もしもあのとき〜エレカシEPIC映像作品集〜

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ネタバレしています
昨日届いた新しいDVD。
エレファントカシマシのエピック所属時代、1988〜94年の映像を集めたもの。
彼らをデビューした頃から聴いていたファンは、今でもよくエピック時代を懐かしむ。
懐かしむのみならず、そこへの回帰を執拗に叫ぶ人も相変わらず多い。
私たちにしてみれば、何をそこまでエピックエピックっていうんだろう、という思いも否めないのだけど。もっともそんな古株のファンには、リアルな体験と、彼らとともに積み重ねてきた時間という財産があり、それは勲章のようなものなのかもしれないから、そういう思いも仕方ないのかもしれない。
たとえ私のようなここ数年のファンであっても、手に入る限りの音源や映像をあっちこっちから細々とかき集めては、大事に大事に何度となく見聞きする。
そしてその頃の曲も本当に本当に大好きなのだ。

そんな新米ファンの私が、この映像集を見た。
その殆どはネット上の動画サイトですでに知っていたものが多かったけれど、大きな画面でちゃんとした音で、そして完全な形で見られるのは本当に嬉しかった。
思うところは本当にいろいろあった。

まず、宮本さんがたくさん踊ってる(笑)。
あと、太って(かつ動いて)いる石森さんが見られる(爆)。

88年の渋谷公園通りの交差点の映像・・・街をゆく人たちの髪型や服装に、ああ、この頃自分もあんなふうだったな、と胸が詰まる思い。思えばあのへんをしょっちゅう歩いていたなあ。
この頃私は何をしていたんだろう・・・そうか、大学生でバッハのカンタータに夢中だった。
そしてエレカシは活動していたんだ・・・。
88年渋公の「ファイティングマン」・・ここで宮本さんが言葉にならない叫びやものすごい踊りをしている間奏で、今やお客さんが全員でノリノリ手拍子をしているなんてね。感慨無量。
だけど、普通は年齢に比例して演奏するテンポって遅くなっていくことが多いのに(心拍数の関係で)、ことエレカシに限っては逆なんだよね。特にエピック期の曲はそれが顕著だから面白い。
88年「ふわふわ」・・・ステージの彼らの足下に並ぶ缶入り飲料。そうだね、この頃はペットボトルなんてなかった。飲み物は缶なのよ。
89年の通称「ミヤジが立った」の「珍奇男」を大きな画面で見られて嬉しかった。

しかし。
ブックレットには当時のスタッフによるエピソードが綴られているのだが、それを読むまでもなく、映像を見ているとスタッフ側の強い思いと愛とこだわりを感じるのがスゴイ。
「どんだけエレカシが好きなんですか」という人が撮った映像を「どんだけエレカシが好きなんですか」というファンが見ているから、濃くないわけはないけど(笑)。

エレカシそのもの、そしてその音楽の歴史だけではなくて、ホールやライブハウスでの演出や照明技術、そして映像スタイルや機材の推移なんかも同時に感じられるのが興味深い。

89年「太陽ギラギラ」・・・力の限りのパフォーマンスを見ていると思う。たしかに今はこの頃ほど「怒鳴ったり」しないけれど、歌い方(声の出し方とかじゃなく)というか「音楽の出し方」が本当に今もまっっったく変わってないのだなあ、と。
89年「見果てぬ夢」・・・懐かしい根津神社境内。ちょうどこの頃も、大学から近かったこの神社にはよくふらっと散歩に行ってたなあ。
91年新春の武道館3000席ライブの映像は、どれも圧巻。演奏がスゴイ。これもちいちゃなファイルでしか見たことがなかったから感激した。「夢のちまた」の声が素晴らしいね。ご本人はじつは「こんなとこでやっちゃって大丈夫なのか」と思っていたそうだが、もうそういう企画が出来上がっていて、そしてこの状況。白いシャツがちょっと心細げに見える気がした。ハモンドが美しい「月の夜」も名演。MCの内容や言葉遣いや、ギターが上手くなったとか、ステージングは変わったかもしれない。でもここでも、歌い方も弾き方も「全身全霊で歌って弾く宮本さん」は、今現在私たちが目にする姿と圧倒的に何一つ変わっていない。「男は行く」冒頭の歌の入りと共に映る、ステージ後ろにガラ〜ンとした客席がショッキング。今だって北はお客を入れないが、ステージの作り方などもあってあんな空虚感はない。

91年、その年私は留学した。
エレカシのエの字も知らずに。

92年「曙光」「シャララ」も名演。「曙光」のギターのみのリハ。宮本さんのギターは歌だな。それはきっと、宮本さん自身の全てが声を中心に出来ているからだ。「楽器のような声」は宮本さんには存在しない。ただ「声」があるだけ。
94年の野音。すでにもうここには「今の宮本さん」がある。違うのは客席だけ。微動だにせず座っているお客。
あの大好きな大好きな「東京の空」。トランぺッター近藤さんとのライブヴァージョンの「もうひとつ」がやっと見られた。超愛聴している2004年野音の「東京の空」も圧巻なのだが、途中で錯綜するちょっとした残念がつきまとう。

とてもいいものを見せてもらったことに感謝。
いつか「扉の向こう」を初めて見た時のように、背筋がピンとした。

オマケ
今日のテレビのクイズ番組(タイムショックだったか)の「広辞苑にのっている○○餅の○○に入る言葉をできるだけ言え」に、とっさに「カネモチ、トリモチ、チカラモチ」とつぶやいてしまったのは、私だけでしたかね?
笑。

モチ違い、だけどさ。
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by saskia1217 | 2010-12-30 03:03 | エレファントカシマシ | Comments(0)