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誘われて神保町

なんだか昭和歌謡みたいなタイトル(笑)。
午前中の仕事を終え、さてこの素晴らしいお天気の午後に部屋ん中でパソコン向かうのか・・・と、ぼ〜っと考えていたところに友人からメール。

「神保町の古書まつりに行きませんか」

じつは気になっていたので即快答。
「いくいく〜」

おまけになんだ、カレーのお祭りなんぞもやっとるという。
予想はしてみたものの、行ってみたらもう駅から結構な人出。普段、古書街は土日が休みの店が多いこともあって殆ど平日しか来た事がなかったし、もちろんこの混みようは古書まつりのせいなのだろうけど。毎年テレビのニュースで見ていたとおりの画ヅラじゃないですか。
表通りより少しはいいかと思って突っ切ろうとしたすずらん通りは、本のほかに食べ物の屋台や生バンド演奏、お笑いライブもやっていて、とても通れる状態ではなかった。駅から待ち合わせの大屋書房の角まで辿り着くのに5分以上かかってしまい、すでに汗だく。人の波とはあのことだ。
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まずその「神田カレーグランプリ」に行ってみる。
このエリアのカレー店数軒が出店していて人気投票もあり、テレビの取材も数班、ミニステージではイベント、という賑わい。
普段比較的リッチな価格の人気カレー店でも今日はリーズナブルに食べられるということで、何箇所かはかなりの列。行きたかった「ボンディ」では私たちの前でルーだかごはんだかが売り切れてしまい、他を物色。
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直感で美味しそうだと思った「ガンディーマハル」でキーマカレー&チーズナン、チキンとビール。
お店からタンドールを持って来ていて、ナンは焼きたて!
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カラッとした青空を眺めながらのカレーは一段と美味しい。ビールも!

隣りでは東北復興応援物産フェアをやっていて、東北の野菜や果物、お米、ジャムやはちみつ、お酒などが並ぶ。
勧められてさんざん大吟醸やら純米やらを試飲、友人はその中の会津の小さな老舗の蔵のお酒を購入。私はお隣で美味しそうなトマトを一袋。スーパーのトマトみたいに青くなくて、真っ赤で美味しそう、しかも良心的価格。
その後私はとんでもない人混みのなかを、トマトを死守しながら突き進むことになったのだが(笑)。
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私には縁遠いお料理専門書がならぶショーウインドー。
「実用魚貝全書」「野菜百珍」て・・・
面白すぎる。
すごく中身が見てみたい。

いつも見ているお店も、今日は歩道に書棚を設けて特にお買い得品を出したりしているので、おもにそっち側を見ながら歩く。
今年で52回を数えるこの古書まつりは、東京だけでなく全国からお客さんが来る。リュックを背負って大量に買って行く人も多い。つまり人だけでなくリュックにも押されながら、隙間を見つけては書棚の前にすべり込んで本を物色し、もういいと思ったらスッと後ろに引く・・・という、一種独特の「フェス」感覚。

浮世絵の複製やお能の謡本、岩波文庫やちくま文庫、音楽書なんかを漁ったけど今日は特に収穫なし。本を見せてもらうだけで十分堪能できた。
三省堂でやってた古地図フェアで係のお姉さんと話に花が咲いて、以前買った安政の地図で疑問に思っていたことや、他の時代の地図の話なんかが聞けて面白かったなあ。

えっと。
全部をひっくるめて、このイベントは「千代田の秋まつり」というそうで、本だけじゃなく、芸術、スポーツなんかがテーマらしい。
観光、飲食、本、音楽、講演会やセミナー・・・
丸の内のほうまで特別バスが走ったり、運河クルーズがあったり。
古書関係は今日明日がメインみたいだけど、このおまつり自体はまだまだ続くらしい。
オススメです。
千代田区、おそるべし。
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かわいい古書街の外観も楽しみつつ暗くなる頃に帰途についたが、帰る途中「エチオピア」の前を通るという大変な誘惑の落とし穴。

チキンカレーを食べてから帰りました・・・。
昼夜カレーって・・
オマエはインド人かっっ!

