曇りなく真っ直ぐに〜エレカシ・ニューシングル「愛すべき今日」リリース〜

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2年待ったシングルリリース。
エレファントカシマシ「愛すべき今日」、そして今年の「新春武道館」コンサートのディスク。
ネット注文したら1日遅れで届いた。
2年前の私なら、きっと胃が痛くなって、そこらじゅうに当たり散らしたりしてただろうな(笑)。
そんなに慌てなくても、エレカシの音楽はいつでもそこにある、だから大丈夫。

初回限定版の分厚いCDのパッケージのセロファンを解いてゆく。
モノクロにブルーが足された清々しく、潔く、男らしく、そして繊細な印象のジャケット。
ブックレットを見ながらちょっと驚いた。
開けて一番最初に鮮烈に目に入って来るタイトル面。
そこに「愛すべき今日」と白く抜かれた文字のバック一面に描かれた美しいブルーの画は、宮本さん自身が描いた「空」だったのだ。

さあ、音と言葉のシャワーを存分に浴びよう!
こんなに嬉しい一瞬があるだろうか!

視覚から受けた印象そのままに、なんて爽やかな音楽たちなんだろう!
発売前からメディアで既に耳にしていたタイトル曲「愛すべき今日」。
また言う人がきっといるんだろうなあ、「軟弱」とか「売れようとして使う、ありきたりな言葉」とか・・・
でもね、一度でもこの曲を聴くと、いつものようにその歌詞のひとつひとつの言葉と同じように、このタイトルも、今、まさにこの現在を生きてる、生きることが出来ている宮本さんの、素直な心のままなのだってことがわかるんだよ。
なんてまっすぐで、嘘のない言葉とメロディーライン。
さだまさしと宮本浩次しか歌えないようなレンジ(笑)をこの曲ではふんだんに使ってるけど、その超高音の、なんて突き抜けた青空のような清々しさ。
(宮本さん、タバコやめて本当によかった!)
ハーモニーの選択も、その道のりも、耳にする全ての人が思ったとおりに進んでくれるような心地よさ。
心地よい、ってことは全然軽薄でもマンネリでも迎合でもなく、じつは音楽には一番大切なことだと思う、最近特に。
それを、ユニヴァーサルに移籍してからのエレカシが教えてくれたような気がする。

たしかに声、変わったなあ・・ライブで思ってたけど、この曲の冒頭、音源できくと、ここ数年ライブで聴いてたのとはまったく別人みたいだ。声質が柔らかくなってる。
宮本さんひとりの声で重なるコーラスも相変わらず素晴らしい。
耳で聴いてて「戦いの神よ」という字を勝手に思い浮かべて、ちょうどマルスのようなイメージでいたのだけど、それは「闘いの神」だった。うん、「戦い」は他人と、そして「闘い」は自分と、という感じがする。
そしてやっぱり、Cメロが好きだなあ。(よく思うことが多い・・・「新しい季節へ・・」みたいに)
ワンコーラスだけ聴いて「大地のシンフォニー」とテイストが似てるかなあと思ってたけど、「歩んでいく」イメージが、ドラムの持つマーチのエッセンスと融合して力強いアンダンテとなってるところがちょっぴり通ずる。
そんなとこも、好きなところのひとつ。

トラック2は「TEKUMAKUMAYAKON」
いやぁ〜〜〜、これは!!
もしかしたら、今回これが一番好き?!・・・と言ってもいいくらい、とにかく吃驚したー!
イントロなしで飛び込んでくるキーボード上の強いコーラスでまず度肝を抜かれ、続くイントロ風なインストに軽快なリズムが横入りしてくる。
そして、ミヤジの饒舌な歌詞と明瞭なメッセージ。
今までのエレカシのどこにも無かったモノ。
まさに「魔法」みたいなんだけど。
なんかね・・・
若いんだ、若い!! サウンドが。
でありながら、まるでジュリーが歌謡番組でキラキラした衣装着て、フリ付きで歌ってるのがピッタリするような。
そういうカッコよさ。キャッチー。
渋谷とかで鳴ってても違和感ないの。
なんか途中で宮本さんがちょいと声裏返してるところが一ヶ所だけあって、それがなんともトリッキー、魅力的、ちょっと昭和!
面白いなあ、歌詞はガストロンジャーみたいなこととそんなに変わってないのに、音楽が違うだけでこんなにイメージ違う。
アレンジャーの村山☆潤さんは、今回エレカシと初めて一緒に仕事をした若いミュージシャンだという話をきいていて、ご本人もSNSでご報告されてたり、宮本さんもインタビューでとても喜んで満足されてたし。
今までエレカシと一緒に音楽作って来たプロデューサー、アレンジャーは皆素晴らしくて私は全部大好きなのだけど、こうやってキャリアの長いアーティストが常に新しいものを求めて、若い人と組んだり、違う角度でアプローチしたりするのって素晴らしいと思う。
この曲のPVもすっごくカッコよくて好きだ。
鏡?って思わせる映像・・・そうか、テクマクマヤコン・・・
私も持ってたんですのよ、アッコちゃんの鏡のコンパクト(笑)。
打ち込みのかっこいいこの感じを、ライブではどうやるのかなーってことも、すごく楽しみな曲!

トラック3「めんどくせい」
ほ〜、やっと歌詞とメロディーラインをつかめた!(笑)
以前からライブで聴かせてもらってた曲なんだけど、ライブだともう、ね、全然別モノだから(苦笑)。
(ちょうど「悪魔メフィスト」状態です)
ディレクターは熊谷さん。
これも文句無くカッコいい曲なんだけど、音源には珍しく最初からaccelを明白に使って、聴いてる人の血圧もグイグイあげてく。
宮本さんの十八番ともいえる、マイナーとメジャーのめまぐるしい入れ替わりと混在。
「神よ、魔王よ」は、1曲目の「闘いの神」とリンクする。
いつもの宮本節の「何てこった」も、ここでは昭和の文豪チックではなくてスタイリッシュ。

正座して何十回か聴いたあとで、ため息。
新譜が出るたびに、新曲を聴くたびに、生き返るような実感。
自分に向かって真っ直ぐに鋭い何かが突き刺さる。
新しい空が開ける。
忘れていた色が目の前に開ける。
身体の後ろから、強い拳で前に押しやられる。
一瞬で生き返る。
曲がり角を曲がった感じがする。
何度経験しても、そのたびにエレカシは、新しい世界を見せてくれる、新しい場所に連れて行ってくれる。

現在製作中だという11月発売のアルバムが、ものすごく楽しみ。
そう、そして今度の日曜は日比谷野音。
この3曲がどう化けるのか、しかと耳に焼き付けてこよう。
彼らの姿は見えないけれど。
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by saskia1217 | 2015-09-24 23:44 | エレファントカシマシ | Comments(0)