<   2013年 02月 ( 5 )   > この月の画像一覧

e0081334_2013457.jpg

車はぐんぐん走る。
そういえば、今回車や市電の窓からよく見えたのだが、お家の瓦屋根が幾重にもなっていてとても立派、しかもてっぺんには一対のしゃちほこが付いているのがとても面白い。
古いお家はああいう建て方なのかしらん。

本渡から今度は山の中を走り抜けてゆく。雨は相変わらず激しくなる一方。この辺りは雪が降るとかなりの積雪量になり、そうなると走行するのがかなり大変だとか。
天草にそんなにガッツリ雪が降るなんて思ってもみなかったが、標高も高い山あいは雨が降っただけでもかなりの冷え込みだったからその話も容易に想像できた。
途中亀川ダムだったかな、大きなダムの横を通り、「子守唄の里」と呼ばれる福連木(ふくれぎ)というところへ出る。ここの「福連木の子守唄」が有名らしく、同じ熊本のあの「五木の子守唄」より古いものらしい。「子守唄公園」があったり、毎年「子守唄祭り」も行われている。
これもやはり他の子守唄と同じく、子守り奉公に出た女の子の悲しい歌である。


ダムの上流は、蛍の名所でもあるらしい。夏に来たらまた緑が綺麗だろうなあ。
山を抜けると目の前にふたたび海が開けた。
下田温泉。
温泉宿もいくつか見える。
サンセットラインと呼ばれる海沿いの国道389線を、今度は南へまっしぐら。
名前のとおり、このあたりからの夕日は有名だそう。
e0081334_20374361.jpg

「海、海!」とワクワクする私にお気遣いいただき、冷たい雨の中、鬼海浦展望台あたりで車を停めて下さった。海岸のほうへ降りてゆく急な階段をどんどん下ってみる。
わ〜ん、波の向こうには何も見えません(苦笑)。
それでも、打ち寄せる波のあたりを見ると、海が透き通って青いのがとても綺麗。
e0081334_2039313.jpg

ずぶぬれになったので車に戻り、私が一番見たかった教会の最初のひとつを目指す。
このあたりは「五足の靴」ゆかりの地らしく、与謝野夫妻の歌碑があったりもする。また「高浜焼き」など、焼き物も有名らしい。最近とみに人気だとか。
海岸線から少し左へそれて少し丘をのぼっていくうち、白い塔が目に飛び込んできた。
大江天主堂。
やっと来たよ!
e0081334_20403668.jpg

傘をさして教会へと向かう。傍らには歴代の司祭や関係者のものだろうか、墓石の上に大きな十字架ののった墓碑がならぶ小さな墓地。
これと全く同じ注意書きを、シュニットガーオルガンを弾きに訪ねた北ドイツの小さな教会で見たことを懐かしく思い出す。
e0081334_2044422.jpg

e0081334_2045212.jpg

中に入ると、冷え込む座席に小さな電気ストーブ。そこにご年配のシスターが一人、会堂の番をしてらした。
もう何年も前に久留米近くの今村で見た、鉄川与助が建てた教会と同じ感じだな〜という第一印象だったが、はたしてここも彼の建築だった。クリーム色と白を基調にした優しい色合い。ここももとは畳敷きだったそうが、今は木のベンチになっている。バルコニーに上がる階段が限りなく急で怖そうだった。
シスターのお話によれば、天井に描かれている模様は百合(フランス)と菊(日本)を合わせたデザインで、友好のしるしだそうだ。1892年から49年間、母国に帰ることなくここを守ったのがフランス人のガルニエ神父。そういえば長崎の大浦天主堂もフランス人の神父様だったね。
e0081334_2111692.jpg

会堂の入り口で私たちを見送ってくださりながら「晴れていたら、ここからあちらに綺麗に海が見えるんですけれどねえ、残念です。またいらしてください」とシスター。
本当、ここから青い海が見たかったよ(涙)。
e0081334_2115148.jpg

会堂下のルルドを訪ねてから、その下の資料館「ロザリオ館」へ。
ここでもまず最初に映写ホールへ導かれ、なんと3Dメガネをかけて飛び出す映像で「大村の歴史」を観る。館内には先ほどキリシタン館にもたくさんあった踏み絵やマリア観音、メダイ、高札などがあったが、ほかに隠れ部屋のジオラマが、かくれキリシタン特有の「オラショ」をBGMにリアルな風景を作っていた。
それから「経消しの壷」というものが興味深かった。宗門改めにあい形だけ寺の檀家となっていたキリシタンの人たちが、お葬式の際に僧侶が唱えたお経を隣室にてこの「壷」に閉じ込め、葬ってしまうというもの。
そして、なんと代用として拝まれていた小さな大黒様の像もたくさん残っていた。なぜ大黒様?
その足元に置かれた俵の側面に刻まれている縄目の十字、それを十字架に見たてていたのだ。
昔の人は本当に様々なことを考えていたんだなあ。

