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美しいドラマ

数ヶ月前に友人と、映画「プライドと偏見」を見に行った話を書いたけれど、同じ原作をBBCがテレビドラマ化したもののDVD高慢と偏見を、ずうっとその友人からお借りしたままだった。
昨日とうとう見ました。

このDVDは全部で5時間かかるのだが、小説でもドラマでも映画でも、長編は好きである。
(マラソンも長距離のほうが好きだが、何故かオペラの長いのは嫌いだ。だからヴァーグナーは「ローエングリン」と「タンホイザー」以外は聴かない・・・笑)

この話、読んだり見たりすると、なんだか不思議といい気持ちになる。なにかこう、穏やかな、そして真実に触れたような非常に心地よい気分。ジェーン・オースティンの作品はどれもそういう良さがあるけれど、私はこの女主人公エリザベスが特に好きだ。

それからコスチュームドラマを見る時の楽しみの数々。衣装、家具、屋敷、持ち道具、馬車、そして食事。今日はこのドラマのせいで、どうしても「ナイフとフォークを使ってじゃがいもを食べる」ことをしたくなり、夕食に新ジャガを茹でて食べた始末(笑)。

それからこの話に不可欠な、広大な自然。
映画のほうのロケーションや映像も息を呑むほど美しかったが、テレビ版も負けてはいない。まさに私の理想の暮らし、に近いんですよね〜、オースティン作品の舞台になった自然。
( ・・・って、19世紀のブリテンだってば)

キャスティング。
映画のエリザベス(キーラ・ナイトレイ)は若くて美しかったけど、「美しすぎ」る感もあった。現代的な感じが強い顔立ちだったしね。こちらのエリザベス(ジェニファー・エイル)は目が素敵。「非の打ちどころのない美人」ではなく、どことなく「普通」な感じがありながら、知的でユーモアがあり、強情ではあるけれどとこか一本通っていて、かつ魅力的である。

そしてもちろん、ダーシー役のコリン・ファース。もちろんイギリスを代表する俳優だが、私にとっては「いつも見るヒュー・グラント出演作品で、何度か共演してたような・・」くらいの認識だった(スミマセン。でもずっと好きだったけどね)。
このDVDには彼のインタビューもおまけについていて満喫したが、彼本人の話し方に触れても、ダーシーとの間にそれほどの違和感を感じない。誠実、真面目、思慮深い・・・そんな印象を受ける。・・・これはきっと、いつもあのトンデモなく不真面目(風)な、どこかはぐらかされているようなヒューのインタビューばかり見ているせいだろうか(笑)???

もう1つ、音楽は映画版もテレビ版もピアノがフルに使われている。殆どずっとピアノが鳴っている感じだ。映画ではジャン・イヴ・ティボーデが弾くモダンピアノ、これも素敵だったが、テレビ版ではあのメルヴィン・タンがフォルテピアノを弾いている。ついでながら舞踏会シーンで出てくる楽士達の楽器はしっかり時代考証されているし、もちろんその音楽やカントリーダンスも見事にドンピシャあの時代である。ピアノや歌をたしなむのが上流階級の女性の常識だった当時、身分がそれほど高くないエリザベスの家では庶民的なスクエアピアノ、一方ダーシーが妹にプレゼントしたというピアノは実に立派なグランドピアノである。
しかしあの「カントリーダンス」、パートナーとあれだけおしゃべりを挟みながら、よく他の人とぶつかったり、ステップが乱れたりしないものだと感心。以前ドイツでの学生時代に習っていた古典舞踊では、ルネサンスから19世紀のものまでを踊らされた。カントリーダンスも少しやったことがあるが、どうやら私には、楽譜より文章より、なによりも覚えが悪いのがダンスのステップらしい。そんな苦い思い出も蘇った(笑)。

火曜夜のNHK「サラリーマン体操」、水曜深夜ラジオ「TOKYO FM WANTED」、そして明日の「勝利への脱出」埼玉公演、とコンドルズテンションでくたくた気味の私。
ここで少し落ち着きを取り戻しました(笑)。
穏やかな気持ちになって・・・
おやすみなさい・・・・ZZZZZ
by saskia1217 | 2006-05-13 01:25 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217