見る阿呆
2006年 08月 26日
「踊る阿呆に見る阿呆」
・・・というのは、ご存知高知の「よさこい」のセリフだが、こちらは「よさこい」ではなく徳島名物「阿波踊り」の東京版。まさに「見る阿呆」と化した私のレポをどうぞ。
高円寺や南越谷などのものが有名だが、私の住む街でも今年34年目を迎えた大パレードが、昨日開催された。
ここに住み始めたばかりの頃は、毎年かなりワクワクどきどきしていたのだが、さすがに今年あたりになると「あ〜、何かお囃子聞こえてるな〜」という感じになってくる。
駅前や駅のホームにはほぼ1ヶ月前からたくさんの提灯が灯され、2週間前くらいになると、近所のあちこちから、毎晩お囃子の練習の音が聞こえてきて、街の雰囲気は十分盛り上がっているのだが。
・・・とはいっても、やはり当日五臓六腑に響いて来る太鼓や鐘が聞こえてくれば、家でテレビを見ているというわけにもいかない。どうしてもサンダルをひっかけて、通りまでちょいと出たくなる。
前日には地元のホールで前夜祭があり、当日は夕方から約4時間、駅前から伸びる大通りが完全に通行止めになり、いくつもの連(グループ)が端から次々と出発する。お陰で都バスも迂回、近くを走る都電も徐行、交通整理やごったがえす見物客の整理で近くの警察署からはおまわりさん総動員だ。暑い中ホントにお疲れさま、という感じである。
今年参加した連は14、踊り手は約1000人、見物客は万を越す。わざわざ電車に乗って観に来る人もいるみたいだ。連は地元の商店街を始め、区役所、電力会社の地元支社、子どもたちの連、それに、素晴らしい足運びと優雅さ、名人芸でひときわ目立つ本場徳島からの連など。
詳しいことは知らないのだが、お囃子に使う楽器や音楽、基本のステップそのものは、もちろんどの連も同じなんだろう。けれどいろんな連の踊りをずっと見ていると、着物のデザインや衣装、踊りの見せ方などがそれぞれ違うことがわかってくる。
出発点で前の連が進むのを待っている間、それに「主賓席」の前(地元ケーブルテレビがそこでライブ中継をしている)、それにどん詰まりの場所などでは、彼らはそこにとどまって少し複雑な名人芸を披露する。いわば、ソロ、デュエット、男女あるいは数人ずつのグループに分かれての掛け合いなど、その足どりや手の動きは見とれてしまうくらい見事だ。
駅前の出発点で「名人芸」を披露するそれぞれの連↓
じつに色っぽい。着物の色も素敵。
私が見に行ったのは、すでに盛り上がりまくった終盤の頃。
毎年がんばっている区役所の連↓
隣町から参加の連がやってくる。後方はJRの駅。ホームからも会社帰りの人たちが、電車を見送って(笑)眼下の祭に見とれている。↓
阿波踊りの典型的女踊り。動きは少ないがしっとりと優雅。つま先立って踊るのが特徴。↓
踊りを見るのも素敵だが、生で見る醍醐味はなによりもその「お囃子」。そのためには、いかに近所であってもどうしてもそこまで行かなくてはならない(笑)。
目の前で繰り広げられる「日本」に、分速2mの雑踏とジトジトの蒸し暑さも、珍しく苦にならない。そんなふうにして、年に一度の響宴は今年もあっという間に後ろに過ぎ去っていった。
そういえば、去年もこのお祭りの話を拝見しました。もう1年になるのですね。
でも、あの太鼓で、悪いものが払われていくようで、好きです。
そういえばそうですね〜、もう1年経ちましたか・・・
ともりゃん様
ちなみに、ご近所池袋の「よさこい」も結構にぎやかです。
でも窓の外で阿波踊り、でレッスンって、不可能な気がします。ほんとはそんな時は先生も生徒も、みんなで見に行っちゃったほうがずっと有意義ですよね〜。さすがに音楽教室だと無理ですかね〜。
「よさこい」は、池袋でも、やっているんですね。ちなみに私の携帯メール着信は、よさこい節です。。。