まさに今はコレ

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映画「かもめ食堂」「めがね」を、DVDで一昨日昨日と立て続けに観る。どちらも荻上直子監督作品。今さら、だけど。
レンタル店に行って棚の間をうろうろしながら「な〜んかいいのないかな〜、観たいのないかな〜」ということは普段ほとんどない。CDもDVDも、お店に借りにいくのはいつも「聴きたい」「観たい」ものがはっきり決まっているとき。だから、レンタル店の会員カードは2種類も持っているのに気がついたら期限切れてた、なんてこともある。

で、昨日はそのカードの更新のためだけに、てくてく20分歩いてお店まで行った。で、特典として1点好きなものが何でも借りられるというので、店内をうろうろ見て回った。
CDならレディオヘッドかツェッペリンかスライか泉谷しげるか、はたまたDVDなら椎名林檎のクリップ集かシティボーイズのライブか、準新作になっていたラーメンズの「TEXT」は録画持ってるしなぁ・・・。
せっかくだから新作ものの映画にしようかと捜したが、どうもどれもピンと来ない。洋物は特に何の興味も湧かなかった。(10代の頃から読む本も観る映画も99%が洋物だったのに、最近はどうも全く心惹かれないのだ)
「ブタのいた教室」にちょっと心が傾いたけれど、いい話だとはわかっていたのだけれど、でも心境的には今はダメだと思い却下。
で、ふと「めがね」。

何故か。
それは一昨日「かもめ食堂」を観たからだった。
だいぶ前に録画しておいた「かもめ食堂」。公開は2006年だから観た方も多いと思う。
あんなに気になっていた映画だったのに私は結局観に行けないまま、その後DVDのことすら思い出さなかったからレンタルしにも行かなかった。ひどいことに録画してあったのも観ていなかった。
その日夜遅く録画リストを眺めていてやっと、この映画が呼んでいる気がして再生ボタンを押した。

ぴったりだった。
あまりにもぴったりだった。
何故こんなステキなものを早く観なかったのかとも思ったけれど、きっとこの日の自分がこの映画に出会うのには最高のコンディションだったんだろう(あ、いろんな意味で)。
小林聡美さんは日本では私の一番好きな女優さんなのだ。彼女の出演作品を全部観ているというわけではないのだが、でも大好きなのだ。だから、さして考えずに「あの化粧水」とか「そのパン」とかを買ってしまう(彼女がCMキャラクターの商品です、はい、わかってはいます・・・笑)。

だから余計ね。
自分のイメージする小林さんが、自分のイメージする理想のたたずまいとか、理想の生き方とか、理想の外見とかで現れてくれると、もうこんなに「しっくり、ぴったり、とっぷり、ゆったり」と気持ちいいことはない。
共演の女優さんたち、片桐はいりさんともたいまさこさんとのバランス、というかこの組み合わせも、今さら私が言うことでもないけど、最高すぎる。
世間的にいう「まったり」とか「ゆったり」とか「癒される」とか、そういうのじゃないんだ。
そうじゃなくてもっと「健康」で「元気」で「美しい」感じ。
凛としたい、そういう日常をおくりたい、と本当に思う不思議な力。
そうだ、ヨガにとっても似ているなぁ、なんて思ったり。
私に一番欠けているものが、この2作にはあるのだ。

単純に、「かもめ食堂」ではフィンランドの森、港町の空と海、陽射し、市場の果物や野菜、「めがね」では南の島(ロケは与論島)の海、砂、空、これ以上気持ちいいところはないと思うほどステキな宿の食堂など、画面そのものから「ものすごくうつくしいもの」を存分に味わえる。
そして「食べること」「食べるもの」の占める大きな役割も欠かせない。「うどん」を観たときに無性にうどんが食べたくなったあの感じともまた全く違うのだが(笑)。
食べることを丁寧にすること、1人だけれど人と一緒にいること、ともすればそのへんにころがっている「ニセモノ」に騙されたり取り込まれたりする危険もありつつ、すべてがゆっくりとしっかりとあること。

何がいいって、映画、テレビドラマ、本でてんこ盛りにされる、愛とか恋とか恨みとかアクションとか地球の終わりとかウイルスとか・・・もうウンザリだから。
人間関係だって、親兄弟親戚家族恋人愛人・・・が全てじゃないでしょうに。
「○○な関係です」なんてとても表現できない、人と人。
いいじゃないですか、それで。

どちらの作品もともすれば、あのキノコは?あのトランクは?あのメガネは?・・・なんて「象徴」づけちゃったりしそうな(ラーメンズ見過ぎるとそういう傾向になる人が多いです)ピンポイントもちょびっとは気になるけど、でもそんなこといいや〜、ってすぐ思えるところがこれらの作品のスゴイところ。

「めがね」は2007年公開。
これに出てくる絶妙な「メルシー体操」を見て、これはきっと伊藤千枝さん(珍しいキノコ舞踊団)の振り付けに違いない(間違っても近藤良平さんじゃあないな)、と思った自分にちょっと笑う。エンドロールを見てホントにそうだったから(笑)。
浜辺で弾かれるまるで手作りに見えるマンドリン、小豆のかき氷、ラスト近くで朗読されるドイツ語の詩。すべてどんぴしゃ。
そしてエンディング曲は、私が一番好きな声の女性シンガー大貫妙子さんだったことにまた感動。

で、原作読んでます。
群ようこさんの「かもめ食堂」。
本のほうがちょっと強い感じですかね。

未だ観ていない方。
オススメです。
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Commented by こまち。 at 2009-08-13 10:39 x
私も「かもめ食堂」大好きです!映画館でも観たし、DVD&サントラまで持ってます(笑)

考えだすと疑問だらけですけど、分からない加減がよいというか、その余白を想像出来るのが好きな所です。また、それにあえて答えを出さなくてもいいよ、って言われてる気もします。

確かまた小林聡美さん主演で新作が公開されると聞いた気がします。それも期待大。

最近ちょっと忙しく、心も身体も余裕がないので久々に観ようかな。あっ、残念ながらヨガも全く出来てません(苦笑)
Commented by saskia1217 at 2009-08-13 18:36
こまち様
サントラもいいですよね。今買っちゃおうかなと思っています。
「白いカーネーション」がなんか好きで・・・。
そうそう、すべてをいちいち明解に説明したり見せたりしないところが「これでいいんですよ」と言われているような気がして心がホッとするんですよね。
新作は9月公開の「プール」ですね。チェンマイロケ中の動画や記事が小林さんのHPで見られますよ〜。
今度は映画館に行こうと思ってます(笑)。

「かもめ食堂」本当に時々思い出して折々に見るといいかもしれませんね。今は、一度見終わってもまたすぐ最初からみたくなる、そんな気分です。
ヨガ・・・あ〜、ただただ暑い!!
by saskia1217 | 2009-08-13 00:50 | 感じろ、考えろ、思え! | Comments(2)

今日もまた日が昇る・・出かけてゆこう!


by saskia1217