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「約束」をちょっとだけ

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今日また、新曲の初OAをラジオで聴いた。
「大地のシンフォニー」の両A面のもう1曲。
「約束」。

「約束」という言葉は素敵な響きがするけど、たぶんあんまり軽々しく使える言葉ではないね。
今までのエレカシの曲の中には、実はあんまり出てこなかったなあ、なんてちょっと意外に思う。

宮本さんは、訥々と呟くようなのにその声は太く強く、全力で全霊で歌っていた、叫んでた。
その歌い方は今までのどの曲でも聴いたことがないものかもしれない。
「大地」が下ってゆくベースラインの上に築かれてるとしたら、「約束」は動かないベースの上に流れる最上部のラインが下降線を辿ってゆく、そのまた上に宮本さんの声が重しのように乗っかっている、そんな姿をしている。
途切れ途切れの吐息のように一言ずつ歌われる冒頭はどこか洋楽を思わせる「ソウル」な感じがあって、身体から振り絞られてくるような息の混じった歌声が、それが「本当」なんだということを伝えている。
途中から伸びやかに高いところへ広がってゆくメロディーライン。
この人がとびきりのメロディーメーカーだということを、今更ながらしみじみ思う。

フルコーラスは流れなかったのでホントのところは全然わからないけど、空気感は「それを愛と呼ぶとしよう」に近いような。ただ、もっと太い。そして、あれほど綺麗に整えない、もっと「本当」な、自然で思うままなイメージ・・かな。

フルで聴ける日を楽しみに。
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by saskia1217 | 2012-03-27 02:12 | エレファントカシマシ | Comments(0)
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楽しみにしてたよ!
4月25日発売になるエレカシの43枚目のシングル「大地のシンフォニー」。
そのタイトル曲の初OA、つい先ほどTFMで。
1時間ほどの仕事に出かける寸前、支度途中の恰好でラジオの前でしばし凝固(笑)。

タイトルからあれこれと楽しみに想像していたイメージは裏切られなかったな。
イントロのないソロで始まるそののっけから、4度にひっかかりまくりのメロディーライン(いわゆるsus4)。
時代やジャンルを問わず、私が例外なく最もイチコロになってしまう4→3の、緊張/繋留→解決。たぶんこれ、人類の90%は同じだと思うんだ。人のココロにものすごく訴えかける不思議な魔法の力を持つライン。
それが、in Gの持つキャラクターである明るさと前進感と爽やかさの中で、何度も何度も重ねられてゆく。4だけじゃない、7も9もその上へ上へと積み重なってゆく。重ねられてゆくに相応しい言葉とともに。
宮本さんご本人が、好きと言ってたそういうAメロ。歌う人はその重なりの螺旋の中心にいて、たぶん一番気持ち良く、高みへと昇れそうだ。

春、この季節にやはり寄り添う空気は、ドラムのマーチングにもあるね、きっと。
進んでゆこう、生きて行こうという前進感。派手じゃないけどいつも根っこに絶えること無く続くそのリズム。
なんか・・・こういうこと言っていいのかどうかわからないけど・・・NHK特集「ヒューマン」みたいな番組のエンディングにも合いそう。
今回はプロデュースにYANAGIMANが入っているけど、やっぱり好きなんだよなあ、私、この方の創る音。「絆」も「To you」も、どれにもやっぱり、冒頭に書いたような何か胸の底からえぐられるものが必ずあるんだ。多すぎもせず、少なすぎもせず。

「旅」「光」「空」「風」などのキーワードにいつもの宮本さんを感じながらも、歌詞には、今までとはちょっと、ちょっとだけ違う色も感じた。
印象的だったのは「ページェント」という言葉。
「ドラマ」じゃなくて「ページェント」。
もともとが「宗教劇」という意味のせいか、この言葉にはやっぱり少し厳粛なものや、襟を正すような厳しさとか、甘ったるい「ドラマ」じゃない文字通りの真剣さ(「両刃の剣」的な)を私は感じてしまうのだ。
生きていくこと、進んでいく人生は素晴らしいことが繰り広げられる舞台だけど、でも二度とやりなおせない一本勝負なんだという真摯な空気。
「鐘」という言葉をエレカシの曲で聴くのも、珍しい感動。この言葉に「ページェント」との神聖な繋がりもちょっと感じたりして。
♪演じてきたんだろう 似合わない役割を♪というフレーズがとても胸に響く。
いつものように終わるようで終わらないBメロと、その昇り詰めた最後の一滴で何度も、これでもかこれでもかと重ねて歌われるHの音が心を突き刺す。

しっかし、「恙無く」という言葉を違和感なく歌えるミュージシャンはそんなにいないだろうな。「新しい季節へキミと」が出た時「彩るぜ、明日のグラデーション」という言葉を聴いてドキッとしたあの印象とちょっと似てる。
(「恙無く」を歌っちゃえるのは、ほかにさだまさしくらいしか思い浮かばない・・笑)

残念ながらワンコーラスだけのOAだったけど。
(2コーラス目、感動を語りまくる荘口さんの声の向こうに、歌詞を必死に聞き取ろうとしたリスナーは私だけじゃなかったはず・・)
あの後にCメロがくるんだろうか?!エレカシのCメロフェチである私としては、非常に気になるところ。
そして、もうひとつの新曲「約束」はいったいどんな曲なんだろうか?
言葉から受けるイメージとしてバラードを思い浮かべる人は多いのだろうけど、じつはものすごいバリバリロックなのか?
(前回シングルの「ワインディングロード」と「東京からまんまで宇宙」みたいに、正反対とまではいかなくても、やっぱりテイストが違うものをカップリングすることが多い気はするけど)
もちろんゴツゴツなのも好きだけど、やっぱり私は宮本さんの歌うバラード、好きだ。
「バラードの王様」って呼びたいくらいだよ・・いや「バラードの命」っていうべきか?(笑)

とか・・・とか・・・。
聴かせてもらったのに、余計ぐるぐるするね。
4月25日まで、まだまだいっぱい想像して楽しもう。

「うた(歌)」という日本語は、「うつ(打つ)」という言葉と深く関係するといわれていることを、最近、日本神話の本を読んでいて知った。
言葉の力(言霊)によって相手の感情を「打つ」「ゆさぶる」、それが「うた(歌)」。
そういえば宮本さんも言ってたね。
「様々な感情の渦を瞬間的にまたは永続的に開放させ、揺さぶるのが音楽」
自分がまず揺さぶられることがなければ、いくらいい音を出したって、人のココロを揺さぶることはできない。

