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♪これも浮世と生きるなら 生きて行くのなら
笑顔たやさず行くもいい♪

♪悲しみの果ては
素晴らしい日々を送っていこうぜ♪

♪俺の姿を忘れるな
ニタリニタリの策士ども♪

♪オマエがいつかくれた優しさが今でも宝物
でっかく生きようぜ!
誓った遠いあの空忘れないぜ そうさ
今も同じ星を見ている♪

・・・・・

『どうか俺を野音で少しだけ歌わせてくれ』という無言の叫びを放ったエレカシの宮本さん。
あれからまだたった4日しか経っていないなんて、とても信じられなかった。
そしてその4日間、仕事や用事をこなしながらも心の底に何かがひっかかっているような、悶々とした時間を過ごした。
宮本さんが「歌う」と言っている、ならばその片鱗でも聴きに行こう、会場の外では全ては聞き取れないかもしれないけど、でも今度はいつ生の声が聴けるかわからないのだ、今どのくらい元気なのかもわかるだろう、行かなかったらきっと後悔する・・・
そう思いながらも何故だかまだどこかが燻ったままだった前日の夜、突然の1本の電話で、私の掌に日曜野音のチケットが舞い降りた。
もちろん中に入ろうなんてとっくに諦めていたから、嬉しいというよりむしろ呆然だったけれど、感謝して出かけようと思った。

半べそをかいてる東京の空の下、虎ノ門から日比谷公園まで歩く。公園に入ると野音前の石垣沿いにはビッシリと人の波。そして茂みの奥、木立の下、あらゆる場所に人の姿が17時を待っている。さすがにいつものワクワクした高揚はあまり感じられず、みなどこか緊張した面持ちで言葉も少ない。テレビ局や主催者側のカメラが数台あちこちに構えられているのも、その空気をどこか引き締めているようだった。
開場してしばらくして中に入ると、すでに後方には立ち見の人がズラッと陣取り、物販にはいつものように長蛇の列。そんな光景はいつもどおりのエレカシ野音だった。柔らかい表情で粛々と淡々と準備をすすめる見慣れたローディーさんたちを見ると、あ〜さすがだなと思うと同時にこちらの気持ちもほぐれてゆく。
客席には、もうすぐ公開の「のぼうの城」関係者や、ファンを公言する著名な俳優さん、共演してきたミュージシャンたちの顔も見えた。皆、この野音を楽しみにしていたのだろうな。

席に辿り着いてから、ステージにキーボードやドラム、ギターなど、メンバーたちのいつもの楽器が並んでいるのに気づく。事前のコメントや報道から「宮本さんが病気の経緯などを話して少し歌う」というのはたぶん少し話をしてあとはアコギで1曲、多くても2曲くらいかと想像していたので、少し驚く。
プラグドの演奏もやるのか?!

かすかに小雨が霞むなか、5時少しすぎに宮本さんが姿を現す。
その颯爽とした歩みはいつものコンサートの生き生きしたオープニングそのものだったが、ギッシリと席を埋めたお客さんからは、いつもの声援ではなく、感嘆とため息が混じった1つのどよめきのようなものがきこえ、そのあとはずっと、長く長く、静かな拍手が続いた。
宮本さんがギターを持ちセンターマイク前の椅子に座ってからも、その拍手の波は止まなかった。誰も叫ばない。ただ皆無言でステージを見つめたまま手を叩きつづけていた。
宮本さんはギターを構えながらそれがおさまるのを待っているようだったが、「ありがとう、ほんとにありがとう」と静かに声にしたところでやっと拍手がやんだ。

「夢のちまた」「悲しみの果て」、そして情深く歌い上げる「約束」とアコギでの歌が続く。
最初は少しハスキーかなと思ったけれど、高音が伸びていてとてもいい声。ダイナミックスが大きくなったり高音域になったりすると、こちら側がかえって臆病になってゾワッとしてしまうのだけれど、そんな妙な心配をよそに宮本さんはとても気持ち良さそうに見えた。

「友達がきてくれました・・・心配してくれて・・・」と、キーボードの蔦谷さんとギターのヒラマさんが登場し「リッスントゥーザミュージック」。いつもアコギで始まりバンドで盛り上げてゆくこの曲、今日は蔦谷さんの静かなハーモニーと、ドラム不在のリズム係としてのヒラマさんのギターに支えられて、かえって声が通って聞こえて清々しかった。
「野音なので・・」と「月の夜」。この希有なメロディーラインとハーモニーを持つ難曲を、見事な高音でもって聞き惚れさせてくれた。
「うつらうつら」「見果てぬ夢」と渋き昔の曲たちが、間をあけずにどんどん歌われてゆく。後からきいたらもともと8曲の予定だったのが12曲になったというから、おそらくこのあたりが宮本さんが「勝手に付け足しちゃった」曲だったのかもしれないなあ。

そして何気なく始まった、初めて聴くイントロ。
ああ、新曲だ。
歌詞から、それが「涙を流す男」だとわかる。
意外とポップで明るい感じ。リズムも印象的。31日のリリースが楽しみだ。

「みんなに捧げます」と「花男」。
「俺たちの明日」はアコギversもいいんだよなあ。いつもなら照明が全開になって会場中が拳の森になるのだけど、今日は殆どの人が佇んだまま聴く。途中で「なあ、がんばろうぜ!」といういつものセリフが入ったけれど、今の宮本さんからその言葉を言われるのはちょっぴり身を切られる思いがした。
「これ練習しててさ、いや〜、ほんと〜に・・・いい曲だよなあって、あらためて思っちゃって」(拍手)

そして再び蔦谷さんとミッキーとともに「笑顔の未来へ」。

♪愛しい人俺は結構都合良く出来ているんだ
どんな悲しみからもすぐに立ち上がるのさ
あなたが望むなら 俺はいつでも大見栄きって
かっこ良くいたいと思っているよ my little girl♪

予想したとおり、今日のステージの宮本さんは、元気そうで、いつもとおりの話し方で・・・そのユーモアたっぷりの話に会場が笑い声に包まれることもしばしば。
だけどそこにあった宮本さん自身の緊張感と、心配の塊となっているお客さんを少しでも和らげようとしているような心遣いは、冒頭のひとこと「みんなを吃驚させて、がっかりさせちゃって、そしてたくさん心配もしてもらっちゃって・・・ごめんなさい」からも十分過ぎるくらい想像できた。
「なんか・・・寒くない?」
そして雨が降ってくれば、ギターを手にしたままステージ前方ギリギリまで出てきて「あ、雨、大丈夫かなあ?みんな大丈夫?」
固唾を飲んで見守っている感の3000人のファンを慰めてくれるように、こうも言ってた。
「でもね、そんな、そんなに深刻じゃないんだ・・・こうやってほら、今ここに居てさ、こうしてみんなに会えたわけだし」
そうだね、やっぱり近くにいる人じゃないから、具合はどうなんだろう、元気にしているのだろうか・・・と思っているファンには、姿を見せてくれるだけでもう十分ありがたい。
「報告会」のような色もあったものだから、曲間で言葉に詰まると「俺、もっとセリフを考えてくりゃよかったな・・・」なんてつぶやいたり。
もう十分伝わったよ。

最後の1曲、12曲目には「昔からの友達もきてくれました」とメンバー全員が登場。先の2人とともに、見慣れた「エレファントカシマシs」の姿となって、「のぼうの城」の主題歌「ズレてる方がいい」。オープニングからずっと暗いステージに宮本さんのスポットだけだった照明が、ここで一気に客席までもを照らす明るいものに切り替わる。
「まだ、爆音がこわいので・・」と時折左耳を手で押さえながら、でもあの身体を二つに折って一心に歌いあげる宮本さんの力は、間違いなく何にも負けないと思わせる熱唱だった。
「でも(マラソンしたりタバコをやめたりしたことで)なんかこう・・・声が・・・良くなったとい うか」・・確かに今日の声はとても透き通って張りがあったように思えたし。というか、なんだか声の印象がちょっと違う気がしたんだ。