でも、美味しくて楽しくて清々しい一日。
ありがとう。
おかげで今日はいい夢が見られそうだ・・・
カレー味の。
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by saskia1217 | 2011-10-30 00:47 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(1)

夏と冬の間

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秋が短いのは悲しい。
一年でいちばん好きな季節は、秋から冬に変わる数週間のあいだ。
寒い?まだそうでもないよな、というあの日々。
あと、春から夏に変わるとき。
目と心を華やかに落ち着かなくさせる花々が終わって、緑がまだ夏の深さになる前の柔らかい色のとき。

まだまだ絶賛大改造中の上野公園は、いつもの道が通れないのであっちゃこっちゃ迂回せにゃならない。
都美館の裏、動物園の塀のすぐ外、寛永寺のほうの通り・・・いつも通らない道が面白い。
ついでに精養軒とか上野大仏とか摺鉢山古墳とか、まったく関係ないところも久しぶりで行ってみちゃったりする(笑)。
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上野はやっぱりいい。
学生時代の思い出がたくさん詰まってることもあるけど、歩くだけでいろんなことが蘇る。
少しずつ変わっているところもあるけど、空の見え方や木々の色や、古い建物はずっと変わらないである。
この大好きな土地に今も通えていることが、何よりもありがたい。

新しい噴水、改装された都美館、新米パンダちゃんの上に、今年もまた上野の冬がやってくる。
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by saskia1217 | 2011-10-29 02:02 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(1)

人見知り

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夕方、実家で犬の散歩をしていた。
犬の散歩ってのは、ただ自分と犬だけの世界では終わらないもので、ただ数十分のうちに様々な「袖のふれ合い」が起こる。
すれ違う子供たち、いつも通りに挨拶する近所の人、止まってくれる車の運転手さん、建設現場の大工さん、工事中の道の警備員さん…
そして必ず出会うのが、犬の散歩(笑)。
すでに顔見知りのよく会うワンちゃんと飼い主さんもいれば、初めて会うコンビもいる。
ものすごいごっつい男性がちっちゃいトイプードルを連れていたり、高齢のおばあさんがおっとりとした年寄りのワンちゃんと同じ速度で歩いていたり…
そのコンビネーションも千差万別で飽きない。

今日はコーギーを連れた40代くらいの女性に会ったが、いつもは他の犬にはあまり興味を示さないうちの犬が、珍しくフレンドリーにそのワンちゃんと仲良くじゃれあっていた。

「相手が男の子だとよく喧嘩になるんですよ…」と、飼い主さん。
「あ、女の子ですよ、だから仲良くしてもらえたのかな?…普段はかなりの人見知りなんですよ」と、私。
にこやかにお話して別れた。

再び歩き出して、しばらくしてはたと立ち止まり思わず呟いた。

「犬に『人見知り』っておかしくないか?」

犬見知り…いや相手は人の場合もあるんだから、正確には「人・犬見知り」というべきか?

また、ど〜でもいいことを書いてしまった。
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by saskia1217 | 2011-10-24 21:27 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

ピアノ

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実家なう。

時間がたっぷりあるので近々本番のハイドン「天地創造」をさらうべく分厚いスコアを持ってきたが、
「ピアノ」に向かっちゃうと、ついつい指からこぼれてくるのは「ワインディングロード」とか「東京からまんまで宇宙」とか「絆」とか、あれとかこれとか…(苦笑)。
エンドレスエレカシ地獄。

こら、いつまでも遊んでないで練習せんかいっ!
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by saskia1217 | 2011-10-23 13:59 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

いちばん素敵〜近藤良平ソロダンス公演「11DANDY」〜

ネタバレしています


近藤良平さんのソロダンス公演「11DANDY」を、青山円形劇場で観る。
久方ぶりだという良平さんのソロのステージ、たぶん前回は2005年11月の「誓いの休暇」(三軒茶屋のシアタートラム)だったはず。
思えばあの舞台が、私にとっての初「コンドルズ」。
テレビで偶然「情熱大陸」を見て彼らの公演を観たいと思ったら、もうコンドルズの公演は終わっていて、その次に観るチャンスがあったのがこのソロ公演だった・・・。
「近藤さん」がどんなダンサーなのか「情熱大陸」以外の情報も知らず、クラシックバレエ以外の「ダンス」を観に行くのも生まれて初めて、演劇やダンスに使うホールに行くのも初めてだった私は、開演前、客席ひとつひとつに無造作に置かれたプログラムや、会場に流れるBGM、すでに照明が当てられた舞台上のセットなどにいちいち吃驚していた。
懐かしい。