春。
ココロはいつも柔らかく。
自然のままに、素直に、揺さぶられることができるように。
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by saskia1217 | 2012-03-24 17:07 | エレファントカシマシ | Comments(2)
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雨があがった。初めて幕張に行った。
春のロックフェス「GO! FES」。
昨年は震災直後の停電などの影響で中止になったこのイベント、1年経ってその時のことを思い出しつつの開催となった。

2日間開催の2日目。
開演は12時。
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エレカシが聴きたくてチケットを買ったけど、もちろんそれだけ聴いたんじゃつまんない。
せっかくの楽しい一日、いろいろ聴いてみようって。
特に好きなアーティストがいたわけじゃないけど、1〜2曲は知ってるとか、名前知ってるとか(笑)そんな感じでゆる〜く。
結果、図らずもものすごい充実した一日になったなあ。
音の胃袋が満腹って感じ。

トップバッターの高橋優さんが始まったときには、会場はまだそんなに人が多くなく、とてもリラックスした空気で今日がオープン。
実は屋内フェスって初めてだったのだけど、これだけ広いと(特に横幅)前方も激しく混まないし、ステージが高く設営されてたから後ろからバッチリいい眺めで見ることもできる。
フェスに行くっていうとどうしても、ちゃんと見えて音もいい場所にいけるかな〜とか、でもあんまり前々から場所確保するのもマナーに反するし、でもどのアーティストも真剣に聴くんだからいいよねとか(笑)、でもモッシュにあって死ぬ思いしたくないなとか、そういう些細なことが結構ストレスになるのだ。
その点、このフェスは食事スペースも余裕ありすぎるくらい十分で、おまけにステージ部分ときっかり区切られてるから混乱が無い。手荷物預かりも外で大きいし、トイレの数も十分。
小さめのフェスだから動員数の点で有利なのかもしれないけど、これだったら本当にど〜でもいいストレス無しにゆったり楽しめてすごくいい。
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高橋優さん、最近テレビで見ることも多かったし、今日やった中でもさすがに私も「卒業」と「福笑い」だけは知ってた。
とにかく「一生懸命」な印象。
歌詞の内容、方向がちょっとさだまさしを彷彿とさせる。平成のさだまさしか・・・?!
使う言葉や「言葉をいっぱい詰め込みたい感」が似てる気がした。
声そのものは少しザラつきのある質感なんだけど、安定して歌えるから安心して聴ける。若くて元気がよくて、いい声。昨夜、広島でライブだったそうだが、この元気に若さを感じる(笑)。
歌ってる声とMCで話してる時の声の色やトーンがあまり変わらないから、その「メッセージ性」がいつも前面に押し出される感じ。
聴く人によってはそれが「多すぎる」って場合もあるだろうけど、今日ライブで聴いていたら、テレビで歌ってる時と比べてそれがプラスになってる気がした。嫌味にならないというか。

DOESは、その声をききながら隣りでお昼ごはん食べてました、スミマセン。そんなに若くない感じのバンドだったんですね。
塩豚丼とビール。色がヘンなのは、食事スペースの照明もピンクと白が交互に点灯してたから(笑)。
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チャットモンチーは、2人で頑張ってた。
女性シンガーに好きなアーティストが何故かほとんど居ない私、その理由のひとつはたぶん声質なんだと思うが、彼女も個人的にはあまり長時間きいていられないタイプの声。もちろんすごくよく歌ってるのだけど。ただ初めて聴いた人には歌詞がよく伝わらなかったのはちょっと残念かな。
キーボード連弾から始まって、ボーカルのみが歌へ移動。連弾するとき、低音部を担当するキーボーディスト(?)に比べてボーカルの彼女のタッチが一定して強かったのが、かえってトイピアノみたいでよかったかも。
イントロを録音しながら重ねてゆく方法を何度も使っていたね。
たった2人でそれぞれが複数の楽器を操りながら工夫して音をつくっていたのはすごいと思ったけど、でもプラグドの音楽はマシンをうまくつかって多重に音が作れるからその強みはあるよね。
アンプラグドだとなかなかそれは無理だから。たとえばピアノトリオから誰か一人脱退しちゃったらもうそのグループはメンバー補充しないかぎりまったく機能しない。
メンバー紹介はいかにも女の子らしい一幕で、そういうステージに慣れてない私には、見ているこっちのほうがちょっと恥ずかしくなっちゃうくらいの可愛さ(笑)。

SHAKALABBITSは、これもスミマセン、おやつ休憩で聴きながらいちごフロート食べてた。
でもボーカルの女性は何を歌ってるのか(ステージみないで音楽だけきいてると)やっぱりよくわからなかったなあ。
抹茶フロートといちごミルクフロート。いずれも白玉入りの濃厚フロート。いちごの方は果肉がいっぱい!甘過ぎなくて美味しかった。
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次のステージは吉井和哉さん。この辺りから少しお客さんが多くなってくる。
吉井さんは特にお目当てでもなく期待もしていなかったので、音が始まってからのんびり後ろのほうからノコノコ覗きにいったのだが。
歌、うまい・・・・。
で、見せ方もさすがにうまい。
昨年夏にアラバキできいたときは、歌もステージそのものもそれほど印象に残らなかったんだけど(すっごい前方で吉井ファンにもみくちゃにされながらきいたのに)、今日のはちょっと心に残ったな。ものすごい安定感、ブレのないステージ。
何より、バンド全体のサウンドがものすごく充実してて重厚。音楽を、歌をきいているという実感がある。
歌詞もよく聞こえてきて、その結構面白い感じに吃驚。こんな曲作ってたんだ・・・。
曲そのものの出来方、スピードのある曲でもビートの取り方、歌詞の乗せ方がせわしなくないので(そこがたぶん昭和なのかな)私にはとてもすんなり入ってくる。
心地よいって言っていいかな。

POLYSICSは、たぶん普段きいてる音楽とはかなりジャンルが違うんだろうなと思いつつ、少し前方の端辺り、スペースがあるところで最初お客さん気分で聴いていたのだけど、音をきくとやっぱり身体が動いてきて、だんだんノリノリになってきて、結局ずっと踊ってたね(笑)。
かけ声とか振りとか言われるままにやってたらけっこう楽しくてね。
でもたぶん、あのサウンドは2時間きくのは私には無理だな(苦笑)。
あのピコピコはいわゆるテクノの流れなんだろうけど、私世代が想像するイエローマジックとかのオシャレ感とは違って、もっとはっちゃけてる。ダンスミュージックといってもいいのか?
例えばだけど、the telefonesなんかで感じるのと同じような楽しさなんだろうね。踊ってる人いっぱい。
ドラムがうまかった。