そんな「静かで熱いライブ」となった今日、「フォークコンサートみたいでいいか(笑)」と、病気の発症から入院、手術、術後のことも結構たくさん話してくれた。
「7月からタバコもやめていたけど・・・浮き雲男がタバコやめたってねえ(笑)・・それはきっとその頃からすでに疲れがたまって身体が弱っていたんだろうなあ」と。
もともと時々耳鳴りがあったのが4ヶ月前くらいから結構増えてて、でも今回のは自分でも吃驚するくらい突然来て、耳に水が入ったかな〜と楽観視してたら酷くなってきて、夜中に枕に頭を打ち付けても(実演)治らなくて、休日の救急にかけこんで一時的におさまったこと(ちょうどニューシングルのジャケット撮影のフィッティングの日だったそう)。
でもすぐまた悪くなって、大きな病院にいき、すぐに入院手術となったこと。その時点では、補聴器をつけたとしても元通りには聞こえないだろうというレベルだったそうで、ふだん元気な自分は急に「手術」と聞いて結構驚いたこと。
手術は知らない間に終わっていたけど、術前に「喉に管を通すから一時的に味覚(苦み)が無くなったり、声が出なくなったりするかもしれないけれど・・命を最優先にするので」と言われ、覚悟を決めて「お願いします!」と返事をしたこと。
弱っているとどうしても「病気に酔って」しまって、他のところがあちこち痛かったり悪いような気がしてきたりして、先生に「あり得ません!」と一刀両断にされたこと(会場笑)。
そして、繰り返し繰り返し「お医者さんてほんとにすごい」「看護師さんたちの働きぶりに感動した」と感慨深く話し、10日間の入院期間、結果的に少し休むことができたこと、「壁を見ながら自分の人生を考える」時間もあったことが自分ではよかったと思っている、と。

1時間があっという間に過ぎた。
「そんなわけで、しばらくライブは休まざるを得ないことになっちゃうんだけど・・・また必ず戻ってきますんで」
「今日はみんな本当に来てくれてありがとう。俺もここに来られてよかった。歌えてよかった。」
そして最後の最後に、いつもの一言。
「また会おう!」
この言葉が、これほど重い響きを持つ時が来るなんて・・・。

今までもう何年も、エレカシのライブがあって、チケットを買って、聴きに行って、そこに宮本さんとメンバーとスタッフがいて、たっぷりいい音楽が聴けて、楽しくて嬉しくて泣けて泣けて・・・というそのことが、本当にごくごく当たり前になっていた。もちろん毎回毎回、そのことをありがたい、得難い幸せだと感謝していたし、これはけして「当たり前」のことじゃない、これが普通、当たり前と思っちゃったらダメだ、と意識していたつもりだったのに。
今度は一体いつ、こうやってコンサートで会えるのか、その声が聴けるのか・・・現実としてそう考えなくてはならないのは、正直本当に辛い。

♪俺にはなくしたものなど無かった♪
という言葉が飛び込んできた「涙を流す男」の一節が、いつまでもいつまでも心の奥に残ったこの日。
宮本さんが、そしてお客さんが、捧げた、捧げられた一夜。
その両方ともが救われるような言葉を残して、宮本さんはステージから姿を消した。
「歌うと元気そうでしょ?(笑)・・・・歌うと元気になるんだよ」

暫くのさようならは、きっと必要な時間。
また絶対に会えるんだから。
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by saskia1217 | 2012-10-15 08:12 | エレファントカシマシ | Comments(3)

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今度の日曜日、耳の病気のためにライブ活動を休止しているエレカシ宮本さんが日比谷野音のステージに立つことに決めた、と早朝に知る。
バンドのライブをやるためではなく、ファンに直接思いを伝えるために。

この人はやっぱりミュージシャンだ。
歌係は歌を歌うことでしか本当には癒されない。
まわりの人たちの支えやファンの励ましはもちろん大きな力になるだろうけれど、本人の心はやっぱり音楽をやる、自分自身が歌うことによってしか取り戻すことができない。
歌うことで生きている実感が湧くのなら、元気になるのなら・・・。

人は本当の苦境に立たされた時、どう生きていくか。
なにを考え、決め、そして行動してゆくのか。
他の誰にでもなく、他ならぬこの自分に降り掛かってきたことに対して、どう処し、どう付き合ってゆくのか。
我が身を振り返って考えさせられる瞬間が何度かある。

今朝発表されたメッセージからは、言葉は少ないけれど発症から現在までのご本人の生の心が伝わってきた。
なお当日の「メッセージ」終了後、チケット払い戻しは予定通り行われるとのこと。

宮本さん、ありがとう。
そして、本当に本当に、お大事にしてください。

本当はこんなところに、自分のブログなんかに書くことではないのかもしれないのだけれど、あくまでも覚え書きのためにここに書き留めておきたかった。
明日からまたがんばるための自分の戒めとしても。

(宮本浩次さんのメッセージ全文・公式サイトより転載)

「ファンのみなさんへ

今回左耳の外リンパ瘻という病気で、全力で歌うことが出来なくなってしまい
東京と大阪の野音のコンサートを中止せざるを得なくなってしまいました。
コンサートを楽しみにしていてくれたみなさん
それからエレファントカシマシを応援してくれているみなさん
たくさん驚かせそして心配させてしまってごめんなさい。
実は術後一週間くらいは半ば茫然と過ごしていたのですが
主治医の先生から「この状況に慣れて歌ってなおしてゆくしかない」という類の励ましの言葉を貰って
十日ほど前から毎日アコースティックギターを使って自分のペースで歌うことを始めました。
すると確かに左耳はいつものようには聞こえないのですが
一方で歌に集中することで心が軽くなり同時に元気になっている自分を感じることも出来ました。
これはとてもうれしいことでした。
いつものエレファントカシマシのステージはもちろん出来ないのですが
日比谷野音のステージで少しだけど歌う事にしました。

ファンのみんなには勝手ばかり言って本当にすまないが
どうか俺を野音で少しだけ歌わせてくれ

十月十日 エレファントカシマシ 宮本浩次」

(写真は、一昨年夏の日比谷野音の空)
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by saskia1217 | 2012-10-10 18:33 | エレファントカシマシ | Comments(0)

万感の祈りをこめて

エレカシ、10月31日発売の新曲「ズレてる方がいい」PV(ショートヴァージョン)。
シングル収録はタイトル曲と、そして「涙を流す男」。
楽しみにしていよう。


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by saskia1217 | 2012-10-04 01:22 | エレファントカシマシ | Comments(0)

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昨日まで朝5時半に目が覚めていたのに、今朝に限ってグッタリと眠っていた。
朦朧としたまま見ていたワンセグの小さな画面から「エレカシ」の文字と「活動休止」というアナウンサーの声。
訳がわからぬまま飛び起きる。

ちょうど一ヶ月ほど前から、野音のチケットが入手できなかった悲しさと苦しさから何とか逃れようと、携帯から、手帳から、本棚から・・部屋中からエレカシを取払い、まる5年間毎日一日も欠かさず聴き続けていたエレカシを意識的に全く聴かない日々が続いた。ただ自分が辛くなるという理由だけから。
それでも身体は瞬間的に反応する。

宮本さん、ずっとずっとものすごい働き様だったものなあ。
今年5月の富永さんの病気の後は特に。
発表によれば「外リンパ瘻」が原因の突発難聴らしいけれど、とにかくこれは疲労とストレスが引き起こす病気。とにかく休むしかない、という歯痒い状態がどれだけ長いこと続くのかがわからない。
耳は辛い、ただでさえ辛いのに、音楽家にとっては他のどの部位が損なわれるよりも辛い。
片耳が聞こえないというだけでも吐き気を引き起こすけれど、ただ聞こえないだけじゃなく耳鳴りや音の増幅、雑音が「聞こえる」から心理的にも辛い。
当然だが、声は出ても耳が完全でなければ歌は歌えないし、長時間はとても無理だ。
音楽家の友人や家族に「突発性難聴」になった人は意外と多く、その殆どが投薬や自然治癒で今は演奏の仕事に戻れている。それでも気圧の変化が大きい飛行機には怖くて乗れないとか、時々耳鳴りがするなど後遺症も少なくないし、「外リンパ瘻」はまた別の病気らしいから、素人の私には安易にその治癒確率などを語ることはできない。

