空と太陽と刻み続ける時と〜エレカシニューシングル「明日への記憶」「歩く男」〜

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昨日1日早く手にしたニューシングルを今日ゆっくり聴こうとした矢先、エレカシはもうニューアルバムの11月発売を発表した。わぉ。
昨夜、渋谷路上にて「ん〜、アルバムはいつ、アルバムは〜?来年なんて我慢できないよ〜!」と誰にともなく虚空に向かって叫んでいたことを思い出し(笑)ちょっとした「届いた感」にニンマリ。
HPリニューアルとか各プロモーションとか上映会とか・・・なんかもう、ついていくのが精一杯(笑)。
すっかり羽交い締めにされて振り回されるファン、とはまさにこのこと。
ええ、わかってマスってば。

今回のシングルで一番楽しみにしていたのは、c/wの「歩く男」のエンディング近くのコーラス部分。
この曲は日比谷野音でお披露目された時から大好きだったんだけど、ライブだとコーラス部分はツタヤさんが歌うので、宮本さんの強烈な声がその同じ声にかぶさる様を堪能したかったのだ。
(もちろん宮本さんの多重が不可能だからなんだけど、そんな時でも一人で歌いたいっぽい空気の宮本さんがとても面白い・・・そしてツタヤさんだってマックスの声では歌わないから時々はっきり聴こえないことがある)
で、昨日お店の売り場にいったらもうそれがガンガンかかっていて、つい立ち尽くして聴き入ってしまい動けない状態に。
エンディングのカオスの「ゾッとする感」はやっぱり素晴らしくいいですね。日比谷でのカオスversもとっても良かったしなあ。曲冒頭の一見軽快で気軽なニュアンスから、誰がこのラストを想像できるだろう。
言葉にならない声で振り絞っているシャウトや歌詞の断片も好き。
ひとつちょっぴり残念だったのは、日比谷で聴いたとき「商店街ぬけたら/いつかおまえと歩いた公園」の次にあった「ブランコが揺れて/街灯の下」が音源だと無かったのね〜。
ライブではココにいたく心が揺さぶられたものだから。ま、そこがライブのいいとこだけどね。
いま、この季節に聴いているリアル感が「秋の夕暮れ」で始まって冬、春、夏といくところに潜んでいたり。
それとやっぱり宮本さんのアレンジ、すごくいいと思うんですよね。もとからそう出来ているのでしょうが、ベースラインがすごく大らかに動いててチマチマした小技を使わない感じが。だと自ずからハーモニー進行そのものが遅くなってくるから、だからちょっと聴きした印象で「アニメの主題歌みたい」とか「戦隊もののテーマみたい」とか言われたりしてたんだろうな(苦笑)。
だけどあのイントロ→歌いだしの転調の意外さったら、ちょっと他では聴けないよなあ。

「明日への記憶」はラジオで解禁になってからそれを死ぬほど聴いてしまっていたのだけど、その時は正直「ふうん」という感じだったのが、SLSで聴いたりPV見たりしてるうちに何だかだんだん好きになってきていたみたい。マジック。
ドラムかっこいいなあ。
最近カラオケ始めてあらためて実感した「エレカシの曲の難しさ」、それは平行箇所のメロディーラインが予期せず(苦笑)変化するってこと。しかもほんのちょっとした違いだから、身体にしみ込んでないと間違える。
ストリングスも電波上の音とは違って、けして邪魔になってなかったですね。ただ、最後の最後の音切れがバッサリだったのがちょっと心臓に悪い。残響つけなかったのはわざとでしょうけれど。乾いた感じ、厳しさ、冷たさ・・。

同じ曲のアコースティックversは、ピッチも低く歌われているせいもあって、ちょっとだけハスキーだったりマイクに近い声だったりすることや、これまたちょこっと違う歌い回しがあったりして、また違った世界感。メロウな。丁寧に噛み締めてる良さ。
きっと元々のデモはこの形だったのかなあ?
しかし、いいなあ、ギター・・・(とか言ってないで、さらえよ〜!)

いつも思うこと。
♪〜くらい♪っていう歌詞があるとき、宮本さんはいつも「くら」と柔らかく速く発音する(rが曖昧っぽく)ので、あたかもそれがcryに聴こえるんですよ。
それがちょっぴりせつない感を足しているみたいに思える・・・時があります。
ん〜、俺だけか〜?

ライブでわからなかった歌詞が判明したり、アレンジの違いが味わえたりするから、CD音源をじっくり聴くのはやっぱり楽しい。そ、正座してさ。
答えってもののない「音楽」だから、それぞれがいろんなことを思うのだろうけれど、今でも私はエレカシの「一番新しい曲が一番好き」なのに変わりはない。
音楽作りの細かいところとか大人の事情とか(もしあるとすれば、ね)そんなことは皆目わからないけど、いつでもどんな時でも、今この時に出してくれるエレカシの現在に本当に心惹かれる。

そしてこうして中秋の満月を見ながら。
また何度でも何度でも聴く。
この曲と言葉を紡ぎだし歌う人、演奏する人、それを受け取る人、それぞれの歳月を今すべてここで同時に瞬間冷凍したような一体感。
そうしている今も、時はすすんでゆき、全員が「時計の針に引き摺られて」明日へと一人残らず連れてゆかれる。
「生と死の間を行き交う心」を抱えながら。

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by saskia1217 | 2010-09-23 03:17 | エレファントカシマシ | Comments(0)