そしてエレカシ。
ここまでで結構楽しんでしまったから(前のPOLYSICSでノリすぎて気づいたら汗だく)、却って邪念もなく(笑)落ち着いてエレカシの時間を迎えることができてよかったかも。
全9(実質8)曲、40分のステージ。
SCの時に結構曲目がバレバレだったりして(苦笑)。
今日はヒラマさんを加えた5人で。
メンバーが登場してきたとき、宮本さんがものすごくゆっくり歩いてきて、おまけにちょっと顔色が冴えないみたいに見えたので「な〜んか具合でも悪いのかな」なんてちょっぴり思ったのだったが。ステージなのにものすごい厚着してたし・・・。
「sky is blue」で始まる。この時声は出てたんだけど、なんとなく空気がまとまらない感じだったのか、歌詞が少しウロウロしていて。
「悲しみの果て」くらいからちょっと声が擦れ気味かな〜と思ったけど、歌いあげるところは気持ち良さそう。この曲やるとやっぱりお客さんがすごく喜んで、みんなの気持ちの流れが一斉にステージに向かうのがわかる。思えば昨年からずっと、この曲をいろんな思いで聴いてきたなあ。
「新曲、といっても古い新曲」とMCで「ワインディングロード」「東京からまんまで宇宙」を。「ワインディングロード」やっぱり好きだなあ。イントロでミッキーがアコギ弾いてるとき、宮本さんが歌う言葉がちょっと途切れそうになって「続けて続けて」みたいにジェスチャーがあってちょっとドキッとしましたが。このあたりからかなり声が辛そうにきこえてきた。
「俺たちの明日」もなんか久しぶりな気が。フェスの定番曲。やっぱりみんな盛り上がる。高音ちょっと残念だったなあ。
「朝」に突入、雀ちゃんのチュンチュンがいつもより長かった気がしたのだけど、その間ずっといろんなうなり声が続いてて「まだか?まだなのか?」と思ってました。いつものとおり赤と緑の照明に彩られた「悪魔メフィスト」はこういう大きいステージでやるとやっぱりいいね。聴けてよかったけど、これはやっぱりコーラスが無いと残念。あの重なり具合(言葉も)の量感がいいのになあ。
「ガストロンジャー」、いつものように上手下手ギリギリまで来て歌ってくれた。私は上手にいたのだけど、お客さんの男性陣かな、とある方向をかなり具体的にガンとばして迫力あった。
今日は『キリスト教の聖書』の前に『近所のおばさん』が登場したのが、初聴きパターンでした。
そして「今宵の月のように」これも久々。爽やかに、みんなに支えられてアクト終了。

新曲はおあずけ(苦笑)。フェスの定番曲に前回の新曲、というところかな。
そうそう、今日は全ての曲で(メフィストのリズムパターンも)テンポがいつもよりだいぶ遅めで、たっぷり演奏しようという空気を感じた。大きな会場にはそのほうが響きが届く感じがしていい。
う〜ん。
宮本さんも努めて元気に張り切ってるみたいだったし、プログラムも楽しかったんだけど、今日は特に高音が・・・かなり辛そうで、今まで聴いた中で一番苦しそうだったかも。
それが残念・・・というか、残念を通り越してちょっと心配なレベル。素人のおせっかいで恐縮ですが。まあ、あくまでも私個人の感想なので、全体的にどう聴こえてたのかわからないのだけど。私がいたのはホール中程の上手寄りだったのだが、中央や前方だと聴こえ方も違ったのかもしれない。
もしかしたら体調崩してらしたのかもしれないし。
新曲披露もふくめ、ツァーに期待します!
頼むぜ〜!
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やっぱりここまで気が張ってたせいか、一気に空腹を感じ夕食&ビールタイム。
ラスト、大トリはKREVA。
大好きなラーメンズの小林賢太郎さん繋がりでKREVAはもともと嫌いじゃなかったけど、曲もよく知らないしライブも初めてだったから期待せずに後ろで聴くことに。
以前から、テレビなんかで知った彼の創作方法にはとても感銘を受けていたので、「ラッパー」として私が個人的に認める(笑・・全てきちんと韻踏んでないのはラップと思えません)唯一のアーティストとしてすごいなあとは思ってたのだけど。
いや~。
やっぱりライブで聴くとすごい。
立て続けに長時間あの緻密に構築された言葉の洪水を完璧に歌い、話し、しかも噛まない。あたりまえなんだろうけど、あらためてすごいと思う。
完成度がすごい。演出も含め、ひとつのステージとしての楽しさが完璧。
ちゃんと歌うといい声だしなあ(笑)。
「国民的行事」が始まって何故これを知ってたのかなとよ〜く考えたら、賢太郎さんがPVに出てたからだった・・・は〜、遠い記憶。「Have a nice day!」はたまたまシングルを持っていて聞き覚えがあったからちょっと嬉しかった。ここ3〜4年は殆ど全くといっていいくらいエレカシ以外の音楽、聴いてなかったからな(笑)。
ものすごくハッピーなステージ。これもずっと踊ってた。
あの全員が手を上下に振り下ろす仕草って、じつは気持ち悪いってずっと思ってたんだけど(笑)、結局自分もやってたもんね。
鳴り止まぬ拍手に、アンコールに女性ボーカリストが出てきて一緒に1曲。
「震災に対してのメッセージ」の歌だったそうだけど、言葉が全てリズムにのってるせいか、すんなりした飾らない歌詞のせいなのか、彼らの歌い方やステージングのせいなのか、その「メッセージ性」が押し付けがましさや嫌味がまったくなくてとても爽やかだったな。こっちが反論しようもないほど。
じつに気持ちのいいラストアクトだった。

そんなわけで、ほぼエレカシを聴きにいって、吉井さんとKREVAに感銘を受けて帰ってきた。
すごく楽しく、いろんなアーティストにいろんなことを教えてもらった一日。
「いい/わるい」じゃなくって、結局は「すき/きらい」なんだよね。
でもそれでいいと思ってる。
それが音楽とか、例えばときに「芸術」とかって呼ばれてるものなんだよね、たぶん。

