銀座、夕闇、光たち
2012年 12月 16日
暖かい12月の日曜日。
通りかかった歌舞伎座はかなり出来かかっていた。
大通りに出る前からもう、通りは結構な人で賑わっていた。
こんなお稲荷さんを見つけたり。
朝日稲荷神社。古来からここにあったらしいが、安政の大地震で倒壊してから荒れ果て、再建されたのは大正はじめだとか。
説明板を斜め読みしていたためうっかりそのまま失礼してしまったが、地上にあるのは拝殿で、本殿は屋上にあるんだって!(でも日曜祭日は拝観できないと後で知った)
しかも、地上の拝殿からは上までパイプが設置され、おまけに下にはマイク、上にはスピーカーが設置され、お願いごとがちゃんと届くようになってるそうだ。そういや、ブラタモリの銀座篇でやってた気がする。
今度平日に行ってみよう。
大通りに出たら歩行者天国はかなりの人出。
暮れ始めた薄明かりの下、街路樹や植栽、ビルの壁面やお店に飾られた電飾がまばゆい。
クリスマス前の日曜午後の銀座・・・そりゃそうだ(けど、そんな時に銀座来ることなんてあんまりなかったからなあ)。
そして通行人の10人中9人が、あっちこっちに向けてカメラ、いや多数派はスマホ、タブレットか・・・を向けて写真を撮るのに夢中。
人は何故イルミネーションにこんなに惹かれるんだろう。
それが視界に入るや否や誰もが「うわぁ」と目を見開き、息を呑む。
電気じゃないか、人工の光じゃないか、って思うのに。
ミキモトのツリー、ナマで見たのは初めてかも。半世紀も東京に住んでるというのに(苦笑)。
ブルガリとカルティエの響宴。
その街をじっと見下ろす、爪のような月。
あっという間に空が紺色に変わってゆく頃。
車道には車が戻ってくるが、人の波は戻るどころか次々と地下鉄の出口から流れ出してくる。
その流れに逆らって階段を降り、家路についた。