チェンバロの日いろいろ

5月3日〜4日、行楽日和となった連休ど真中に、世田谷の松本記念音楽迎賓館にて開催された「チェンバロの日〜いろいろなチェンバロ〜」。
主催は日本チェンバロ協会。
「チェンバリスト」という正直それほどメジャーな職業でもないから絶対数も少なく、かつ個体個体の個性が豊かすぎる人材ばかりが集まって一緒に何かする、という若干の「だいじょうぶなのか」的なハテナも残しつつ発足したのが2011年10月。
昨年、桜の頃、やはり同じ会場で「チェンバロの日」というイベントが開かれたが、今回はより規模を大きくしての企画。

はなはだ職業意識に欠ける私がぼ〜っと外野から遠目にみていた団体とその活動に、今年はちゃあんと入会もし、しかも運営委員という名のもとちょっぴりお手伝いもしたのは、結構画期的なことだったのかもしれない(笑)。
開催当日2日間は当然、朝早くから夜までたしかに忙しく、担当だったブースではコンサートと楽器紹介&試奏、調律がひっきりなしに行われていたので、他の部屋の楽器はおろか、ずっと居た部屋の楽器さえ殆ど触れなかったのがちょっと残念。
でもって、なんちゃってカメラマンも仰せつかっていたので、一瞬持ち場を離れて各会場を数分ずつ撮影・・結局2日間ずっと立ちっぱなしだった印象。つくづく、ここ数年フェスやライブで8〜9時間立ちっぱなしという荒行をやってのけてきたことも無駄ではなかったと思った次第。
とはいえ、誰かから言われたことをこなすだけの立場だったから、長い準備段階や企画発案やスケジュール作成、キャスティングなどをやってこられた実行委員の会員に比べれば随分楽だったのではないかと思う。彼らの働きなしには今回のイベントの成功はなかっただろう。

そう、イベントは大成功だったと思う(個人的な印象)。
連休中の極上の晴天、しかもアクセスが若干良くない会場・・・とにかく大勢のお客様がご来場くださったのが何より素晴らしいことだった。
会場には文字通りの「老若男女」が詰めかけた。
プロのチェンバリストや音楽家、チェンバロ愛好家、楽器マニア、バロック音楽好き、ピアノのおけいこ中の子供たち・・・
今回のイベントでやはり魅力的だったのは、誰でも展示楽器に触れて、弾けることだったのではないかと思う。加えて、傍らにはその楽器を作った製作家ご本人が、いつでもどんな質問にも答えてくださるという態勢。
「フリーコンサート」では、もっと本格的に「人前で演奏」したいという方たちの舞台をご用意。ご家族やお友達も聴衆として動員、また奏者どおしの楽しい交流もあったかと思う。
そしてもちろん、様々な世代のチェンバリストによる、各楽器の特色を生かしたプログラミングでの演奏会の数々。
楽器のエキスパートによるガイドツァー、そして業界では誰もが存じ上げている製作家の方々による座談会。
いやいや、本当にこれだけの「充実」は望めなかったのではないかなあ・・・と手前味噌。

もちろん色々な改善点はあると思うし、今回やらなかったこと、出来なかったこと、もっと新しい切り口でチェンバロに迫る方法など、また皆で話し合う機会があると思う。
そして、せっかく出来た「日本チェンバロ協会」が今後やっていくべきことも、さらに見えてくるのではと思う。

だめだめチェンバリストの私にとっては、時々こういう環境に自分を置き、たくさんの同業者にお会いして、チェンバロのことだけを考える、そんな、まず自発的にはやらない「いいこと」が出来たことが、たぶんものすごく貴重で、ちょっとは成長できたのかな、という思いがしている。

写真をたくさん撮ったので、会場の様子を思い出に。

ちいさなチェンバリストたち。
子供はひるまずに鍵盤に向かう。躊躇するのは大人だけ。
e0081334_21582565.jpg

e0081334_220775.jpg

どの会場のどの楽器の前も、興味津々なお客さんたちでぎっしり。
説明して下さる製作家の方たちもずっと質問攻め。
e0081334_2213232.jpg

e0081334_2214166.jpg
e0081334_2221052.jpg

解説とデモ演奏タイム。
e0081334_2223821.jpg

e0081334_2234319.jpg

e0081334_224810.jpg

たくさんの楽器の状態をチェックしつつ、こまめに整えてくださった製作家&技術スタッフは常に大忙し。
e0081334_225221.jpg

演奏会も大盛況。椅子が足りずに階上、階下とずいぶん肉体労働しました(笑)。
各演奏者は弾くだけでなく楽器にまつわるトークも。これはお客さんには楽しいはず。
e0081334_2291131.jpg

e0081334_2211383.jpg

e0081334_22105565.jpg

庭でさえずる鳥の声と一緒に静かにリハ。
本当に理想的な会場。本来「音楽をしたくなる」「音楽を聴きたくなる」「音楽があるべき」環境。
e0081334_2293446.jpg

ランドフスカの思い出と、プレイエルチェンバロにまつわる部屋。
彼女の自筆の手紙も。
ゆったりとソファに身体をうずめながら、彼女に思いを馳せるお客さんたち。
プレイエルの前にはこれまた熱気を帯びた愛好家の方々。
e0081334_22132123.jpg

e0081334_22143156.jpg

e0081334_22144431.jpg

e0081334_22145648.jpg

最終日最後の催し物、座談会。
貴重な思い出話、また忌憚の無い発言もきかれ、時間も超過するほど白熱。
e0081334_22162310.jpg


(つづく)
[PR]
by saskia1217 | 2013-05-05 22:17 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31