コラボレーション

夏の様に暑かった昨日、午前中と夕方の用事の間を縫って、とあるシンポジウムに出かけた。「芸術の変貌/芸術学の展開」と題されたそのシンポジウムは、「芸術学関連学会連合」というスゴイ名前の団体の創立第1回の記念として開かれたものだった。

参加学会は現在のところ16団体、意匠、映像、浮世絵、演劇、音楽、舞踊、美学、服飾、など日本全国の芸術関連の学会が集まっている。
ずらっと並んだそれらの団体名を見ているだけで、かなり凄い印象である。
昨日のシンポジウムでは、美学会、美術史学会、意匠学会、日本音楽学会(私は「学者」ではないのですが、一応ここに所属しています・・・笑)、そして舞踊学会から5人の学者の方々が出られてそれぞれ短い講演を担当し、その後フロアと共に話し合うという形式。

現在諸事情によって(笑)まさに私にとってはタイムリーかつ非常に興味深いイベントだったので、時間的にその一部しか出席できないと知りつつも出かけてみた。
聞けばこれらの学会が一緒に何かをする、というのは今に始まったことではないらしい。でもそんなことが行われていたなんて全く知らなかった。うかつだった。
一般にも解放されていたせいか、かなり多くの聴衆が集まって熱心に耳を傾けていた。

考えてみれば、上に挙げたような所謂「芸術」に分類される各分野は、それぞれ個々に成り立ってはいるけれど、それよりはるかに「相互に関連していること」「同時に用いられること」のほうが多いように思う。当たり前なのだが。
にもかかわらず、何か1つの「芸術作品」の中で、そのそれぞれがバランスよく、クオリティーも高く、かつそれぞれの素晴らしいところが思う存分発揮されている、というケースはそう多くないように思う。

それぞれの先生方の講演を伺ってとても面白かったのだが、お一人お一人のこのシンポジウムにおけるスタンスが色々だったのがまた興味深かった。
私自身、所属する「音楽学会」の例会などに出席していても、専門家つまり学者でないということも手伝って、また重ね重ねの勉強不足もあり、やはり理解できない難しい場面にも多く遭遇するのだから、それが全く違う分野のお話となれば、外国語のように難解なのは目にみえている。
このような機会に、その方のご専門の分野について紹介、また説明して下さることもとても面白かったのだが、やはり何気なく出て来る専門用語や言い回し、業界の話などには、私には付いて行けないことが随分あったのが残念だった。(くどいようですが、これはひとえに私の知識の無さが原因なので、仕方ないのですが)
ただ中には、そのような想定をされたのか、非常にわかりやすい、未知の分野でありながらある程度想像できるというような、面白いお話をして下さった方もあった。
でもまあ、きっとこういうふうにとにかく「一同に会して何かする」ということだけでも、何かの始まりになるのだし、十分意義があることですよね。

一番聞きたかった「音楽学会」と「舞踊学会」の先生のお話は、会の進行が遅れたことと、私自身の時間にリミットのせいで、泣く泣く諦めて退室。
きっとあの後のディスカッションはもっと面白かったのだろうな〜と思う。

簡単に「コラボレーション」といっても、専門家になればなるほど、やはりどこか井の中の蛙になってしまって(でもそれもある意味「専門家」には必要なことなのだけれど)他のものと相見えること、「一緒に何かすること、しようとすること」が実は難しいのかもしれない。
私たち実際に音を出す側も同じだろう。ただ一緒にやればいい、というものでもない。
最近「コラボレーション」と銘打ったものは多くなってきたが、そう簡単に出来るものではないなというシビアさと、でもだからこそ、よ〜く考えぬいたらそれこそ「世界にひとつ」のものが創りだせるのかもしれない、という希望。

また悩みの種が増えたな〜・・・
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by saskia1217 | 2006-06-19 03:28 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)