このあたりは天草島原の乱には参加していなかったらしい。一口に「かくれキリシタン」と言っても、その土地、地域、争いが起こったときにどういう立場をとっていたかによって、かなり色々に違うということをあらためて思った。
天草で大量のかくれキリシタンが検挙された1805年の「天草崩れ」の際には、大江、崎津近辺で5000人のキリシタンが見つかったけれど、そのあまりの多さに村の存続が阻まれる危険があったせいか、比較的穏便な「心得ちがい」という判決をうけ処刑はされなかったという。その話にもいろんな意味で心がひっかかって、この旅の間じゅう残っていた。
天草にはもう所謂かくれキリシタンは居ないけれど、例えば長崎の生月島には今でも「カクレキリシタン」と呼ばれる人たちが残っているという。彼らは明治以降許されたカトリックになることをせずに、それまで先祖が守り続けた結果、過ぎ去った時とともにすでに変化していた当時(また現在)のカトリックとは全く別ものになっていた信仰を守り続けているという。
例えば「かくれキリシタン」の時代に納屋に密かに祀り拝んでいた神(納屋神といわれる)を、後にそれを発見した神父に「カトリックの神と同じ神だ」と言われても全く信じなかった、という話がある。オラショや洗礼などの儀式など、形として親から伝承されてきたものが残り、その意味はカトリックとは全く違ったものになった。
これはもうちょっと調べてみないと・・・。
生月島にも、いつか行ってみたいと思う。

話が脱線した(笑)。
大江から崎津を目指す。
写真で何度も見ていた、あの小さな漁港の向こうに浮かぶ灰色の天主堂が、雨にけむる空の下に見えて来た。
e0081334_21493676.jpg

村へ入ると、小さな商店や民家がならぶこじんまりした風景が続く。
車を停めると山に向かって石段の続く、大きくて古い神社が見える。お諏訪さまだった。
手前左の塀のなかは、カトリック聖職者の墓。この1647年創建の古い神社にもキリシタンに関係する話が残っているらしい。
e0081334_21503381.jpg

その反対側、海に面したほう、平屋の民家がならぶ路地を入っていったところに、崎津天主堂は突然に建っていた。
e0081334_2149586.jpg

ここも鉄川与助の作。ここはまだ畳が敷いてある。その上に椅子が置いてあった。
冷たい畳に正座してみる。今村天主堂でもやってみたのだが、畳に座った視線で正面の祭壇や聖画を見上げると、むこう(上)から降ってくるものがより直線的に、より強くこちらの身にふりかかってくるような気がした。たった1メートルくらいしか変わらない高さなのに、受けるものが全く違う。そして、畳にすわると、ひれ伏したくもなる。不思議だ。

会堂の横にはルルド。
その池には鯉。
錦色の鯉が泳ぐルルド・・・・ちょっと、面白い。いかにもキリシタンの里だ、と思う。
e0081334_21581825.jpg
e0081334_21527100.jpg

e0081334_21521787.jpg

教会を後にし、またまた車で走り出す。
ずっとずっと運転しっぱなしの団員さん、普段車で回るお仕事をしていらっしゃるとはいえ、さぞお疲れではないのか・・
と、思う間もなく「ちょっと寄るところがあるから」と、そこからすぐの小さな小さなケーキやさんにサッと車をとめ、あっという間に何かの包みを持ってお店から戻ってらした。
カスタードクリームのたっぷり入ったロールクレープを人数分。そろそろ甘いものが欲しくなって来た時間だった。温かいお心遣いに感謝。