吉井さんは上手いと思ったしとても魅力的だったけど「好き」っていうのとはちょっと違う。
エレカシは「好き」なんだ、どうしたって。
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by saskia1217 | 2012-03-19 03:32 | エレファントカシマシ | Comments(0)
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♪多分幾世代にも亘る長い人の歴史の
そのまた果てに佇むぼくら
・・・
もうぼくらは扉を叩いてしまった
鋭き真冬の風感じながら
生と死の間を行き交うココロ
ふさわしい傷だらけの夜明けに♪

原宿駅から代々木競技場を過ぎて渋公とNHKのとこの交差点まで歩く道は、いつ行ってもだだっ広く飄々とした風が吹いて、少し殺風景でササクレだった景色。
でも、それがいい。
冷たい風が刺すこの冬のまっ只中は格別にいい。
駅前の歩道橋の上にのぼると、空にのぼりたての白い月と薄紫の空。
ああ、本当にいいなあ、この冬の空気。
否が応にも「生きていることと死んでゆくこと」を考えさせられる冷たい空気。
「あ〜、今日が終わってしまうんだ」とぼんやり思いながら、シャッフル設定のiPodからは「寒き夜」が流れていた。

エレカシ新春コンサート、幸運な巡り合わせに恵まれて再び足を運ぶ。
昨夜28曲歌い続けたようには、ステージ上では到底見えない宮本さんは、ピカピカピチピチしながら1曲目の「今はここが真ん中さ」を歌い始めたけれど、ほんとにすこ〜しだけ、ほんの少しだけ声が疲れてるかなあ・・っと思わせた・・のも一瞬だけで、あとはもうズンズンといつもの迫力で歌い進めていった。
前日のステージと差し替えられた曲は全部で8曲。私が経験したかぎりでは、2日公演でこんなにプログラムを替えてきたのは始めてだ。
「おかみさん」「精神暗黒街」(これはライブ初聴き)「寒き夜」「季節はずれの男」「sky is blue」「ハナウタ」「桜の花、舞い上がる道を」「so many people」が差し替え曲。
アンコール、ダブルとトリプルアンコールも含めて、全29曲。3時間近かった。
サポメン10人を含めてのタイトなスケジュールの中で、いったいどれだけリハしたんだろう、なんて余計な感嘆までしてしまう。

「もうずっと長いこと使ってるから、この椅子・・こんなになっちゃって・・」と宮本さんが苦笑いしながら示した例の「男椅子」は本当に完全に斜めっていて、弾き語りでがっつり座ると1階席では宮本さんの姿がすっかり見えなくなる(笑)。その低〜い姿勢で身体じゅうが口になったみたいに歌ってくれた「寒き夜」。この曲を初めて聴いた動画サイトの映像は泣きながら声を振り絞ってた演奏だったけど、今日の「寒き夜」はもっともっと深いところに居ながら、どこか他から自分を見ているような落ち着いたものが付け加えられていた気がする。
同じく弾き語りで始まる「風」のギターイントロのコードが、この曲の調から随分遠いところから流れ出してちょっとビックリ。それがブロックごとにひとつずつ歌いだしに近く近く導かれてゆくのが素敵だった。
「寒き夜」と「風」という弾き語り2大金字塔が一晩で聴けるなんて、あまりにも贅沢すぎて目玉が溶けてしまいそうだ。
ラップみたいな語りの部分が「月、火、水、木・・」と一週間がぐるぐるめぐっていく言葉になっていた「明日への記憶」。PVのその場面の、宮本さんを中心に渦巻くカメラワークを彷彿とさせた。
「笑顔の未来へ」は今日は一段と高い盛り上がり。この曲の持つ絶大な幸福感は、この世の中のありとあらゆる(言ってみれば)「ラブソング」の頂点に立つ。それも「空虚な愛の言葉」がひとつも使われていないラブソングだ。
「みんな、生まれたときから不器用なんだよ」というMCで始まった「俺たちの明日」では、♪いつかどでかい、どでかい虹をかけようよ♪で、今日はその虹を右手を伸ばして客席に向かってかけてくれた。
そのラストのサビ、♪オマエがいつかくれた優しさが今でも宝物♪を受けて、「第1部」(笑)ラストの「あなたのやさしさをオレは何にたとえよう」へと、「やさしさ」のリレー。
音楽も、言葉も、歓声も、拍手も、熱い空気も、汗も、そしてステージと客席、そこにいる人間全員の笑顔も、これ以上の高揚は経験したことがないといっていいくらい、息が止まるんじゃないかと思ったくらい高く高く幸福に包まれた「あなたのやさしさをオレは何にたとえよう」。

なのに、ここからがなんと「第2部」開始なのだ。
もはや以前のような「本プロ」と「アンコール」みたいなウエイトじゃない。
そこから一気に8曲が続いた。
「sky in blue」で久々の宮本さんの「スライドブリージャー」が聴けた。気持ち良さそうだなあ。
昨日「絆」で披露してくれた、のびのびと広がってゆく声と言葉の魔法は、今日は「ハナウタ」に委ねられた。「笑顔の未来」同様に、この曲が始まると客席の空気がパッと花が咲いたようになる。宮本さんはよほど気分が良かったのか、やおら成ちゃんの帽子を取って、何故かそれをかぶるでもなく石くんにかぶせるわけでもなく、コロンと置いてた(笑)。
「お正月らしい歌を」と「桜の花、舞い上がる道を」が続く。まさか聴けると思っていなかったから本当に嬉しかったな。
「パワー・イン・ザ・ワールド」と「so many people」を一晩で両方聴けるなんて、もうこっちの許容量がパンパンて感じ。後者は「これ実はやるの忘れてて・・・(会場爆笑)。(saxの)山本さんが『今日これやらないの?』って言ってて気がつきました。」って・・・思い出してくれてよかったあ。
「あなたのやさしさ」で、そしていつもの「ガストロンジャー」「ファイティングマン」のセットであれだけ全開だったのに、最後の最後でまた「so many」はあり得ない熱量。

なのに。
トリプルアンコール。
「待つ男」
富士と太陽、これはやっぱり正月にはかかせないや。
まったく、このアンコールに至っては宮本さんが身体ごと溶けてなくなっちゃうかと思いました。
いやいや〜。
この人は本当に人間なのか、と思ったですね、初めて。

