半袖に氷
2006年 05月 02日
普段、連日鬼の様に働いている人たちが、少し晴れ晴れとして、でもすぐまた戻ってくる日常との短い「隙間」に少し陰りを覚えながらも、でもこの貴重な日々をどう過ごそうかと少しウキウキしているような、そんな今日。
暑かった!
東京はほぼ30℃。5月にこのくらい暑くなるのは、さして珍しいことではないらしいが、今年は4月が異常に寒かったので、春を飛び越して初夏になった気分である。
昨日で本番の区切りが少しつき、ホッとしたところで、あまりの天気の良さも手伝って、半袖Tシャツにジーンズ、リュックを背負って近所に買い物に出かける。
サラリーマンは皆シャツ姿になって袖をまくって歩いているし、散歩のワンちゃんも少し辛そうだ。数日前まで「美味しそうだな」と横目で眺めていた駅前のラーメンやのカウンターには、いかにも暑そうな湯気がたちこめていて、さすがに「今日は結構です」という感じだ。
結構著名ボクサーの姿を見かける某ボクシングジムは、通りに面したガラス戸を全部開け放して、道路に突っ立って熱心に眺めるギャラリーも、今日はいつもより多い。
そのジムのすぐそばに、昔ながらの「氷屋さん」がある。
冬の間は練炭を売ったりしているようだったが、さあ、これからが本番、というところだろうか。
通りかかるとちょうど、大きな大きな円形のノコギリ(といっていいのか?)が、巨大な氷の塊を粉砕している最中だった。直径1メートル近くありそうな「ノコギリ」は縦についていて鋭く回転し、おじさんがその前に立って氷を刃に押し付けていくと、大きな氷は細かい氷の粉をまき散らしながら、気持ちよくまっぷたつに切れて行く。
30℃のアスファルトの上で、玉葱だの牛乳だのでふくらんだリュックを背負ったまま、私はそのあまりの爽快さにうっとりと見入ってしまったのだった。
暑さの中、スーツにネクタイで小学校で笛吹いて回ってました。
演奏会の中身考えました。近々連絡します。