すでに夕暮れが近づいている。
これで「天草作戦」は終了か、と思っていたら「まだ、是非ご覧いただきたい神社があります!」と。
え〜、もっと見せてくれるのですか〜?!
下島のど真中を今度は一気に北上して戻る。途中から左に曲がり、山の中を通って着いたのが「鈴木神社」。
そう、天草島原の乱のあと、この地を治めた代官鈴木重成とその一族を祀ったもの。天草じゅうにある「鈴木さま」の総社。
静かな山のなかにあるしっとりした落ち着いたお社だ。
ここの梅も綺麗に香っていた。なぜか紅梅にだけおみくじがいっぱい・・・。
e0081334_2292651.jpg

e0081334_22112753.jpg

そしてさらに日没ギリギリ、本渡の天草高校近くにある「本渡諏訪神社」へ。
ここも立派で落ち着いた、とてもいい神社。建御名方命と八坂刀売命をお祀りする。
ここにもさざれ石。
e0081334_22144747.jpg

e0081334_22145944.jpg

ついに日が落ちたようだ。
近くの素敵な喫茶店で、皆で熱い珈琲を楽しむ。

すごい一日。
朝7時半から18時まで、走り回った。
熊本から2時間以上かけて着き、資料館2つ、教会2つ、お寺1つ、神社2つ、お魚のお昼ごはん、美味しい珈琲。
当たり前だが、とても一人ではここまで観ることは出来なかった。
運転してくださった天草在住のメンバーの方、そして同行して下さった3人の方たち、皆さんに本当に感謝。
あまりにも濃い一日で、取り入れた情報量がハンパなく、ひとつひとつを整理し考えるのが追いつかないが、これからゆっくりまた思い出しながら味わおうと思う。

そしていつかまた、熊本を訪れることが出来たならば・・・・
そのときはどうか晴れますように!!

翌日、憎らしいほどキラキラと明るく晴れ渡った熊本の空を飛び立つ前に、名産赤牛の焼肉定食でこの街とさようなら。前回の馬肉、今回の海鮮&牛。
さて次回は何を食べようか(笑)。
そういえば今回は4日間、結局一滴のアルコールも口にしなかったな。
熊本なのに。
e0081334_126199.jpg

[PR]
by saskia1217 | 2013-02-16 22:27 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

キリシタンの里へ

熊本での演奏会の翌日、天草にお住まいのメンバーの方が車で迎えにいらして下さり、まだ薄暗い朝7時半に熊本を出発。
そう、ずっと行きたかった天草へ。

市内から電車&フェリー&バスを乗り継いで行こうとイメージしていたのだが、私が行きたかった教会の場所からして、日帰りでそれをやるには少ない路線バスの乗り継ぎが超綱渡りになる危険性があることが判明。
そりゃそうだ、行ってみてわかったが、天草は熊本から車でひたすら走り続けて2時間以上。そりゃ考えが甘かったわ〜。
結局、地元をよくご存知の天草の方に車でグルグルまわっていただいたお陰で、全く時間の無駄なく、目的の場所を全て見、美味しいものを食べることが出来た。
帰路をやはり車で熊本市内まで送って下さった団長さんはじめ、皆さんに本当に本当に感謝。

ただ、前日まで見事なお天気だったのが、この日に限って一日雨の予報。
前回の熊本城観光も土砂降りだったし、きっと私の心がけが悪いんだな〜。

熊本から宇土へ。この頃やっと空が明るくなってくる。
途中から道路の左側に並行して走る線路が見えてくる。単線の天草三角線だ。しかも車両が1〜2両。一度だけその姿をみたが、かわいい!
ちょっと乗ってみたい。
宇土半島の海岸線を西に走る。三角築港記念館のレトロな建物が見える。ここからもイルカが見えることがあるそうだ。
海が見えてくるのはテンションが上がるのだが、とにかく今にも泣き出しそうなグレーの空と、境目がわからないくらいグレーの海。残念ながら見えるはずの島や半島が何も見えない。
天草五橋の第一号橋・天門橋を渡り大矢野町へ入る。五橋のうち、この第一橋だけが離れているそう。天草四郎記念メモリアルホールの、どこか南米風の建物とヤシの木の前を過ぎ、ひたすら走る。
南下を続け、二号橋・大矢野橋、三号橋・中の橋、四号橋・前島橋、五号橋・松島橋を立て続けに渡る。眼下に小さな島々がいっぱい見える。
島の海岸は岸壁のようなイメージがあったので、海水浴場の標識がたくさんあるのがちょっと意外だった。
いよいよ「上島」に入る。このあたりは松島温泉。温泉がある街に入ると、ホテルや旅館がいくつか姿をあらわす。今回は体験できなかったけど、また来る機会があったら温泉にも入ってみたいなあ。
松島から有料道路を通って「ありあけタコ街道」に合流する。ここからはまた海辺の道だ。有明も温泉。このあたりには南蛮寺跡や、天草島原の乱のキリシタン軍上陸、終戦の地などが続く。
相変わらず灰色の空の下、上島と下島を繋ぐループ橋(瀬戸大橋)を渡る。ここは本渡港。ほどなく、最初の目的地「天草キリシタン館」に到着。
降り立つと、いよいよ雨が降ってきた(涙)。
e0081334_20554757.jpg