今日もまた、何の予備知識もなく・・・どころか公演タイトルすら忘却したまま会場に着いた。
青山円形劇場も初めて。
丸い舞台はいい。そして、近い舞台も好きだ。演る立場でも、観る聴く立場でも。

後から復習したら(笑)どうやら違ったキャラの11人の男が表現されているらしかった。
見終わって印象的だったキャラがいくつかあった。
「しゃべり続ける男」、良平さんは日本語でも何語でもない「言語」でひっきりなしにしゃべり続ける。それってじつはかなり難しいと思うのだけど、聞いているとスペイン語、ポルトガル語、イタリア語が合体したような柔らかいラテン系の響きが支配していて、良平さんが自然体でいられる「音」のバックグラウンドを垣間みたような気がした。「アルゼンチン」「クロアチア(これ多かったな)」が連発されるなか時々「メンタイコ」とか言ってたのに爆笑。
「リズムを気にする男」のチクタクに合わせた動きが楽しい。
「トサカ男」で、頭のトサカを取り外してシャワーで洗ってたシーンでは「・・・洗えるんだ・・・」とちょっと愕然(笑)。

すごく好きだったのが「嵐を呼ぶ男」。音楽もいいし、セリフも好きだったな。とにかく可笑しいんだ。あの男の過去と現在の間には、いったい何があったんだろう(笑)。
「いちいち測る男」も好きだった。なんか、自分をみてる気もして。私ってああいう感じの時、あるよな〜とか。

いろんな場面で突っ込みどころがいっぱいあったのだが・・・
卵形のオブジェを手に掲げて「山海塾!」とか(爆)、いつか何かのコントで見た片桐仁さん風味の動きとセリフとか。

日比野克彦さんの舞台美術は良平さんの「曲線的」な動きやイメージにピッタリ。
もともと日比野さんの作品のイメージとして、私はやっぱり曲線とか長い線とかカラフルなイメージがあったし、何かお二人に共通するものがたくさんあったなあと実感。
そうそう、サッカー好きということも共通点だそうですが。
それにしても、良平さんとサッカーって、相変わらず本当にマッチしていて絵になる。

芳賀薫さんと柳沢翔さんの映像は、ちょっとシュバンクマイエルを思い起こさせるテイストをもった、不思議さと滑稽さと残酷さが混じったような世界。
ダンスとダンスの間を繋ぐだけでなく、11人の男の住む場所の世界観を創るのにすごく強烈な役割があったように思った。

途中サッカーボールがちょっと悲しそうにしゃべったり、発泡スチロール(?)みたいな素材で作られた道具がことごとく手荒く扱われて破壊されていったり(笑)、良平さんの四肢、声すべてとそれを取り巻く全てのもの(観客までをも含む)との「かかわり合い」が、くるくる変化しながら色を変えてゆくのが面白くて楽しくて。
良平さんはたった1人でステージの上で動いているのに、そして時には「孤独」な表現が折り挟まっていたのに、それなのに一瞬たりとも、何かとの「かかわり合い」が無くなる瞬間がなかった。
すごい。

ハナレグミの音楽もやさしくて、特にラストで歌われる曲が素敵。
開演時の車掌風味のアナウンスや、途中で使われてた声の部分も面白い。
今まであまり聴いたことがなかったアーティストなのだけど、ホント、音楽やる人も様々なキャラ、味がありますねえ。

踊っている近藤良平さん。
歌っている宮本浩次さん。
コントを演じている小林賢太郎さん・・・
は、いちばんかっこよくて、いちばん素敵で、いちばん魅力的だ。
「○○をやっている△△さん」は、みんな世界一かっこよくて素敵なのだ。