歌ってなければ生きていないような、歌が服着て歩いているような、そんな人だ・・・と勝手に思っている。
コンサートの中でも一番特別な思い入れのある「あの」20年続けてきた日比谷野音を目前にして、そそしてデビュー25周年の来年の結実ゆたかなアイデアを前にして。
いつだったか、宮本さんは「いつか歌えなくなるということを考えただけでとても恐ろしい」と語ったことがあった。きっといつかは治ると思ってはいても(治るだろうし)、信じてはいても「もし歌えなくなったら」「もし弾けなくなったら」と思ってしまう、その目の前が真っ暗になるような恐怖は、そういう思いを少しでもしたことがある音楽家なら余計想像できると思う。
今こんなふうに書くと、もしかしたら大げさなのかもしれないけど。
いや「大げさだったよな」と笑って言える日がきっと来るんだろうけれど。

私たちが垣間見ることができた様々な風景から思い浮かべるとき、宮本さん本人がどれだけ悔しいか、どれだけ無念なのか、そしてどれだけ大きな恐怖と戦っているか、それを思う辛さを今朝からずっと、ファンは皆共有しているのだろう。
キモチワルイと思う人もいるだろうが、自分が代われるものなら、と心底本気で思うのがファンというものなんだろう。

体調を見つつ、新曲プロモなどの活動はされるときいている。
少なくとも私たちの前にその姿を見せてくれるのは嬉しいけれど、けして無理はしないでほしい。
「無期限休止」ってことは確定できないってだけで、長くかかるかもしれないし、思ったより短いかもしれないってこと。
それがたとえいつになっても、歌える時がきたら、どっちにしろ私たちは皆万難を排して駆けつける。
その光景が今から想像できる。

医者でもスタッフでも関係者でもない私たちには、こんなネットの隅っこに、こんなふうに、どうにもならない文を書き付けることしか出来ない。
もどかしいにもほどがある。
あとはもう、神社、寺、教会、すべての神仏にシツコク祈ること、CDを聴いてDVDを見て、一生懸命自分の仕事をし、日々を全うすること。

一度ニュートラルに戻していた無味乾燥な携帯の待ち受けを、10枚すべて宮本さんがライブで歌っている姿にリセットした。
そうしたら、すぐステージに戻ってこれそうな気がして。

それから最後に。
今朝からずっと、友人知人からたくさんのメールをいただいた。
宮本さんじゃあなくて、この私にだ。
本当にありがたい。
私のことまで心配してくれ、そして宮本さんの回復と復活を祈っているという文面。
皆のその思いは、私の思いに重なって、きっと何かの力となって飛んで行ってくれると信じている。
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by saskia1217 | 2012-10-02 21:50 | エレファントカシマシ | Comments(2)

エレファントカシマシ「MASTERPIECE」ツァー、大阪の2日間を聴く。
昔からのZepp大阪がなくなって、新しく出来たZepp Nambaで。
行ってみたら、回りは倉庫だったり大きな道路だったりであんまり街中感はない。
ちょっと不思議な雰囲気の場所に、アートスペースかギャラリーみたいなデザイナーチックな建物。
これからロックバンドのライブだ、っていうより、室内楽聴きにきたよ、みたいなエントランス。
素敵なんだけどね。

1日目。
宮本さんもお客さんも最初からものすごくノッてて楽しいコンサートだった。
アルバム曲以外は「悲しみの果て」「おはようこんにちは」。なかでも中盤での「浮雲男」「デーデ」「珍奇男」の流れは最高だったなあ。
「浮雲男」大好きなのにライブで聴いたのは初めてだったから、すごく嬉しかった。この日は他の曲もそうだったんだけど「タメ」がものすごくって、拍とか小節線なんてもう完全にとっぱらっちゃって(それが出来るのがホントのミュージシャンなんだけど)、それでもちゃんと肝心のところでバシッと合うからかっこいいのだ。宮本さん自身は自分が作った曲だからとはいえ、そしてそんなことにはもはや動じないバンドメンバーであっても、まあよく(ある意味)歌を聴かずにあとの3(4)人がきちんと舵取りをしているものだなあ、ってあらためてまた感じ入りながら気持ちよく聴いていた。

この日は「宮本さんとピアノ」の仲良し度が高く(笑)しきりにキーボードに駆け寄っては色々弾きまくってくれてた。
その弾き語り「飛べない俺」はこの日が最高に素晴らしかった。背後から客席に向かって突き刺さる真っ白な照明とシルエットが美しい。
アンコールで本当はすぐ次の曲に行きたかったところで藤井さんの楽器待ちっていうシーンがあったのだけど、その間を埋めるのに宮本さんはすかさずキーボードに歩み寄って、さっきやったばかりの「飛べない俺」の最初をメロディーを右手にして弾いた後「昔ね、これもピアノで作ったんだよ」と「遁生」の出だしを弾き語ってくれた。つくづく、あの最初のハーモニー進行はありえないよな〜、ヴァーグナーみたいだもん、と思う。席を立ちながら「オレ、またピアノ習おっかな〜・・・・ヤマハで」と嬉しそうに言ってた。
メンバー紹介で「ベース、高緑〜!」の次に「ピアノ、宮本〜!」ってのがあって、今回の宮本さんのピアノ愛が伝わってくるねえ。
あ〜、宮本さんのピアノすごく好きだから、これからもステージで弾いてほしいなあ。

ギターの弾き語りの時と同じく、ピアノのときも最初にポロポロって音出してから始まる、その何気なく弾いてるフレーズがとっても好きだ。指先から自然に流れてくるその数秒のメロディーとハーモニーに、この人のなかにある宇宙ほどの音楽の宝庫を感じることが出来るから。
そしてこの日も「七色の虹の橋」がやっぱりとっても印象に残った。
「約束」も濃い感じでとても素晴らしかった。この日は♪北風吹きすさぶ真冬の街♪の冬ヴァージョン。音源に入りきらなかった、好きな言葉だったのかなあ。

「穴があったら」での突然のターザン吠え(?)や、「ココロをノック」イントロで「もう少しなんだよ〜〜〜!」と叫んだり、「大阪からまんまで宇宙」とか、タメとか頭の文字繰り返し唱法とか、とにかくプラスのベクトルが最初から最後まで途切れなかった。
「ガストロンジャー」での新しいフレーズ♪みんな大好き落しどころ♪が何回も繰り返され、脳裏には何故か民主党が思い浮かび(笑)。

初日アンコールは「今宵の月のように」「風に吹かれて」「ガストロンジャー」「ファイティングマン」。
(「風に吹かれて」のサビでお客さんが手を振るのがすっかり定着したみたいだけど、みんな私と逆の「右→左」に振るのは大阪だからなのか?!・・・エスカレーターと関係あるのか?!・・・笑)

2日目。
東京でもそして前日も思ったのだけど、しょっぱなの「大地のシンフォニー」で声がスパーンていきにくい印象があって、そこでいつもちょこっと不安になっちゃうのだけど、そんなのバカバカしい杞憂で、コンサートが進むにつれて俄然いい声になってきて、はたまたアンコールに至っては150%くらいになるんだよね。出の直前じつは結構無言だったりして・・・。

