大阪中の電気を消して〜エレファントカシマシ大阪城野音コンサート〜

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今日、大阪いってました。
・・・暑かった!

エレカシの夏の野音、今年は日比谷の抽選に外れて当初チケットが取れなかったもので、「大阪野音」の申し込みメールを夜中についつい送信。
そうしたらありがたいことに日比谷が直前に入場できることになったもので、今年ははからずもダブルの野音を経験という、この上ない夏になった。
いいよね、夏休みどこへも遊びに行かないし・・・とか何とか心の声。
それと、大阪は当選した席がひじょ〜に前だったので、これは一度こういうところで聴いてみたい、と。

朝一の「こだま」で大阪へ。
4時間の道のりも電車好きの私には全く苦にならず、iPodを聴いているうちに着いてしまった。
お友達と待ち合わせして会場近くの洋食屋さんでランチ。
(この組み合わせのお出かけには近頃オムライスが付き物になってきた・・・笑)
ということで、絶品「オムライスセット」。
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クリームコロッケもとろとろ、デミソースもオムライスによく合う。
しかもリーズナブルでビックリ。
すごく美味しかった!
豊国神社にお参りし、
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こんな不思議な汽車が公園内を闊歩してるのを見たり、
(ロードトレインというらしい)
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大阪城公園、白い砂のような地面も相まって筆舌に尽くしがたい暑さと息苦しさ、まさに肌に突き刺さる太陽の光。堪らなくなって、お城のすぐ下の売店で10年ぶりくらいのかき氷をかきこみ、再び炎天下に出て歩き回る。巨大な石垣に関心したり、お城の金の虎を見入ったり。
高所大好きの私はもちろん天守閣まで登りたかったが、時間がなく今回は見送り。
木陰に入ると、お堀端は涼しい風がふく。ありがたい。
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ライブは16時30分開始という、炎天下真っ盛りの灼熱の野音。
まさにフライパンの上に放り出された状態といっても過言ではない。
特に下手側の私の席は、一番最後まで日が陰らない側。
みんなギリギリまで外の木陰にいて直前に入場しようとしていたけど、それじゃ直前に殺到しすぎるので、主催者は懸命に早めの入場をオススメしていた。
けど、あれは酷ですね。
5分も居られない炎天下・・・開演前のBGMにスライの「ケセラセラ」が鳴る中、帽子、スカーフ、UVカットカーディガン、タオル、扇子を駆使してしのぐ。
蝉、トンボ、蝶・・・いろんなものがたくさん飛んでいて、この後ある一匹の蝉くんがステージで大変なことになるのだが・・

16時半少し過ぎにメンバー登場。
いつものスタイルに身を包んだいつもの様子なんだけど、至近距離だとインパクトがやはりまるで違う。それにあまりに近すぎたためかかえって実感がなく、宮本さんなんて、なんといえばいいか、まるで作り物みたいに見えてしまった(失礼な言い方ですね・・・いやいや、自分のイメージ「そのまんま」すぎる映像が目の前にある、そんな状況。20年前ホロヴィッツの初来日を聞きにいった時のことをありありと思い出してしまった・・・)。
どんなアーティストでもそうだが、最初に登場してくるわずか数秒間に放出される一瞬の空気、オーラというのは本当に強烈というか大事というか、ときにその人自身の生き方までも感じられるときがある。6人ひとりひとり、それぞれの確固たる何かでステージが満たされてコンサートが始まった。

オープニングの「明日に向かって走れ」はライブで聴くのは初めて。エレカシを聴き始めた頃この時代あたりのアルバムから入ったこともあって、なんだか何度も生で聴いたような気がしていたけれど。
東京以外のライブはもちろん初めて聴いたのだけど、気のせいか少しニュアンスが違うような気がした。お客さんの空気も違うだろうし、各地で数えきれないステージをこなしてきたベテランといえども、やはり東京から旅をしてきたアーティスト側の心境も「場所を変える」ことで多少は違うのかもしれない。
宮本さんの声は最初から最後までそれはそれは素晴らしく、音響やらスピーカーやらは全くどうでもいいレベルで、いつまでもまっすぐに強く、ささやく声から高音から絞り出す叫びから、全部が絶品だった。すごかった。先日の日比谷とはまた全く違うエネルギーの出方というか、安定感というか。
日比谷の時もそうだったけど、今年はバラード系(宮本さんのソロに近い弾き語り系)がそれほど多くなく、(発表済み新曲2曲+未発表新曲2曲を除いて)最近のものよりも少しだけ前の曲がたくさん演奏されましたね。
全体的な印象として、今日は今まで聴いたライブの中でも一番じゃないかと思えるくらい、どれも丁寧にしっかりと念を押すように歌われてたような気がする。音楽が高まってきて宮本さんが少しあおることはあったけど(そんな時ドラム、ベース、キーボードあたりのお3人がニヤッと目配せして確認しあっている様子が、なんだか微笑ましく且つ「いつものことさ」的な空気で面白かった)ライブでよくある「全部がテンポ速め」というシーンも殆どなかったし。
ライブでしょっちゅう聴いている曲でもアレンジがちょこっと違ったり、宮本さんのギターの間の手が全然違ったり(ギターのこと私にはよくわからないのですが、ライブで、特にアコギを弾かれるときの微妙な間の手が私はものすごく好きですね・・音型も音の高さも、そのときしか聴くことができないニュアンスなので)、音楽は生ものなんだ、ってあらためて感動。