無から何かを創り出す人は本当にすごい。
いつも、そして何度も書くけど。
私は「音楽家」という芸術家ではあるかもしれないけど、「ゼロから何かを生み出す」ことが出来ない人間なので、それが出来る人を本当に、地面に頭がめり込むくらい尊敬している。
そして、正直羨ましくて仕方がない。
自分には絶対に出来ないことがわかっているから、もどかしいことこの上ない。
「生み出す」才能がない私は、そういう人の現場を目の当たりにすると吐き気がするくらい感動する一方で、自分にそれが出来ないことを自覚して非常に凹むのだ。
自分には自分の役割があることは十分わかっているのだけど、ね。

でも今日は、凹むだけじゃなくて「やっぱり自分もやろう」という気持ちになれた。
「やりたい」と思った、思いっきり。
それも、静かにそう思えたんだ。
時間はどんどん過ぎていっちゃうものね。
こんな依怙地な人間を、そんな優しくて前向きな気持ちにさせるステージって、やっぱりすごいな(笑)。
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by saskia1217 | 2011-10-22 02:43 | コンドルズ | Comments(2)

おくりもの

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昨日の出勤途中、上野動物園の前を突っ切ろうと歩いているときだった。
動物園の前はパンダ効果で相変わらずのすごい人出。
季節柄、幼稚園や小学生の遠足や、高校生らしき修学旅行生もいっぱい。

ふと、黄色い帽子をかぶった小学生のグループが近づいて来て、声をかけられた。
「静岡の桜エビです。よかったら食べて下さい。」
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手渡されたのは、可愛く包装された桜エビ。
突然だったのと吃驚したのと、時間ギリギリで焦っていたこともあって、咄嗟に「ありがとう」と御礼を言っただけでその子たちとは別れてしまったのだが。
大学に着いてから、頂いた袋をよ〜く見てみた。
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中にはエビの説明やレシピ、そして学校名と生徒さんの名前が入った自筆のメッセージが入っていた。
丁寧に精一杯の綺麗な字で書かれた鉛筆書きのメッセージ、きっと一生懸命書いたのだろうな。
そうか、静岡から来ていたんだね。
知らない人に声をかけるのも、小学生にとっては大変な冒険だっただろう。
なんだかとても嬉しくていい気持ちになって、受け取ってから大学に着くまで、そしてその後もゆったりとした気分で仕事をすることが出来た。

気になったので、学校のHPを見に行ってみたら、6年生が修学旅行で東京に来ていたんですね。
昨日、上野公園で行ったエビ配布活動の記録がここで見られました。

蒲原西小学校の6年生の皆さん、どうもありがとう!
ちゃんと立ち止まって、もう少しお話すればよかったな。
ごめんなさいね。
エビは美味しく頂きましたよ〜!
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by saskia1217 | 2011-10-20 20:00 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(2)

東京・真ん真ん中

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午前中の用事の後、午後から竹橋へ移動。
朝あんなに曇ってたのに、素晴らしい天気になった。
友人と一緒に宮内庁の展示会を見に、皇居・北桔橋門から書陵部へ。
知人に解説していただきながら江戸時代の貴重な文献など非常に興味深い展示を拝見、その後三の丸尚蔵館で開催中の「明治宮殿」の室内装飾を再現した展覧会を見て、東御苑に引き返しお散歩。
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浜離宮や赤坂近辺で見られるような、歴史的な建造物や庭園と近代的建築の融合がここでも。
百人番所とビル群。
こういう画はいつも何だか不思議なドキドキを与えてくれる。
そしてシンプルなリズムで淡々と建っている番所の美しいラインの見事さ。
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ああ、江戸城が今でも建っていたらどんなによかっただろう、と心底思う数々の名残。
とにかくもう、石垣を見るだけで感動する。大阪城の石垣も凄いけど、ここも圧巻。
何度も焼け、その後結局再建されなかったことの不思議。
最近その不思議について色々と調べていたのだけど・・・謎は多い。
江戸城、見たかったな。
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「殿〜〜!殿中でござる!」
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天守閣跡。
低い!(笑)
このすぐ下が「大奥」のあった場所。
がくがくぶるぶる。
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見慣れた懐かしいタマネギが見える。
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乾いた空気と、葉と土の匂い。
珍しい八重のぷっくりした山茶花、大きなクスノキ、様々な種類の竹、江戸時代の原種の果樹・・・
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たくさん植わっていた「和林檎」のうちの一種。
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「秋一番」という名前の椿。
本当に一番乗りで咲いていた。
白と赤が同じ木に鈴なり。
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そして、いろんな生き物も一緒。
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計らずも、東京の真ん真ん中で遠足。
ほんの数時間、緑と空があれば、こんなに幸せになれる。
そして、美味しいものもちょっぴり。
タルトとコーヒーはマクロビオティック&オーガニック、そして旬のカキフライ。
美味しいもの、万歳!
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by saskia1217 | 2011-10-19 00:52 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