この日は、歌詞とかタイミングとか、いろんな曲でいろんなハプニングがあったのだけど、それもまた面白くってお得に楽しんでしまった。

「ココロをノックしてくれ」はイントロでもうメンバーもお客さんも嬉しそうなのがいい。
ピンクの照明にようやく少し慣れてきた(笑)「Darling」は、そんな柔い光の中でも骨太の音づくりと力強い歌い方。音源と一番違うこの曲、このライブヴァージョンこれからも聴きたくなるに違いない。
「定め」も嬉しかったなあ。
最近なのに「脱コミュニケーション」がものすごく懐かしく感じる。イントロのギターソロのタメもかっこよかったですね。
ブルーの照明が鮮烈だった「眠れない夜」ラストで、宮本さんの命でトミが銅鑼を5発派手にぶちかましてくれたのもゴージャスでよかった。
そこからの「金でもないかと」では、ハンドマイク片手にものすっごいタメながらいつものように上下に動き回る。フェスの映像を見慣れてると、ライブハウスですんなり拍どおりセンターに戻れてしまう宮本さんを見て「狭い!」と感じてしまう(笑)。
続けて次の曲に入るところで、「彼女は買い物の帰り道」のコードらしきものをギターで鳴らしてから、急にそれを嘲笑うかのように「ぶ〜〜〜っ!」っと打ち消しながら始まった「珍奇男」。なるほどなあ。
この日の「七色の虹の橋」は今まで聴いた中で一番好きだった。少し距離のあるセンターで聴いたこともあって、全てがバランス良く直線で届いた中でもこの曲は突出してまっすぐだった気がした。♪ボ〜ド〜レ〜ルの〜・・・しま〜い〜こ〜んで〜♪の上声のコーラスを自動的に脳内で鳴らしながら、完全にこの曲に取り込まれてしまう自分。
音なんて多くなくても、人は動かせるんだ。

今回はツァー日程がズレたために、図らずもタイトな間隔で数回のコンサートを聴くことになってしまったけれど、それもまた別の感じ方ができていい思い出になった。
しかし。
この贅沢を当たり前だと思ってはいけない。
こんなことに慣れてしまってはいけない。
アンコールの「ガストロンジャー」が終わって最後の1曲「ファイティングマン」のイントロギターが始まるあの瞬間に全身を襲ってくる途方も無い寂寥感。
「行けるときがご縁」・・・ちょうどいいバランスで、自分の中でいい「落しどころ」を作るのは、結構大事だと思ったりしている。
好きすぎて感覚が麻痺してしまう前に。

それでもやっぱり、好きすぎる、んだけどね。
それもまた、受け入れるべき運命。

唯一無二、今このときに全てが相応しい音楽を、ありがとうエレカシ。
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by saskia1217 | 2012-07-13 03:34 | エレファントカシマシ | Comments(0)

よかった。
よかったよ。
なんか、なんて言っていいのかわかんないけど、終わった時にホッとしちゃった。
なぁ〜んだ、もう、やめてよね〜・・・という安堵の一息。
エレカシ「MASTERPIECE」ツァー、東京2日目。

コンサートなんて水物だし、その出来だとか善し悪しだとか、そんなの本人だってお客さんだって評論家だってじつは何がホントなんだかよくわからない。「手応え」と「反応」がもう違うしな。
基準なんてないんだから、そんなのどーでもいいんだわ、結局。
でもまぁね、好きなアーティストのコンサートは自分にとっていつだって「いいもの」として体験したいもの、疑心暗鬼とか要らぬ緊張とか過度な心配とか、いろいろ付きまとうのも仕方ないさね。
この大食いの自分が、この日はコンサートに向かう途中緊張して何も食べられなかった。自分の本番前だってそんなこと絶対ないのに(笑)。

「大地のシンフォニー」はまた一段と堂々とゆったりと歌われた。ぶつ切り感はもはや無し。オープニングのせいか、宮本さんの声はちょっとまだ辛そうかな、と思いかけたが、いやいやもっと聴いてみなきゃわからん、と。
「優しい川」は私もライブ初。今回のツァーでは、たぶん最近もっともやってなかったⅡのナンバーをきっちり押さえてきてくれたのかな。こうやってちょっとずつ、ライブで聴けた曲が増えていくのはやっぱり嬉しい。
続いての「化ケモノ青年」ではもうイントロでお客さんが湧きに湧き、宮本さんもまだ3曲目だっていうのにすごいノリノリ。楽しかった。ここでもう、すごくいい声。♪ウィスキーも!日本酒も!・・・何でもかまわねえ!♪と盛り上がる。合間の手拍子がフロアほぼ全員きっちり揃ってたのが「さすがワンマン」感があった。
この日はセンター後方のPAの位置で見ていたので、お客さんの動きが手に取るようにわかって圧巻。

そう、スタンディングでは前に行くばっかりが楽しいわけでもなく、まあ、どういうふうに楽しみたいかによってそれぞれが決めればいいんだけど、後ろで見る利点はいっぱいあることを再確認した次第。特にセンターにいれば当たり前だが音のバランスがよく、スピーカーからの距離もあるので耳がヤラれない。ステージ上の出演者がまんべんなく見える。総合司会が上下奥と動き回ってもいつでも視界から外れない(笑)。メンバーどうしの絡みも見える。チカチカライトが近くで見るより効果的。
そしてPAさんの隣りにいると、そのお仕事ぶりもちょっと見えたりして面白かった。下手すればセトリも見えちゃうくらいのところだったけど、特に開演時、メインPAさんの後ろに陣取るライティングスタッフとのキューややり取りで、その瞬間の緊張感をもちょっと共有できちゃったりして、それはそれで楽しかった。

ステージは初日同様無駄なMCもなく淡々と進んでゆく。
リズムをずらしたり、拍いっぱいに伸ばしたりする自由さが増えてる気がした。それだけでもう、すごく気分が良さそうで、ノッてる感じが伝わってくる。
初日とても力強かった「約束」が、この日は柔らかい、諭すような説得力になってた。そのふたつはきっと紙一重なんだと思った。そしてこれは作った宮本さんにとって、本当に大事な歌だってことが伝わってくるようだった。
パンチのきいた「ココロをノックしてくれ」から「Darling」への流れは、ギター交換のための間があるとはいえ、やっぱりかなり強烈だ。ラストの、音源でいえばピアノのパートがギター2本で弾かれるアレンジが好き。
そんなに速すぎなかった「穴があったら入りたい」はそれでもやっぱりノリノリで、この日も♪御同輩♪の呼びかけが切々と歌われてた。

「眠れない夜」が終わると「てって」が始まる。
帰宅してからいろいろひっくり返してみたら、この曲は2008年の日比谷野音以来だったらしい。奇しくも同じ6月28日。私が初めて行った野音だ。メンバーの間を渡り歩きながら、軽快な時間。
お客さんがすごく嬉しそう。
そして相変わらず座りにくそうな「高い」ニュー男イスでの「珍奇男」。フジイさんのテルミンが映える。インプロコーナーで再び振られた成ちゃんは初日よりもアクティブなことをやっていた。何度も振られると段々地味になってしまうのだけど。
成ちゃん、ポイントでもっと前に出てきていいのになあ、ベースだからこそ・・・と思ってしまうのは、自分が目立ちたがりの低音弾きだからだろうか・・。

「ワインディングロード」の前に簡単なメンバー紹介。トミ、再びマイクを向けられるも、後方には結局何も聴こえず終い(苦笑)。
相変わらずかっこいい「ワインディング」から「七色の虹の橋」へ。これ、ホントにいつ聴いてもいいんだよなあ、生が。♪きっと世界で一番幸せだったふたり♪が、この日はこれ以上ないってくらいいい声で最高だった。
「世界伝統のマスター馬鹿」はやっぱりかなり割れた声を使ってて、こちらが慣れてきたせいか(!)ちょっとずつ歌詞も聴こえてきたかな。♪come on!♪のとっかかりの「カ」のアタックがクリアですごくかっこいい。