どの曲もどの演奏も、あの会場であの瞬間で聴けたことがとにかく嬉しくて、ただありがたい気持ちだけだったけど、個人的に印象に残ったのは、大好きなアルバムgood morningからの「ゴッドファーザー」、時々とても聴きたくなるシングル曲「真夜中のヒーロー」、いつにも増して一言一言を噛み締めるように歌ってくれた「悲しみの果て」、鬼気迫るシンプルな編成の「シャララ」、何度きいてもイントロがかっこいい「星の砂」、最近頭から離れない新曲「歩く男」(エンディングが日比谷と違って、全員での混沌の部分がなく、宮本さんの声だけでそれを表現してから調性のあるギター部分に戻るカタチでしたね。これもいいなあ)、第一声から心を掴まれる「赤き空よ!」、ライブ初聴きの「はじまりは今」・・・

「歩く男」は初めて聴いた日比谷以来どんどん好きになっていくのだけど、いちばん心がじわっとなるのが♪夕暮れってやつは美しい/何とか歌にしたいもんだな♪という詞。
「赤き空よ!」の♪いつも夢見てきた俺の歴史には/優しく悲しい歌が一緒で♪のところを聴いていて襲われるのと全くおんなじ感情。
あ〜この人は本当に、本当のミュージシャンなんだなあ、と。
今更、当たり前なんですけど。
日々の情景のなか、心の震えを覚えたその一瞬に、それを音と言葉にしたい強く自然な衝動。
それが日常なのだ。
共感とともに畏敬の念を覚える。

びっくりしたのは、まずこの地ではやらないかなと思っていた「友達がいるのさ」。
「おい」と歌いだしをつぶやいた瞬間、客席からはドヨメキが。その反応のせいか「おい」が3回くらい続きました(笑)。そして♪「大阪」中の電気を消して♪と歌詞を変えて歌いだされたこの名曲。途中、東京の電気も一度消していましたが(笑)。どこで聴いても、野外で一段と映える歌詞と曲・・・歴史に残る一曲。

ギターの石森さんは今まで見た事ないくらい楽しそうにニコニコしていたし。下手に来て弾いてくれた時なんて満面の笑み・・・前方のお客との一体感で盛り上がっていたら、急遽宮本さんの「おまえ、こっち戻れ!」命令でスゴスゴと撤退・・笑。
私の席からはドラムの富永さんがよ〜く見えたのだけど、時折歌っている横顔に感動。アンコールの「涙」の前半、宮本さんのソロ部分でずうっと一緒に歌詞を追って唇を動かしていた姿は印象的だった。
蝶、トンボ、蝉もかなり大量にステージ上を飛び回っていて、途中ものすごい勢いでステージ中央に突進してスピーカー(モニター?)脇にポトンと落ちて動かなくなった蝉を、曲間で宮本さんがそぉ〜っと拾い上げて、セトリとかタオルを置いてある背後のアンプの上にこれまたそぉ〜っと置いていたり。その後も別の蝉が客席前列に飛び込んで宮本さんが「大丈夫ですか?」と確認後、次の曲にいったり。
「星の砂」では今日も、いつの頃からかお決まりの「手でキラキラ」ジェスチャー満開の客席に「なんかねえ、みんな手で星とかやってくれて・・・嬉しいですね」と宮本さん。ご本人がそのフリをしながら歌ってらしたのを見たのは初めてだった。
すぐ近くで目の当たりにした宮本さんの強い眼力(本当にものすごく光ってた!)には、ついこっちも「負けないぞ〜、目そらさないぞ〜」と返してしまうような、不思議なものがあったし。
「大阪のお客さんはのせるのが上手いですね〜、なんかフレンドリーで嬉しいですね」
「珍奇男」を歌いだす前にご自分が椅子にもたれかかりながら、客席に向かって「座っていいよ」とボソッと一言。
音楽も、ごくたまにつぶやくMCも、お客さんとのキャッチボールがなんだかとってもリラックスしていて、すべてが温かかった。

アンコール冒頭で「リッスントゥーザミュージック」というのも珍しいかなあ。
最近私がやっとコードを押さえながら歌えるようになった大好きな「四月の風」も嬉しかったし、久しぶりに聴いた気がする「今宵の月のように」、みんなに愛される「ハナウタ」、「よし、これでシメようぜ〜〜!!」と宮本さんが叫んで始まった「花男」。
不必要なピアニッシモではなく、心いっぱい、おもいっきりいい声が空に向かって放たれた「涙」、そして最後に超新曲♪いつか見た夢を正夢にしよう・・♪。
6人がまた全てを出し尽くして、ドロドロになって退場。

本プロ19曲、アンコール6曲。19時くらいに終演。
あっという間で、目から入る映像も含め、まるで過ぎ去った夢のようだった。
終始ずっと太いまま貫かれた、強くて柔らかくてあたたかい音楽。

今まで聴いたコンサートとは何かが違う、貴重な「東京以外」でのステージ。
胸がいっぱいになった、また大切な1日が増えた。
このところ、聴くたびに「大人」を感じるエレカシ。
なんだか色々考えさせられる。
そしてこの幸せな気持ちは、他の何にも換えることができない。
これから先ずっとずっと、私はエレカシを聴いていくことだろう・・・
一日一日、その思いと感謝は確実なものになってゆく。
私は彼らをけして「偶像化」しているつもりはないのだけれど、彼らには「ありがとう」を何千回言っても足りない、というのは嘘偽りのない気持ちだ。
そして、そう思っているファンがきっと何百人、何千人といる。
なんて素晴らしいことだろう。

思った以上に近かった大阪(笑)。
思い出にと駆け足で味わったお好み焼きも、最後まで全てが嬉しかった1日。
今日の灼熱の太陽に、何よりもエレカシsに、出会えたたくさんの人たちに、そして全てをそこに運んでくれた運命に感謝。
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by saskia1217 | 2010-08-02 03:03 | エレファントカシマシ | Comments(0)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217