先輩

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日曜日、お当番で教会の礼拝奏楽。
そしてその午後は同じ礼拝堂の同じオルガンで、チャーチコンサートを聴く。
演奏者は今井奈緒子さん。
私の一番好きな、一番尊敬するオルガニストのお一人。
師匠ツェラー先生に次いで、いや同じくらい尊敬している。

大学の先輩だけれど、在学期間はズレていて、でもあの偉大なるカンタータクラブの上下の繋がりや、鍵盤奏者の繋がりや、あ、そうそう一時私がオルガン科の助手をやってた時期に講師でいらしたり・・・
もっと遡れば、93年あたりの「日本バッハアカデミー」というカンタータマニアには生涯忘れられない大きなWSのときにチラッとお目にかかったりしている。

今井さん、いや、いまこさんのオルガンの何がそんなに好きなのか。
それはね・・・「バランス」。

音楽のバランス。
その時々に弾く楽器のストップを熟知して趣味良くコンビネーションするのはオルガニストに不可欠の、そして当たり前の技術なのだけど、そんな技を持ち合わせない私にとって、そのバランスの絶妙な組み合わせの出来るオルガニストはもう・・・ため息もの。

様式のバランス。
どんな演奏家にも作品や作曲家の好き嫌いや、得意不得意はある。
でもプログラミングにもバランスの良さは求められる。
いまこさんは・・・何を弾いても、違和感がない。
(たぶん・・ドイツものは特に素晴らしい、というイメージはあるけど)
この日のプログラム、楽器のタイプや会堂の響きなどおそらくかなりの制約があったにもかかわらず、幅広い時代からのチョイスは素晴らしく、その与えられた環境ですべての曲を生かしきっておられたのがとてもいまこさんらしかった。
私も大好きなのだが、例えばスヴェーリングの「詩編36」など(なんとこの日の午前中の礼拝でこれと同じ讃美歌を歌い、加えて私のつたない後奏もそれをモチーフにしたものだった!)、譜面を見ると、派手な和音らしきものもなく、全音符と四分音符と八分音符が、しかも2声で並んでるだけじゃん・・・みたいな様子なのだけど、それに命が吹き込まれる術、は曲への愛情も必要だし、熟考も必要。
こういう曲をコンサートでこういうふうに素敵に弾けるってスゴいのだ。
プログラム最後に弾かれた、ギルマンの「ヘンデルのテーマによるマーチ」なんて、あのアナログの楽器をフルに働かせて、まるでディズニーランドみたいな楽しい世界を聴かせてくださり、普段礼拝であのオルガンからあんな音を聴いたことのない会員の皆さんは口々に「あんな音も出るなんて〜〜!」と大感激(笑)。

そしてこの日は、それに加えて
トークと演奏のバランス。
コンサートのMCでとかく喋り過ぎる私には(苦笑)、ゆっくりと落ち着いたスピードで分かり易い解説をされ、そのままスッと自然に演奏に入るタイミングは、ほんとに見事だなあと勉強になりました。

そして。
お人柄のバランス。
久しぶりにお目にかかってお話して、そして面会に来られたたくさんのお客様との触れ合いを拝見して、誰と接するときにも丁寧であたたかい空気と言葉で交わっておられたのが・・・素敵だった。
魅力的な演奏と、魅力的な佇まい。

ということで。
う〜ん、やっぱりたまには、ひとの演奏も聴きましょう・・・
(反省)
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by saskia1217 | 2015-11-11 00:46 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217