春が来る〜コンドルズ2015「沈黙の春」-6.66〜

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2004年春にコンドルズが上演した「沈黙の春」。
その頃私はまだコンドルズなんて知らなかった。
2007年の公演「沈黙の夏」、その時はもう夢中で観た。
そしてその大人っぽい世界に、大好きな大好きなコンドルズの意外な一面を見た気がした。
背筋がゾクゾクしてめちゃくちゃ感動したのを覚えている。

今日、そのコンドルズの「沈黙の春」を観てきた。
池袋の東京芸劇・シアターイースト。
小さくて落ち着いた、ステージの高さが可動式な、そしてブラックボックスという素晴らしい劇場。
ここは改修以来はじめて来た。

観終わって、コンパクトでスッキリした印象。
感動、はしなかった、正直なところ。
「感動」とはちょっと違う、不思議な心地よさ。
こちらのテンションも、もう高揚しまくって劇場に向かうことはなくなっていることもあって、いい意味でクールに観られるということもあるのかな。
もちろん、楽しかったし、面白かったし!
でも爆笑はしない。今日のお客さんも爆笑はなかった。ずっと、くすくす笑いが続いていた。
そういう作品だったんだなあ、と。

観終わったときに、すでにもう、何が起こっていたかなんて全て忘れちゃってた。
何一つ、覚えていない。
帰宅して、ぼーっとしていたら、いろんなシーンがばらばらに蘇ってきてはいるけど。

副題の「6.66」の意味は最後までわからなかったダメ観客ですが。
ネタバレするので詳細はかけませんが、ラストあたりの一連のシーンで、ちょっとラーメンズの「CHERRY BLOSSAM FRONT345」を彷彿とさせたり。
「こんどうさ〜ん」

初めてコンドルズを観る友人ご夫妻とご一緒したのだけど、ほんとはもっとダンスがあるのよ〜、ほんとはもっとコントとかでめっちゃ喋るのよ〜、ほんとはもっと・・・なんて思いつつも、まあ、こんな初体験もあっていいのかなあ、と。
「コンドルズ」を観るのは久しぶりだったので、個人的にはもっとダンスが観たかった気もしたけど、これはまあ、そういう作品だから仕方ない。

感動、じゃなかっったらなんだったんだろうね。
それとは全然ちがう面白さ。
終演間際になって、この一連の動きと音(あれば、だけど)が、90分かけて言いたかったこと、がわかったような気がした。

7年前に見た「沈黙の夏」、それは13年前の「沈黙の春」のリアレンジだったものだけど、それはそれまでに知っていたコンドルズのイメージをひっくり返すような驚愕があったけれど、その再演であった今年の「沈黙の春」は、「夏」で受けたイメージよりももっと、子供というか、天真爛漫というか・・・
「夏」ではその「沈黙」の持つシリアスさが、ある種の恐怖をもたらすほどであったけど、今年の「春」はちょっぴり存在するシリアスさはそこまで「恐怖」ではなく、ちょっとした「警告」のような、ほんのちょっとだけ、チクっとする痛さだけだ。

淡々と演り、淡々と観てゆくなかでの、ずっと満たされているやさしさ。
やさしいんだ、とにかく、すべてが。
気がついたら、ずっと側にいてくれた友達に気づいた、みたいな感じかな。

そうか、春ってこうやってやってくるんだっけ。
コンドルズは夏に元気、っていうイメージだけど、
コンドルズはちゃあんと、春も持って来てくれる。
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Commented at 2015-03-08 11:15 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by saskia1217 at 2015-03-08 13:53
Aさま
コメントありがとうございました。
そうですね、このコンセプトだとやはり波動は落ち着いたものになるんだと思います。
副題の意味は、その説を耳にしましたが、私には時期的に少し前の話題だったので全く思い当たりませんでした(苦笑)。
そんな目の付け所も、ある意味男性らしい視点だなあと思ったり。
いろんなタイプの作品をみせてくれるところが、みせられることが、創ることができる、それが本物なのだなあと思いました。
いつもの持ち味、を失うことなく、多様なものを提供できる。アーティストが長く活動してゆく上で、それが一番必要で、それができる人、人たちはやはりそんなに多くないと思います。
by saskia1217 | 2015-03-08 01:29 | コンドルズ | Comments(2)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217