2017年 04月 12日 ( 3 )

もうだいぶ前のことになってしまったが、これも備忘録。

曹洞宗の大本山は2つ。
ひとつは昨年参禅に訪れた福井の永平寺。
そしてもうひとつは神奈川・鶴見の總持寺。

色々な環境の変化で時間的、体力的、精神的に自由になれない中、少し前に申し込んでしまった總持寺の「禅の一夜」という一泊参禅。
キャンセルを前日まで考えていたけれど、結局闇から押し出されるように当日出かけることになった。

初めて降りる鶴見の駅、そこからほんの5分ほどのところに広々とした敷地を持つ總持寺はある。
参禅は夕刻からだが、ちょうど同じ日に催されていた写経にも参加することにしていたので、朝早くから訪ねた。
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三松関、そして三門。
このお寺はもともと能登にあったものを大火災の後に鶴見に移転したということもあり、殆どの建物はそう古いわけではないけれど、それでも明治時代からの落ち着きが感じられてとても趣がある。
何もかもが広く、大きく、ドッシリとしている安心感。
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境内に入って右に大きく曲がる緩やかな坂をのぼってゆくと、右手には大きな建物「三松閣」。
写経や参禅などの研修や宿泊が出来る施設。
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そしてその先には総受付のある香積台。
そうだ、Eテレで観ていた「お寺の知恵拝借」で出て来た玄関だ。
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写経の部屋は三松閣の上階にある大講堂。
大勢の人がすでに到着して、めいめい好きな机について準備をしていた。
そう、机に椅子のスタイル。
机上には筆や墨汁、紙、解説などが用意してある。
予定表には開始時間に祈祷や解説などがあるとあったのでずっと待っていたが、時間になっても誰もそれらしき人は現れない(苦笑)。
常連とおぼしき人たちはもうどんどん書き始めている。
私と同じように初めていらしたらしい方たちはやはり戸惑ってまわりをキョロキョロ。
制限時間もあるので私も書き始める。
初めてから少し経ってから、担当のお坊さんが入って来て挨拶があった。
見たところ常連の方の割合がかなり高いとみたが、初めての人も必ずいるのだから、あれはなんとか改善したほうがいいように思ったな。
写経ってやっぱり、始まりはキチンと気持ちを正して、何かしらのセレモニーがあったほうがいいイメージだったのだけど。
ただ書くのなら、べつにお寺に行く必要ないからね。
書き上げた後、短い休憩時間をはさんで今度はちゃんと納経の儀式が執り行われる。
正面の祭壇にむかって列になり、ひとりひとりお焼香と納経。
書いた紙を煙にかざしてから納める方が多かったので、真似してみた。
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写経の後は昼食。
精進料理のお膳をいただくのだが、これを目当てに写経に参加された方も多いのではと思われた。
何と言っても年配のご婦人のグループが多く・・・これがなかなか、写経でも昼食でも姦しい(苦笑)
食事は地下にある食堂で、テーブルでいただく。
紅いお膳に美しく並んだ精進料理。
これは雲水さんの食事とは違ってまさにおもてなし料理、初春を先取って木の芽や山菜の天麩羅、筍の煮物など。
簡単に五観の偈だけを唱えてからいただく。
食事中は・・・皆さん結構おしゃべりしていた。
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昼食後に解散となったので、参禅の受付時間まで小一時間を境内の散策に当てようと、荷物を受処で預かっていただく。
突き当たりにある大きな大黒様も印象的。ここ、香積台の入り口には大きな杓文字もある。
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受処前にある売店にひっかかって(笑)だいぶ買い物をしたが、素晴らしい晴天の下、広い境内を歩く。
時間になって参禅の受付を済ませ、部屋割りどおりの部屋に向かう。
なんとここの参禅は、旅館のような綺麗なお部屋に宿泊なのだ。
永平寺の全員雑魚寝煎餅布団を想像していたので、かなり吃驚。
なんとお茶とお茶菓子までお部屋に用意されていた。
床の間のある和室にフカフカの布団。
着物と袴の参禅着に着替えて早速集合、簡単に坐禅の作法を教わる。
そして早速、禅堂に向かう。
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担当して下さる布教参禅寮の雲水さんたちは、みな親切で柔らかい印象。
雲水さんの居る専門道場では、永平寺と、麻布の永平寺別院くらいしか知らないのでつい比べた印象を受けてしまうのだけれど、總持寺の雲水さんたちはみな顔色・・・血色が良くて、親しみやすい雰囲気があるように感じた。
(永平寺も總持寺もその厳しさには変わりはないのだが、やはり極寒の山奥にある厳格なお寺と、HPなども充実していて一般の人たちへのアプローチもオープンな感じの都会のお寺と、空気が違うのは当たり前だなと思う)

