散歩・・・つづき
2010年 07月 26日
酷暑に備え、帽子、タオル、水、日焼け止め・・・万全の体制(笑)で歩く。
太田道灌ゆかりの「静勝寺(じょうしょうじ)」には、立派な蓮の花。
向こうに太田家の桔梗の御紋が見える。
そのとおりです・・・
この中には太田道灌さんがいらっしゃるのだが、毎月26日しかお目見えしない。
今月はその26日が特に「道灌まつり」だったのだが行けなくて残念。
お城の跡だけに小高い丘の上にあって、裏に続く墓地は傾斜面に広がっている。
その先には民家の軒先が続いていて、ちょっとした「ブラタモリ」気分。
やっぱり坂道の多い街はいい。
35度の炎天下に、この上り下りはさすがに応えるけど・・。
たぶんかなりの「鉄ちゃんスポット」である「八幡神社」の丘の上から。
風に当たってぼ〜っとしていたら、眼下を京浜東北線、湘南新宿ライン、高崎線(宇都宮線?)が3本同時に通過。慌ててシャッターを切る。
神社って本当にいい。
御神輿とか入っているのかな?
子供の頃、暑い夏でも神社の境内の木陰はいつも涼しく遊べた。
その独特の神秘的なひんやり感が、神とか魂とか狐とか・・そんな不思議な、未知の何かを子供の心に植え付ける気がする。
いつもそばにいるけれど、近寄りがたい何かちょっと怖いものに対する畏敬の念。
坂、階段、坂、階段・・・圧巻!
純喫茶のケチャップオムライス。スープ、コーヒー付き。
中身は正統派のチキンライス。チキンがいっぱい!
サラダ用には果物用みたいなちっちゃいフォークが付いてくるのが懐かしい。
見かけて思わず入っていった路地。
商店街の裏手、人ひとり歩くのがやっとのその道で、昼休みだろうか、一服休憩中のオジサンの休息を完全に邪魔しながら通過(苦笑)。
新人演歌歌手さんが営業中。
いい名前のレコード屋さん(CDしか売ってなくてもゼッタイ「レコード屋さん」だね、これは)。
暑いのにしっかり真っ白なスーツ姿。プロは辛いのだ。
街のど真ん中にあるカトリック教会。
さすがカトリック、聖堂の扉もちゃんと開いていたので中に入って座り、しばらく見せていただく。
十字架の道行きの絵、ほんのりと灯る御聖体の赤い光。
目抜き通りに面しているとは信じられないほどの静寂。
こんなレトロな建物も現役。
とある会社として使われていた。
宮沢賢治のお話に出てきそうな空気だ。
夕暮れが迫る。
川も迫る。
どこの街でも、歩いていて川が近づくとドキドキする。
土手の高い塀を越して視界が開けたときの、あの何ともいえない息を飲む一瞬。
というわけで。
その街・赤羽は、特に観光地でもなければものすごく有名なスポットがあるわけでもない。
けれど「普通の街」を歩くと、色々なものが見えてくる。
たくさんあるお寺や神社、坂道、小学生の頃にフラッシュバックしたような団地そして公園。
夕方になれば何とも言えない美味しそうな匂いの漂う商店街。
知っているつもりだったけど全然違っていたこと、聞いていたとおりだったこと、以前見たのと違っていたこと、そして以前見たときと違って感じたこと・・・。
初めて見たのになぜかものすごく懐かしかったところ、子供の頃を思い出す風景。
いつもの「散歩」は自宅から徒歩で出発するパターンだったけど、ちょっと電車で足を伸ばして、あんまり知らないひとつの街を一日かけてじっくり歩く「散歩」もいいかも。
これからの散歩計画がだんだん出来てきたぞ〜。
ちなみに・・・「遭遇した芸能人3人」のうちの2人は、全身ピンク色に身を包んだ地元在住の「あのご夫妻」(笑)。近くに関係者らしき方の姿も見えず完全にフリーでいらしたもので、ご挨拶して写真を撮っていただいた。
完全にその街に溶け込む空気を持つ・・・それこそが「地元民」。
さすが。