もうひとつの大本山 その2

前日に1人で巡ったのは外からだけだったので、境内から建物を眺めるだけ。
中をいろいろ拝見できるのはとても貴重だった。

總持寺といえば、雲水さんたちが毎日作務で雑巾がけをする有名な「百間廊下」。
このピカピカの床を、生で見てみたかったんだよね。
ホントになが〜く、ホントにピッカピカ。
180m(現在は164m)の長さ。
この廊下で境内が東西に分かれているのは、火災による延焼を防ぐためらしい。能登にあった(今の)祖院の大火の教訓だとか。
朝課に向かうときや移動の際、私達もこの廊下を列になって歩いたのだけど、途中通路が交差する場所では廊下が飛び石状に途切れ途切れになっている箇所があって「これ雑巾がけするときどうするんだろう?」と思っていたら、「ベテランの雲水になってくると、ここも飛び跳ねてまっすぐ拭ける」と雲水さん。
すごい。
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仏殿。
手前には与謝野晶子の歌碑がある。
「胸なりてわれ踏みがたし氷より すめる大雄宝殿の床」
「大雄」はお釈迦様のこと、つまりこの仏殿のこと。
一般の人は中に入れないこの仏堂、与謝野晶子はここにどうしても入りたいと熱望し何度も訪ねてきた。
あまりに熱心に頼むので「それではどうぞ」となったら、その荘厳さに入ることが出来なかった、という逸話。
中を除くとひんやりした空気が感じられる。わかる気がする。
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僧堂。
雲水さんたちが寝起き、坐禅をする場所。
ここはもちろん他者は入る事ができない。
外間口までご案内いただいた。
入り口の「王三昧」の「王」は最も凄いという意味、「三昧」はひとつの物事に集中すること。
坐禅三昧、ということ。
禅寺のなかで、特に専門道場で、私が一番惹かれる場所は僧堂だ。
今年上山する雲水さんは60人ほどとか。
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永平寺同様、禅寺では全てが鳴りものによって進む。
庫院にある雲板は食事の合図、太鼓は掃除の合図、鐘は時間を告げる・・・など。
「鐘鼓楼」は上部に鐘があって鳴らすところ。
そういえば朝課に向かう早朝、ここを通ったとき上からものすごい音が聞こえて来た。
ここの廊下の窓は所謂「刷子」(格子)になっていて、音を良くするために設計されている。
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放光堂。
山内で一番古い建物。
能登から移ったとき、石川素堂禅師が、1からではなく山形のお寺からそのまま寄進を受けて移築されたもの。
「柱が多い(雪に耐える)」「床が高い」「釘を使ってない」などの特徴がある。
中央の入り口上にある金色の光るもの、が命名の由来。
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ところでお寺のなかって基本左側通行なのだけど、それはお坊さんたちがお袈裟を左腕にかけるので、ぶつからないようにということらしい。
で、この總持寺で一番新しい部分の渡り廊下の床が面白くて、こんな模様になってる。
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これ、このギザギザ。
右側を歩くとめちゃくちゃ歩きにくくなってるのだ。
よく考えたなー。

Eテレで作務の場所として出て来たお手洗い(東司)がここ。
烏芻沙摩明王がいらっしゃる。
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待鳳館。
上山する新米雲水さんがまず訪ねて入門を乞うのがここ。
よく見るといろいろな動物が彫ってある。
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太祖堂は千畳敷。
横54m×奥行き47m
広い、広いよ。
8人の祖をお祀りしている。
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紫雲台。
現在の禅師様のお住まい。
雑巾がけのスタート地点だそう。
もちろんここは入れません・・・
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とはいっても、謁見の間「相見の間」は見せていただける。
「どうせ移転するのなら東京に近いところで布教を」という決断をされた石川禅師様をはじめとする、何人かの禅師様の肖像や写真。立派な座布団。鹿鳴館のような照明。美しい欄間・・・
ふすま絵は狩野派。
「紫雲台」の額文字は東郷平八郎の筆になる。
そしてもちろん、スピーカーはボウズ(笑)
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永平寺と總持寺。
やっぱり行ってみないとわからないことがいっぱいある。
感じたのは、ニュアンスの差さえあれ、それぞれがそれぞれの道場、お寺、禅師様に愛と誇りを持っているということ。
この日拝観のガイドをしてくださった雲水さんからもそれを感じ、その真摯な姿がとても素晴らしかった。
「打ち解ける」ことに慎重で廊下での私語などもなく、少なくとも私達の目につくところでは絶対に崩れない永平寺の雲水さんたち。
石川禅師の意を受けて「布教」という色の濃い總持寺の親しみやすさ。
よくわからないけれど、バランスがいいのだなあと思った。
小食の写真パネルの前で「この胡麻塩の部分が私達の毎朝の一番の楽しみなのです。毎日変わるので・・・白ごまになったり、ゆかりになったり」と本当に嬉しそうに話してくださった小柄の雲水さんの、透き通るようにまっすぐな心が伝わってくるようだった。

最後、向かいの小高い丘にある三宝殿、大梵鐘、穴熊稲荷を拝見して帰途についた。
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そうそう!
總持寺監修で人気の「我逢麺」。
動物性のものを一切使っていないカップ麺。
出汁も昆布。
具は山菜や根菜。
美味しかった!
お蕎麦しかなかったけど、以前はうどんもあったんだよねえ。
また出してくださらないかな〜












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by saskia1217 | 2017-04-13 00:51 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217