入館する前に、手前にある「殉教戦千人塚」を見る。
ここはかつて天草氏の拠点だった本渡(戸)城があったところ。
e0081334_20571838.jpg

e0081334_20573129.jpg

となりに小さい金比羅さまも。
e0081334_20592286.jpg

キリシタン館へ。天草四郎の小さい像が迎える。
e0081334_210256.jpg

e0081334_2101350.jpg

入るとすぐ、天草の歴史や重要な展示品を簡単に紹介した映像を見せてくれる。
ここの目玉は「天草四郎陣中旗」。天草島原の乱で原城に籠城した一揆勢が使っていたもので、国指定重要文化財。刀で切られた跡や血痕が残る。その大きさを実際みると、これを本当に掲げて使っていたと思わせる。

天草島原の乱を時系列で細かく記した年表を軸に、それにまつわる品々を展示してある。読んでいくと、幕府軍、一揆軍とも矢文が大変活躍したことがわかる。ロザリオやメダイ、十字架をあしらった鍔、キリシタンの墓石など、いずれも本物の持つ力が宿っている。
天草島原の乱は江戸時代以降、芝居や芸能でその話が脚色され有名になっていくのだが、そのせいもあってそれについて書かれた書物、記録が多いのだろう。陣中の様子を書いた図や屏風がとても詳しくて興味深かった。
あの宮本武蔵がこの乱に参戦していたことは知らなかったからちょっと吃驚。原城攻めに参加したものの石に当たって足がたたなくなり、退いたそうだけど・・・。
踏み絵やマリア観音は有名だけれど、他にも血のにじむような工夫の極地にため息が出るようなものが多くあった。なかでも「銭仏」は、ただの硬貨を縦に6つ、横に1つずつ、計8つを十字架の形に並べたもの。「丸(銭の形)が8つ」で「マル+ヤ」、つまり「マリア」なのだ。
同じく、形の「丸い鏡」を「まる」=「マリア」としたもの。

そして、恥ずかしながら初めて知ったのが「五足の靴」の話。1907年に与謝野鉄幹(寛)が北原白秋ら4人の学生を連れて九州を中心に旅したときの記録、紀行文。
それにまつわる色々も展示されている。
5人は長崎からこの天草に渡り、当時大江天主堂に赴任していたガルニエ神父にも会い、その後牛深まで行ったあと三角港から島原へ渡っている。
(・・・と、これはAmazonに注文した岩波文庫が明日届くので、楽しみ〜!)

展示を見たあとお土産売り場を覗いてみたら、色々にキャラ化された天草四郎のグッズがいっぱい(苦笑)。天草四郎って江戸時代からある意味「キャラ化」され続けてきて、もはや実在の人物じゃないみたいになっちゃってるのも事実だけど。
e0081334_18412139.jpg

キリシタン館をみた後は、すぐその下にあるお寺をみにいく。
向陽山明徳寺。
天草島原の乱の後、天領になったこの地を治めた初代代官鈴木重成が、人心平定とキリスト教からの改宗を目的として兄の禅僧鈴木正三和尚の助力を仰ぎ正保2年(1645年)に建立した曹洞宗の禅寺。開山は中華珪法。
雨が一段と強くなってくる中、重厚な山門をくぐる。
e0081334_18415686.jpg

車で連れて来てくださった団員の方が、あらかじめお寺に連絡してくださったお陰で、ちょうどご在宅だったご住職と奥様に色々とお話を伺いながら本堂などを見せていただくことができた。
きけば、九州とくにこの地方に禅寺はとても少ないという。たまたま私の実家が曹洞宗なのでそのお話をすると、なんとご住職は東京のうちの菩提寺をよくご存知だった!・・・ということでしばし盛り上がる(笑)。なんというご縁。
寒い本堂で、お寺の縁起からはじまって我々一行がいろいろと浴びせかける質問にひとつひとつ丁寧に答えてくださったご住職に感謝。
見事な梅の咲く境内を後に、立派な楼門を振り返る。この市指定文化財の山門の両側には「祖門英師行清規流通仏陀之正法(始祖の優れた師は清い規則を行い、仏陀の正法を広める)」「将家賢臣革敞政艾除耶蘇之邪宗(将軍家の賢い臣下は弊政を改め、耶蘇の邪宗を取り除く)」と書いてある。
e0081334_1852923.jpg

e0081334_1853792.jpg

e0081334_18532164.jpg

もうひとつ。
この山門から下の道に降りる長い長い石段の途中には、何ヶ所か十字の印が刻まれているらしい。
本当は登りながらじっくり探すと面白いのだけど、なにせものすごい土砂降りになってきた(苦笑)・・ので、ご住職の奥様に大体の位置を伺ってから傘をさして皆でウロウロ。
e0081334_18574313.jpg

