山中湖の魔法〜SWEET LOVE SHOWER 2010〜

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週末、朝9時の富士山。
見事だ、見事すぎる。
久しぶりに、このこよなく美しい山の全景を間近で見る。

8月の終わりを告げる、スペシャの恒例野外音楽フェス「SLS(SWEET LOVE SHOWER)」。
ロックのライブといえば、ザコンとエレカシしか行った事がなかった自分(極端すぎる・・笑)。
エレカシ以外のバンドに全く興味がないし、いくら大好きなエレカシでもフェスではせいぜい5〜6曲しかやらないし、たぶんセトリもメジャーな傾向だろうし、けして安価ではないチケットを買って遠くの地まで足を運ぶ・・・そんな気は起こらなかったから。
が、ひょんなことから、トントン拍子で参加が決定。
さっさとチケットを買い、一緒に参加できたお友達(エレ友=ヨガ友=コン友)が公式バスを予約してくれ、いそいそと支度をした。

朝6時半という信じがたい時間に新宿に居た自分にブラボー。
渋滞もなくバスはすんなりとこの絶景に辿り着く。やっぱり富士は午前中に限る。
バスは山中湖に出会ってからぐるりと湖を回り込んで、会場の交流プラザへ。
遠くからもう、アトラクションのオレンジ色の大きな気球や、太陽を受けてキラキラと光る大きなステージが見えてきて眠気が一気に飛ぶ。テンション上がる!
湖には足こぎ白鳥ボート、白鳥観光船「オデット号」、そして本物の白鳥がいっぱい。
釣りをする人、サイクリングの人、ランニングする人、カヌーの人・・・
雲ひとつない空、光る湖面。
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駐車場でバスを降り、ゲートでリストバンドを着ける。これで今日1日、音楽の囚人だ。
目の前にド〜ンと構えるのはメインともいえるレイクステージ。背後に富士と山中湖を背負う堂々とした最大のステージ。
まだ開演前だったので、フードコートをぐるりと見たり、アーティスト別のグッズ物販コーナーを見たり・・・。
フードコートはこんな感じ。
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あまりにも暑いので、とにかく身体を冷やすためにかき氷を食す。
韓国料理屋さんで売ってた、マンゴー練乳がけ。
氷の粒が大きくてなかなか溶けないのと、量がものすごく多かったから、これでもかと身体が冷やされてずいぶん助かった!
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主にアコースティックのライブ会場となった水際の小さな「ウォーターフロントステージ」を少しのぞきながら水辺を歩く。
振り返ると早速カヌー体験をする人たち。
ほかに気球体験コーナーもあって高所好きの私としては興味120パーセントだったが、真上に上がって降りる、というだけのものだったので(そりゃあそうだ)チャレンジをヤメた・・・。
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炎天下でたしかに暑いけど、空気はカラッとしているし水辺の風はやっぱり気持ちいい。
赤とんぼがラッシュといっていいくらい大量に飛び交ってて、ススキはまだ開いていないが穂を左右に揺らせていて、山はもう秋、という世界。さすが高原。
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レイクステージから少し脇にあるのが、この「マウントフジステージ」。
ここはステージ奥が抜けていて向こう側に富士山がド〜ンと見える(見えれば、の話)。
朝一、ここで小林太郎さんのステージが始まったが、予想以上の爆音にちょこっと失礼する。
レイクステージのNICO Touches the Wallsに耳を傾けながらブラブラし、お友達が聴きたいといっていた清竜人さんのステージ待ち。レイクのほうは下が殆ど土ぼこりっぽいのだが、マウントフジのほうは芝生でまったり座れるし、とにかく風がよく通ってさわやか〜な感じ。
その空気にぴったりだった清さんの歌と演奏。初めて聴いたんだけど、なんかホッとして「音楽を聴いてる」って気持ちになれた。
同じフェスにいろんな毛色のミュージシャンが集まるのってやっぱり面白い。

奥田民生さんの声を耳に受けながら、お昼ご飯のダッカルビ丼を食べる。
奥田さんは「こんなに暑いから」とか何とかでMC多めのマッタリしたステージだった模様(スミマセンちゃんと聴いていなかったので、あくまでも印象)。
SISTER JETは後ろの方でゆったり座って、前方に陣取ったファンが持ってる旗を「なんかあ〜ゆう定番アイテムがあるのも面白いな〜」と思いつつ眺めたり、若くて元気なメンバーのMCに笑ったり。
音楽も元気よかったですね。
レイクステージのSuperflyはさすがに人が多く、後ろのほうに立って見る。まあ、彼女の声はどこにいてもちゃんと聴こえるから・・・。
次のBEAT CRUSADERSは来週解散するからやっぱり見ておこうと、少し真剣に参加(笑)。出かける前にちょこっと仕入れた彼らのプロフィールやライブの定番情報を今更ひとつひとつ答え合わせ。
カラッとして楽しいステージ。