ところでこの曲には「金輪際」ってコトバが出てくるんだけど、その前日の朝の情報番組に一青窈さんが出ていて歌っていた新曲にこの言葉が使われてて、そこで加藤浩次さんが(テリー伊藤さんだったっけな?)「金輪際なんて言葉を歌に使う人なんて他に誰もいませんよ〜!」と言ってたのを聞いて「そんなことないよ〜、なんだよ〜、加藤浩次、エレカシ好きを公言するなら新曲ちゃんと聴けよ〜」とか思ってしまった・・・。
ちなみにタイトル覚えてないんだけど「Darling」という言葉がいっぱい出てくる歌だった(笑)。
くだらない余談。

大好きな「飛べない俺」。初日よりマイクのエコーが効いてる気がした。高いCのファルセットもよく聴こえて、キーボードも落ち着いた印象でとてもよかったなあ。
この日聴いててふと思ったのだけど、♪この世の 中には♪だとずっと聴こえていた部分、歌詞カードみると♪この 世の中には♪という表記なんだよね・・・。
どっちなんだろ、ホントは。なんかちょっとニュアンスが違ってくる。
「我が祈り」のチカチカライト、正面から全身に浴びて見てると、ラストのほうで本当にトリップしそうになった。怖いけどちょっと気持ちいい。

ほどなく始まったアンコールには、まず「今宵の月のように」。
久しぶりで聴いた気がする。なぜかこの曲には黒シャツが似合う気がする。最近はこれを、身じろぎしないで聴くようになった。動かずにジッと聴きたくなるんだ。周りがどんなにノリノリでも・・・。特に大好きな2番冒頭の歌詞を、この日も静かに噛み締める。
♪定めなき世の 定めだぜ♪が聴こえるや否や、フロアがどよめく。みんな喜んでる。
「so many people」これは盛り上がらないわけない。飛び跳ねないわけはない。お客さんは完璧に出来上がってた。
そこからの「ガストロンジャー」。インプロコーナーでの宮本さんのキーボードは、初日よりもさらにヴァージョンアップ、ヒートアップして、かなり長い時間本格的に弾きまくっていた。かっこいいリズムや、たまにコンテンポラリー的な何か・・・・爆発?
宮本さん、成ちゃんのベースのネックのフレット部分を両手で押さえて弾かせないようにしててつい笑っちゃったのだけど・・・しかも何度も。気の毒じゃん〜(苦笑)。何の罰ゲームですか。

「ファイティングマン」のイントロが始まると「ああ、もう終わってしまうんだ」感がドッと押し寄せてくるという、定番の流れ。
一筋の寂しさと、ライブで貰ったいろんなものに埋もれる幸福感と。
この日、お客さんの満足がZeppいっぱいに充満したことを体感、嬉しさと満足と安心とちょっぴりの反省と。

水曜のコンサートは・・・あれは・・・何だったのでしょう、宮本さん。
真剣に歌っていたのはよくわかったのに、声、音、ステージング、なんだか生きている人間の体温がうまく感じられなくて。こちらのせいかもしれませんが。
この日の宮本さんは「ちゃんと血が通ってた」感じがしたんだよね。笑顔とか言葉のサービスとか、そんなことは全然望んでないし、必要もないと思うのだけど、2日目はかなり違っていたから。
「血が通ってて生きてる人で、感情もあれば、自分の意志で言葉や音を発する、そこにちゃんと存在するじゃないか」みたいな実感、実体が感じられて嬉しかった。
なんか・・うまく言えない。

ラスト、ハケ際に「東京〜〜〜!!」って一声叫ぶ。
そんなことにもやっぱり、ああ、なんだか全てが戻ってきた、と心の口角があがる自分もいた。
ファンて、ほんとにめんどくさい(笑)。
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by saskia1217 | 2012-06-30 01:36 | エレファントカシマシ | Comments(4)

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エレカシのツァー、東京初日を聴く。
延期で平日となったので出足が鈍いかなと思いきや、時間前にはフロアも結構埋まっていて、皆都合つけて来たんだろうなあと思いつつ。

「大地のシンフォニー」からスタート。
一段とゆっくりのテンポで丁寧な運びだったけど、そのせいか息が短くて切れ切れな感じ。宮本さん、喉回復してるかな〜、今日はどんな声かな〜と期待しながら聴く。コンサートが進むにつれて声が良くなっていくことが結構多い気がするので、そう願いながら。
外野の素人の戯れ言で、ホントに失礼なんだけれど。

この日の本プロでアルバム曲の他に演奏されたのは「悲しみの果て」「脱コミニュケーション」「ゲンカクGet Up Baby」「金でもないかと」「珍奇男」。
MCはほぼ無く、一度のメンバー紹介くらい。その時「延期になっちゃってすみませんでした・・・」と宮本さんがトミにマイクを向けるも、トミもほとんどしゃべらず笑顔のみ(笑)。
サポのフジイさんには「スーパーギタリスト!・・・ちょっとしゃべりました・・打ち合わせとか・・・」客席笑。(新潟で「まだしゃべったことありません」と言われたらしい)

始まってからもうずっと淡々とプログラムをこなしていく感じ。
「約束」はビート感が一段と強くなっててメロウな空気はもう影をひそめてた。
「ココロ・・」のイントロが相変わらずかっこいい。
「Darling」はなんかすっごく真面目な感じになってた。固めでしっかりな印象。
「穴があったら・・」のアッチェレランドはそれほどスゴくはなかったにしても、ラストに向けての連呼はなかなかで「穴があるから入りたい」とか「穴があったら入れて欲しい」とか、どんどんヴァリエーションが増えてってる(笑)。音源で受けるマッタリした感じとは全く違う曲になってるね。
それがまたライブのいいところ。

「ゲンカク・・・」「金でもないかと」は私はライブ初聴き。とはいえ、いつも聴いている曲なので初めて聴く気がしない。ということはまた、宮本さんの歌い方も基本的にあんまり変わらずにいるってことなんだろうな。ライブでやるのは珍しい曲だったのだがMCも一切なし。
♪しわをふやして 髪の毛もぬけて〜♪と、今のエレカシが歌うのはやっぱりどこか感慨深い。いや、笑い事じゃなくて本当に。だってこれを20代で歌ってたんだから。

今思い返してみてやっぱり良かったと思ったのは「七色の虹の橋」。
単に私が弾き語りが好きなせいもあるのかな。この日も印象に残った。
「世界伝統のマスター馬鹿」とラストの「我が祈り」は・・・かなりガナッてました、宮本さん。
以前の「悪魔メフィスト」と同じ経過をたどってるのか?
シャウトを越えてた。ガナッてもいいんだけど、それも魅力のひとつなんだけど、個人的にはやっぱり「声」と「言葉」が聴きたい・・・というのは♪我が儘なファンなのかな〜♪

今日は宮本onキーボードをちゃんと見て聴きたかったので、ちょい下手の前方で聴いてみたのだけど、その「飛べない俺」はやっぱりよかった。
ガッツリ座って歌い始め、和音でリズムを打つのも気持ち良さそうだった。Bメロでどうしても立ち上がってしまうのは、熱してくる部分で座ってると歌いづらいのかもしれないな〜、なんて。
大好きな♪たしかに感じる〜♪のCのファルセットが出づらかったのが、個人的には至極残念。殆どがすっごくいい声で素晴らしかったから余計。

