懐かしすぎる味

e0081334_2163264.jpg

ド〜〜〜ン!!
ユリウス・エヒターの白!

たぶん私が世の中で一番好きなビール。
7年を過ごした、ドイツ、ヴュルツブルクのご当地ビールだ。
「ご当地」といってもドイツにはほぼ「ご当地」しか存在しない。
ビール、ワイン、それからお菓子に至るまで、その土地のものはそこにしかないことが多い。
例えば白いアスパラなどの生鮮食料品やビール、ワインなどは特に、地元で全部消費してしまう。

だから。
当然このビール、日本じゃあまず拝めない。
・・・と思っていたら、DAAD関係の知人に以前からもうずうっと「一緒に行こう」とお誘いいただいていた、赤坂のドイツ料理屋さんにあった。
お店は「Bitte(ビッテ)」、メトロの国会議事堂前駅から1〜2分、または溜池山王からも近い。日枝神社のすぐ裏だ。

その知人がなぜ誘ってくれていたかといえば、ここのオーナーシェフが以前ヴュルツブルクで修行をしていた方だったから。
しかも私も同じ時に住んでいた・・ということで、まあ、覚えていらっしゃらないだろうなと思いつつも、当時日本人の若い学生たちで集まったときの写真を持ってお店を訪ねた。
はからずもあちらも覚えて下さっていて、超ローカルな街の話題、昔話に花が咲いた。
当時、ヴュルツブルクに来ていた若い日本人は、MHS(音大)の学生か、Uni(大学)の学生、あるいはお料理の修行か、のどれかだったと思う。
同じバイエルンでもミュンヘンなんかだと音大だけでも何十人と日本人学生がいたけれど、小さなヴュルツブルクには私が行った時点で音大には7人、大学のほうにはたぶんもっと少なかったと思う。そしてお料理を学ぶ人が1〜2人。
なんだかんだ言っても、この人数だと、専門を越えてどっかで必ず接点ができる。クリスマス、お正月、誰かの誕生日、または何にもなくても誰かのうちで一緒にごはん作って皆で食べる、・・・そんな時には各所に声がかかっていろんな人が集まる。
だから、日本にいただけではゼッタイに出会わないような専門を異にする人と接する機会があったのだ。料理修行中の人にはよく、包丁を磨いてもらったり、レシピを教わったりしたなあ。ただ、大抵の料理修行生はみんな大人で寡黙だったのに比べ、私たち音楽学生はとんでもなく子供でうるさかったと記憶しているが(苦笑)。やっぱり社会人とアマアマ学生とは違うんだよね・・。

ヴュルツブルクには南ドイツのメリットとして(笑)「美味しいドイツ料理のレストラン」がいくつかあった。(いわゆる「ドイツ料理」は概して北より南のほうが美味しいと言われている。学食しかり。しかもミュンヘンなどと違って、小さい街であるヴュルツブルクでは「安くて美味しいもの」が食べられた。)
とはいっても、どこも歴史のある老舗で大抵はホテルを兼業していた。当時有名だったのは「Lebstock」と「Stadtmainz」の2軒。前者は街一番の高級ホテルで、その小さな街に要人や有名人が来るときは必ずといってここに泊まる。後者はもうすこし家庭的な、レストランは完全に家庭料理という雰囲気。
我々学生はやはりそうしょっちゅう外食が出来たわけではないが、試験が終わった時とか、コンクールから帰ってきた時とか、日本から家族や友人が来た時とか・・・時々は美味しいものを食べに、美味しいビールを呑みに皆でレストランに行ったものだった。

ビールはゼッタイ、Hefeweizen !
酵母のビールが一番美味しい。
嬉しくって、とりあえずエヒターを呑んだあと、調子に乗ってまたまた500mlの、今度は「エディンガー」を呑む。結局1リットル(笑)。ま、ドイツ時代の日常の半分だけど。
嬉しすぎて写真がボケボケ。
e0081334_2421130.jpg

美しい前菜の盛り合わせ。
数種類のハム、チーズは今どき日本でも簡単に手に入るようになった。ドイツではいつも、お肉屋さんかスーパーのお肉売り場に行き「いろいろ取り混ぜて(gemischt)200グラムください」という買い方をして楽しんでいた。すると店員さんは大抵「赤いのも混ぜていいですか?」・・・つまり、血液系のも食べられますか、大丈夫ですか?と訊いてくる。あれが嫌いな人も意外と多いのでね。
このプレートの小さなガラスの器に入っていたのは、スイカとトマトと胡瓜のサラダ。さっぱりして美味。
そしてこの、何気ない「ニンジン」がドイツっぽくて嬉しい。酢漬けというかマリネというか、ちょっとだけクタッとするくらいドレッシングくらいの味のついたお酢に漬かってるんだよね。これが美味しいのだ。
e0081334_249181.jpg

そして、毎日お店で手作りするというニュルンベルガー。
言わずと知れたニュルンベルク名物の、小指サイズのソーセージ。これは必ず炭火で焼いて食べる。
美味しかったな〜、ニュルンベルクで食べるのと変わらない味と食感。
これも、興奮しすぎてピンぼけすぎてる。
e0081334_2505790.jpg

この日一緒に食事をした人たち、皆ドイツに居た街が違っていた。ベルリンやハンブルクなど北に居た人たちにとっては、また「懐かしい味」は別にあるのだと思う。北には北の良さはもちろんあるし、北にしか無いものも多い。魚、ウナギ、北独特のビール(酵母系よりピルスナーが多いイメージがあるけど)・・・。
そんなわけでこの日一番テンションがあがっていたのは、完璧南仕込みの私だったろう。

今でも時々、同じ時にヴュルツブルクに住んでいた友人たちと集まることがある。
次回はぜひこのお店に行こう。
おそらく人数分のテンションで、スゴイことになるだろうけど(笑)。

美しい赤坂の空。
赤坂日枝神社の裏手、静謐さに満ちた界隈。
e0081334_2582080.jpg

[PR]
by saskia1217 | 2012-08-31 02:56 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217