「名曲」の威力

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10月中旬の日差しとは思えない暑さだった昨日の日曜日。
早起きして、小山経由で玉戸というところまで水戸線(単線!)で出かける。
午後からのコンサートは結婚式場のチャペル、朝10時過ぎからリハ。
いつもよんでいただく筑西市(下館周辺)の鑑賞団体の皆様、オルガンを聴く機会があまり無いとのことで、ソプラノの高橋節子さんと、こんな「名曲」揃えでプログラミング。
オルガンソロを交えながら、あとは歌とオルガンでおおくりしました。

バッハ 汝苦しみの極みにあるとき(オルガン)
バッハ 我満ち足れり~眠れ、疲れた眼よ
ブラームス 装いせよ、わが魂よ(オルガン)
シューベルト アヴェ・マリア
ヘンデル ラルゴ(オンブラ・マイ・フ)
ヘンデル メサイアより「私は知っている、贖い主は生きておられると」
            「シオンの娘よ、おおいに踊れ」
(休憩)
バッハ 平均律クラヴィア曲集第1巻第1番 プレリュードとフーガ(オルガン)
ハイドン 『天地創造』より「また神は言われた、地に青草と」~「いまや野に新緑が」
クレープス いと高き善きものに賛美と栄光あれ オルガン)
モーツァルト モテット「踊れ、喜べ、幸いなる魂よ」

アンコール アメイジング・グレイス

リハをしていると、なんと信じられないハプニング。
この日はパイプオルガンではなく、チャペル備え付けのチャーチモデルの電子オルガンを使ったのだが、このオルガン、なんと弾いている最中に突然「ふにょ〜〜」と音が揺れてピッチが半音下がってしまう。
電圧なのか、楽器についているピッチ変更ボタンの故障なのか、原因はわからず。電気、電子の楽器というのはこういう時もうお手上げなのだ。
パイプオルガンやチェンバロのようなアナログの楽器だと、演奏者も大体勝手がわかっているのでちょっとしたことなら直せるし、直せなくてもダメになっている箇所だけ避けて使うということも可能。でも、電気のものは回線や部品の問題なので、どこかがダメだと全てがダメになって使えなくなってしまう。
これって楽器に限らず、日常生活にあるいろんな道具も同じだけれど。

どうしようもないので、下がってしまったらピッチ変更ボタンで半音上げて弾き、なんとか対処。ただ、この場合も何かの拍子で「元に戻る」ので、今度は高くなってしまって困るはめに(笑)。
しかもこの現象が予期せず起こるのでかなりこわい。
私一人のソロならともかく、半音の変化でも発声のポジションが変わってしまう声楽家にとって、これは笑い事ではないゆゆしき問題。
幸い高橋さんは、普段からいわゆるモダンピッチ(440)とバロックピッチ(415)どちらにも慣れている歌手なので、途中でふにょ〜っと変えるのは難しいとしても、なんとか対処できる。
彼女でよかった・・・

本番、1曲目のオルガンソロの最初の音を弾いたとたん、半音上がっていた(汗)。
まあ、北ドイツあたりのオルガンを弾いてるつもりになれば、と思って弾き続けた(笑)。(あのあたりのオリジナル楽器は短3度くらい高いことが多い)
昔の自分なら、絶対音感なんていう無用の長物に邪魔されて一音も弾く事が出来なかっただろう。
脱・絶対音感に今さらながら感謝。
途中、「アヴェマリア」の2番でピッチが低下し、その後ずっと低いピッチで演奏を続行。
それでも何とかプログラムを終了。

