仏の庭 in 松島

瑞巌寺を素通りすると、どうやらそこにもうひとつお寺があるようだった。
円通院。臨済宗妙心寺派。
瑞巌寺に付随しているとも言えるこのお寺。
こじんまりとした門の中に、チラッとお庭が見える。
お、これは・・・素敵っぽい。
「におっていた」ので即はいる。
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松島湾にある七福神の名前がついた島々を模したという石庭。
白い砂で出来た波が静かに寄せていました。
瑞巌寺と違って人も少なく、ゆったりした空間と静けさ、そして何よりも緑。
じつに美しい庭。

順路の通りにいくと竹林の奥にお堂が見えてくる。
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三慧殿。1646年建造。
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開かれた戸の向こうには、ここに祀られている伊達光宗君の像。
伊達政宗公の孫で、文武ともに優れていたが19歳で没したそうだ。毒殺説もあったらしい。
厨子に描かれている色鮮やかな模様は、解説によると仙台ゆかりの支倉常長がローマより持ち帰った薔薇をはじめ、ヨーロッパとの繋がりを示すものだとか。
なるほど、薔薇の他にも水仙やトランプの4種のスートなどが見える。

歩みを進めると、道の左側の崖いっぱいに洞窟群が姿を現す。
700年ほど前のもので、中には小さい仏像や墓石のようなもの、岩の破片が一杯。
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ん?
ゾウさん?
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お庭をぐるっと歩いて、坂を下ってゆく。
東京ではあまり聞かなくなったカナカナやツクツクホーシが、この緑のなかに染み込む。
もうそんな時間か。
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夾竹桃の花ももうそろそろ終わり。
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下った先、竹林が開けると突然目の前に、お寺の庭とは思えないフランス式庭園が現われる。
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「白華峰西洋の庭」、薔薇はもうとっくに終わっていたが、様々な種類の薔薇が揃ったバロック式の庭園。
お寺にいることを一瞬忘れてしまう。

大きな農家の母屋のような、どこかのんびりした風情の本堂「大悲亭」に戻り、木製で暖かみのあるご本尊「聖観世音菩薩」を見る。
庭の東屋には夏の名残、蝉の抜け殻がひとつ。
その窓からは見事な風景がひと幅の絵に。
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このお寺では手作り数珠の体験講座があったり、おそらくもともとは無かったのだろう、真新しく見えた「縁結び観音」など、積極的に人を受け入れるような雰囲気が漂っていた。

お寺を出て海の方へ向かう。
途中通った、観世音菩薩、達磨大師、菅原道真を祀った「三聖堂」。
茅葺き。
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陽が傾いてくる。
この辺りはお土産物屋さんなども、みな17時で終わってしまうらしい。
海に出て、まず五大堂へ。
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わあ〜、やっと海だ。
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33年に1回しか御開帳にならない。
お堂の四面には3つずつ干支がついている。
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閉まりかけたお店で、ずんだソフトクリームを買って海を見ながら食べる。
満潮で駐車場までヒタヒタ。
震災で地盤が変わって、ここまで来るようになってしまったらしい。
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松島だけならばもっと時間をかけて観光できたのだろうが、今回は大崎神社も行けたし、葉山神社への探検や、仙台グルメも満喫できて満足。
今度またゆっくり来よう、できれば牡蠣の美味しい頃に!
そしたら今度は船にのって、遠くの島々を見たり、塩竈神社まで行ってみたい。

昨年秋にZeppに来た時、仙台は「いつもの仙台」で、こちらものほほんと楽しんだ。
震災から5ヶ月以上経って来てみた仙台は、アラバキ・フェスも含めて、地元の人たち、そしてそこを訪れた人たちの気持ちの動きに、見た目だけではなく色々と感じるものがあった。
こうやって人が生活し、人が訪れ、美味しいものがあって、綺麗な景色があるって素晴らしい。

松島からの帰りは東北本線ではなく、今度はより海辺を走る仙石線に乗ってみた。
松島海岸駅で仙台行きを待っていると、仙台から着いた下り列車からお客さんが全員降りて改札に向かって走り出すのを見たのだが、すぐには何故だかわからなかった。
お友達が「ここから先は開通してなくて、代行バスなんだよ」と教えてくれた。なるほど小高い駅ホームから見下ろすと、駅前にバスが2〜3台。仕事終わりで疲れた人たち、そりゃあ座りたいに違いない。ここから矢本駅まではバス、その先石巻まではまだ本数を減らしての運行だそうだ。
仙台へ戻る車窓から、海側に、崩れた工場や瓦礫、修復途中の家屋などが目に入ってきた。
ここから手前はまだもっと復興が進んでいない地域なのだと想像しつつ、それでも巨大なザリガニのようにせっせと動いている港のドックのアームを見て、ここがぜんぶ、早く元気になればという思いでいっぱいだった。

仙台、まだ見ていないところがいっぱい。
また今度!
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by saskia1217 | 2011-09-02 17:31 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217