かんきょうもんだい

普段風邪ひとつひかないような人が、病気になって初めて、健康のありがたさに気づかされる、というのはよくある話。日常にはいかに無意識に、身の回りにありがたいことが溢れていることか、というお話。

つい最近、近所で水道管の耐震工事があって、約1週間の間、夜間の断水が続いていた。
耐震工事は大切だし、もちろんこの断水だって住民への影響が最小限に押さえられる夜間(23時30分〜翌朝6時)に行われたのだ。
でも、夜更かし女王の私にとっては、これはかなりの痛手だった。遊んで夜更かししているだけならまあ自業自得、そんな時くらい早く寝ろという話だが、その1週間の間には仕事で遅く帰宅する人だって私以外にもたくさんいただろう。飲み水はまあ何とかなるが、お風呂とかトイレとか、ちょっと手を洗うのにも困る。お風呂は1日くらい入らなくてもガマンできるかもしれないが、トイレは辛い。

そんなこんなでやっと1週間が過ぎたが、私は昔バカンスで訪れた、カナリア諸島のことをちょっと思い出していた。アフリカ大陸の西、大西洋に浮かぶ幾つかの島々から成るスペイン領の楽園である。火山島のため赤黒いゴツゴツした溶岩から出来た独特な光景、椰子の樹、特殊な植え方の葡萄畑、青い海、野生のブーゲンビリア、ラクダが歩く砂漠・・・
ヨーロッパからほど近いその島々は、ドイツやオランダ、フランスから年間を通してかなりの数の観光客が押し寄せる。日本にとってのハワイやグアムのような感覚だろうか。
私が行ったのは5月だったが、あの辺は雨がなかなか降らない。昔から飲料水の調達には本当に苦労してきた地域だ。ホテルのバスルームには節水の呼びかけが書いてあり、実際使用時間に制限があったし、水が足りなくなると使えなくなることもある。私が滞在した比較的大きな島のすぐ隣りに浮かぶ小さな島には、人が住んでいるにもかかわらず、水道そのものがひかれていなかった。雨水を溜めて使うのだ。
東京でもドイツの街でも、水の苦労などしたことがなかったから、それだけでも結構驚いた覚えがある。ありきたりの話だが、どんな時間でも殆どどんな場所でも、蛇口からふんだんに水が得られる、というのは実はスゴイことなんだ、と実感したものだった。

それに不便といったって東京じゃあ、夜中に断水して、たとえ汲み置きを忘れたって、歩いて数分以内のいずれかのコンビニで午前3時にだって飲み水が買える。もし売り切れていたって、別のコンビニまで1〜2分歩くだけのこと。水がなければお茶だって買える。
これはかなりの異常事態である。ありがたすぎる。

この数日間、テレビから聞えてくるのは「環境」「CO2」「エネルギー」「地球規模」・・・
昔、かなりの「環境問題」大好き小学生だった私は、当時叫ばれ始めた「公害」という単語には異常に敏感で、毎日毎日そのことに憤っていた。詩を書き、作文を書き、絵を描いてはその撤廃を訴えていたものだった。
実際その頃の東京は最悪に酷い状態だった。真夏「光化学スモッグ警報」が毎日鳴らされるたびに、灼熱のプレハブ校舎の教室の窓はきっちりと閉められ(もちろんクーラーなどない)、プールの授業は中止となり、校庭で遊ぶことも禁止され、黒く淀んで流れていない近所の川からは悪臭が漂い、東京湾の近くに行くとヘドロの匂いがした。
あの頃から考えると、今の東京は信じられないほど美しく、人間の住む場所に戻った。
やればできるんですよ、本当。

日本で開発されて技術発展を遂げ、数年前までそのシェアもトップだったソーラーシステムは、政策の立ち後れによってその生産と普及率をドイツに抜かれ、ヨーロッパ諸国に抜かれていった。
日本の一流の研究者が開発した燃費1円の電気自動車が、国内で実用化されるのは一体いつなのだろう?
「洞爺湖」では今日、「CO2削減は裏返せば原子力推進に繋がる」という、何故か狐につままれたようにいつの間にかすり替えられた主張に、原子力エネルギー大国フランスや、環境問題となると相変わらず動かないアメリカや、いつまでもその顔色を伺わざるを得ない日本の前で、原子力発電の完全撤廃を実現中であるドイツの反対意見もすっかり押し切られた。

東京、ドイツ、両方に住んでみて、少ない経験からも、それぞれのいいところと悪いところを見た。
いろんな国にはその国の事情がある。他の国との力関係もある。譲れるところ、譲れないところがある。
でも、それを取っ払う(努力をする)のが「首脳会談」なんじゃあないですか?
「どっちを優先するか」さえ一致すれば前進できる気がする。せっかく、世間を見おろすような「高いところ」で会議してるんだから、大きな1つの土地「地球」が見えるでしょ?
でなければ、話し合うのが8カ国だって、それが13カ国になったって、たとえ全世界の全ての国が会議に参加できたとしても、答えなんて出やしない。

「天の声」でも「鶴の一声」でも何でもいいから、会談の丸いテーブルの真ん中にどか〜んと何かが降ってくればいいのにな〜って・・・
会議のたびに思うことは、いつも同じ。
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by saskia1217 | 2008-07-09 00:48 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217