あった!
e0081334_1858810.jpg

「踏み絵」の替わりだという説もあるようだけれど、ご住職は首をかしげておられた。
山門の隣りには小さなお社、活尾稲荷大明神。
e0081334_1904511.jpg

さてさて、お腹がすいた。
再び車で本渡港ループ橋のたもとに戻り、そのすぐ下にある活魚のお店「とらや」へ。
お店に入ると地下から1階まで3〜4段に重なったたくさんの生け簀が。
e0081334_1943115.jpg

e0081334_1944577.jpg

あらかじめ予約しておいてくださったお座敷は、なんと建物から繋がった港に浮かぶ船の中。
窓の外をときどき通過する船に手を振ると、乗ってるオジサンが手を振ってくれる(笑)。

メニューを見て、迷う迷う(笑)。
お刺身も食べたいし、ウニも食べたい。案内してくださった方によれば、このあたりのウニは絶品でいつでも獲れるけど時期、季節によって、またお店によって全然味が違うのだとか。
で、結局両方を注文(爆)。
お料理を待つ間、近くの橋が船が通るたびにグワ〜ンと持ち上がるのを眺めたりする。地元の人には日常なのだろうけど、こんなことも珍しくて面白い。

見事なお刺身がきた!
この写真をみた九州出身の友人は「これぞ九州のお魚」と言っていた。へえ、そうなんだ〜・・・。とくに白身のお魚(タイとかヒラメ?)がコリコリ、プリプリで美味しい。
前回の訪熊で気に入った甘めの刺身醤油でいただく。
e0081334_1984182.jpg

憧れのウニ丼。
東京で食べるウニ丼はご飯の上にウニがうす〜く広がってる。でもって、ウニが薬臭い。
このウニ丼はウニ部分が厚くてなかなかご飯が出てこない(笑)。そしてウニの味がちゃんとする。トロッとしてちゃんとした海の香りと味。
ばんざ〜い!!
e0081334_19114839.jpg

お腹がいっぱいになった一行は、止まない雨のなか再び車に乗り込んで、いよいよ下島の南西の端を目指して出発した。
(つづく)
[PR]
by saskia1217 | 2013-02-16 19:15 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

ふたたびの熊本

連休の数日、昨年リハに伺った熊本の合唱団「スコラカントールム熊本」の本番のため、再び熊本へ飛んだ。
ボーイング787の不調により別の飛行機が使われたが、いざ乗ってみると前回乗った787とは明らかに快適さが違う。窓の電子シェードとかシャワートイレよりも、とにかく機内の湿度が段違いだ。たった2時間弱の飛行とはいえ、やはりどうしてもカピカピ、イガイガになる。
離陸に向かう間、窓からは、滑走路にざっと数えても10機以上の787が役目を果たせずつまらなそうにズラッと並んで待機しているのが見えた。
勿体ないなあ。
e0081334_18462683.jpg

素晴らしいお天気で、羽田離陸直後にはカレンダーのような丁度いい量の雪をいただいた見事な富士山が東京の街の背にそびえているのが見え、着陸前には熊本の力強い山脈が見えた。

前回の滞在で少し地理感も育ったようで、ホテルに着いてなんだかホッとする(笑)。
チェックインまで時間があったので周りを少し歩く。
カトリック教会、ルーテル教会、そして小泉八雲旧居跡。
小泉八雲の旧居って、全国にいったいいくつあるんだ?(笑)
e0081334_196375.jpg