7日はお客さんのテンションは最初からかなり高く、妙なヤジも多かったけど、宮本さんは大人の対応でうまくいなしてくれて、こちらはちょっとホッとしたりする場面も。
なので、MCはずっとずっと上機嫌で嬉しそうな印象だったですね。
「漂う人の性」の前に「みんなは『夢から醒めし人』なんだろ?オレはいつも夢の中なんだけどさ」って言っていたのがなんだか心に残ったな。
「みんな、あけましておめでとう〜〜〜!!」と始まり、終わろうとする度に何度もアンコールに出、その度に「サンキュー、渋公!サンキュー、エヴリバディ!!」と投げキッス、そして最後に「今年もよろしく〜〜〜っ!!」
年賀状を書かないという宮本さんですが、これがまさに「年賀状」。
私たちには一番嬉しい年賀状。

華やかで濃厚で豊かで明るい、幸福感に満ちあふれた2日間のステージ。
影も悲しみも涙もたしかにそこにはあったけれど、暗い瞬間はひとつもなく。
「未来の生命体」「今をかきならせ」「風」「漂う人の性」「傷だらけの夜明け」「普通の日々」「旅」「笑顔の未来へ」「俺たちの明日」「あなたのやさしさをオレは何にたとえよう」「ワインディングロード」「新しい季節へキミと」「絆」「悲しみの果て」「ハナウタ」「パワー・イン・ザ・ワールド」「so many people」・・・このメッセージ。
ただ、「生きること」と「死ぬこと」についてずっとずっと歌い続けられてた。
いまここに「命」があって、連綿と続いてきた歴史の上に時が流れ続けていて、今この瞬間から前へ前へと零れ落ち崩れ落ち、一時も止まることなく押し流され、でもちゃんとそこには存在と意味があって・・・
だから、それでいいんだ、と。
大丈夫なんだ、と。

まったく、こちらこそ「今年もよろしく〜!」だ。
まっさらに身体じゅうでその幸福と力を受け止めさせてもらったと同時に、自分が音楽を職業としていることをあらためて誇りに思った、今年の新春コンサート。
今年もきっと、直接そして間接に、私はまたいろんな人に助けてもらいながら、たくさんの人に出会い、そして音楽を続けてゆくのだろう。

命を大切に。
そして、少しでもたくさんの音楽を。
ありがとう、エレカシ。

♪もう二度と泣かなくていいように・・・♪


♪あと五分しか生きられぬのなら♪


♪死んじゃダメだ〜〜〜っ!♪

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by saskia1217 | 2012-01-08 20:05 | エレファントカシマシ | Comments(2)
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エレファントカシマシ、2012年の新春コンサートの1日目。
レモンが取り払われてスッキリした(笑)「渋公」にて。
武道館の新春を聴いてから、もう1年も経つんだなあ、なんて黄昏れながら。

「完璧な本番」て何だろう?
今まで、この歳まで音楽をやってきて、どんな分野のどんな音楽家も、とにかく「本番で技術的ミスをする」ということにおいては、なんであろう、その人それぞれの中でギリギリまで厳しくなければいけないものだと信じてきた。もちろん、そんなこと言ったってミスはするし、人間だから当たり前なんだってことは重々わかってる。コンサートの本質はそんなとこにはないよ、ってこともわかってる。
問題は「ミスすること」そのものじゃなくて「ミスしてはいけないという前提でいる」ってこと。
今までいろんなジャンルのアーティストと一緒に仕事をしてきて、概してクラシックの世界のほうがそういう「ミス」について厳しいような傾向があるけど(悪い伝統ではあるけどね、特に教育上)、無論どの分野のミュージシャンだって同じ気持ちでステージに立っているんだと思う。
でも「ミスも個性のうち」とか「ミスを忘れさせてくれるくらい素晴らしかった」という言葉をもうしょっちゅう聞くわけで、特にプロの音楽家が平気で口にするのはどうなんだ?!、とずっと腹立たしく思ってきた。そんなのがまかり通るなんておかしい。

でもさ。
違った。
ようやく認める。

昨日のコンサート終わって、ズ〜ンとその重みがきた。
もちろん、昨日のコンサートでミスが多かったというわけじゃない。それに宮本さんもよく、間違えたりやり直したりするときに「スミマセン、プロとしてあるまじきことで・・・」と言うこともあるし、自分を厳しく律して仕事に向かってらっしゃることはみんな知っている。
なんて言ったらいいのかなあ、昨日はギターのコードがいくつか違ったり、やり直したりしてたのに、何だろう、「なんだ、今日は完璧なコンサートだ」って思ったんだ。
今まで生きてきて、今の今まで、私にそう思わせてくれるミュージシャン、アーティストは誰ひとりとしていなかった。

私にとって27回目のエレカシのライブ。今までずっと毎回いろんな色合いの「嬉しさ」や「感動」や「楽しみ」や「涙」を味わったけど、昨日みたいなのは初めて。
濃厚、密度が濃いのに、スッキリと消化がよくて、爽快感と充足感、幸せが残る。
ステージに立っている側の人たちがきっとそうなのだろう。それがそのままこっちにきた。
その、不動の岩みたいな堂々ぶりに、「この人怖い!」とさえ思った。
すごいなあ。

一番嬉しかった曲。
一昨日の記事にも書いた「あなたのやさしさをオレは何にたとえよう」が、本プロラストに歌われたこと。
開演したときにホーンセクションが並んでいるのをみて、じつはちょっと期待してドキドキしちゃったんだけど、本当にやってくれて何ともいえなく嬉しかったな。
大好きなのにライブで聴いたことなかったから。
ライブで聴くのが初めてだったのは「soul rescue」「ふたりの冬」「漂う人の性」そして新曲の2曲。
前半は特に「冬」がテーマの曲が集められていて、その世界にリアルにぎゅ〜っと溶け込まされていって。
選曲もだけど、プログラムの並びかたが絶妙だった。
しかし「アーティスト側がやりたい曲」と「今自分が聴きたい曲」が現場で一致する嬉しさってのも、クラシックじゃまず滅多に味わえない喜びですよね。