アンコールには比較的すぐ突入。
そのまま始まったのは「友達がいるのさ」。嬉しかった。このツァーで聴けるとは思ってなかったから。とはいえ、いつもの「東京感」はちょっと薄かった気も。
♪明日も、明後日も、明々後日も、来週も、来年も〜!♪
「俺たちの明日」になったら、俄然楽な感じで声がスパ〜ンと出てて気持ちよかった。アンコールの時に声が最高なのはよくあることだけど。(楽器の演奏でも同じく、精神的に開放されるせいもあるからかな)
♪おんなじ星しか見られねえ〜♪って言ってました(笑)。
そして「ガストロンジャー」から「ファイティングマン」への流れ。
この日のお客さんは、オープニングでちょっと興奮してて(トミに会えて嬉しいという空気)その後ちょっとおとなしめになってたんだけど、さすがに最後は盛り上がってた。
仙台では気がついてなかったのだけど、「ガストロンジャー」でフジイさんがテルミン使ってて、それがかなり前面に出て効果的で、すごく面白かった。正直あの形の(コンパクトな)テルミン見たのは初めてだったかもしれない。
「ガストロンジャー」の後半インプロ部分では、成ちゃんやトミが順番にソロを振られてたけど、成ちゃんが思うように自由にアドリブ出来にくい感じだったのがちょっと残念。宮本さんは結構煽って結構長いこと何度もチャンスをあげていたんだけど、不発気味だったかなあ。宮本さん自身のキーボードのアドリブは楽しかった。どの楽器弾いても結局「その人」の音楽が出るんだよなあ。
トミのインプロはかっこよかった。この曲の前半、まだそんなに熱してないところだったのに、トミのスティックが大きな弧を描いて客席上手のかなり遠くまで飛んでいってて吃驚。
石くんは結構どの曲も楽しそうに弾いてたのが印象的。
フジイさんは、石くんを常に感じながらピリピリ合わせていってる緊張感が伝わってきた。宮本さんのいつもの「もういっちょ〜」とかがあると「もう一回繰り返すのか、はたまた先にいっていいのか」みたいなドキドキ感。

無駄がなくコンパクトで真剣なコンサートだったけど、ちょっとだけ暗い印象も受けたような。宮本さんはいつものようにすっごく丁寧に一生懸命な姿勢でステージを作っていってたけど、うっすら、ほんとに少しだけなんだけど、何か奥のほうにネガティブな・・・というか満足していないようなものがあったのかな〜なんて思ってしまった。
もちろんイヤな感じとか不快感はなかったんだけれど、ちょっとした鬱屈感というか。
音楽的にもっともっと違う、ん〜、もしかしたら望んでいるものがもっとあったのかな〜、とか。
いやいや、これも外野の無責任な一ファンの勝手な感想です。
もちろん、ツァーはまだ続くのだからきっとまた色々変化、進化していくのだろうな。それがまたツァーの醍醐味でもあるから。

何よりも、メンバーの皆さんの健康、宮本さんの喉(!)がベストであるように。
そしてエレカシの音楽が、発信する人たちの今現在のベストの姿であるように。
それを願うばかり。

・・・ってまた、余計なおせっかい。

全20曲、約2時間。
今日もありがとう、エレカシ。
これからも楽しみにしてます。
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by saskia1217 | 2012-06-28 12:10 | エレファントカシマシ | Comments(0)

総合司会、大活躍。
本プロ16曲にアンコールが5曲、約2時間のタイトな音楽の時。
MCも殆どなく、簡単なメンバー紹介が1回と、「仙台〜!」コールが数回。
ずうっと「音楽だけ」がグイグイ進んでいった一夜。

今月いっぱいで営業を終えるZepp仙台の最後を飾るコンサートでもあった。
エレカシのニューアルバム・ツァー第3夜の昨日。
私はここでエレカシしか聴いたことがないけれど、この会場そして仙台の街、駅、新幹線とひっくるめて大事な思い出がたくさんある場所なので、よそ者ながらもちょっと感傷的になる。
夕刻から、半袖では寒いくらい涼しくなってきた仙台駅前は、開場を待つ多くの人の「気」でそこだけちょっと気温が高かった気がしたくらい。
ソールドアウトしていたらしく、通りかかりの人が「チケット売ります、って立ってる人いないかなあ」と言いながら通り過ぎてゆく。

東京で初日を迎えるはずだった今回の全国ツァーがメンバーの体調不良で日程がずれたので、私にとってはお初の「MASTERPIECE」ライブ。
楽しみにしてでかけた。
仙台のお客さんはとても真摯で、真面目で、中身は熱いなあといつも感じるのだが、昨日はやはりフロアで開演を待っている時間の緊張感と集中力の高まりがあって、ただコンサートのかなり後半になってからようやく柔らかくなってきたというか、熱し方がとてもゆっくりだったように思った。
当然ニューアルバムからの曲が中心で、それをライブでは初めて聴くということになるから、どちらかというと聴き入っちゃってすぐには入り込めないのも仕方ないのかもしれない。
本プロラスト5〜6曲あたりから宮本さんもかなり客席を煽っていたみたいに感じた。そうなるとみんなすぐに温度が上がるのだけど。

メンバーが登場するや否や、アルバムの代表曲でもある「大地のシンフォニー」がいきなり始まる。
宮本さんの声がちょっと疲れているようにも感じる。ベテランのプロでもやっぱり移動付きの連チャン本番て体力消耗が非常に著しいと思うなあ。
♪ページェント♪の歌い方がクリアで美しかった。
ギターサポートの、現在The Birthdayの藤井謙二さんの音を初めて聴く。私はギターのことってからっきしわからないのだけど、とっても太くてがっしりした印象だった。藤井さんの音なのか、PAのせいなのか、最初から全体的(特に2本のギターの音)なサウンドがちょっと固めで乾いていて、音量は結構大きいんだけど全体の響きがまとまりにくいというか、割と空洞感があるというか、それぞれがひとつに溶け込まない感じがした。あるいはそういう意図での設定だったのかもしれないし、自分が居た位置のせいかもしれない(前後左右ほぼ中央にいたのだけど)。
よく言えばコンサート終了までずっと「骨太」で荒削りな音のイメージだった。キーボードがなかったことも大きかったのかな。
それにしても、藤井さんの緊張感がヒシヒシと伝わってきたステージでもあった。

長めのイントロがだんだん整っていくうちに、リズムやハーモニーの目鼻立ちがジワジワ出来てきて、聞き覚えのある大好きなあの曲になだれ込んでいった2曲目「moonlight magic」。
嬉しかった。
たしかに、キーボードがなく藤井さんのガッツリした音が入ったこの日の「moonlight magic」は、この曲にずっと抱いてきた透明なイメージが消えて、もっと現実感のある生身の曲に変身していた。
それでも好きな名曲。
・・・と、その流れで「おはよう こんにちは」に行くとは!
このあたりだったかなあ、早くも宮本さんが成ちゃんの帽子をガバッと取っちゃってたのは。
「東京からまんまで宇宙」はフェスでも聴いてたけど、昨日はそんなにアップテンポではなくしっかりめな演奏。

そうそう、昨日はずうっと「しっかりめ」だった。最初から最後までずうっと、どの曲もどの曲も、バラードも弾き語りもガリガリロックも、宮本さんすごく丁寧に、自分にもお客さんにも噛んで含めるように大事に大事に歌ってた。
気を緩めることもなく、緊張感がずうっとあって、まっすぐ投げかけられる音楽。真剣、真面目が1本貫いてた。具体的な「どこか」とか「自分」に向かってというより、空(くう)のどこか一点に向かって捧げられていたような。

骨太な「まんま」が終わると、美しい「約束」が続く。
今回のアルバムは重ね録りのコーラスが結構多いから、ライブでどうやるのかな〜って興味津々だったのだけど、これもところどころコーラスを抜いて歌われてて、こちらはどうしても心の中で自動的にコーラスを重ねながら聴いてしまう。
クッキリと丁寧な♪ベイビー♪の連呼。

「ココロをノックしてくれ」のイントロはほぼ音源に近く、底にあるリズムのワクワク感が嬉しい。サビでお客さんが突き上げる拳が、本当にノックしているように見えて楽しかった。
そして、ライブでどうなるんだろう、と楽しみにしていた「Darling」。
ストリングスもピアノもなく、そしてトミがドラムを叩く「Darling」はどんなだろう、って。
甘いのか、甘くなくなるのか?
そうだなあ、けっして「甘く」はなってなかったなあ。でも、しっかりしたビートの落ち着いたテンポの上で、あたたかい「弾き語り風」な、ほんとに語りかけてる歌になってた。CDで聴くより大人っぽい感じ。甘いヴァージョンもすごく好きなんだけどね。