e0081334_1965996.jpg

e0081334_1972481.jpg

e0081334_197538.jpg

ポストもお城、自動販売機も石垣(笑)!
e0081334_1983058.jpg

e0081334_1984362.jpg

コンサート&リハ会場の教会へは市電で1本だが、途中に大きな神社があるので手前で降りて行ってみた。
e0081334_19101786.jpg

健軍神社。
阿蘇神社などと共に阿蘇四社と称される大きな神社で市内では最古といわれ、やはり阿蘇神社の御祭神である健磐龍命や天御中主神などをお祀りする。
神社は日没後に行くとあまり良くないので、日没時間を調べてギリギリ明るいうちに到着。でもさすがに参拝客は誰もいない。社務所の方の視線を背中に感じながらお参り。
最近修復されたという立派な山門。
くぐりながら上を見上げると綺麗な植物や干支の絵が。
e0081334_19174792.jpg

e0081334_19181053.jpg

落ち着いた感じの拝殿と、外削ぎの千木が凛々しいご本殿。
e0081334_19195099.jpg

e0081334_19201452.jpg

拝殿のまわりには梅の花が良い香りをさせている。やっぱり熊本では東京より咲いているような気がする。
e0081334_19212522.jpg

e0081334_19214556.jpg

御祈祷殿・儀式殿の曲線も素敵。
e0081334_19224119.jpg

お決まりのさざれ石も。
e0081334_19231174.jpg

摂社のなかで一番大きい雨宮神社。雨宮大神を祀る。
摂社が立ち並ぶのも壮観。渋い木の色がいい。
e0081334_19252829.jpg

e0081334_19254812.jpg

帰りがけ、山門をくぐって大きな参道を目前にすると、夕日を影に大鳥居の貫の上に小さな石ころがいっぱい乗っているのを見つけた。
お〜、これは「投げて乗ったら幸運」みたいな、アレなのか?
e0081334_19302213.jpg

日が落ちて薄明かりの頃に、会場のルーテル健軍教会に到着。
ステンドグラスの素敵な、天井が高くて素晴らしい響きを作ってくれる建物。
普通はお客さんが入ると響かなくなることが多いのだけど、ここは満席になっても響きが保たれるのが素晴らしい。
e0081334_19333685.jpg

今回の相棒、教会所持のガルニエポジティフと、市内からお借りした久保田工房85年製の1段フレミッシュ。
e0081334_19465547.jpg

演奏会は14時と18時、マチソワとしては結構ハードタイム、そして各回トーク込みで2時間越えという盛りだくさんなプログラム。
曲目のバラエティさ(私のソロに入れたアンドレア・アンティコから、ブルックナーのミサまで)や楽器の美しさも手伝って、お客様は楽しんでくださった様子。

前日夜のリハ、当日朝からのGP&本番2回を無事終えての打ち上げ。
殻ごといただく海老、ホクホクの茹で落花生、明太子入り出汁巻き卵。
しっかりと脂身まで味のある豚肉、お焦げのできた海鮮釜飯。
どれも美味しく、団員の皆さんとのお話も楽しかった。
e0081334_1953746.jpg

e0081334_19533951.jpg

e0081334_19535244.jpg

・・・なのだが、熊本に居ながらな〜んとここまでまだ一滴のアルコールも口にしていない(笑)。
本番前日はさすがに呑めないし、この打ち上げ翌朝はなんと6時起床の予定だったから!
その理由は次の記事で。
[PR]
by saskia1217 | 2013-02-15 19:54 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

午の日

初午。
いつものように、王子稲荷神社の凧市へいく。
散歩日和なので家から歩く。
夜までやってるし急ぐこともないと、午前中家で用事を片付けてからノコノコ着いたら、ものすごい人出に吃驚。
毎年こんなには混まないのに〜。
そうか、土曜日だからか。しかも連休、しかもそんなに寒くない晴れの日、みんなが出かけたくなる条件が重なってる。
22日にももう一回午の日があるんだから、そっちに来ればよかったなあ。
でもこういう「縁起もの」って、どっちかといえばやっぱり「最初の午の日」に来たいっていう人情もあるんだろうな。
e0081334_17562821.jpg

「まずはお参り」と、たこ焼きとか焼きそばとかチョコバナナとかには目もくれず、買い食いの人たちの間をすりぬけるように一目散にお稲荷さんを目指す。
道に縁日の屋台が出ているところが混むのはわかるけど、山門前に長蛇の列ってどういうこと!?
e0081334_17573194.jpg

整然と整列している人たちの一番後ろにつく。
いや〜、いつになったら中に入れるんだろうと暗い気持ちになっていたら、警察が入場制限をしていただけで、意外とすぐに列が進んだ。
e0081334_1757519.jpg

古いお札を納める人の側はあいかわらず混んでいたが、お参りのみならスイスイ。
ここは一番好きな神社。いつもは殆ど誰も居なくて静かなところだから、くるたびにホッとする。
この急な階段がいいんだよね。
そういえば最近あんまり来られてなかったなあ。ごめんなさい。
e0081334_17585890.jpg

