今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!

by saskia1217

幸せが届いたよ〜祝・エレカシニューシングル「幸せよ、この指にとまれ」リリース〜

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今日はついてなかった・・・
小さなアンラッキーが重なった。
急いでいたのにコンビニのレジが超混んでいる、改札でSuicaがひっかかる、それで乗りたい電車を逃す、一面水たまりのアスファルトを歩かざるを得ずに足にいっぱい泥はね、買ったばかりのパンプスのヒールが変な穴にはまり込む、チェンバロの調律しようとするとチューナーが壊れる、教室のCDプレーヤーが不調で使えない、時間切れでお昼を食べ損なう、コピーに失敗する、教室のホワイトボードのペンが5本とも出ない、iPodの充電切れ、帰りの山手線のなか急ブレーキで飛ばされそうになる、立ち読みしようと思った雑誌が本屋さんにない・・・
ひとつひとつは実に取るに足りないことなのに、それがたくさん集まると急に負けそうになる。
悲しくもないことなのに涙が出そうになる。

そんな様子で仕事から帰ったら「幸せ」がポストに届いていた。
それだけで嬉しかった。

本日発売の、エレカシのニューシングル「幸せよ、この指にとまれ」。
早く完全版の音源が欲しかったカップリングの「赤き空よ!」。
初回限定盤を買ったらCD2枚とDVD1枚という、最近のお約束「オマケのほうが多い」バージョン。
新曲2曲とそのインストの計4曲で1枚、今年の新春コンサートのライブ録音が1枚。この2枚が見開き紙ジャケのパッケージに入ってる。CDの盤はそれぞれシャカシャカのビニールに入っていて、何か懐かしい気がしたと思ったら、そうだ、慣れ親しんでたLPレコードのミニ版なのね、ちょうど(笑)。LPレコードは如何にうまくあの「袋」に入れて奇麗にあの「隙間」に収納できるかが課題だったからなあ。

嬉しいな〜と思いながらパッケージを開けるも、さすがにこれだけあると一体どれから聴いたら(見たら)いいのかがすぐに判断できかねる(笑)。
ちょびっと考えた末、やっぱり真っ当に新曲CDのタイトル曲から聴く。すでにPV音源で毎日聴いていたけど、歌詞カードを見ながら正座して(笑)聴くとやっぱりそれまで気づかなかったことを発見したりね。

しっかし、聴けば聴くほど今更ながらに宮本さんの声域の広さを再認識。もちろん一般的に男性って女性より出せる(使える)声域が断然広いんだけど、特に高音が出せる人の場合はその広さは半端ないわけで。さだまさしさんとかもそうなんだけど、実にうらやましいよなあ。
だからエレカシもカラオケで歌うとき、多くの男性は高音が出ないし、女性の場合もそのまま原調でまるまる1オクターブ上で歌おうとするととてもじゃないけど上が出ない(普通は男性の歌でもそのまま1オクターブあげても歌える場合がほとんどだから)。かといって、宮本さんが歌ってる実音そのままだと下に出ない音がいくつかでてきちゃう。
・・・のだが。
今回の新曲は2曲とも、女性でも実音ですべて、1音残らずカバーできてしまうんですね、これが。
ふふ〜ん。
「幸せよ」はト長調、「赤き空よ!」はイ長調だからちょうどギリギリいい感じだったのかも。

新春ライブでこの2曲を続けて聴いたとき、とても「似た感じ」という印象だったんだけど、今日じっくり聴いたら全然違った。第一印象ではおそらく両方の歌詞の持つ前向きな方向性が強烈だったからかも。
両方好きなのだけど、なんだか「赤き空よ!」のほうがほんのちょっと「より好き」な気がしてきた。「幸せよ」に比べても、メロディーラインもハーモニーもこれ以上出来ないってくらいシンプルだし、サビもけっして派手じゃないのだけど、なんだろう、すごい「らしさ」みたいなものを感じる。歌詞も「うつくしい」「うつくしくしている」言葉もあるのに、よりリアルでストレートにくる。サビのリズムのシンコペーションとかハーモニー進行にすごい心地よさを感じるのは、ちょこっと「昭和っぽい」からなのかなあ??
ん〜、生意気いってスミマセン。
わかっちゃあいないのにね。
わかってる、なんていえませんよ、ほんとに。

そしてヘッドフォンで聴くと「いい声だなぁ!」感が25倍くらいになります(笑)。
個人的には一番の「いい声だなあ」は「東京の空」なんだけど、あの頃とはまた違った「いい声」感。
歌手ってすごいよねえ、こうやって何十年も歌い続けて、同じ声帯を使ってるのにそれぞれの時代時代で違った味が出せるって。

それと、今までちょくちょく思っていたことなんだけど。
宮本さんのヤ行の発音て、フィッシャー=ディスカウのJの発音とおんなじなんですよ・・・。
例えば今回の「幸せよ」の♪道の端にちりばめてある喜び♪の「よろこび」の「よ」。
「陰りゆく部屋」の♪横顔に漂わせ♪とか♪宵闇がしのびこむ♪の「よこがお」「よろこび」の「よ」。
文字にしにくいんだけど、語頭のYの発音の直前にごく僅か、軟口蓋近くの摩擦音が入るんだよね。
あれってドイツ人の歌手がよくやるんだけど、中でもディースカウの特徴のひとつで、その言葉に思い入れ、情感や強調があるときにすごい説得力のある魅力をもたらす。リート歌ったりするときに真似しようとしてもちょっとイヤらしくなっちゃうことが多いんだけど。宮本さんバージョンは自然で気持ちが入っててとっても好き。
今回、やっぱり「お〜」って思ったです。
「ガ行」の鼻濁音が奇麗なのは有名だったけど「ヤ行」もご注目!