個人的にすごく印象的だった曲もいくつか。
今回もフルな声とギターで響かせてくれた「風」。今このとき、この曲は必要だ。しかも昨日は声がすごく伸びやかで大きくて、最後まで枯れることなくてインパクトがいつもより大きかった。
私の冬にはもう欠かせないナンバーワン名曲「傷だらけの夜明け」。ラストだけ♪もう二度と泣かなくていいように/夜空の星を『ぜんぶ』君にあげよう♪と歌っていたのが何故かズシッと来た。
今、この時に聴かなきゃいつ聴くのか、ってくらいドンピシャな「普通の日々」。ステージにのる宮本さん、そしてエレカシが歌うからこそのリアリティの重さがある。間奏のアドリブで声を振り絞るようなメロディーが生み出されていた。
「笑顔の未来へ」はいつもより飛び跳ねてるお客さんが少なかったけど(笑)すごい名演だったなあ。とにかくこれもとってもリアルだった。
「あなたのやさしさを・・」はホーンとストリングスでとってもお正月っぽいし豪華なんだけど、なんといっても歌詞がいいから、ウキウキだけではない何かがちゃんと残る。
途中でメンバー紹介が入った後、またサビに戻るのがとにかくかっこいい。
これが聴けて本当によかった。

アンコールで新曲「ワインディングロード」と「東京からまんまで宇宙」が続けて歌われた。
特にそういうMCもなく、す〜っと始まったのだけど、やっぱり音源とは違う魅力がある。「ワインディング・・」のCメロ♪遠い空の青さに鳥が泣いて♪は本当にホレボレしちゃう。
♪わかるかい?わからない?立ち止まり見てみろよ♪では、最初ささやくような優しい音色で歌い始めるのに「立ち止まり」から急激に男性的な太さのある声に変わるのが魔法のようだった。
「新しい季節へ君と」はやっぱりいつ聴いてもワクワクする。エレカシを集中して聴くようになった頃のリリース曲だったから、思い出がいっぱいある。
そして今まで何度も聴いた中で最高だった「絆」。「バラードをやります」とぽつんとMCして淡々と歌い始めた宮本さんは、イナバウアー張りに全身で「声」に変身していた。なんだか全てが「詰まって」いたなあ。会場中がその余韻に浸っていたとき、宮本さんは突然「そういえば、新党『絆』ってのができましたねえ、知ってますか?あの、民主党でさ・・・しかも『つ』に点々でさ・・・オレ時流にのってるか?」って・・・いやいや、あなたが先でしたから(笑)。

照明がとても綺麗だったのも印象に残ってる。
言葉や音符の細かいタイミングで変化していたのが素敵だった。
けして色をたくさん使っているわけではなかったのだけど、角度とか工夫が凝っていた。
ただ、今回は「いつも以上に」宮本さん以外のメンバーがちょっと暗すぎてあんまり見えなかったのが残念だったけど、効果としては綺麗でした。
MCもいろいろ面白かったけど、最後の最後で「素敵な・・・真剣勝負のお客さん!・・みんな、ありがとう〜〜!」と叫んでくれたのが、なんかちょっと嬉しかったな。

アンコール8曲とダブルアンコール2曲を含め全28曲。
「完璧なコンサート」をありがとう。
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by saskia1217 | 2012-01-07 15:13 | エレファントカシマシ | Comments(0)
先日発売になったエレファントカシマシ、両A面シングルの新曲のひとつ「東京からまんまで宇宙」のPVが、公式から「ちょい出し」になったよ。
「short ver.」とは、物の言いようだな(笑)。

もう1曲の「ワインディングロード」もすでにちょい出しになってるけど、作り込まれたストーリー風のも悪くないが、こういうシンプルなのはやっぱりいいなあ。
何かしらのちょっとしたセットや風景の中で「ただ歌ってる、演奏してる」っていうだけの画。
それだけで既にいっぱい語られちゃってるから。

それにしても。
ここんとこの新曲たちのPV、結構溜まったと思うし、そろそろまとめてくれたら嬉しいな。
だって地上波じゃ全然見られないんだもん・・・。
PVって新曲が出る前の宣伝じゃあないんだよね、もはや。
発売後しばらくしてどっかの有料チャンネルで流されるだけって、これは「映像作品」としてだけの存在価値なんだろうか?

しか〜し。
看板いっぱいで目がぐるぐるしちゃう。
JRの保管倉庫かっっ!(笑)
でもそうか、ぐるぐるで正解なんだ。


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by saskia1217 | 2011-11-30 23:33 | エレファントカシマシ | Comments(0)
雑誌「MUSICA」の今店頭に並んでいる最新号に、エレカシ宮本さんのインタビューが載っている。
新曲リリースに合わせてのプロモーションがスゴくて、ほぼ連日、テレビ・ラジオ出演、雑誌掲載が続く。今月は雑誌だけでも8誌。ファンも息つく暇がない(笑)。

でもやっぱり気になるので一応全部目を通す。
そしてMUSICAのインタビューは、期待どおりにすごくよかった。
女性誌やファッション誌など目的やターゲットが違うものはまた別の話として、他の音楽誌の記事は何度読み返しても残念ながら殆ど頭に入ってこなかった。
質問者の興味のポイント、そして回答者の心の中に本当に存在するもの。
MUSICAにはそれがあったから、読んでいてとてもスッキリし、納得し、その先を考えることができた。
インタビュアーの鹿野さん、やっぱり素晴らしいな。

宮本さんはとても興味深いことを語っていた。
(私の記憶で勝手に抜粋しているので、以下実際のご本人の言葉とは違うと思います、すみません)

自分たちの仕事やステージをことさら「震災」にかこつけたくなかったこと。
「そんなこと思ってても、テレビやラジオじゃ言えない」
ファンクラブ会報以外で「震災」について公に言葉で語ったのは初めてだったんじゃないかな?
会報でもそこまで深い本当の気持ちは話していなかったのではないかと思う。
でもそれは彼らがフジテレビの震災復興応援の音楽番組に出たときの宮本さんの様子をみればすぐわかるし、その直後の全国ツァーのステージを見て、聴けば、もう何も語らずともそんなこと十二分に伝わっていた。
そのライブの場に居られなかった人でも、宮本さんの言葉と音楽、そしてエレカシの演奏を聴いているファンなら、すぐわかる。
私たちは、そんなエレカシ、そんな宮本さんが好きなんだ。

どこまでいっても、わかってる「つもり」なんだけどね(苦笑)。
でも、いつも「わかりたい」のがファン。

震災から今日まで、自分がこれといった「震災復興」を銘打った仕事をしてこなかった私自身の言い訳では決して無いのだけど。やらなければいけないなと思っていたこともあったし、やろうと思えばできた筈なのも事実。
でも、しなかった。してこなかった。
そして以前にも書いたけれど、それを銘打って企画して実行し、今も続けているアーティスト、ミュージシャンは本当に素晴らしい。それに対してはこれっぽっちの批判も異論もない。