とにかく順番に並んでいなくちゃいけないので、手水を取る人も殆どいない。
いいのか、そんなことで(苦笑)。
e0081334_1833735.jpg

下の列に並んでいるときから、なにやらお神楽の生演奏がきこえていたのだが、子供の狐のお神楽だった。
ここの神楽殿で何かを聴いたのは初めて。
地元の小学生だそうだが、お面が可愛いし、すごく上手だった。
特に、笛を一人で担っていた5年生だという女の子は見事だった。
こういう、土地の芸能が子供たちに伝わっていくのって大事だし、素晴らしい。
e0081334_1882629.jpg

しばらくお神楽を鑑賞してから今年も火除けの凧をゲットし、帰りにこれまたいつもの石鍋久寿餅店の「王子の狐の瓦煎餅」をお土産にもとめる。
ほんとはプレーン(笑)が卵の味が濃くて好きなんだけど、今はお味噌とピーナッツの2種類しかないとかで、お味噌をチョイス。
店内でくずもちを食べようとするお客さんが、これまたお店の角を曲がってずっと向こうまで続いていた ・・・。
e0081334_18215128.jpg

滝野川の道祖神。
ここはそんなに高台でもないと思ったが、ふと視界が開けたところから向こうへ坂がくだり、遠くにスカイツリーを望む景色にハッとする。
縄文、江戸、現代・・・
今ではなんでもないただの住宅地なのに、なんともいえない懐かしい気持ちのする界隈。
首が回らなくなるくらい忙しい時こそ、散歩に出ないとダメな気がする。
e0081334_18235675.jpg

[PR]
by saskia1217 | 2013-02-09 18:32 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
e0081334_236839.jpg

セトリなどのネタバレがありますので、ご注意ください!



1月30日、新代田FEVER。
曽我部恵一band、ニューアルバム「トーキョー・コーリング」のツァー初日、東京公演。
発売開始からずいぶん経ってから、とある深夜にネットで目にしてポチッとチケットを買った。
構えずにライブに行くって、考えたらあまりしたことが無かったな。
300のキャパでチケ番は250番台。
ガツガツしないっていいなあ、としみじみ思う。
e0081334_2363155.jpg

初めて行ったFEVERでは、こんなにラブリーな子がお出迎え。
マスコット犬のこのラブちゃんは、「リーバちゃん」という名前らしい(と、後で知った)。
開場までのしばしの間、撫で撫で。
おとなしく、人懐っこく、どのお客さんの足元にも寄って行ってスリスリ甘えていた。
可愛いったらない。

そんな気分のままで、まったりゆったりと中に入り、列に並んでドリンクを貰ってから「さてどこで聴こう」とのんびりをフロアを見渡す。
ソールドアウトのこの日、すでに200人以上入っているのに前半分が埋まっているくらいで、さほど混んではいない。
アルバムツァーだというのにその肝心のアルバムも買わず、なんと不埒なことに1曲も(いやツァータイトル曲だけは聴いたか)聴かずにライブに臨むというテイタラク。
でも、そのくらい気楽に聴きに行きたかったんだ。
ライブハウスの後ろのほうにのんびり立って、流れゆく音楽を聴いていきながら、あ〜この曲好きだなあ、と思ったものを記憶にとどめてそれをゆっくり味わって、それでまた聴きたいと思ったときにCDを買おう・・・なんてね。

だから最後尾、PAの前あたりにいた。
15分押しでステージにメンバーが登場。ナマ曽我部さんは実は2回目かも。しかもバンドで聴くのは初めて。
前回下北沢でソロを聴いたときのお客さんは結構アダルトだった印象なのだけど、この日は若い人が多いのにちょっと驚く。男子も多い、女子も殆どが20〜30代だったのでは?
曽我部さんの年齢からして、同年代の人が多いのかと思いきや。
たま〜にちらっと、40代かと思われるサラリーマンらしき人も。

開演20分くらいしたらフロアはほぼぎゅうぎゅうになったが、想像していたほど暑くない。
お客さんが暴れない、叫ばない、殆ど拳をあげない、メンバーの名前を呼ばない(笑)。
曲が終わると声を出さずに拍手であらわす。比較的おとなしいのにビックリ。
まあ・・・そういう曲ではないからかもしれない。
汗を全くかかないライブなんて・・・あるんだ・・・(苦笑)。

