上野の秋
2008年 10月 23日
が、張り切りすぎたのか、何故か時間を間違えて1時間も早く大学に着いてしまった。
あ〜、あと1時間余計に睡眠できたのに・・・と損した気分になったのもつかの間、結局はその1時間を大学構内のベンチにすわって、本当に素敵な秋の空気のなか、木々の下でずっと本を読むことができた。
本、持っていてよかった!
本はやっぱりいつでも持っているのがベター。
(電車に乗っていて急に長時間止まったりしたときなんて、大助かり)
今日読んでいたのは森鴎外。買い集めたものの最後の1冊。
学内とはいえ、まだお昼前だったせいか、聞こえてくるのは風にそよぐ木の葉の音と、それに時々混じる鳥の声のみである。
ドイツに住んでいた頃は、いつも読書は公園だったのになあ・・・
たくさん血を採られたり、あんまり美味しくない液体を胃に詰めてグルグル回されたりした後、帰宅しようと公園を歩いて駅に向かう。
駅前で信号待ちをしていると、目の前にいきなり・・・
鴎外荘のバスが!
森鴎外に縁の深いこの有名な宿には、「舞姫」を書いた部屋のある旧居も残る。
つい先日読み終えた好きな作品「雁」には、この池之端の情景が満ちあふれている。
が、もうかれこれ20年もなんだかんだと上野に通っていながら、じつはまだここを訪れたことがない。
仕事をして帰るだけになってしまった上野の山、せっかくの秋。
近々またゆっくり散歩にでもでかけることにしようか。