ゆったりした時間で

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本番が一段落して、ちょっとだけ静かな時間が戻ってきた。
これから夏の間は、レッスンや公開講座など、教える時間が多くなる予定。

先日、私が帰国後こちらの大学で一年目に教えたときの生徒さんが、留学中のドイツから一時帰国してレッスンを受けに訪ねてきてくれた。
彼女はその時大学で楽理を勉強していたが、今はドイツの大学でドイツ文学と音楽を学んでいる。考えてみたら、もうあれから10年近く経ったのだった。
チェンバロのレッスンをしながら、懐かしいドイツの話にも花が咲いて楽しかった。

写真は、彼女がおみやげに持ってきてくれた、デュッセルドルフのカラシ。カラシ(マスタード)といえば、フランスのディジョンとかが有名だけど、ヨーロッパのいろんな国の、いろんな地方のいろんな街には、そこだけにしかない独特のカラシがある。以前このブログでも、南ドイツの甘いカラシの話を書いたことがあったけれど、これもそういう「ご当地もの」のひとつ。
ソーセージやじゃがいものみならず、ドイツの黒いパンにも合う。この入れ物がまた可愛い。
ありがとう!大事に大事に食べようっと!

少し自由な時間ができて、近所へのちょっとした買い物も慌てずにできて嬉しい。
買い物に出たついでに、本屋さんに寄っていろんな本を物色。
さっきはブック○フで、若手芸人さんばかりを特集した99年出版の、とある本を立ち読み。今では知らない人がいないくらい売れている芸人さんが、かなり若い姿で(!)何組か紹介されている。そのなかには当時のラーメンズも取り上げられていて、99年9月公演の「完全立方体〜Perfect Cube〜」の中から「服を買いにいく男」というコントを読むことができた。この頃のラーメンズを知る由もないのだが、読んでいて、きっとかなり若かったであろうお二人の舞台姿が彷彿としてきて、なんだか楽しかった。

そういえばこのところ、ラーメンズ「TEXT」を見れば見るほど、宮沢賢治への懐かしさがこみ上げてきて急に読みたくなっていた。ラーメンズのどの公演作品もそれぞれ大好きだけれど、やはり私には、時代の新しいものになればなるほど感銘が深い。そういう意味でも前回公演の「TEXT」はじつに身の毛がよだつほどの作品で、五感全て、そして何かそれ以外のプラスαの感覚をも総撫でされるような、とんでもない作品だと思っている。そして、その作品のそこかしこ、かなり重要な部分に陣取っているのが宮沢賢治なのである。
子どものころ一通り読んではいるのだが、その「どこかよくわからない」感じもあってか、あの頃はそれほど興味も深くは湧かず、その後読み返すことはなかった。それどころか、大人になってからはどちらかというと敬遠していたかもしれない。
宮沢賢治=センチメンタル、のような、間違ったイメージがあったのも事実で、それが敬遠していた原因かもしれない。今、風の通る部屋のソファにゆっくりと腰掛けて、次から次へと賢治の童話や詩をあらためて読み続けて行くとき、その味わい深い、素敵な色が見えて来る。そして、大好きな「小岩井農場」のあの空気や色や匂いが、ありありと蘇ってくるのだ。
こんなに暑い夜にでも、ベランダに出て、賢治のつくった「星めぐりのうた」を口ずさめば、ちょびっと涼しい風が吹きそうな気もしてくる。

家での読書もいいけれど、近所のタ○ーズにいき、ちょっと素敵なソファに陣取って美味しい珈琲を飲みながら読むのも楽しい。
駅前にはもう、毎年恒例の阿波踊りの提灯が組まれていた。
ああ、もう一年経ったのかあ・・・
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by saskia1217 | 2007-07-27 19:20 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)