ちゃんと生きていた〜エレカシ「MASTERPIECE」ツァー in Zepp東京2日目〜

よかった。
よかったよ。
なんか、なんて言っていいのかわかんないけど、終わった時にホッとしちゃった。
なぁ〜んだ、もう、やめてよね〜・・・という安堵の一息。
エレカシ「MASTERPIECE」ツァー、東京2日目。

コンサートなんて水物だし、その出来だとか善し悪しだとか、そんなの本人だってお客さんだって評論家だってじつは何がホントなんだかよくわからない。「手応え」と「反応」がもう違うしな。
基準なんてないんだから、そんなのどーでもいいんだわ、結局。
でもまぁね、好きなアーティストのコンサートは自分にとっていつだって「いいもの」として体験したいもの、疑心暗鬼とか要らぬ緊張とか過度な心配とか、いろいろ付きまとうのも仕方ないさね。
この大食いの自分が、この日はコンサートに向かう途中緊張して何も食べられなかった。自分の本番前だってそんなこと絶対ないのに(笑)。

「大地のシンフォニー」はまた一段と堂々とゆったりと歌われた。ぶつ切り感はもはや無し。オープニングのせいか、宮本さんの声はちょっとまだ辛そうかな、と思いかけたが、いやいやもっと聴いてみなきゃわからん、と。
「優しい川」は私もライブ初。今回のツァーでは、たぶん最近もっともやってなかったⅡのナンバーをきっちり押さえてきてくれたのかな。こうやってちょっとずつ、ライブで聴けた曲が増えていくのはやっぱり嬉しい。
続いての「化ケモノ青年」ではもうイントロでお客さんが湧きに湧き、宮本さんもまだ3曲目だっていうのにすごいノリノリ。楽しかった。ここでもう、すごくいい声。♪ウィスキーも!日本酒も!・・・何でもかまわねえ!♪と盛り上がる。合間の手拍子がフロアほぼ全員きっちり揃ってたのが「さすがワンマン」感があった。
この日はセンター後方のPAの位置で見ていたので、お客さんの動きが手に取るようにわかって圧巻。

そう、スタンディングでは前に行くばっかりが楽しいわけでもなく、まあ、どういうふうに楽しみたいかによってそれぞれが決めればいいんだけど、後ろで見る利点はいっぱいあることを再確認した次第。特にセンターにいれば当たり前だが音のバランスがよく、スピーカーからの距離もあるので耳がヤラれない。ステージ上の出演者がまんべんなく見える。総合司会が上下奥と動き回ってもいつでも視界から外れない(笑)。メンバーどうしの絡みも見える。チカチカライトが近くで見るより効果的。
そしてPAさんの隣りにいると、そのお仕事ぶりもちょっと見えたりして面白かった。下手すればセトリも見えちゃうくらいのところだったけど、特に開演時、メインPAさんの後ろに陣取るライティングスタッフとのキューややり取りで、その瞬間の緊張感をもちょっと共有できちゃったりして、それはそれで楽しかった。

ステージは初日同様無駄なMCもなく淡々と進んでゆく。
リズムをずらしたり、拍いっぱいに伸ばしたりする自由さが増えてる気がした。それだけでもう、すごく気分が良さそうで、ノッてる感じが伝わってくる。
初日とても力強かった「約束」が、この日は柔らかい、諭すような説得力になってた。そのふたつはきっと紙一重なんだと思った。そしてこれは作った宮本さんにとって、本当に大事な歌だってことが伝わってくるようだった。
パンチのきいた「ココロをノックしてくれ」から「Darling」への流れは、ギター交換のための間があるとはいえ、やっぱりかなり強烈だ。ラストの、音源でいえばピアノのパートがギター2本で弾かれるアレンジが好き。
そんなに速すぎなかった「穴があったら入りたい」はそれでもやっぱりノリノリで、この日も♪御同輩♪の呼びかけが切々と歌われてた。

「眠れない夜」が終わると「てって」が始まる。
帰宅してからいろいろひっくり返してみたら、この曲は2008年の日比谷野音以来だったらしい。奇しくも同じ6月28日。私が初めて行った野音だ。メンバーの間を渡り歩きながら、軽快な時間。
お客さんがすごく嬉しそう。
そして相変わらず座りにくそうな「高い」ニュー男イスでの「珍奇男」。フジイさんのテルミンが映える。インプロコーナーで再び振られた成ちゃんは初日よりもアクティブなことをやっていた。何度も振られると段々地味になってしまうのだけど。
成ちゃん、ポイントでもっと前に出てきていいのになあ、ベースだからこそ・・・と思ってしまうのは、自分が目立ちたがりの低音弾きだからだろうか・・。

「ワインディングロード」の前に簡単なメンバー紹介。トミ、再びマイクを向けられるも、後方には結局何も聴こえず終い(苦笑)。
相変わらずかっこいい「ワインディング」から「七色の虹の橋」へ。これ、ホントにいつ聴いてもいいんだよなあ、生が。♪きっと世界で一番幸せだったふたり♪が、この日はこれ以上ないってくらいいい声で最高だった。
「世界伝統のマスター馬鹿」はやっぱりかなり割れた声を使ってて、こちらが慣れてきたせいか(!)ちょっとずつ歌詞も聴こえてきたかな。♪come on!♪のとっかかりの「カ」のアタックがクリアですごくかっこいい。