SLSの一番のウリは、各ステージ(今年は4会場)の演奏が時間的に被らないようにセッティングされているので、やろうと思えば全てのミュージシャンを聴く事ができるってことらしい。
会場もコンパクトなので行き来に時間はかからないし、食事もトイレも遠くない。ただ、ゴミ捨て場と日陰スペースはもっと欲しかったかなあ。とにかく灼熱地獄で、東京より湿気が少ないのはいいとしても日陰が少ないから辛い。日陰エリアのベンチは、空いたと思ったら「ここ居ます」とか言われちゃって(苦笑)空いてるのに全然座れないし・・・
でも、水撒きスタッフのお兄さんたちはみんな爽やかで、ホースの水でいっぱい虹つくってた。
何度か水浴びにいって気持ちよかったデス。

とはいえ、朝9時過ぎ到着から、トリのエレカシ開演19時25分まではえらく長い。ハンパない炎天下、あんまり飛ばしすぎると最後まで保たないと思い、ここらで体勢の立て直しタイムに。
汗だくのTシャツを着替えたり、日焼け止めを塗り直したり、水分補給したり、早めの夕食を食べたり。牛肉ケバブサンドイッチとハイビスカスのジュース。ケバブ屋なのに何故か羊肉がなく牛か鶏。アフリカ料理屋にはダチョウもあったのに、何故羊がないのだ〜っっ!

そして9mm Parabellum Bulletのステージへ。
特に場所を死守しておこう、ということじゃなかったけど、もし入れ替えがあまり起こらないともう前に行けないなと予測、出来うる範囲で前へ。
ある程度覚悟はしていたものの、フロントエリアは9mmの若いファンたちのモッシュで死にそうな目に(苦笑)。ダイブも起こってたし・・・。
もちろんまっすぐなんて立っていられないし、素直に踊ったとしてもはじき飛ばされる。なるほど〜、踊ることを目的にする人もいるわけね、なんて呑気なことを思ってる暇もなく、無意識に指をグーにしたまま(突き指が怖い)跳ねつつしばし耐久するが「もし今ここで再起不能になったらここに来た意味がないじゃないか!」と判断、2〜3曲目くらいで徐々に後退を始める。真ん中のバーの直前あたりに避難しつつ、地味にノリ続けること数曲。はぐれたと思っていたお友達がすぐ隣にいて驚く。
するとそこで突然、知ったメロディーと歌詞が!
「どうにもとまらない」のカバーなんて、してたんですね(爆)。身体にしみ込んでるその歌詞を自動的に大声で歌いながら、ついついノリノリに。目の前で10代〜20代の人たちが拳をあげて「ど、お、に、も、とまらない〜」と大合唱する様はある意味感無量の不思議さ。
リンダさんが見たら、どう思うんだろう(笑)。

9mmが時間どおりに終演、少し前方へ。3列目あたりに辿り着くが、やはり殆ど人は動かない。ここまで居る人はやっぱり最後まで残るんだろう、後ろにどのくらいのお客さんがいたのかわからないが、少なくとも20列目くらいまでは満員電車並みのぎっしりみっちりだったのでは?
その体勢のまま待つこと1時間弱。9mmやってる頃に夕焼け富士になり、その頃もう陽は落ちて夜空に星が光り始めていた。空気はひんやりだったが、なにせ満員電車状態なので汗びっしょり。
星を見る以外できることもなく、ステージでひたすら続くエレカシスタッフのサウンドチェックをぼ〜っと眺める。
今回はサポートのキーボードがSunnyさんなので楽器の仕様が違うな〜とか、上手からミッキーが顔出してローディーさんとニコニコ話してたり、とか。

