境界線

東西ドイツが統一してこの3日で20年だというニュースを見て、言葉もなく。
私がドイツに留学したのはちょうどその翌年の夏だったから、あれからもう20年かと。

ニュース番組で微笑ましい話題として取り上げられていた、旧東ドイツの信号機の「アンペルマン(Ampelmaenchen)」。
歩行者用の信号機で点灯する、赤で止まって緑で歩く形の人間(子供)のデザイン。
統一後、ベルリンから旧東ドイツを象徴するものは片っ端から撤去される中で「これは役にたっているものだし愛らしい」ということで撤去反対運動が起き、以来現在までかなりの数が残されている。
多種のグッズも大人気らしい。
こんな専用サイトまであるよ。
e0081334_0382996.jpg

そうなんですよね。あれ、なんだかとってもカワイイ。
東と西の信号についてる人の形のデザインが違うのは見ていて気づいてたけど、それよりも謎だったのは東の信号の多くには「赤」が2つ付いてることだったんだけど。
縦に3つランプが並んでて、上の2つは赤、残る1つが緑(此の写真だと真ん中が緑になってるけど)。
「とまれ」は目立ったほうが安全、ということなのか?
・・・と思い続けたまま帰国、結局確かめることもなく今に至ってる(笑)。

国の境目は無くなって、でもそんなふうに境目を白黒ハッキリしなくてもいいこともあったり。

境目といえば、いつも読んでいるロッキンオンの社長・渋谷陽一氏のブログに、先日ドッキリする記事があった。
「熱中」と「依存」の境目、についての考察。
似て非なる、ということなのだけど、つまり「大好きな『その何か』の為に嘘をつくようになったら、それはもはや『熱中』ではなく『依存』である」と。

う〜〜〜〜〜〜〜ん。
まさしくそのとおりだな。
歯止めがきかなくなる境目、基準は「嘘」か・・・なるほどなあ。
「好き」が高じて「もはやそれが無くてはいられなくなる禁断症状」、という捉え方よりもわかりやすいバロメーターだ。
でも輪をかけて怖いと思ったのは、たぶんもうその状態になったら、自分が嘘を言っていることすら自覚しなくなっているのではないか、ということ。
全てが「その何か」のために、自分の口から出る言葉や動き出す行動よりも先に、すべてが正当化されてしまっているような気がする。

こわいですね・・・ですよ。
殺人のような凶悪犯罪と同じで、紙一重だけど誰にでも起こりうる。

そんな秋の日。
自分の世界と外の世界の境目である玄関の扉を開けると、今年もまた「姿は見えないのに香ってくるキンモクセイ」が風にのって肺まで届いてくる。
どんな境界線も超えてやってくるその分け隔てない献身的な香りは、相変わらずアッパレである。
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by saskia1217 | 2010-10-05 00:32 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(2)
Commented by スノウ at 2010-10-05 10:24 x
私も渋谷さんのブログを読んで「うっ」となりました。今現在、自分はどっちだ?

依存って、意識せぬまま陥ってしまうものかと思ってましたが、こう考えるとわかりやすいですね~。
…あー、怖い!(苦笑)
Commented by saskia1217 at 2010-10-05 12:47
スノウさま
・・・ですよね(苦笑)。
自分がどこにいるのか、って考えること自体が歯止めになるとは思います(笑)。
私は対象が何であれ(人であれ音楽であれモノであれ趣味であれ)すぐにかなり境目に滑り落ちていってしまうほうだと自分で思っているので、その自覚がなくなった時がコワイかも・・・。
ことが自分の社会的責任に触れてくる段階でブレーキがきくうちは大丈夫ってことですよね。
昔はかなり危ういことがいっぱいありましたけど(苦笑)最近はさすがに少し大人になってきたかも・・・。
たぶん「ファン」と「ストーカー」の境目も同じようなものなのかもしれません。
ん〜。


今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


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