ガンガンに歩き回ってしまった。
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パリのホテルはエッフェル塔の超ふもとというロケーション。部屋までエッフェル塔(笑)。
凱旋門は以前登ったがここは登っていなかったな、と、翌朝さっそくに出かける。
朝9時という時間のせいかひどい混雑もなく、せっかくなので階段コースで行く。
どこかに行ったら必ず高いところに(できるだけ足で)のぼる。好きなんだ〜、それが。

エッフェル塔の土台には星みたいな模様。真下まで行くと鉄骨が美しいのよ〜。
階段の途中からもいろんな角度でその骨組みがよく見えて楽しい。
鉄なのに木みたいなぬくもり。130年前の技術。東京タワーより10メートルくらい低いんだね。
途中、昔の階段やエレベーターなんかも展示してあったりね。
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そう、エレベーターが柱に沿って斜めに上がってゆくのが特徴。動くエレベーターを隣りから見られるのは面白い。
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ホントにすんでのところで「ボンジュール!」と挨拶しそうになった、エレベーターの底にくっついてるオジサン人形。昔はこうやって操作してたのかな。
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展望デッキに着く。モンマルトルの丘、サクレクールが見える。ここまで階段699段。
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このドンヨリ具合がまた、冬のヨーロッパって感じで、小雨でも満喫。
ちょっと陽がさすと、白いパリ。白磁か、白練か。
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上から見下ろすこの快感。「人がゴミのようだ」
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上でお土産物やをひやかして(初日でテンションが高く、あやうくエッフェルTシャツとか買いそうに。笑)また階段で下る。
降りてきたら、やっぱりおっきいや。
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晴れてるときだってもちろん綺麗。
パリに住んでる人は、きっとこれが見えると「あ〜帰ってきた」ってホッとするんだろうなあ、なんて思いながらエッフェルさんに挨拶して退散。
あ〜、上を見上げておんなじような写真ばっかりいっぱい撮っちゃって(笑)強烈なおのぼりさん具合でした。
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(つづく)
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by saskia1217 | 2014-03-16 01:18 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217