ものすごく速かった「穴があったら入りたい」。速い、速いよ〜!(笑)
長いイントロから、ようやく歌が入ってきて、そしてラストまでがひとつの大きなアッチェレランド。ハモリがなくてちょっと寂しいとこもあったけど、サビの「曜日」を連呼してくところでお客さんの腕がまるで練習したみたいに揃ってたのが、なんかすでに完成された「振り」みたいで面白かった。こういう「振り」的なものが平然と実行されてるのが、最近のエレカシの特徴かもしれない(笑)。
♪御同輩♪も、いつのまにか宮本さん&お客さんのコールアンドレスポンスになっちゃってて、楽しすぎた。

そして、元気になったトミのドラムが冴える「眠れない夜」。
「good morning」の曲って、こうやって挟まるだけで、コンサートの流れがグッと引き締まるのがかっこいい。
♪俺は時々戦う前から勝負を避けて/奴等に勝利をもたらす/チクショウ〜♪のシャウトを2回もやってくれて、興奮したぜ。
考えたらこれ、ライブで聴くの初めてだった。

この日最高!って思った曲のひとつ「ゴクロウサン」。
やっぱりこれもすっごく速かったんだけど、歌も動きも!
でもなんだろう・・・ノリノリでアイロニックなのに上滑りしない諧謔。楽しすぎる。
脈拍数あがってくるのが自分でわかる。
つづく「珍奇男」ではとうとうあの年代物の「男イス」が新調された模様で、宮本さんは「ん・・・イス、たけぇな。」とつぶやき、ちょっと腰掛けにくそうだった。「珍奇男」ですら(!)テンポ遅めで丁寧な印象。
成ちゃんやトミが次々と、スポットを浴びながら順にソロをやっていく。
(ところで当ブログ、時々「検索ワード」のランキングを見るのだけど、先週だったかエレカシの札幌コンサートの直後、「机さん」という検索をかけてここにいらした方が結構な数あったみたいで・・不覚ながらかなり笑っちゃいました。初めて聴いたらタイトル知らないこともありますもんね)

音源にはない素敵なイントロがついてた「ワインディングロード」。
これはちょっとワイルドな響きがしたですね、歌い方もサウンドも。
そして、この日特にスゴくいいと思った「七色の虹の橋」。♪誰の人生だってMasterpieceさ♪の「マスターピース」の声と発音がとっても印象的。透明で、優しい響き。まるで「今夜の一言」みたいな特別感があって吃驚。

「世界伝統のマスター馬鹿」をあらためてじっくり聴きながら「あ〜、これ『おかみさん』に出てくるオジサンがこの曲では主人公になってるんだ」と再認識。「おかみさん」男ヴァージョン。
この曲の次はもう絶対に他の曲は持って来られない、というちっぽけな私の思いが叶った「飛べない俺」への流れ。
宮本さんは淡々とキーボードの前に歩み寄り「弾き語りです」とマイクを引き寄せて座る。
しばしいろんなハーモニーを鳴らしながら、イントロへ。
和音をしっかり掴みつつ力強く歌いながら、Bメロでなぜか中腰・・・座っていられなくなったのかな。
個人的には宮本さんがギター以外の楽器を弾いているのがとっても好きなので、キーボードを初めて聴かせてもらえて(キーボード弾きとしては・・笑)すごく嬉しかった。
なんかね、何を弾いてもそこに「歌」があって、そしてこういう音楽をしたいっていう意志がバ〜ンって出るんですよね。スゴイ。
そして、アルバムラストのこの曲からの流れで、アルバムオープニングの「我が祈り」へという、秀逸のラインナップ。冒頭の♪心のポケットにしまった秘密シークレット♪の声の色が、ライブ独特の語り方でゾワッとしたですね。「悪魔のささやき」ツァーで初めて「悪魔メフィスト」を聴いたときのショックをちょっと思い出していたのだけど、そのかなりの絶叫度は気迫とかインパクトはもちろんすごくて、でも贅沢をいえばもうちょっぴりだけ「歌」がきこえたらもっとよかったのにな〜と。

昨日は、細かく効果的だった照明使いも印象的。
アンコールでまず「俺たちの明日」。フロアも一瞬で(実際の明りのみならず)明るくなる。
本プロの間、コンサートあたまや最後の激しい曲で、ん〜、宮本さんちょっと高音苦しそうだ、というか音が無くなってる・・とちょっと残念に思ってたのが、アンコールに突入したら一掃されててすっごいいい声。喉が馴染んでる感じがして、気持ちよかった。
「悲しみの果て」でお客さんが一斉に沸き立つ。みんなホントに好きなんだ、この曲。

そして「桜の花、舞い上がる道を」。
その日仙台までの車窓のお供のi-Podのシャッフルで、はからずも2時間足らずのうちにこの「桜」の3ヴァージョンを全て聴いてきた私は、ちょっとしたビンゴ気分も手伝って嬉しく味わう。
両手を広げて歌うスタイルも、ちょっと懐かしい。
そこからの「ガストロンジャー」も格別。尋常じゃない超速の踊りが昨日もすごくて、それでソロを振られた藤井さん、ビックリしてなかったかなあ、なんて。
宮本さんの指示がいろいろ飛んでて、藤井さんと石くんのデュオとか、成ちゃんに「チョッパー、チョッパー」って言ってたり・・・・
私詳しくないのでよくわかんないんですが、チョッパーってスラッピングのことだよね?
成ちゃんがスラッピングで弾いてるのってあんまり見たことなかったような気がする。宮本さんはだいぶ長い間これでもかこれでもかって、成ちゃんにそれを強くリクエストし続けてた。
で、ご自分もキーボードでインプロのソロ挟んでて、それがすっごく良かったなあ。
宮本さん、ライブでもっとキーボード弾いて下さい!

ラスト、お決まりといっちゃあお決まりの「ファイティングマン」への流れ。
最初ちょっとおとなしかったお客さんたちも、さすがにこの頃は盛り上がってた。いつものように前後左右走り回ってた宮本さん、最後に近いサビで銅鑼のとこに駆け寄り、一発。

とにかくずっと歌いっぱなし弾きっぱなし、与え続けっ放しの2時間。
密度が濃くて充足感でグッタリ。
私たちも、そして出演者もたぶん抜け殻になっていただろうな、いつものごとく。
初めて生で聴いたアルバム曲たちが、そして藤井さんのギターinエレカシが、これから先のコンサートでどんな姿になっていくのかが、とても楽しみでならない。
Zepp仙台の最後の勇姿を目に焼き付けつつ、新幹線に乗り込む。
たくさんの思い出を作ってくれた仙台は、この最後の時までまた新たな忘れがたいシーンをプレゼントしてくれた。
ありがとう、仙台。
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by saskia1217 | 2012-06-25 19:31 | エレファントカシマシ | Comments(0)

ふくらみすぎる妄想

さだファンとエレカシファンに。

楽しみにしていたフジテレビ「MUSIC FAIR(ミュージックフェア)」をみた。
こないだ大々的に還暦記念のコンサートをしたさだまさしさんの、そのオマケのお祭りみたいな企画で、その時とはまた違うアーティストが次々とさださんとコラボしていた。

以前書いたように、私は妹の影響で10代の頃さださんの歌を毎日毎日膨大に聴き続けたおかげで、その頃の曲は(あの長大な)最終コーラスまで全て歌えるようになってしまっていた。もちろん、聴いてるうちに大好きになっていたからなのだけど。
何よりも歌詞が好きだった。やっぱり私は「歌詞」に弱い。そしてもちろん、メロディーも好きだった。さださんの「声」よりも、そっちのほうが好きな要素として強かったかなあ。
コンサートにも何回か足を運び、たまたま知人の紹介で楽屋のさださんをお訪ねしてお話できたこともあった。高校か大学の時だったかなあ。今考えたらとんでもないことだったのだけど。
何年間もラジオに毎週ハガキを送り、コンサートのステージでその逸話を紹介してもらったおかげで本にも収録されたと狂喜していた妹は、その後20年近く経ってから幸運なことに何度か仕事で共演、さださんと目出度く昔話も出来たらしい。