ところでこの曲には「金輪際」ってコトバが出てくるんだけど、その前日の朝の情報番組に一青窈さんが出ていて歌っていた新曲にこの言葉が使われてて、そこで加藤浩次さんが(テリー伊藤さんだったっけな?)「金輪際なんて言葉を歌に使う人なんて他に誰もいませんよ〜!」と言ってたのを聞いて「そんなことないよ〜、なんだよ〜、加藤浩次、エレカシ好きを公言するなら新曲ちゃんと聴けよ〜」とか思ってしまった・・・。
ちなみにタイトル覚えてないんだけど「Darling」という言葉がいっぱい出てくる歌だった(笑)。
くだらない余談。

大好きな「飛べない俺」。初日よりマイクのエコーが効いてる気がした。高いCのファルセットもよく聴こえて、キーボードも落ち着いた印象でとてもよかったなあ。
この日聴いててふと思ったのだけど、♪この世の 中には♪だとずっと聴こえていた部分、歌詞カードみると♪この 世の中には♪という表記なんだよね・・・。
どっちなんだろ、ホントは。なんかちょっとニュアンスが違ってくる。
「我が祈り」のチカチカライト、正面から全身に浴びて見てると、ラストのほうで本当にトリップしそうになった。怖いけどちょっと気持ちいい。

ほどなく始まったアンコールには、まず「今宵の月のように」。
久しぶりで聴いた気がする。なぜかこの曲には黒シャツが似合う気がする。最近はこれを、身じろぎしないで聴くようになった。動かずにジッと聴きたくなるんだ。周りがどんなにノリノリでも・・・。特に大好きな2番冒頭の歌詞を、この日も静かに噛み締める。
♪定めなき世の 定めだぜ♪が聴こえるや否や、フロアがどよめく。みんな喜んでる。
「so many people」これは盛り上がらないわけない。飛び跳ねないわけはない。お客さんは完璧に出来上がってた。
そこからの「ガストロンジャー」。インプロコーナーでの宮本さんのキーボードは、初日よりもさらにヴァージョンアップ、ヒートアップして、かなり長い時間本格的に弾きまくっていた。かっこいいリズムや、たまにコンテンポラリー的な何か・・・・爆発?
宮本さん、成ちゃんのベースのネックのフレット部分を両手で押さえて弾かせないようにしててつい笑っちゃったのだけど・・・しかも何度も。気の毒じゃん〜(苦笑)。何の罰ゲームですか。

「ファイティングマン」のイントロが始まると「ああ、もう終わってしまうんだ」感がドッと押し寄せてくるという、定番の流れ。
一筋の寂しさと、ライブで貰ったいろんなものに埋もれる幸福感と。
この日、お客さんの満足がZeppいっぱいに充満したことを体感、嬉しさと満足と安心とちょっぴりの反省と。

水曜のコンサートは・・・あれは・・・何だったのでしょう、宮本さん。
真剣に歌っていたのはよくわかったのに、声、音、ステージング、なんだか生きている人間の体温がうまく感じられなくて。こちらのせいかもしれませんが。
この日の宮本さんは「ちゃんと血が通ってた」感じがしたんだよね。笑顔とか言葉のサービスとか、そんなことは全然望んでないし、必要もないと思うのだけど、2日目はかなり違っていたから。
「血が通ってて生きてる人で、感情もあれば、自分の意志で言葉や音を発する、そこにちゃんと存在するじゃないか」みたいな実感、実体が感じられて嬉しかった。
なんか・・うまく言えない。

ラスト、ハケ際に「東京〜〜〜!!」って一声叫ぶ。
そんなことにもやっぱり、ああ、なんだか全てが戻ってきた、と心の口角があがる自分もいた。
ファンて、ほんとにめんどくさい(笑)。
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Commented by suisui at 2012-06-30 14:09 x
はじめまして。。
東京1日目行って来まして、何かわからないもやもやした気持ちが残っていました。さみしいというか・・・
2日目には立ち会えませんでしたが、ちゃんと血の通った宮本さんだったんですね!良かった、安心しました。こちらのブログに立ち寄れて良かったです。
Commented by saskia1217 at 2012-06-30 16:32
コメント、ありがとうございました。
初日を聴いてとても満足した方も大勢いらしたようだったのですが、何かモヤモヤした思いを抱いた人も私の周りには数人いらっしゃいました。宮本さん、まさに温かい血が流れている感じがしなかったんです。
そんなわけで2日目はちょっと恐る恐る参加したのですが、とてもいいライブでした。そんなこともあって当然ですけれど、やっぱりちょっと安心しましたね。
今後のエレカシも楽しみです。
よろしかったらどうぞまたお立ち寄りください!
Commented by gingerlemon at 2012-06-30 23:07 x
私も初めてコメントさせていただきます。じつは、2日目、ドリンクのところでお見かけしました。いつもブログ楽しみに読ませていただいているので、とてもうれしかったです。
今回のライブは、なぜだかそんなふうに感じた人が多かったみたいですね。私も2日間見ることが出来、1日目はなんだか不完全燃焼。2日目は完全燃焼という感じでした。連日参戦したのは初めてだったのですが、最後はもう充足感に満たされて、充電完了って感じでした。やっぱりエレカシのライブ!いつも力もらってます。
Commented by saskia1217 at 2012-06-30 23:55
コメント、ありがとうございます。
そうでしたか・・・こちらこそ失礼いたしました!(ドリンク混んでましたね・・笑)
いつも読んでくださってありがとうございます。
同じ印象を持った方、意外と多かったのですね。
期待するものも一人一人違うし感想も色々だとは思いますが、とにかく2日目に素晴らしいステージを見せてもらえてラッキーでした。やっぱり、ステージ上の人たちとお客さんの相互に力が蓄積していくコンサート、エレカシはそれが可能な数少ないアーティストだと思います。
これからも楽しみですね。
どうぞまたこちらも覗きにいらしてください。
by saskia1217 | 2012-06-30 01:36 | エレファントカシマシ | Comments(4)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!
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