だけど、自分にとっては、何かが、何かが違う。違和感がぬぐえない。
中身じゃなくて形の話なんだけどね。
だからあの時、エレカシの水戸のコンサートを聴いて心底ホッとした。自分に戻れた。
私にとってのステージ人間とは、やっぱりこれなんだと思えた。

あ〜、もちろん、規模の違う話なんで、自分とエレカシを同じ土俵で語るなんて滅相もないんですけど。
でも、もし許してもらえるなら、いいたい。
そうなんです、すっごくわかる!って。

他にも印象に残った話がいくつかあった。
若い頃の、瞬発力でいいものを作ろうとしていたことと、いま歳をとってやはりいいものを作ろうとするために、昔と変わったこと、そして今でも同じく変わらないこととは・・。
昔に比べていまは「ロマン」が少なくなったこと。
今はもっとより多くの「現実」が見えてきて、今までのこと、今現在のことをひっくるめて、それをまとめながら進んでいるということ。

「ロマン」は若干少なくなりながら、じつは性質を変えているだけだ、なんて思ったりしている。
以前のロマンとは違う質のロマンがたしかに存在するんじゃないか?
と言ったって、他の人に比べたら、詞を書き音楽を書き歌を歌う人のなかにある「ロマン」はとてつもなくおっきいと思うけれど。
そして「現実」が見えてくるっていうのも、文字にするとなんかネガティブに見えがちだけど、じつは自分自身の中、そして隣近所との風通しが良くなって、楽しく生きられるようになる素敵な現象なんだ。
それがきっと本当に地に足をつけて生きるってことなんだろうな。
そしてたぶん、「現実」が見えないと「ロマン」は生まれてこない。
根無しのロマンは全て幻想、きっとすぐ泡みたいに消えてしまって、自分のなかにも世の中にも残らない。
いま私たちの目の前に形として残されているものはすべて、しっかり生きた人の足元から飛び立てたうつくしい羽根ばかりなんだろう。

今日、ポイントカードの更新に池袋のタワレコに寄ったら、小さいながらもポップで飾られたエレカシコーナーが出来ていた。
そこで流れていた小さい映像で、初めて「ワインディングロード」のPVを見た。
「人生」を辿る道で出来たわかりやすい映像だけれど、見ているうちに生、愛、死のような言葉が脳裏に点灯した。
ありふれている、ありがちな言葉だけど。
歌いながら歩く宮本さんがすれ違う多くの人たちのなかで、終盤近くに現われる葬列(黒い服と、持っている楽器の編成からしてまずそうだろう・・・トロンボーンと太鼓は「死」「葬儀」のシンボルで葬送の音楽に必ず使われる)と、その直後に黒服のバンドメンバー3人がこちらを見送るシーン。
PVストーリーの時系列でいけばそこに「死」がくるのは当然で、それはイヤな事でもなんでもないのだけど・・
「え〜、宮本さんの最期は3人が見送るのか?」みたいにも見えて、あの瞬間だけちょっとだけドキッとしてしまったな。
その後すぐ画面が明るく開けて4人の演奏シーン(現在)に変わるので、救いはあるのだけれど。

はい、そうですね。
考え過ぎ(笑)。
PV、大きな画面で見たいなあ。
地上波で流してくれないのって、残念すぎる。
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by saskia1217 | 2011-11-19 02:10 | エレファントカシマシ | Comments(0)
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昨夜仕事を終えて帰宅したらポストに。
やっと本物の音源が聴ける。
夜になってからやっと落ち着いてラジカセの前に座れた。
ヘッドフォンをつけて、歌詞カードを手に聴く。
これが一番落ち着くんだ。

すでに放送されたラジオでのオンエアを録音したものを繰り返し繰り返し聴いてはいたものの、やっぱりこうやって静かな場所でクリアな音で聴くと、いろんな発見がある。
宮本さんが詞を発音するニュアンスとか、いろんな楽器のいろんなパートのラインやその絡み合い、全体の音のかたまりのバランスとか、楽器と歌のそれぞれのウエイトが一瞬一瞬で移り変わってゆく様子とか。

耳から聴いただけでは捉えられなかった歌詞も、ブックレットで「おおお、こうだったのか」と確認(笑)。友人とああじゃないか、こうじゃないか、って推理(!)して笑い合うのも、オンエアと発売の間の貴重な楽しみのひとつ。

「東京からまんまで宇宙」の
♪交わる期待と不安に押しつぶされそう♪
「交わる期待」だったのか〜〜〜!
とか(笑)。

「ワインディングロード」の大好きな大好きなCメロ冒頭。
♪遠い空の青さに鳥が泣いて♪
聴いていた時に浮かんでいたのは「鳥が鳴いて」だったのに違ったんだね。
最新アルバム「悪魔のささやき」のなかの「九月の雨」で鳴いていなかった鳥が、もしかしたらここで「泣いて」いるのかもしれないなあ・・・な〜んて。

2曲それぞれを何回も何回も繰り返してきくうち(前回オンエアの時も似たようなこと書いたのだけど)、第一印象爽やかでポップな「ワインディング」の奥底に流れる太い生命線のような力強さと、ロックな「東京からまんまで宇宙」のもつ優しい言葉とあたたかさが、どんどん寄り添っていくのが不思議な喜びだ。

ブックレットを開いて、2曲の歌詞に挟まれた、真ん中にある写真がとっても好きです(笑)。

初回版オマケのDVDは、今年前半の「悪魔のささやき」ツァーのドキュメンタリーを集めたもので、公式でも公開していた映像を中心にまとめてある。
リハのシーンで、宮本さんがメンバーの演奏をイメージに近づけようと一生懸命音楽を作っている映像が印象的。もちろんギター以外の楽器も弾かれることは知っていたけど、その姿を見ることはなかったものだからとても新鮮でした。
「脱コミュニケーション」のベースパート、「赤き空よ」のドラム・・・
なんて、どこにもかしこも「音楽」なんだろう、この方は。

楽屋風景で、「全館禁煙」のアナウンスをバックの喫煙シーンや(あ、楽屋は例外のことが多いからOKなんですけど、もちろん!)、「撮影禁止」のアナウンスバックの渋谷さんの写メ撮影シーンが流れるのには、ちょっと笑えてしまったし。
ライブ映像は東京JCBのものが多かった気がする。
八王子での「東京の空」が入るかなあと少し期待していて、それがなかったのはちょっぴり残念だったけど、あれはやっぱり当日宮本さんがおっしゃってたように「今日来てくれた人たちはちょっとお得です」的な、特典的な、二度とないようなとっても貴重な時間だったから、それはそれでよかったのかな。
何でもかんでも映像や録音で残す事はないんだよね、音楽なんてその一瞬で消えてしまうものなんだから。
だから、その一瞬で可能なかぎり輝かす、それが音楽家の仕事。