その後私はさださんの歌を聴くことはなくなってしまったので、「身体に染み込んでいる」のはアルバムで言えばせいぜい「風のおもかげ」「Glass Age」くらいまで。その辺だともう薄々かなあ。
「ADVANTAGE」となると殆ど記憶が無い。
今となっては、結構好きな、あのトーク番組でそのお姿を見るだけになってしまっていた。

なので今日、エレカシ宮本さんとの「共演」をドキドキして待った。
普通なら私は宮本さんに、誰かのカバーをやって欲しいと思うことは殆どない。
好きなミュージシャンだからこそ、たとえそれが宮本さんが尊敬するミュージシャンの曲であっても、それはそれで素晴らしいことはわかるんだけど、それほど興味が湧かないのだ。
けれどやっぱり、あれだけ好きだったさださんの曲、それも「主人公」。
期待が膨らんだ。

よかった。
素敵だった。
緊張感はあっても、まるで自分の歌のようにしっかり歌い上げていた宮本さん、1番のラストで伸ばした声がまるでベルカントのようで驚いた。あんなの聴いたことなかったから。
のっけから「ガイドブック」の太い子音が分厚くって、「生きる」が力強くって!
さださんファンからしたら「あの〜、これもっと軽く歌ってくださいよ」だったかもしれないけど(苦笑)、サビの素晴らしさは圧巻で、特に一番最後に3度上をはもっていた宮本さんの声が素晴らしかった。
おそらく日本の音楽界で圧倒的な「高音域」を得意とされるお二人、その歌い上げ感はハンパない。
いいものを聴かせてもらえてホントによかった。

あんまりよかったので、見終わってから数十年ぶりにさださんの歌を次々と聴きまくりながら、「あ〜これも宮本さんが歌ったらかっこいいかも」という妄想がとまらない。
そういう思いは、たとえ妄想といえども双方のアーティストに対して結構失礼なことだと個人的には思っている。
なのに、今日ばかりは妄想をとめられなかった。
許してください〜。

結果。
歌い上げる壮大なバラードは、歌詞さえ違和感なければいい感じになりそう。そして文語調の詞の曲だともっといいかも。
でもちょっと春告鳥は無理だな(苦笑)。
さださんの曲は歌詞も音楽も振れ幅が大きすぎて(笑)、こっぱずかしいくらい甘酸っぱいものや、コミカルすぎるものはやっぱり無理。
なのだが、数年前までの宮本さんなら考えられなかった、生や人や愛について「ストレートに」語るものも、ここ最近の新曲の流れから違和感なくいけそうな気がするんだな、これが。
私個人のなかでしっくりくる上位いくつか。

「防人の歌」は完全なる怒りの歌になるだろうなあ。
太く歌ってもらえたらかっこいい。


「道化師のソネット」
これも最近の宮本さんが歌ったら違和感ない。特にサビを歌い上げる曲はいいかも。歌詞もしっくりする。宮本さんに「ピエロ」のイメージはちょっと無理だけど。
発売から30年も前かあ。映画は泣いたなあ・・・キグレサーカスの実在したピエロを演じていた方のお話で、さださん主演だったっけ。


そして「胡桃の日」。
これは間違いなく3本指に入る。
すっっごいロックにしてくれそう。


「まほろば」は、詞も音楽も想定内だ。
これもすごくロックになりそうだけど。
歌詞のあちこちに思い当たるフレーズや、言い切ったような厳しさにエレカシの感性がちょっとよぎる。
なによりも、ラストが♪満月〜〜!♪なのがドンピシャ。


「天までとどけ」は、ちょっと前までの宮本さんなら恥ずかしくって想像できなかったタイプの歌詞だけど(笑)、今歌ってくれたら、まるで「to you」ばりの爽やかさで打ちのめされそうだ。
ラストのハイDも難なく出してくれるだろうし!


意外にすっっごくいいかもしれないのは「加速度」。
これ、本当に本当に好きだったなあ。
この歌詞を宮本さんが歌った時の違和感がそんなに大きくない。
あっちこっち、音楽的にちょっと椎名林檎さんが歌ってるイメージも浮かんじゃう曲なんだけど。
サビのコード進行とメロディーライン、あと最後の♪あ〜う〜♪が宮本さんが歌ったらワイルドでよさそうだよなあ。


弾き語りなら「最終案内」あたりもいいかな。


「ひき潮」は歌としては素晴らしくなりそうだけど、歌詞がちょっと違うね。
そこが、東京出身の宮本さんと、若くして東京にやってきて遠くに故郷を持つさださんを決定的に分かつところだな。
たとえフィクションとして聴く場合を想定しても、やっぱりあり得ないほど宮本さんと東京の絆は深すぎる。

ホントにひさしぶりにさださんの歌をあれこれ聴いて、やっぱりちゃんとみんな覚えてるもんだな〜と。
やっぱりなんだかんだ言って、さださんの歌は私の青春の大きな部分を占めていたのかもしれないと、今にして思う。
こんな楽しい曲もあったなあ。早口でよく歌ったなあ。
これはもう、どう考えても、宮本さん云々以前に、さださんしか歌えない(笑)。

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by saskia1217 | 2012-06-23 22:32 | エレファントカシマシ | Comments(0)

夢すぎる共演

朝からビックリの嬉しいニュース。
23日(土)18時から放送のフジテレビ「MUSIC FAIR(ミュージックフェア)」。

さだまさしさんとエレカシ宮本浩次さんが共演。
http://otogumi.fujitv.co.jp/lovekp/index.html

す、すごすぎる!
今回のニューアルバム「MASTERPIECE」を貫くメッセージ♪誰の人生だってマスターピースさ♪を聴いたとき、真っ先に思い出したのが、♪自分の人生の中では 誰もがみな主人公♪と歌われる、さだまさしさんの「主人公」という歌だった。
今回の曲は、そのドンピシャな「主人公」だ、っていうからもうこれは、絶句ものだ。
しかも山崎まさよしさんも一緒らしい。
ゴージャス!
中学生の時、ハンパない「さだまさし狂」だった妹の影響で(妹と同じ部屋だった私、毎日毎日彼の曲を聴くことになってたので・・)大抵の曲はフルコーラスで歌えるくらいに染み込んでたさださんの歌。もちろん私も大好きで、妹に付き合ってよくコンサートにも行ってた。
妹はさださんのラジオに毎週ハガキを出してた所謂「常連」だったのだが、その後、仕事柄何度も共演させていただいて懐かしい昔話に花が咲いたらしい。
が、彼女は残念ながら(苦笑)現在のところエレカシにはさほど興味がないらしい。
・・・ので、これを機会に宮本さんの歌を聴いて欲しいな〜、とメールしたら、どうやら今日、山崎さんとお仕事一緒らしい。
なんだ、それ(笑)。

「歌」を前面に、その心からの「声」で、人を、命を歌い続けるお二人。
魂のこもった美しい「言葉」「日本語」も、さださんと宮本さんの大きな大きな持ち味。
日本の古典文学がお好きなことも、日本語への愛情がにじみ出る共通点だろうなあ。
そしてアーティストとしての長いキャリアのなかで、ブレることなく1本通った独自の道を歩み続けている。
ちょっと見のテイストは違うように映るかもしれないけど、その音楽と言葉に詰まった力と生きることへのメッセージ、根っこのところで皆の心に届く何かは本当に同じだ。
楽しみでなりませぬ。

♪私の人生の中では 私が主人公だと♪
(↓ニューバージョンですね・・個人的にはオリジナルのほうが好きだけど)

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by saskia1217 | 2012-06-13 10:06 | エレファントカシマシ | Comments(2)