時間通りにコーリングがあり、やっとメンバー登場。
ものすごい歓声があがる。特に自分のいる前方、ものすごい(驚)。私の両側にいた男子は完全にテンションが上がってずっと宮本コールをしていたし・・。
「みんな最後まで残ってて偉いぞ〜」(学校の先生かい!)
「みんないい顔してるぜ〜・・・よく見えないけど。」
「よく見えないけど・・・みんなかっこいいぜ〜」
「夏の締めくくりだ〜!」と宮本さん。
間髪入れずに「今宵」が鳴る。あ〜、そうかフェスなんだな〜と思う。全員が歌ってるのかと思うくらいの大合唱。それでもギリギリ宮本さんの声は聴こえていたけれど。
いつも「合唱」だけは嫌だったのに・・・それにワンマンだったらゼッタイみんなに睨まれる事態だしね。
でもこの日は不思議なことに腹が立たなかった。それほど、一人一人が嬉しそうで楽しそうで満ち足りていて。
気のせいか、宮本さんも終始いい感じで力みがなくて楽しそうだったし。声も良くって、絞り出す声も心地よかった。
9曲+アンコール3曲。大サービスだ。トリだからちょっと多くやってくれるかな〜と期待してたから嬉しかった。
「今宵の月のように」「悲しみの果て」「笑顔の未来へ」「風に吹かれて」「俺たちの明日」は皆に大人気の大合唱曲。そしてその間に巧みに「俺の道」「デーデ」「ガストロンジャー」「ファイティングマン」などのゴツゴツ感のある定番を挟むセトリ。
もちろん演奏はいつものとおりの迫真の空気だけど、セトリやMC、ステージを作る側からもお客さんの空気に呼応して融合、歩み寄ってくるベクトルみたいなものが、やっぱりフェス独特のものなのかな〜と思ったり。

新曲「明日への記憶」ライブ初聴き。
ラジオオンエアの音源にあった分厚いストリングスのかわりに、すっきりした、でも要を押さえたキーボードパート。そこにリズムやギターの線が乗っているのがくっきりとわかり、そのまた上に乗っかる宮本さんの声と詞が浮き出てきて、シンプルなのに中身が詰まっててよかったなあ。
新曲を初めて聴いたときに何かちょっと「?」みたいなものがあったとして、それが音源を繰り返し聴いていくにつれて、またはライブだともっと顕著なんだけど、何故だかどんどん引き込まれていっていつしか全てを受け入れて好きになっちゃってる。
「宮本マジック」とでもいうのか・・・・?
「明日への記憶」はハスキーな部分とか、中盤からコーダ近くにかけての広がりが好き。
「チクタク」の回数は音源より少なかったけど、その自由にしておく空間がいいなあ。
ライブだとFOじゃなくてシンプルに終わるのもいい。
Sunnyさんのサポートも、意識をさせすぎず、かつしっかりがっちり押さえていて、とってもいいバランスでよかったですね。

エレカシのアクト前にお友達が「『風に吹かれて』やってくれないかなあ。サビのところで手を振りたい!」って言ってたので、アンコール1曲目で始まったときはホントにビックリ。
個人的にはオリジナルのイントロが好きなので、力強いドラムが響いてすごく嬉しかった。
♪さよならさ〜、今日の日よ♪で歌い放つアレンジも!
そして、きっと後ろから見たら圧巻であっただろう、左右に揺れる手、手、手・・・。
続くアンコール2曲目、「みんな不器用なんだよな」のMCとともに「俺たちの明日」。
なんだかとっても久しぶりに聴いた気がする。最近ライブでやってなかったですもんね。
久しぶりに聴くと「あ〜、やっぱりいい曲」って思う。
♪時は流れて〜〜、もう立派な大人さ♪で、宮本さん自らハンドクラップを誘導しててビックリ。
珍しいですよね。初めてじゃないかなあ。
え、え、え、やってよいのですか?(笑)
そして皆すぐに反応。偉い!
男子からの宮本コールが嵐のように飛び交う。
ツラレてこの日は何回も叫んでしまった・・・。

この大盛り上がりで終了、と思いきや、アタッカで
♪ちょっと〜見てみろ、この俺を!♪
の絶叫が始まる。
このところアンコールで出番の多い「待つ男」。
それまで大合唱していた人たちがここで一気に棒立ちになる。狐につままれたような表情の若い女の子も・・・。
♪おまえはただいま、し、あ、わ、せ・・・・かいっ♪
の宮本さんの見事な「タメ」に、聴衆から「ヨッ!」「お〜っ」と間の手まで入る絶妙さも。
♪富士に太陽、ちゃんとある♪
夜になっちゃって富士山が見えなかったのが残念。
でも、「エレカシによるエレカシファンのためのライブ」感の強いコンサートと、フェスでのエレカシの立ち位置やステージング、やはりニュアンスが少し違って貴重な経験だった。
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「ありがとう!皆も俺も・・・おたがいさま〜!」
「気をつけて帰って下さい!」(なんかお父さんみたいだ・・・)