ラスト「夜の道」は心に沁みた。
あの横浜での「夜の道」は本当によかったから、また見られてとても嬉しかった。
いつもながら、宮本さんに、エレカシに、そこに関係する全ての人たちに感謝。
欲張るな、と言われても、またその次、先・・楽しみに楽しみにしてしまいます。

ところで・・今日は「将棋の日」そして「iPod発売から10年」だそうで。
10年経った頃にようやっと使い始めるのが、どうやら私の定番らしい。
無意識なのに(笑)。
昨日さっそくiPodに入った2曲、今日もこれを持って、青空の下出かけよう。
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by saskia1217 | 2011-11-17 12:45 | エレファントカシマシ | Comments(0)

たのしみすぎる。
11月16日発売。
エレカシ「ライブヒストリー」。

DVDもたのしみだけど、同日発売のニューシングルもたのしみ。
「ワインディングロード」と「東京からまんまで宇宙」。


たのしみがいっぱい!
でも、他の何よりも、いっちばんの幸せ。

あといくつ寝たら・・・
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by saskia1217 | 2011-11-04 23:59 | エレファントカシマシ | Comments(0)
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11月16日に発売になるエレカシのニューシングルの両A面の2曲が、それぞれ違うFM局で今日いっぺんに初OAされた。
ずいぶんと急だったこと!
考えてみたらまあ、1ヶ月前からプロモって普通なんだけどね。
聴けるのはまだ先だと思っていたから、超直前のこの情報にあたふた。
・・・で、いつものように番組中いつかかるかわからないので、何時間かラジカセの前に正座(笑)。

先に流れたのが「ワインディングロード」。
爽やか〜〜っ!
コカコーラみたいだぁ。
いや、真面目な話、コーラのCMに使われててもまったく違和感ない。
強いて言えば(あくまでも強いて。ある曲を他の曲と一緒に語るなんてナンセンスだからなあ)「moonlight magic」とか「to you」みたいな、そう、つまり私のすごく大好きな感じだ(!)。
イントロなしのギターと歌からいきなり始まる冒頭、のっけからの優しい鼻濁音が好きだ。
宅録?って思ったくらいにリアルな近さにちょっと驚く。バンドが入ってくると声はそっちに溶けこんでゆくのだけれど。最後、サビからAメロに戻って来たところで再びギターと歌だけになるところで、ここでまた急に生の声みたいな近距離感。そのギャップがすごい。歌詞からいっても、たぶんわざとなんだろうなあ。

始まってすぐ、メインになる調がはぐらかされて面白い。ちょうど「太陽の季節」や「五月雨東京」みたいな・・。メロディーの揺らぎから無意識に予想している調にはゼッタイに行かないんだ。すぐ隣りどおしのような近さで動くハーモニーの「たゆたい」がいいよね。
声の色も音づかいも、最初から最後まで優しさに包まれているのにもかかわらず、言葉の強さがぐいぐい立ってる。けして語気は「強く」ないのに。
好きな言葉がいくつかあったのだけど、まだリリース前だし、ここには書かないでおこう・・・。
使われてる言葉は、どれも宮本さんをすぐ思い起こすようなキーワードで一杯なのだが、その組み合わせ方がまた違ったものになってるから、同じイメージにはなってない。
歌い方もあるのかな、「語りかける」感じがすごく強い。

いつものように、曲がすすむにつれて、じりじりと上へ上へと歌い上げていく。サビに入ってからの上昇がすごく気持ちいい。
中間部?Cメロっていうのかな?・・・
いつもそうなんだけど、ここからがすごく個性的なんだよねえ。そのガラッと変わる世界が。他の誰にも創れないのがココだと思う。

いつも思うんだけど、例えば同じハーモニー進行の曲なんてJ-POP、ロック、ジャズ、クラシックどこにもこの世の中にはそれこそいっぱいあって、そしてエレカシの曲の中でだけだっていくつもあって、でもそれでどこまで個性が出せるのか、どれだけ人の心を惹き付ける音楽を創れるのかが、本当にすごい音楽家の証なんだ、って。
以前、宮本さん自身、このことをインタビューで話してた気がする。

何らかの「確信」を感じた一曲。
最近の曲の多くに盛り込まれた、すでにかなり前進してて力強いんだけれど、「手探りで探し求めていた姿」が、ここへきてひとつ扉がひらけて光の中に踏み込んだ、そんな明るさを感じたような気がした。

1時間後、もう一曲「東京からまんまで宇宙」。
日比谷野音で渡されたチラシでこのタイトルを見たとき、また今回もタイトルに微笑んじゃった、のだが。
だから、みんながずっとワクワク待ってた。

イントロでもう・・・私、笑ってた。
いや、声じゃなくて音楽が。何だか自然とニマ〜ッて笑ってた。
なのに、始まってすぐのベースラインがちょっとオシャレなのも可笑しい。
タイトルからなんとな〜く「おかみさん」的なものを想像してたんだけど、もっと愉悦感があって。
歌い回しの端っこにチラッと垣間見える「浮雲男」や「上野の山」的な、あの爽快感。
寅さんみたいなの。
下町的でも都会的でもあって(三ノ輪でも新宿でもOK、みたいな)、そんなドラマか映画のエンディングにしたいくらいの疾走感。
けして「懐古主義」とは言わないけど「ゴリゴリしたエレカシ」が好きな人にはこっちのほうが受け入れられそうだけど、「ワインディングロード」よりもかえってこっちのほうが「柔らかい」気がしたなあ。なんて言えばいいかな、今の日本を「あったかく応援する」としたらこっちのほうだな、と。
だから、この2曲が一緒にあるのが面白いし、それがいいよね。
早くコンサートでライブで聴きたいよ。

「ワインディングロード」のサビが頭の中に鳴ってぜんぜん止んでくれない(苦笑)。
いろんな音や言葉がぐるぐる舞ってる。
今夜眠れないのは、確実にこの満月のせいばかりじゃない。
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by saskia1217 | 2011-10-13 03:50 | エレファントカシマシ | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217