アルバム曲は全部やって、それ以外わかった曲はこんな感じ。
(これ以外もやったかもしれないけど、知らない曲が殆どなのでよくわからずじまい)
「夢見るように眠りたい」これはバンドのファーストアルバムに入ってるのを書き直したそう・・・とMCがあるとパラッと拍手。曽我部さん「あ、そ〜ゆ〜拍手が出る感じの、その程度の印象の曲です(爆)・・僕もあんまりよく覚えてないです」
とかいっていたけれど、すごくいい曲だった。
「ほし」(これ好きなんだ、特に冒頭のコードの移り変わりが)
「テレフォンラブ」
「ロックンロール」
「キラキラ」(これはメジャーだから皆もノリノリ。でも終わるとしず〜かになる)
「サーカス」
あと、アンコールだったかな「STARS」をやってくれた。これは有名だし私も好きだから、ライブでバンドバージョンで聴けて嬉しかった。盛り上がるね、これはやっぱり。

ほぼ全て初めて聴いたアルバム曲のなかで好きだったのは、「雪」。
ライブの後半、終わり近くでやってくれたのだけど、アルバムのバンドバージョンとは違うギター弾き語りで訥々と。それがこの曲にあっていて、静かでよかった。
昔東京に雪が降ったときに作ったという曲。
あと、ローソンのパスタのCMでお馴染みだった「オレと彼女が晴れた日の午後に笑うささやかだけど絶対的な理由」もよかった。

曽我部さん、やっぱり声いいなあ。
もちろんだけど、やっぱりライブのほうがいい。
ギターも口笛もうまいし、で、途中何かの曲でドラムの人(すごく上手かった)と一緒に何かパーカッション的なものを叩いていたのは曽我部さんだった?
あんまりステージが見えなかったからわからなかったのだけど。
とにかくそれが素晴らしくて。
あと、世の中で一番「気持ち良さそうに歌う人」なんじゃないだろうか、曽我部さんて。

「MCはここだけなんで」と話してくれた、尊敬する映画監督レオス・カラックスとの遭遇の一部始終を話してくれたのが印象的。
憧れの人に実際に会うって、ほんとに限りなく素晴らしい一瞬、信じられない時間。
その興奮が伝わってきた。
そういうドキドキとか、気持ちを持ち続けることとか、何かに憧れていることとか、そのエネルギーをいつも持っているとか、大事だなあ、一生そうでありたい、と思ったね。
(レオス・カラックスってしかし、ギリシャ人みたいな芸名ですよね)

この日に発売になったアナログ盤の、ご自身が工場とやり取りをしてやっと出たという美しい色のレコードを見せてくれながら、「別に『アナログ盤じゃないとダメ』とは思ってない。MP3だって好き。だけど、何かにこだわるってとっても大事な、素敵なこと。ミュージシャンてそういうこだわりがあったほうがいいと思う」みたいなことを話してた。
そうですね、そうかもしれない。
その人にとって大事なこと、を貫くってのが貴重なんだ。

曽我部さんのいいところ、いや、私がいいと思っているところ、いやそうじゃないな、私がなぜチケットを買って聴きにいくのかな、って考えてみた。
曽我部さんの作る曲、歌う歌が、たぶん全部が全部好き、っていうのじゃないんだ。
だけど、聴いていて、うわぁ!って心に突き刺さる音、言葉、ハーモニーがやってくる時がある。
ずっとじゃないけど、ある。
それがあるから、きっと聴くんだろうと思う。
ライブはそれが予測なくやってくるという期待があるから、なおのこと。

楽しい夜だった。
ライブを「楽しんだ」感があった。
感動、というのとは違うと思う。心が激動したわけじゃあない。でもすごく満足した。
前が全く見えなくてもイライラせず、周りが一斉に歌いだしても怒らず、知らない曲ばっかりでも全身で楽しく受け止められて、楽〜な気持ちで会場を後にする・・・・
音楽を聴くって、本来こういうことなのかもしれない、とたぶんかなり基本的なことを体感した、貴重な一夜。

いろんな音楽を聴こう。
いろんなアーティストを見よう。

軽くて、少しあったかくて、清々しい気持ちで外へ出たら、駅の上に月が出ていた。
曽我部さんのライブの帰りに、これほど似合う景色はないと思った。
エレカシ帰りの月とは、まったく違う月だった。
e0081334_317119.jpg

[PR]
by saskia1217 | 2013-02-03 03:17 | 曽我部恵一さん | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217