いつものように全力で歌い終えた宮本さんが、いつものようにステージにマイクを置き、メンバーが袖に入った瞬間、ステージの向こうの湖から大きな花火が!
白、赤、金・・・光が降ってくる。
今の今までここに存在していたミュージシャンとオーディエンスの一体感を確認するような、そんな力強いクロージングセレモニー。
じ〜んとしながら見とれる。

今年で15回目のこのイベント、毎年必ず夕立があるとか、富士山がちゃんと見えないとか色々きいていたけど、なんという完璧な晴天だったろう。
結局雨は一滴も降らず、富士山も朝と夕焼けでくっきり顔を出してくれたことが嬉しかった。
きけばそんなの今年が初めてだったそうだ。
帰路はひどい渋滞で、まず山中湖から出るのに手こずっていた模様。
21時発、新宿着0時45分で何とか終電に乗り、♪池袋でタクシー拾って♪を地でいく羽目になったけど、それもまたいっか(苦笑)。

初めて参加したフェス。
初めて聴いたミュージシャンたち。
初めて見たオーディエンスの様子。

30分の持ち時間で、どうしてもどの曲も同じに聴こえてしまうバンド。
歌詞は何語なんだろう?・・・日本語で曲を作ることの意味と位置。
洋楽に聴こえるのと邦楽に聴こえるのの境界線て何だろう?
「その人」の創る音楽の個性ってなんだろう?

サウンドを楽しむ。
コトバを味わう。
アーティストのパフォーマンスを追っかける。
のる、踊る、歌うという楽しみ方。
皆、音楽に何を求めてここに来ているんだろう?

色々な思いを抱いた、初体験。
いくつになっても不思議なことはいっぱい。
そして楽しいこともいっぱい。

大切なことはまず、そこに入ってみること。
山中湖、ありがとう!
SLS、ありがとう!
一緒に過ごしてくれたお友達、ありがとう!
そしていつものように、エレカシありがとう!

その一日の勲章。
SPF50+/PA+++の日焼け止めローションよ、おまえはいったい何だったんだ???
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Commented by スノウ at 2010-09-01 00:38 x
ほんっとうにお疲れ様でした!そしてありがとう!
あんな素晴らしい富士山が見られて幸せでした。私達はほんとうにラッキーでしたね。いっぱいいいことあったなぁ。
写真もキレイに写っていますね!
初フェスと知っていたのに、キューミリのフロントエリアに連れていってしまい後悔しました。でも気付いたら隣にいたのは吃驚しましたね〜!
そして何より、何でも楽しもうという姿勢の麻美さんを見て、すっごく嬉しかったです。
フェスのエレカシもいいですよね。沢山の若人(笑)に届けようとする宮本さん、本当に先生みたいで。
私も初めて『俺の道』で「ドゥドゥドゥドゥッドゥドゥー!」て叫びました。なんて気持ち良かったことか!
花火の後、参加アーティストの写真が次々と出た時の、エレファントカシマシに対するオーディエンスの盛り上がりも素晴らしかった。
とてもいいフェスでしたね。私も参加して良かったです。
日焼け、ものすごいことになりましたね。大丈夫ですか?

Commented by saskia1217 at 2010-09-01 13:37
スノウさま
ホントありがとうございました!
忘れられない一日がまた増えました。
フェス日程通じて富士山がガッツリ見えたのは、15年間で初めてだったそうで・・我々はやっぱり晴れ女だったのか(・・でもないか〜・・日比谷・・笑)?

9mm・・全然だいじょぶですよ〜。あれが体験できなかったらフェス行った実感なかったと思うし(苦笑)。
楽しめたのは「どうにもとまらない」のお陰です(爆)。

エレカシ直後の花火というのが感動的でしたね。あれだけ大勢のお客さんが、スクリーンの写真に「うお〜〜〜っ」って拍手したのにじ〜んとしました。

日焼けはまあ、たぶん大丈夫でしょう。
(自分は平気なんだけど、たぶんとってもみっともないと思う・・恥)
by saskia1217 | 2010-08-31 02:22 | エレファントカシマシ | Comments(2)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217