それでも、集まってくださったお客様にはあまり気づかれずに済み、とても楽しんで下さったとのこと、それがとにかく何より。
ホッと胸をなで下ろし。

アンコールの後、お客様と一緒に賛美歌を2曲「聖しこの夜」と「牧人ひつじを」を響かせて、気持ちよかった。
本物の教会でなくても、ああいう空間だと何故かオルガンや賛美歌が一層心にグッとくる。
名曲たちが名曲然と響くのも、やはりそういう空気の力もある。
あながち「ミーハー」では片付けられない。
そして、そういう「なにか」が実はこよなく好きで、そして自分を構成している要素のなかでかなりの上位を占めていると日々実感する私にとって、こういうコンサートはとても嬉しいし楽しいのだ。
名曲、ポピュラー、耳馴染み、CMでよく聞く・・
そんなキーワードにハッとしたら、ぜひこちらまでコンサートのご注文をどうぞ!(笑)

コンサートを終えお食事をいただいてから外へ出たら、すっかり日が暮れてあたりは真っ暗。
虫の音がすごい。
そんな、正しい秋の夕方。
駅名が手書きで書かれた木のプレートが掲げられた駅舎の、細長いただ1本だけのホームで虫の音に包まれて電車を待つ。
再び水戸線で小山乗り換え。
赤羽にさしかかった湘南新宿ラインの窓から、地平線ギリギリの大きく赤い月が追いかけてくるのを見ながら、ちょっと涙が出そうになった。
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by saskia1217 | 2011-10-17 19:14 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

エレファントカシマシ最新作「ワインディングロード/東京からまんまで宇宙」・初OAおめでとう!

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11月16日に発売になるエレカシのニューシングルの両A面の2曲が、それぞれ違うFM局で今日いっぺんに初OAされた。
ずいぶんと急だったこと!
考えてみたらまあ、1ヶ月前からプロモって普通なんだけどね。
聴けるのはまだ先だと思っていたから、超直前のこの情報にあたふた。
・・・で、いつものように番組中いつかかるかわからないので、何時間かラジカセの前に正座(笑)。

先に流れたのが「ワインディングロード」。
爽やか〜〜っ!
コカコーラみたいだぁ。
いや、真面目な話、コーラのCMに使われててもまったく違和感ない。
強いて言えば(あくまでも強いて。ある曲を他の曲と一緒に語るなんてナンセンスだからなあ)「moonlight magic」とか「to you」みたいな、そう、つまり私のすごく大好きな感じだ(!)。
イントロなしのギターと歌からいきなり始まる冒頭、のっけからの優しい鼻濁音が好きだ。
宅録?って思ったくらいにリアルな近さにちょっと驚く。バンドが入ってくると声はそっちに溶けこんでゆくのだけれど。最後、サビからAメロに戻って来たところで再びギターと歌だけになるところで、ここでまた急に生の声みたいな近距離感。そのギャップがすごい。歌詞からいっても、たぶんわざとなんだろうなあ。

始まってすぐ、メインになる調がはぐらかされて面白い。ちょうど「太陽の季節」や「五月雨東京」みたいな・・。メロディーの揺らぎから無意識に予想している調にはゼッタイに行かないんだ。すぐ隣りどおしのような近さで動くハーモニーの「たゆたい」がいいよね。
声の色も音づかいも、最初から最後まで優しさに包まれているのにもかかわらず、言葉の強さがぐいぐい立ってる。けして語気は「強く」ないのに。
好きな言葉がいくつかあったのだけど、まだリリース前だし、ここには書かないでおこう・・・。
使われてる言葉は、どれも宮本さんをすぐ思い起こすようなキーワードで一杯なのだが、その組み合わせ方がまた違ったものになってるから、同じイメージにはなってない。
歌い方もあるのかな、「語りかける」感じがすごく強い。

いつものように、曲がすすむにつれて、じりじりと上へ上へと歌い上げていく。サビに入ってからの上昇がすごく気持ちいい。
中間部?Cメロっていうのかな?・・・
いつもそうなんだけど、ここからがすごく個性的なんだよねえ。そのガラッと変わる世界が。他の誰にも創れないのがココだと思う。