我々一般参禅者が使う禅堂は、昔雲水さんたちが実際修行に使っていたという、古めかしく、黒いツヤのある木目の立派な禅堂。中央には文殊菩薩様。
まずはそこで一炷。
やはりお寺、しかも禅堂で坐るのはいい。
山奥ではないのでそれなりに色々な音は聞こえてくるが、それでも閑静な場所、夕方の静謐のなかで充実した時間。
永平寺で坐ったときは完全な初心者で、足が痛くて痛くて大変だったが、さすがに少し慣れて今では普通に坐れるようになったことが有り難い。
坐禅中、隣り?の建物から掛け声とも怒鳴り声ともきこえる大きな声が聞こえて来た。
隣りの鶴見大学の体育系サークルのトレーニングなのかなあなんて思っていたら・・・
あとできいたら、新入りの雲水さんたちの研修期間で、応量器の使い方や坐禅の仕方などの特訓中の声だったと。
いやいや、一番たいへんな時ですね。
警策も含めて、そんないろんなことが励ましになりました。
(ちなみに總持寺の一般向けの警策は、雲水さんたちが使うものより多少小さく軽く作ってあるのだそう。なんだー、そんな手加減要らないのに・・・笑)

18時半に薬石。
応量器ではないので、禅堂ではなく広間に儲けられたお膳(この時はさすがに黒いお膳)で、坐布に座ったり正座でいただく。
中央に文殊菩薩様。供花とお線香の香り。
お作法は基本的には禅堂と一緒で、浄人からの受け取り方も同じ。
布教係の老師が前でお作法の説明やお手本をしてくださったあとで頂く。
量はもちろん、かなり少ない。
少ない、と感じるのは応量器や坐禅に気を取られる(集中する)ことがないから、食べ物に意識がいくんだなと思った。
食後は夜話。
御老師に質問も出来たり、いいお話を伺ったあとで、ゆっくりと入浴時間。
20分で髪を濡らしたまま掛け戻っていた永平寺に較べたら極楽だ(笑)。
そして柔らかいお布団で21時開枕。

翌朝は4時の振鈴で起床。
4時45分から一炷の暁天坐禅。
そして太祖堂に移動し、いよいよ朝課。

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5時頃から始まる朝課は、この總持寺で特筆すべき素晴らしい時間だと思う。
太祖堂は千畳敷と言われる(実際はもっとある)本堂としては国内で一番大きいお堂。
そこに僧侶全員、200人くらい?が集まり一斉に読経。
隅にはまさに数日前に上山したばかりの雲水さんたちが、姿勢や経本の持ち方などを細かく直されながら必死に読経していらした。
永平寺の朝課もとても素晴らしかったが、總持寺のは人数も多く、様々の立ち居振る舞いのひとつひとつが本当に面白い。ちょっと昔の映像だけど、YouTubeにもあるのでオススメ。
總持寺では私達参禅者は一緒に読経をせずただ聴いているだけなのでちょっと残念に思ったけれど、でも行われていることを隅々まで見聞きするにはそのほうがよかったかもしれない。
見台を運ぶ仕草、左右対称の動き、足の運び・・・
なにより凄かったのが、私の大好きな「大悲心陀羅尼」のものすごくゆっくりな読み方が、200人の微妙な音程のズレがそのまま倍音化して、グレゴリオ聖歌の空虚5度のもっと濁ったような、もはや異様とした言い様のない言うも言われぬ音の渦となって響いていたこと。
トランスを誘うような摩訶不思議なハーモニー。
そのただ中を須弥壇正面に進んでお焼香させていただけたのは、本当に感動の一瞬。
これだけを聴きに毎朝行ってもいいくらいだが(笑)始発に乗っても間に合わないのが残念。

朝課が終わると小食。
前夜の薬石と同じ広間で、お粥、ごま塩、漬物、あともう1品あった気が・・・
うーん、小食としては充実していて吃驚。
杓文字がなくお箸でお粥を食べるのにちょっと苦労する。お湯を入れる段になって、やっとご飯粒が綺麗になった(笑)
小食のあとは作務。
自分たちが坐った禅堂を皆で拭き掃除。
人数が多かったせいか、それほどきつくはなく、身体を動かして爽快。

プログラムはこれで終了だが、この後もう一炷坐るか、山内拝観かチョイス。
私はぜひぜひ解説付きで拝観したかったのでそちらに参加。
参禅のお世話をしてくださった雲水さんが、山内の様々なところを解説してまわってくださった。
途中、質問も色々出来て楽しかった。
その様子はまた次の記事で。












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by saskia1217 | 2017-04-12 23:48 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
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信行寺のワンコにさよならして、さらに坂を下ると玉林寺がある。
千代の富士のお墓がある曹洞宗のお寺。
入ってみたのは初めて。
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まだまだ、見ていないところ、いっぱいあるんだな。
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by saskia1217 | 2017-04-12 03:11 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

冬から春の風景 その1

職場はもう、桜の花の下、新学期が始まっている。
遡ってだいぶ前の年度末、試験ばかりのころ、審査の合間数時間の空き時間に、天気が良いのにつられて根津あたりを歩きに行ったことがあった。
備忘録。

いつもの護国院に大黒様を訪ねる。ここはいつでも静かな本堂で何時間でも座っていられるのが気に入っている。
しだれ梅。
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言問通りに出た角、道の向こう側に渡ると一乗寺。
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根津駅に向かって下る間には軒並み連なるお寺。
いつも前を通り過ぎるだけだが、この日は一軒一軒覗かせていただく。

たくさん実ったミカンの木に誘われて上聖寺。
春を告げる草木。
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門の隙間から見えた堂守ワンコに会いたくてお邪魔した信行寺。
本堂前にちんまりと構えてる黒柴は、亡くなった実家の愛犬にそっくり。
番犬というには人懐こすぎるワンをながいこと撫でていた。
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つづく
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by saskia1217 | 2017-04-12 02:49 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217