八雲たなびく〜その参〜

大社のなかの宝物館を観てから、お隣の島根県立古代出雲歴史博物館まで歩いてゆく。
引き返した参道の途中から左へ曲がって数分で到着。
激混みだったらどうしようと思ったのも杞憂、ここは大社に増してガラガラ・・・。
せっかくなので常設展と企画展のダブルチケットを購入。
現在の企画展は「入り海の記憶」という、宍道湖に代表される全国の「潟湖」にまつわる歴史、海外との交流、信仰などについての展示。

2007年開館のこの博物館の目玉は、やはり荒神谷遺跡出土の銅剣銅矛、加茂岩倉遺跡出土の銅鐸、それから2000年に大社から出土した巨大な宇豆柱。
じつはこの三つ、全てが昨年、東京での「大神社展」に出品されて観てはいたのだけど(よく運んだなー!)、やっぱり現地で再会したかったのよね。
国宝、しかもオリジナルが展示されているって、ちょっとゾクゾク。

しかもこの博物館、フラッシュ無しで撮影OK。
大社関係のみならず、この地方の古代から近代までの歴史、民族史、自然史・・・などが網羅されていて、例えば「触ってみよう」「試してみよう」と、展示物に触れたり(古代遺跡から出土した縄文杉の輪切り、実際の重さの刀など)、実際に動かしたりできるコーナーも多いから、子供でも楽しめる。
(子供じゃないのに楽しんでしまった・・・)

さっき本殿前で見てきたばかりの赤いしるしの所から出土した宇豆柱は鎌倉時代のもの。
千家国造家に伝わる資料と一致したスゴイ証拠品。
これで昔の大社本殿のスケールが証明されたわけだからね、ゾクゾクだね。
詳細はまだ不明なので、いろんな建築家が再現した模型がいっぱい。
どの点を優先するかで、いろいろ変わってくる。
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個人的にはやっぱり高いのが好き(笑)。
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昇ってみたいわー。
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民間に伝承したり、またおそらく神事に用いられたであろう楽器の数々。
土笛、二弦の琴・・・
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大社に奉納された地元特産の海苔。
海苔は今でも神饌として使うものね。
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そして・・・
ジャーン!
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東京のときとほぼ同じ展示の仕方。
今回は時間がなくて、荒神谷や加茂岩倉などの遺跡には行けなかったのだけど(近くを通ったのに、あ〜!みたいな)次回はゼッタイ訪ねよう。
古代における青銅器の分布図って面白く、時代や場所によって特徴があって、それによっていろんな謎が解けたり、定説がひっくり返ったりするらしい。
しかしこの大量出土はホント圧巻だなー。
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動物や幾何学模様が描かれたもの。
銅鐸って、私が子供の頃は「用途は不明」って習ったけど、ここでは「中に小さな木片を吊るし、鳴らすもの」という楽器としての機能が解説されていて、実際にサンプルを鳴らすことができた。
かすかな、でもやわらかくて素朴な音。
中に「叩かれたことによってすり減った跡」がある。
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時代が進むにつれ、いろんなことが明らかになってくる。
とおく昔の人の暮らし。日常、楽しみ、悲しみ、戦い・・・その人生。
自分の血のなかに、その人たちの何かが残っている、とおもうとスゴイ。
綿々と続く命を想う。

全国に5つだけ残る風土記のなかでも最も良好な状態で残存している出雲風土記。
その世界を紹介する部屋も面白かった。
神話を解説するアニメや映像、市場を再現する音や、農民や豪族のフィギュア、実際に使われていた一畑電車の車両や木製の改札なんかもあって、いちいちひっかかってしまう。
漁業の歴史、小泉八雲、相撲、石見銀山、たたら・・・

そう、たたら製鉄についての部屋に、こんなものがあって・・・
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明治時代に価谷たたらで操業されてた、炉に空気を送り込む「天秤ふいご」。
・・の、忠実な復元。
「挑戦してみよう!」と書いてあったので、挑戦した(笑)。
展示室には係員のお姉さんと一組のご夫婦らしきお客さんが、しずかに製鉄の話をしているだけ。
よーし、今だ(笑)。
靴を脱いで階段を昇り、左右のペダル部分に足を片方ずつ乗せて、上からぶる下がっている縄を両手で掴んだ姿勢を足を交互に踏み込む。
思ったより重くなく、3〜4回踏むのはさして苦労はないが、これを継続的に踏むのはおそらくかなり辛い。ここでは火があがるかわりに、送った風の分だけ赤色のティッシュが透明の筒の中を高くのぼる仕組み。
昇ると結講高い位置だし、部屋にいる人に向かってお尻を向けて作業(!)することになる(笑)。
あんまり人が居なくてよかった・・・(苦笑)。

すっかり見終わって、宿へ帰ることに。
再び、バス停のある大社前に戻ると、さすが夕刻。鳥居の前には誰もいない。
バスが来るまで30分もあったので、鳥居ど真ん前に店を構える和風建築のスタバで珍しく抹茶味の飲み物なんて買っちゃって。
下り坂になっている一の鳥居のほうを見渡したり、しずーかな門前を楽しむ。
夕食には、蜆の酒蒸し、海苔のサラダ、ヒラマサのお刺身、のどぐろの煮付け、焼き牡蠣など、ベタな味を堪能。
こっちの蜆って、小さいものでもちゃあんと身が食べられることに感動。
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大満足の初日でした。
さてと。
明日も早起きだぞー!
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by saskia1217 | 2015-05-05 20:50 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)