ところで最近のシングルの常識である「インスト」ヴァージョンてやっぱり必要なんですかね?(笑)あれはつまり買った人が家でカラオケするんですか?
ん〜、いまいちよくわかりません。
おまけに今回のように「イントロがない曲」は出るの難しいよ(爆)。
子供の頃、ピアノコンチェルトのオケ部分だけを録音した「マイナスワンレコード」というのが大好きでいっぱい集めてたのだけど、オケのイントロがない曲の冒頭とか、途中でオケが長時間休むピアノソロの部分ではメトロノーム音みたいに指揮棒で指揮台をたたくような音が入っていて、それに合わせて弾けばオケの入りとズレないっていうシステム。
でも・・・これは無理ですよ(笑)。
先日のラジオ番組でピストン西沢さんが宮本さんに「ラジオでかけるとき不便なんでイントロつけて作ってくださいよ」とかおっしゃってましたけどね。イントロなしのこのスタイル、私は大好きですね。それも「サビで入る」というこのスタイル。インパクトあるもん。

新曲2曲のPVが入ったDVDを見て(all playを押すと「赤き空よ!」から再生されるのは正しいのかな?)、PVもやっぱり「赤き空よ!」のほうがせつない感がより直球で、でも悲しいままじゃなくて明日から先への「生」もちゃんとあって・・・
そういうことを感じる年齢なのかしらん。
だって、一日の時間で言えばちょうど15時くらいの年代なのだ。「人生の午後に」じゃないけど、もうそろそろ夕刻で、もう少ししたら空がうす青になって宵の明星も光りだすのだ。残りの時間いったい自分には何ができるだろう、何をしなきゃいけないんだろう・・ってみんな思うよね、やっぱり。

そして最後にやっとライブ録音CDにたどり着く。
エレカシのライブ録音てとても珍しいんだけれど、やっぱりいいなあ、ライブ音源は。
野音や武道館のDVDはもちろんライブ記録で、あれはもちろん素晴らしい記録なんだけれど、映像があるとなかなか音に集中しにくい。というか総合で受け止めるからどうしても刺激としては映像に意識がいきやすい。
たしかにこの録音もご本人がちょこっと「音はちょっと(いまいち)」っておっしゃってたように、バランスや音質はベストじゃないのかもしれないけど、聴いていると宮本さんが歌っているその一挙一動までもが脳内に鮮やかに再生されるのだ。例えばその声は頻繁にどっかに遠のいてしまうのだけど、それだけでも「どんだけ動いてるんですか」っていうリアルな動きがイメージされる。もちろん宮本さんのみならず、メンバー1人1人のプレーする動きやステージの光の色までもがオンタイムで自分の瞼の裏の見えない空間に映る。

新曲に関してはCCレモンホールで聴いたときの「その演奏」を、PV音源でたぶん100回以上聴いた今の時点で再び「あのときの時空」に自分を置くという「交錯」が起こってる不思議感。
そして、私が聴いた東京ではやらなかった大阪公演の時の「翳りゆく部屋」はとびきり素晴らしい演奏なので・・・感情の状況をきちんと判断してから聴かないとマズイくらいだ。

紙ジャケ見開き+DVDに帯とか歌詞カードとかいろんなものがバランバランだし、すぐ手あかまみれになりそうだったので、とりあえず何かに入れられないかと探した挙げ句、販売用の自分のCDの在庫から1枚クリアバッグを分捕ってきて目出たく大切に収納(笑)。

頭の中で「赤き空よ!」が鳴り続けていてもはや消去不能だが、とりあえずまた明日から「胸を張って生きて」いけそうな気がしている。
「幸せ」はきっと、トンボやチョウチョのように、ただじっと待っている人間の指にとまってくれはしないだろう。
でもそれを探していつも歩みをとめない人の指には、きっと気づかないうちに近づいてきてくれる・・と信じよう。
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by saskia1217 | 2010-05-13 02:10 | エレファントカシマシ | Comments(2)
Commented by スノウ at 2010-05-13 22:40 x
宮本さんのヤ行の発音の部分のお話、とても興味深いです。もともと持っていたものなのか、合唱団時代に鍛えた部分なのか・・・。
宮本さんの歌は本当に歌詞がよく聴こえますよね。音源だけでなくライブでもそうだったので、吃驚したものでした。
「を」と「お」の違いとか、鼻濁音とか、いろんな方のブログを読んでなるほどなぁと思います。そういう音楽的な知識は全然無いので!(苦笑)
ライブCDは「翳りゆく部屋」と「桜の花〜」が特に素晴らしいですね。
じいんとしてから、「待つ男」っていう振り幅がまたたまらないんですが(笑)
赤き空よ!から再生されるのは何故でしょうね。2曲通して、中から外へ、という感じ?  まぁ大好きだからいいんですけど。
Commented by saskia1217 at 2010-05-14 17:49
スノウさま
いつもありがとうございます!
私も歌のことはそんなによくわからないですが、ヤ行のことはずっと気になって(というか気に入って・・笑)いたんですよ。
ライブ音源の「桜」もほんとにいいですね。今日もCD音源の2曲とライブのほうをシャッフルしながら本番に向かいました。
このところはライブでもすっかり「聞き慣れて」しまった「俺たちの明日」もこのライブ録音は1、2を争う出来なのでは?と思いました。

「赤き空よ!」がまだまだ耳から離れません(苦笑)。
なるほど〜「外へ」っていう感じもありますね。
しかし・・「幸せよ」と「赤き空」、聴けば聴くほど違いが感じられて来て、やっぱり「作る過程」が違っていたのかなあと想像しています。宮本さんお一人の作曲と共作とでは、やはり根本的に流れるものや色合いが全く違う気がします。どちらも好きなんですけどね。それぞれの良さがあって。