いつも思うんだけど、例えば同じハーモニー進行の曲なんてJ-POP、ロック、ジャズ、クラシックどこにもこの世の中にはそれこそいっぱいあって、そしてエレカシの曲の中でだけだっていくつもあって、でもそれでどこまで個性が出せるのか、どれだけ人の心を惹き付ける音楽を創れるのかが、本当にすごい音楽家の証なんだ、って。
以前、宮本さん自身、このことをインタビューで話してた気がする。

何らかの「確信」を感じた一曲。
最近の曲の多くに盛り込まれた、すでにかなり前進してて力強いんだけれど、「手探りで探し求めていた姿」が、ここへきてひとつ扉がひらけて光の中に踏み込んだ、そんな明るさを感じたような気がした。

1時間後、もう一曲「東京からまんまで宇宙」。
日比谷野音で渡されたチラシでこのタイトルを見たとき、また今回もタイトルに微笑んじゃった、のだが。
だから、みんながずっとワクワク待ってた。

イントロでもう・・・私、笑ってた。
いや、声じゃなくて音楽が。何だか自然とニマ〜ッて笑ってた。
なのに、始まってすぐのベースラインがちょっとオシャレなのも可笑しい。
タイトルからなんとな〜く「おかみさん」的なものを想像してたんだけど、もっと愉悦感があって。
歌い回しの端っこにチラッと垣間見える「浮雲男」や「上野の山」的な、あの爽快感。
寅さんみたいなの。
下町的でも都会的でもあって(三ノ輪でも新宿でもOK、みたいな)、そんなドラマか映画のエンディングにしたいくらいの疾走感。
けして「懐古主義」とは言わないけど「ゴリゴリしたエレカシ」が好きな人にはこっちのほうが受け入れられそうだけど、「ワインディングロード」よりもかえってこっちのほうが「柔らかい」気がしたなあ。なんて言えばいいかな、今の日本を「あったかく応援する」としたらこっちのほうだな、と。
だから、この2曲が一緒にあるのが面白いし、それがいいよね。
早くコンサートでライブで聴きたいよ。

「ワインディングロード」のサビが頭の中に鳴ってぜんぜん止んでくれない(苦笑)。
いろんな音や言葉がぐるぐる舞ってる。
今夜眠れないのは、確実にこの満月のせいばかりじゃない。
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by saskia1217 | 2011-10-13 03:50 | エレファントカシマシ | Comments(0)

抱えきれない秋

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オフの日は家にいるのが好きな私でさえ、勿体なさ過ぎていても立ってもいられず外に飛び出してしまった、昨日の黄金のような空気。
来客と自分のリハを終えてからのごく短時間だったのだが、出かけてみたら休日の人出もおさまった時間、そして少しだけ傾きかけた陽の光が言葉に出来ない美しい色をつくり出していて、その幸運がありがたかった。
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犬の散歩、買い物の帰り、カメラを抱えてゆっくり歩く年配の男性、ベンチの横に自転車を停めて読書に耽る人・・・
澄み切っているのに角がなく柔らかい空気と、カラスの声さえ美しい静寂と。
土と、まだ枯れきっていない葉っぱの湿った匂いと。
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何度も通って見慣れた風景が、絶妙な角度の太陽の魔法によって映画のスクリーンのように姿を変え、その中を歩く自分までもがその中に入り込んでいるような錯覚に陥る。

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秋の休息をしているソメイヨシノたち。
かつて江戸時代、この窪みはすぐ近くの武家屋敷と御薬園にまたがる大きな池から流れ出した川で、それはいくつか名前を変えながら不忍池に行き着いていた。
いうなれば、ちょうど今の私の出勤経路(笑)。
失われてしまった川の話が、いつも何とも言えなく胸をうつのは何故だろう・・・。

スジ雲の下には、カメラにおさめきれない秋がたくさん。
あっちにもこっちにも・・くるくる歩き回ってしまった。
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すご〜く大きくなってしまったね。
生姜の花。
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飲ませてもらえないのか(笑)。
いや、飲んじゃいけないんですね・・・。
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龍之介のお墓の塀なのに、漱石っぽい一幕。
「我が輩は」のラストシーンを思い出す。
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遠山の金さんが眠る高台から空を見上げる。
東京の空もこんなに広い。
さよなら、また来るよ。
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by saskia1217 | 2011-10-11 18:47 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)