食わず嫌い

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・・・というよりも。
好きなものとそれにまつわるものを、ひとかけらも逃さないように懸命になっちゃって、他のことが後回しになってしまうんだね、わたしは。
どっちかといえば、ホントは何でもウエルカム、なんですけどね。

ボストン美術館の「北斎展」。
チラシは見てて、でも「ふーん、そうかあ」・・・で、もう今月9日までだから、これもこのまま「終わっちゃったかー」になるところだったのが、お友達が「すごくよかったよー」と言ってくれたので、しかも今日奇跡的に時間がとれたので、寄ってきたよ、上野の森美術館。

すっごく混んでて入り口に列。入場制限で20分待ち。
浮世絵はどれもそんなに大きくなく、しかも照明暗めなので、かなり近寄って見たくなるのは仕方ない。
そこに、帽子におっきなリュック、なんて人たちがわんさか、絵の前を二重三重に覆っていて全く動かない(苦笑)。

(ロッカーに入れんかいっ!観終わった絵の前から一歩離れんかいっ!)
・・・し、しつれいしました(^^;;

特に1階の混みようは異常で、係員が「立ち止まらないで、進みながらご覧下さい!」なんて言い出す始末。
上野動物園の初代パンダかっ!

そんななか、見回して「画」の姿が見えているところから、あっちへこっちへとバラバラに見てゆく。
一応テーマ別、時代別はちょっと心に留めながら。

広重が好きだというばっかりに、その他をあんまり積極的にみてこなかった。
けど、やっぱりすごいよ、北斎、当たり前だけど。
その不思議な生涯が有名だけれど、そんな情報なくったって、作品見てるとなんかゾクゾクする。
たくさんの展示品のなかで、心に響いてしばらく見入ったものがいくつか。

「富嶽三十六景」の「駿州江尻」の風に飛ばされる笠。
おなじく「甲州三嶌越」の、青緑の美しさ。
「諸国瀧廻り」の「木曽路ノ奥阿弥陀ヶ瀧」のウィーン世紀末みたいな曲線と、お弁当を食べる豆粒ほどの人たち。
「百橋一覧」という、一枚の画のなかに100の橋を描き込んだものは、エッシャーみたいだった。
位牌から蛇がヌメヌメと巻き絡み付いている「百物語・しうねん」。
弟子たちに教示するための「人物絵手本」もおもしろい。ダ・ヴィンチを思い出させる。
女性が群がっていた「花の絵コーナー」は正直私にはそれほどグッとこなかったけど、「桔梗にとんぼ」のトンボの羽根の空摺が美しかった。

いちばん惹き付けられたのは
「富嶽百景・本所立川」
天に向かって立てられた、材木の細くて長い束の、しゅっとしたベクトル。
実物はたぶん全然細くないのに、絵のサイズからいって「細く」なっている材木。
線、て綺麗だなー。もうそれだけ。
画面左には今度は「横」に積み重ねられた材木の「底」の部分がいーっぱい描かれていて、それがまたすごいんだ。
ハッキリ覚えてないけど、青い色がすごく印象的だった。
そして、たしか左側の材木の山の上から角材を投げ下ろしている人が描かれていたのだけど、その職人の手を離れた角材が、空中にひょいと描いてあるだけなのに、それが止まってなくて「落ちてる」。
ちゃんとスピード持ってる。
廻りに線とか描いてシュー、とかやってないのに、何故だ。

・・・ってことで、気楽にザザッと観るつもりが、版画、サイズ、ということもあって、なーんだか一生懸命みちゃったな。
行ってよかった。
楽しかった。
ほんと、時間があったら、じゃないや、時間作ってどんどん観にいかなきゃなー。
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by saskia1217 | 2014-11-06 21:42 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)