A線上のアリア☆チェンバロ奏者 廣澤麻美 公式ブログ  Asami Hirosawas Blog


今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!
by saskia1217
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ある晴れた日に

(ネタバレあり。新国オペラにこれから行く方はご注意)

新国立劇場にオペラ「蝶々夫人」を観に行く。
オペラを観るのは何年ぶりだろう。
学生時代はオペラにハマり、外来オペラの学生券を必死でとったり、学生だけでオペラ上演をしたり、ずいぶんドップリだったのに。
そして新国に入ったのも初めてだ。隣りのオペラシティは仕事でしょっちゅう行くのだが。

今日のキャストは蝶々さん、ピンカートン、シャープレスが外国の方、あとは日本人の歌手。
舞台美術は装置も衣装も色合いが美しく、下手に螺旋状の大階段、中央に部屋、上手に下へ向かう坂道と、舞台全体が螺旋状の巻貝の途中のような構造が、長崎という坂の多い街を彷彿とさせる美しい効果を出していたように思う。
その一番てっぺんにはためく星条旗も象徴のようにうまく使われていた。
幕開けは落ち葉、2幕では「花の二重唱」にはぴったりの桜の花びらがステージあちこちに散りばめられて美しく、靴のまま平気で家の中を歩き回るピンカートンと、はしゃいだり嘆き悲しんだりして足袋のまま庭を右往左往する蝶々さんとの対比はとても印象的だった。

蝶々さんを演じたアルメニア出身のソプラノ歌手は蝶々さんが当たり役だという。
おそらく着物姿や草履にもかなり慣れてはいらっしゃるのだろうが、階段の昇り降りや、高い位置で止まって歌うような時には、どうしても足が外側に向いているのがハッキリわかってしまってちょっと気の毒だったかな。

ピンカートン、蝶々さんの歌は素晴しかった。
ピンカートンがちょっと(かなり)メタボだったのがどうしても気になって仕方がなかったが・・・(苦笑)。で、いつかも書いたけれど、テノールが「あんまり良くないヤツ」の場合どうしても「お利口さんキャラのバリトン」が自動的にある程度カッコよく見えるんですよね。
いや、シャープレスは実際温和な感じが出ててよかったのだけど。
しっとりとしたスズキやコミカルな動きのゴローも印象的。
しかし・・・ピンカートンがカッコよくないと、あの話そのもの(=蝶々さんがあんなに命をかけて待ち続けていたという)が全否定されちゃう気がした。

オケ、合唱はよかったな。
指揮者がかなり大声で歌っていたのがものすごく邪魔でかなり萎えたけど。
あと子役が可愛らしく、とても自然だったのでかなり貢献していたのでは。

幕切れ、刀を喉にあてた蝶々さんにスポットが当たったまま、部屋のセット全体がその形のままスーッと後方に引いてゆく。部屋そのものが動いたり破壊されたりする演出は時々あるが、これはやっぱり印象的。
学生時代に美校・音校合同で上演した「ボエーム」もこの手法をとっていたな〜、なんて懐かしく思い出す。

じつは上演中、2度ほど涙が溢れてしまったシーンがあった。
冒頭すぐの蝶々さんの登場シーン、そして終幕近く、蝶々さんが自決を決意してスズキに「お行き!」と強い口調で言うシーン。
このオペラの筋も知っていたし、話そのものがグッとくるわけでもなく、おまけにそれが「舞台」であることも知りながら、それでも自分の意志と関係なくボロボロ泣けるのは不思議。
あの「音楽」なのだ。ハーモニー、不協和音から協和音に変わる圧倒的な説得力、そこにのっている言葉、その響き。

蝶々さんの自決シーンで携帯電話を鳴らしたおバカさんが1人。
鳴らしただけではなく、止めようとしてバッグから出すなよっっ!!
なんで新国ともあろうホールが電波通してるんだろう・・・。
せめてホール内だけは電波通さない器械を付けて欲しい。

今日のお昼はお豆腐料理のお店で。
作り立ておぼろ豆腐(おかわり自由)を、岩塩、梅胡麻、出汁などで。
あとは色とりどりの御膳。
もう、こういうご飯が一番いい。
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by saskia1217 | 2009-01-18 23:52 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)
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